属性付与薬
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gomibukuro_saga
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概要
エレメンタルの力を付与させる薬品。剣と魔法の時代にミステリア家が開発を手掛けており、全部で六種確認されている。薬液に触れたものにしばらくの間、該当するエレメンタルを付与させることができ、服用すればその者に、武器に塗布すればその武器に力が宿る。価格は決して安くなかったものの、メンバーに魔法使いが居ない、もしくは該当する属性魔法の無いパーティに需要があった。また、服用時にそれぞれのエレメンタルに応じた副次的効果を得ることができ、戦闘以外にも極地への調査や移動の補助などにも役立っていた。しかし、御三家のひとつで知られるメイガース家が、属性付与魔法を新たに発明したことによって需要が激減してしまう。
派生品
炎与薬
火の力を付与させる薬品。六種の属性付与薬のひとつであり、触れたものに火のエレメンタルを付与させることができる。エレメンタルの影響で容器がほんのり暖かく、服用した場合副次的な効果として強い耐寒効果も付与させる。そのことから寒冷地での探索にも使われ、冒険家たちに重宝されていた。しかし、調合の割合を間違えるとエレメンタルの力が強まりすぎて溶岩めいたものが出来上がり、とても使えたものではない。
氷与薬
水の力を付与させる薬品。冷たい薬液が入っており、それに触れたものに水のエレメンタルを付与させる。鎧に塗布すれば火を防ぐ事もできたため、ブレスを吐くような魔獣対策に大いに役立った。
炎与薬と同じく服用した者にしばらく耐熱効果を与えるため、砂漠や火山地帯などの行動にうってつけとされている。ただし調合の割合、または用量を間違えると腹を冷やし、深刻な下痢を引き起こす恐れがある。
炎与薬と同じく服用した者にしばらく耐熱効果を与えるため、砂漠や火山地帯などの行動にうってつけとされている。ただし調合の割合、または用量を間違えると腹を冷やし、深刻な下痢を引き起こす恐れがある。
風与薬
風の力を付与させる薬品。中身の薬液がひとりでに渦巻いているが、これは風のエレメンタルの影響を受けてのことである。武器に塗布すれば真空の刃を纏わせる他、服用すればその者に俊足の力を与えることができるため、伝令役の兵に携行させていることもあった。しかし、どの属性付与薬にも言えることだが調合の割合を厳守する必要がある。分量をうっかり間違えて爆発、突発的な暴風でアトリエを全壊させたケースも確認されていた。
地与薬
土のエレメンタルを付与させる薬品。一見濁った泥水のように見えるが、れっきとした属性付与薬の一種である。武器に塗布すれば敵を一振りでぶっ飛ばす強さを、服用すれば岩のごとき頑強さを宿すといわれている。ただし、肌がガサガサになる副作用をもっており、女冒険家は好き好んで飲まなかったという。
光与薬
光のエレメンタルを付与させる薬品。薬液を武器に塗布すると新品同様かそれ以上の輝きを放ち、暗闇の中でもほんのり光るようになる。人体に使用すれば光魔法の強化と闇魔法への耐性を与えることができ、剣と魔法の時代には魔族への対抗策としての需要がかなり多かった。
また、服用すると副次的な効果としてしばらくの間身体が光り、見方によってはまるで背に後光が差しているように見える。それに目を付けた一部の聖職者によって、まるで『奇跡』を起こしているかのように演出していたといわれている。
また、服用すると副次的な効果としてしばらくの間身体が光り、見方によってはまるで背に後光が差しているように見える。それに目を付けた一部の聖職者によって、まるで『奇跡』を起こしているかのように演出していたといわれている。
闇与薬
闇のエレメンタルを付与させる薬品。黒に近い紫色の薬液が入っており、見るからに怪しい雰囲気を放っている。服用時に副次的な効果として闇のオーラを纏うだけでなく、精神に軽い影響を及ぼし、キザで自己愛的な空想に浸る者も居た。それだけならまだ微笑ましいものだが、調合割合や用法を間違えようならば精神に重大な悪影響を及ぼすケースも考えられるため、この薬品の調合は専門家の監視のもと厳重に行われている。
一定時間のあいだ闇魔法の効果を底上げするだけでなく、光魔法に対する耐性を与える効果もあった。人魔大戦においてミステリア家に残されたレシピからその薬を精製した神魔連合軍が、人族側の放つ神聖魔法に対する防衛策として用いることも多かった。
一定時間のあいだ闇魔法の効果を底上げするだけでなく、光魔法に対する耐性を与える効果もあった。人魔大戦においてミステリア家に残されたレシピからその薬を精製した神魔連合軍が、人族側の放つ神聖魔法に対する防衛策として用いることも多かった。
虹与薬
全てのエレメンタルを内包するといわれている薬品。ミステリア家が究極の属性付与薬を目指して作ったもの…………ではなく、とある一人の冒険家の悪ふざけで偶然生まれた産物であり、六つ全ての薬品を全部混ぜ合わせることでできあがった。
本来造反するエレメンタルを含むものを混ぜれば互いに打ち消し効力を失うか、最悪反発して爆発するといわれていたが、どういうわけか安定して極彩色に輝く薬品ができあがったという。薬品に付けた武具は虹色の輝きを放ち、あらゆる事象を発現させ、いかなる攻撃を防ぐ。ただ、人体には到底耐えきれるものではなく、飲むと口から極彩色の汚ならしい液体を吐き出す羽目になる。
本来造反するエレメンタルを含むものを混ぜれば互いに打ち消し効力を失うか、最悪反発して爆発するといわれていたが、どういうわけか安定して極彩色に輝く薬品ができあがったという。薬品に付けた武具は虹色の輝きを放ち、あらゆる事象を発現させ、いかなる攻撃を防ぐ。ただ、人体には到底耐えきれるものではなく、飲むと口から極彩色の汚ならしい液体を吐き出す羽目になる。
この事実を受け、ミステリア家の調合師は安定生産と供給を目指して研究を提案したことがあった。だが安全性が確証されない上、調合法確立までの時間や材料費などのコストがかさみ、何より目的の属性以外を持て余すため計画は見送られた。そのこともあって6つの属性付与薬に数えられておらず、あくまでもイレギュラー要素として記録に残されている。