「ダレだかしらぬが、余計なマネしてくれたでワ~ル」
紅く染まる平安京、赤き混沌の中に佇む者
全身を白のジェントルメンスタイルで身に纏った男、その服装色とは裏腹にモノクルの奥に潜むのは深き絶望の闇そのもの
かの者の名はノワール伯爵。ヤミの一族が末裔。世界を滅びへと導く「黒のヨゲン書」最後の持ち主。滅びのヨゲン執行人
「……コントンのラブパワーも出力が落ちているワルか」
その身で、自らの力が下がっていることを感じる。ノワール伯爵の力の源、コントンのラブパワー。本来なら相容れぬ者同士が結ばれることで得られる力
だが、その力が弱体化していることがはっきりと分かる。メフィスとフェレス。あの殺し合いの主催である二人はコントンのラブパワーをも制する力を持っている
だが、その力が弱体化していることがはっきりと分かる。メフィスとフェレス。あの殺し合いの主催である二人はコントンのラブパワーをも制する力を持っている
「……願いを叶える権利」
思い返すは、メフィスとフェレスが提示した優勝の代価。願いを叶える権利。その力があればヨゲンに拘らずとも世界を滅ぼすことは出来る。しかし
「願いを、叶える―――」
ノワール伯爵の脳裏に過ぎったのは、世界の滅亡とは別の『奇跡』
「……何を、バカなことを。今更後戻りなど」
ふと思い至った邪念を否定する。今更何を思う? 『彼女』を否定した世界に、『彼女』を蘇らせた所で
余計な思いは不要だ、自分は世界を滅亡させるために今まで生きていたのだ、何故迷う必要がある
先ず奴らの話が仮に本当だとして、最後の最後にどんでん返しを食らわされる可能性もあるのだ
余計な思いは不要だ、自分は世界を滅亡させるために今まで生きていたのだ、何故迷う必要がある
先ず奴らの話が仮に本当だとして、最後の最後にどんでん返しを食らわされる可能性もあるのだ
幸いにもディメーンの働きにより四人の勇者は既に死亡。ピュアハートも6つ目が完全に力を失っているという話だ。猶予としては十分
ならば考えるべきはこの殺し合いをいかにくぐり抜けるか。後々目の上のたんこぶと成りうるメフィス、フェレスの両者は始末せねばならないことは確定。あわよくば考慮の憂いを断つために奴らの力を奪いのも方針に入れておくか
ならば考えるべきはこの殺し合いをいかにくぐり抜けるか。後々目の上のたんこぶと成りうるメフィス、フェレスの両者は始末せねばならないことは確定。あわよくば考慮の憂いを断つために奴らの力を奪いのも方針に入れておくか
「何が目的かは知らんが、世界の滅亡はダレにも邪魔はさせないでワ~ル!」
心機一転とばかりに高らかに宣言する。簡単な所萎えた気持ちの切り替えでしか無い
だからどうした、元より世界を滅ぼし、『彼女』のために全てを捧げる事こそが全てだ
それはダレにも邪魔はさせない。誰であろうと―――
だからどうした、元より世界を滅ぼし、『彼女』のために全てを捧げる事こそが全てだ
それはダレにも邪魔はさせない。誰であろうと―――
「……ほう? 興味深いことを聞いたぞ、―――貴様。世界を滅ぼすと、な?」
刹那、女の声が聞こえた。すぐさま振り向き、声の方を向けば、そこには予想通り一人の女
白の軍服をを着込んだ銀髪赤眼の少女。氷の如く冷ややかで、魔女の如く不気味で、現人神の如く荘厳
白の軍服をを着込んだ銀髪赤眼の少女。氷の如く冷ややかで、魔女の如く不気味で、現人神の如く荘厳
「――何者でワ~ルか」
交戦体勢へと入り、眼前の少女への警戒を止めない。ノワール伯爵とて相応の実力であることは自負している。だが、眼前の少女は強さとは別の何か。まるで、中身が別の何か、とも表現できるような、そのような違和感を抱いていた
