平安京の空を、カメラドローンが飛び回る。
その物体は、音を出して付近100mを飛び回り、少々停止した後、瞬間移動するように上空へと飛行する。
「よし。恐らく…付近に部隊はいない」
戻ってきたドローンの操作を完了し、男は周りにいる子供に話しかける。
戻ってきたドローンの操作を完了し、男は周りにいる子供に話しかける。
男の名はクリプト。
本名は訳あって隠されている彼は、レース状の洋服を着て、胸にペンダントを付けた少女と協力していた。
本名は訳あって隠されている彼は、レース状の洋服を着て、胸にペンダントを付けた少女と協力していた。
「ありがとう、クリプト。それで、この殺し合いについてだけど」
少女の名前は、イリヤスフィール・フォン・アインツベルンと言う。
彼と彼女は、このバトル・ロワイヤルに巻き込まれる前も、APEXゲーム、そして聖杯戦争という名の殺し合いを続けていた。
彼と彼女は、このバトル・ロワイヤルに巻き込まれる前も、APEXゲーム、そして聖杯戦争という名の殺し合いを続けていた。
「聞いたさ。これが..."結界"だって言うんだろ?君の世界の」
「そう。並行世界って知ってる?たぶんあなたと私は、別の世界から来たんだと思う」
クリプトとイリヤは、参戦した後に情報交換を行っていた。
アウトランズ、フロンティア――イリヤスフィールの時代より遥か未来、人類は惑星に進出したという事実を、イリヤは信じていなかった。
そしてクリプトの方も、2004年という単語に聞き覚えはなかった。
そしてクリプトの方も、2004年という単語に聞き覚えはなかった。
お互いに、自身の世界感の共有には苦悩したことは語るまでもない。
「まぁ、俺の時代...いや世界では時代を遡る研究の為に殺し合いに参加している奴だっているからな。君らのその...並行世界に繋がる"魔術"だってあるんだろ?」
「……それは、もう"魔法"の域になるけど。これが聖杯戦争と同じなら、多分、この殺し合い自体が術式になると思う」
「……それは、もう"魔法"の域になるけど。これが聖杯戦争と同じなら、多分、この殺し合い自体が術式になると思う」
イリヤスフィールは説明した。聖杯戦争と呼ばれる儀式について。
サーヴァントの魂を聖杯に捧げることで、願いは享受される。
恐らくメフィスとフェレスの言っている、「優勝したらどんな願いも叶う」というのも嘘ではないだろう。真実でもなさそうなだけで。
サーヴァントの魂を聖杯に捧げることで、願いは享受される。
恐らくメフィスとフェレスの言っている、「優勝したらどんな願いも叶う」というのも嘘ではないだろう。真実でもなさそうなだけで。
これが聖杯戦争と同じ大規模術式なら、主催者の目的は何だろうか――そう告げたところで、クリプトが口を挟む。
「決まっている。――恐らく主催の目的は保護アルゴリズムだ」
「ほご……あるご…何……?」と難しい顔をするイリヤ。
「ほご……あるご…何……?」と難しい顔をするイリヤ。
「バトルロイヤルの勝者を予測するアルゴリズムだよ。
俺のいた"世界"とやらにはそれがあった....そして俺はAPEXゲームに巻き込まれた」
俺のいた"世界"とやらにはそれがあった....そして俺はAPEXゲームに巻き込まれた」
ギリ、とクリプトは歯を噛む。
APEXゲームのマッチ。それは、アルゴリズムによって勝者を予測できるものだった。
「恐らく、主催には視えているだろう。誰と誰がマッチし、誰が殺し、誰が生き残るかを」
APEXゲームのマッチ。それは、アルゴリズムによって勝者を予測できるものだった。
「恐らく、主催には視えているだろう。誰と誰がマッチし、誰が殺し、誰が生き残るかを」
クリプトはこう提案していた。
メフィスとフェレスがこの"聖杯戦争"の術式の結果を予測していたら。