それを見た少女は態とらしくため息をつき、ノワール伯爵に話しかける
それを見た少女は態とらしくため息をつき、ノワール伯爵に話しかける
「待て。私は別に貴様と争いたい訳ではないぞ」
自分と争いたい訳ではない。だがノワール伯爵は警戒は止めない。まずこの女が何を考えているかわからない以上。しかし彼女は『世界を滅ぼす』という自分の目的に興味を示していた
「どういう意味でワ~ル?」
警戒心を保ったまま、女に問いかける
「そうだな、私もある意味今の世界を滅ぼしてやりたいとは思っている。最も、正しい言い方で表すならば――今在る、旧人類の殲滅という所か」
女の答えはある意味予想通りであった。だが旧き人類の殲滅という所がわからない。古代の民の末裔のことだろうか? いやそれならば仮にもヤミの一族の末裔である自分も狙われる可能性がある。今は素性を隠しておくべきか
「随分含みのある言い方でワ~ルな」
「説明しても分かりづらいだろうからな、要点だけを言わせてもらった」
「説明しても分かりづらいだろうからな、要点だけを言わせてもらった」
やはり本心は見えないか、と、ノワール伯爵は心の奥底で訝しむ。だが、逆にこの女は使えるかもしれない。仮にも世界を滅ぼす事に興味をいだき、剰え結果として同じ目的を望んでいるとするならば
「……手を結べ、と言いたいのでワ~ルか?」
「御名答。話が早くて助かる」
「御名答。話が早くて助かる」
やはり、女の目的は協力者を結ぶこと。旧人類を滅ぼす、という思惑はわからないが、ある意味『世界を滅ぼす』という点では合致しているのであろう
ならば敢えて女の思惑に乗ることにしよう。幸いにも他の伯爵ズの行方がわからない事もあり、協力者を作ることはこちらとしても吝かではない
ならば敢えて女の思惑に乗ることにしよう。幸いにも他の伯爵ズの行方がわからない事もあり、協力者を作ることはこちらとしても吝かではない
「では承諾の証として名を教えておこう。我が名はペルフェクティ、いずれ神の真理に至るものだ。世話になるぞ、黒き伯爵よ」
「……余はノワール伯爵。滅びのヨゲンの執行者でワ~ル」
「……余はノワール伯爵。滅びのヨゲンの執行者でワ~ル」
女――ペルフェクティの紹介にこちらも礼儀として名を教える。滅びを望むにしても、おそらく方向性が違う。何れ裏切る可能性はあちらも考えていることだろう
だからこれは、どちらが先にボロを出すかの、心理戦となるだろう
だからこれは、どちらが先にボロを出すかの、心理戦となるだろう
○ ○ ○
(……存外あっさりと了承したものだな。いや、考えていることはあの黒の伯爵も同じか)
ペルフェクティは知っている。ノワール伯爵が自身と同じく利用するだけ利用して切り捨てる事を、自分と同じように裏切り算段も画策している事も
(だが、世界を滅ぼすという言葉は、別段嘘ではないぞ)
世界を滅ぼす――ペルフェクティのその言葉はある意味事実だ。人類の肉体的滅亡による霊的救済、プネウマ計画第一段階。旧き人類の殲滅という点では旧世界の滅亡と言っても差し支えはないだろう
だが、その先にあるものが違う。全てが滅び、新しく生まれた世界(ノイラント)にて新しき人類を導くため。元の世界にて神の現実態(エヌアイン)、新世界にて新人類を導くための、神の器を手に入れんと画策していた
だが、その先にあるものが違う。全てが滅び、新しく生まれた世界(ノイラント)にて新しき人類を導くため。元の世界にて神の現実態(エヌアイン)、新世界にて新人類を導くための、神の器を手に入れんと画策していた
(……おそらく転生の法は封じられていると考えたほうがいいか)