予め勝者が、既に確定しているものとしたら―――
メフィスとフェレスがこの"聖杯戦争"の術式の結果を予測していたら。
予め勝者が、既に確定しているものとしたら―――
イリヤは青ざめる。
「...まずい、かも」と。
「...まずい、かも」と。
「そうだ。主催者は、俺がこの情報を持っていることも織り込み済みだ」
そう言って、クリプトはデイバッグからあるものを取り出す。
そう言って、クリプトはデイバッグからあるものを取り出す。
「それは……」「デイバッグにあったタブレットだ。首輪の起動条件を読んだが…首輪への干渉はともかく、これをハッキングするなとは書いていない」
「たぶれっと?」「…まぁいい」
「たぶれっと?」「…まぁいい」
クリプトはコントローラーを使い、タブレットのデータを解析していた。
まだデータが受信されていないのか、参加者が表示されていない名簿データに、平安京の地図.png。それ以外のストレージは空だった。
まだデータが受信されていないのか、参加者が表示されていない名簿データに、平安京の地図.png。それ以外のストレージは空だった。
「妙だとは思わないか?」「…何が…?」
「pngデータだよ。あのガキどもに参加者分のタブレットを支給することだけならともかく、画像を作成してわざわざ情報端末にデータを送信するなんて事務的な作業が出来ると思うか?」
「……ごめん、難しくて、わたしにはよくわからない」イリヤはどこかぷしゅーと、頭をパンクさせるような仕草をしていた。
「pngデータだよ。あのガキどもに参加者分のタブレットを支給することだけならともかく、画像を作成してわざわざ情報端末にデータを送信するなんて事務的な作業が出来ると思うか?」
「……ごめん、難しくて、わたしにはよくわからない」イリヤはどこかぷしゅーと、頭をパンクさせるような仕草をしていた。
「……大丈夫か?まぁいい。ここから導き出される結論は一つ。手間から考えて、このタブレットの設定をしたのは魔術師でも魔法使いでもなくただの作業が出来る人間だ、
まぁあの老人みたいな言葉遣いのガキならやるかもしれないがな。.....そしてこの殺し合いは連中にとっては結果に辿り着くための『作業』に過ぎない、ということだ」
まぁあの老人みたいな言葉遣いのガキならやるかもしれないがな。.....そしてこの殺し合いは連中にとっては結果に辿り着くための『作業』に過ぎない、ということだ」
「結果……多分、それは」きりっと表情を取り戻して、イリヤはつぶやく。
恐らく、この結界を展開しているリソース。聖杯の、■■。
恐らく、この結界を展開しているリソース。聖杯の、■■。
これを、聖杯戦争を偶然の要素がなく、技術の力で遂行できるものだとしたら。
聖杯戦争を、完全に掌握できるものだとしたら。
聖杯戦争を、完全に掌握できるものだとしたら。
「そうなる前に、首輪を解除しなければならない」
クリプトはそう呟き、首輪を覗く。
クリプトはそう呟き、首輪を覗く。
「二重プロテクトだろう。恐らく君の言う"魔術"と、俺達の"技術"の」
そして、こうも告げた。
「このゲームは、急ぐことが目的じゃないだろう」と。
そして、こうも告げた。
「このゲームは、急ぐことが目的じゃないだろう」と。
本当に殺し合いを強制させ、確実に結果を出すなら、首輪をつけさせずにAPEXゲームのリングと同じような手段で追い込めばいい。
ただ単に悪趣味なだけなのか、それとも参加者たちが何らかの行動を起こすことを"期待"しているのか.....
いずれにせよ、参加者たちによる、真綿で絞め殺すようなじわじわとした殺戮を、主催は期待している。
ただ単に悪趣味なだけなのか、それとも参加者たちが何らかの行動を起こすことを"期待"しているのか.....
いずれにせよ、参加者たちによる、真綿で絞め殺すようなじわじわとした殺戮を、主催は期待している。
「イリヤスフィール。まずは"魔術"の解除が先だ。環境が、必要なんじゃないか?」
「…うん。できれば簡易的な魔術工房を作って、いや……違う」「どうした?」
「…うん。できれば簡易的な魔術工房を作って、いや……違う」「どうした?」
「……放っておいても必ず死者は出るもの。死者の首輪を解析した方がいいんじゃないかしら」
「…俺達が手を汚す、ということか」「しょうがないもん。儀式に犠牲は付き物でしょ?」
「…俺達が手を汚す、ということか」「しょうがないもん。儀式に犠牲は付き物でしょ?」
微笑するイリヤを尻目に、クリプトは決めかねる。
万が一殺す所を他参加者に見られたら、情報はすぐに出回るだろう。
「…保留だ。いずれにせよ、ドローンで監視する」
「争いが起きたところに行って、死者の首輪を奪うつもり?……そううまくいくと思うの?」
万が一殺す所を他参加者に見られたら、情報はすぐに出回るだろう。
「…保留だ。いずれにせよ、ドローンで監視する」
「争いが起きたところに行って、死者の首輪を奪うつもり?……そううまくいくと思うの?」
案外、度胸がないものね。
クリプトはイリヤスフィールにそう思われるのが、嫌だった。
クリプトはイリヤスフィールにそう思われるのが、嫌だった。
「…勘違いするな。情報が暴かれるリスクを危険視しただけだ。"仕込み"の方は?」
「大丈夫。"天使の詩"は、あなたのドローンで動かせると思うよ」
イリヤには、針金が支給されていた。これを魔術を込め、天使の詩(エンゲルリート)とする。
恐らく、クリプトのアビリティであるEMP波はこの殺し合いでは無用の長物だろう。ならば、イリヤの魔術をドローンに搭載して、ニューロンリンクで視認した敵に撃ちだせばいい。
それが新たな戦術だった。
恐らく、クリプトのアビリティであるEMP波はこの殺し合いでは無用の長物だろう。ならば、イリヤの魔術をドローンに搭載して、ニューロンリンクで視認した敵に撃ちだせばいい。
それが新たな戦術だった。
「なら、準備は終わりだ。…行くぞ、俺達はゲームを壊しに行く」
「うん。……行こう、クリプト」
「うん。……行こう、クリプト」
歩を進めるなか、イリヤは元の世界の人物を思い返す。
士郎や凛、…桜が、この殺し合いには参加されているのだろうか。
彼等と対峙し、殺し合う必要があるのかどうか。まだイリヤには分からなかった。
タブレットに参加者情報は、まだ表示されていない。
士郎や凛、…桜が、この殺し合いには参加されているのだろうか。
彼等と対峙し、殺し合う必要があるのかどうか。まだイリヤには分からなかった。
タブレットに参加者情報は、まだ表示されていない。
【クリプト@APEX LEGENDS】
[状態]:健康、アルティメットアビリティ・23%
[装備]:RE-45@APEX LEGENDS、ライトアモx52@APEX LEGENDS、ドローンセット@APEX LEGENDS
[道具]:基本支給品
[思考・状況]
基本方針:ゲーム(聖杯戦争)の破壊。
1:首輪を入手か、あるいはイリヤの魔術工房の作成をアシストする。
2:付近をドローンで警戒。
[状態]:健康、アルティメットアビリティ・23%
[装備]:RE-45@APEX LEGENDS、ライトアモx52@APEX LEGENDS、ドローンセット@APEX LEGENDS
[道具]:基本支給品
[思考・状況]
基本方針:ゲーム(聖杯戦争)の破壊。
1:首輪を入手か、あるいはイリヤの魔術工房の作成をアシストする。
2:付近をドローンで警戒。
【イリヤスフィール・フォン・アインツベルン@Fate/Staynight[Heaven's feel]】
[状態]:健康
[装備]:針金(残り60m)@Fate/Staynight
[道具]:基本支給品、ランダム支給品0~2(確認済み)
[思考・状況]
基本方針:主催者の意図を察知する
1:首輪を入手後、首輪に付与されている術式を調べてみる。
[備考]参戦時期は、劇場版Ⅲ開始前後からの参戦です。
[状態]:健康
[装備]:針金(残り60m)@Fate/Staynight
[道具]:基本支給品、ランダム支給品0~2(確認済み)
[思考・状況]
基本方針:主催者の意図を察知する
1:首輪を入手後、首輪に付与されている術式を調べてみる。
[備考]参戦時期は、劇場版Ⅲ開始前後からの参戦です。