元来ペルフェクティはその肉体が死んでも別の者の肉体に魂を移し替える『転生の法』を持ち合わせている。それがあってこそ彼女は魔女としての不死を持ちうる存在だ
が、そんなことはあのドイツの悪魔の名を関する双子どもは百も承知だろう
が、そんなことはあのドイツの悪魔の名を関する双子どもは百も承知だろう
(が、これさえ解除できれば、これはいい機会ではあるな)
だが、逆にこれはチャンスでも在る。首輪を解除し、この会場でエヌアイン以上の器に適した者がいれば、それこそ神の器ではなく、真に神へ至る事も出来る
(「我は闘争を支配し、神へ至らん! 」……あの男の言葉だったか。まさかその通りの流れとなるとはな)
思い出すのは、かつて手を組み、かつての器を殺したゲゼルシャフトの総帥の男。やつもここに呼ばれているのか? もしそうならば殺しておくべきか、同じ盤上ならば奴も転生の法は使えんだろうからな
結果として、奴の台詞の通りに成りうるとは、永きに渡り生きてきた彼女にとっては予想も知り得ないことであった
結果として、奴の台詞の通りに成りうるとは、永きに渡り生きてきた彼女にとっては予想も知り得ないことであった
(そして全てを勝ち抜いた先にこそ、神の時代は始まるのだ。クハハッ! アハハハハッ!)
故に完全者は心の内で笑うだろう。然して彼女もまた他と変わらぬ参加者の一人、ここで命を落とせば全ては台無しであることを、彼女もまた自覚しているだろう
【ノワール伯爵@スーパーペーパーマリオ】
[状態]:健康
[装備]:
[道具]:基本支給品一式、ランダム支給品1~3
[思考・状況]
基本情報:世界を滅ぼす。考慮の憂いを断つためにメフィスとフェレスは始末しその力を手に入れる
1:ペルフェクティとは手を組むことにはしたが、先にどちらが出し抜くかの戦いになりそうだ
2:伯爵ズの面々とはいれば合流したい所
3:首輪の解除手段を模索
[備考]
※参戦時期は最低でもマリオ達がディメーンに殺された後
※コントンのラブパワーに制限が課せられています。最低でも無敵バリアは貼れません
[状態]:健康
[装備]:
[道具]:基本支給品一式、ランダム支給品1~3
[思考・状況]
基本情報:世界を滅ぼす。考慮の憂いを断つためにメフィスとフェレスは始末しその力を手に入れる
1:ペルフェクティとは手を組むことにはしたが、先にどちらが出し抜くかの戦いになりそうだ
2:伯爵ズの面々とはいれば合流したい所
3:首輪の解除手段を模索
[備考]
※参戦時期は最低でもマリオ達がディメーンに殺された後
※コントンのラブパワーに制限が課せられています。最低でも無敵バリアは貼れません
【完全者@エヌアイン完全世界】
[状態]:健康
[装備]:
[道具]:基本支給品一式、ランダム支給品1~3
[思考・状況]
基本情報:プネウマ計画の邪魔はさせん。メフィスとフェレスの扱いは対策が出来上がるまで保留
1:ノワール伯爵とは何れ水面下の出し抜き合いに成りうる。他に利用できる連中を手に入れておくか
2:エヌアイン以上に適した器の捜索
3:首輪の解除手段の模索
4:もしやつ(ムラクモ)がいるなら首輪を解除される始末しておくべきか
[備考]
※参戦時期は不明
[状態]:健康
[装備]:
[道具]:基本支給品一式、ランダム支給品1~3
[思考・状況]
基本情報:プネウマ計画の邪魔はさせん。メフィスとフェレスの扱いは対策が出来上がるまで保留
1:ノワール伯爵とは何れ水面下の出し抜き合いに成りうる。他に利用できる連中を手に入れておくか
2:エヌアイン以上に適した器の捜索
3:首輪の解除手段の模索
4:もしやつ(ムラクモ)がいるなら首輪を解除される始末しておくべきか
[備考]
※参戦時期は不明