少女は一度死んだ。
彼女の人生はこの地獄へ来る前から、地獄のようなものだった。
自らの美貌が災いして、家族、親戚、教師と一通りの男性から慰み者にされた。
いつからか、奪われるばかりの人生に嫌気が刺し、標的にされたはずの自らの美貌を武器に奪う側に回ろうとした。
そんな中殺し合いに参加させられ、王手まであと少しという所で殺された。
なのにどういう訳か五体満足で蘇り、またしても殺し合いを強要された。
彼女の人生はこの地獄へ来る前から、地獄のようなものだった。
自らの美貌が災いして、家族、親戚、教師と一通りの男性から慰み者にされた。
いつからか、奪われるばかりの人生に嫌気が刺し、標的にされたはずの自らの美貌を武器に奪う側に回ろうとした。
そんな中殺し合いに参加させられ、王手まであと少しという所で殺された。
なのにどういう訳か五体満足で蘇り、またしても殺し合いを強要された。
少年は一度死のうとしたことがある。
彼は少女と異なり、殺し合いに巻き込まれる前は家族と共に真っ当に暮らしていた、はずだった。
彼が13歳の時に、心が壊れた兄の犯罪が明るみに出て、家族総出で村や学校から爪弾きにされ、挙句に一家離散の憂き目に遭った。
それでもかつてと変わりなく接してくれた女性は、自分の身代わりになり別れることになった。
一緒に逃げようと決意した少女と、一緒に逃げることは出来なかった。
それでも一人で逃げようとした所で、どういう訳かこの殺し合いに巻き込まれた。
彼は少女と異なり、殺し合いに巻き込まれる前は家族と共に真っ当に暮らしていた、はずだった。
彼が13歳の時に、心が壊れた兄の犯罪が明るみに出て、家族総出で村や学校から爪弾きにされ、挙句に一家離散の憂き目に遭った。
それでもかつてと変わりなく接してくれた女性は、自分の身代わりになり別れることになった。
一緒に逃げようと決意した少女と、一緒に逃げることは出来なかった。
それでも一人で逃げようとした所で、どういう訳かこの殺し合いに巻き込まれた。
京の町の裏通り、奪われ続けた少女と少年の瞳が合う。
互いの顔についてはこれといった感情を抱くことは無かった。
どちらも生まれが異なればアイドルにでもなれたかのような整った顔立ちをしているが、長いことそんなものを感受できるような人生を歩んでいなかった。
どちらも生まれが異なればアイドルにでもなれたかのような整った顔立ちをしているが、長いことそんなものを感受できるような人生を歩んでいなかった。
少女の名は、相馬光子
少年の名は、福原秀二
少年の名は、福原秀二
「ねえ、あなたはこの殺し合いでどうするつもりなの?」
先に言葉を話したのは、少女の方だった。
先に言葉を話したのは、少女の方だった。
「わからない。」
少年は問いかけに、反芻する牛の様な口調で答えた。
少年は問いかけに、反芻する牛の様な口調で答えた。
「分からないならさ、あなたもあたしと一緒に、奪う側に回らない?」
艶やかな唇を歪め、少女は悪への道を持ちかける。
艶やかな唇を歪め、少女は悪への道を持ちかける。
「……。」
「あなたのその目を見れば分かるわ。ずっと誰かの悪意に晒されて裏切られて、奪われ続けてきたんでしょ?」
「あなたのその目を見れば分かるわ。ずっと誰かの悪意に晒されて裏切られて、奪われ続けてきたんでしょ?」
言葉を返さない少年をよそに、鈴の音の様な美しい声で、毒々しい言葉を吐き続ける。
「だから今度は、あたしたちが傷つけて汚して殺して、奪いつくすの。」
「………。」
その言葉を聞いて少年は言葉を返した。
しかし、その言葉はとてもか細く、何を言ったのかは分からなかった。
「………。」
その言葉を聞いて少年は言葉を返した。
しかし、その言葉はとてもか細く、何を言ったのかは分からなかった。
「いやだ。」
もう一度拒絶の言葉を投げかけた。
今度は小さいながらも、良く伝わった。
しかし、少女は特に大きな反応はすることはなかった。
もう一度拒絶の言葉を投げかけた。
今度は小さいながらも、良く伝わった。
しかし、少女は特に大きな反応はすることはなかった。
「なぜよ。」
ただ、冷たくその理由を問う。
ただ、冷たくその理由を問う。
「ひとりになりたくないから。いっしょにいきようとしてくれたひとがいたから。」
少女の言う通り、少年は15の身にして、悪意を一身に浴び続けた。
けれど、少年と少女の違いは、最期まで一緒に生きようとしてくれる人がいたということだった。
そして、彼が一家離散の果てに出た旅でも、かつて転校した会いたい人に会う目的があった。
少女の言う通り、少年は15の身にして、悪意を一身に浴び続けた。
けれど、少年と少女の違いは、最期まで一緒に生きようとしてくれる人がいたということだった。
そして、彼が一家離散の果てに出た旅でも、かつて転校した会いたい人に会う目的があった。
その言葉を聞いて少女はぱちくりと瞬きするが、その後表情を整えて、新たに言葉を紡いだ。
「誰かと一緒で得られる幸せなんて、あたし達人殺しが享受出来ると思う?」
「………!!」
「………!!」
少年は一瞬瞳孔を開いた後、ただ目線を落とし、歯を食いしばった。
少女の言う通り、少年は人を殺した。
自分と自分が愛した女性を凌辱したヤクザの男を、カーテンの紐で締め殺した。
とどめは別の人間の手によるものだったが、少なくとも殺したという自覚はあった。
少女の言う通り、少年は人を殺した。
自分と自分が愛した女性を凌辱したヤクザの男を、カーテンの紐で締め殺した。
とどめは別の人間の手によるものだったが、少なくとも殺したという自覚はあった。
「どうして知ってるのかって顔してるわね。目を見れば分かるわ。人を殺したことないと、そんな目出来ないもの。」
少女が少年の瞳を見て連想したのは、かつて自分を殺した人間、桐山和夫のことだった。
少女が少年の瞳を見て連想したのは、かつて自分を殺した人間、桐山和夫のことだった。
――――あなたの目つき、ぞっとする
――――目つき、気に入らんのう
――――目つき、気に入らんのう
そして少年は、自分の光を失った穴ぼこのような両目のことを言われ、かつて人から投げかけられた言葉を思い出した。
あの時はまだ人を殺してなかったのに、何か変わったのかな、と余計なことを考えてしまう。
そして自分の目つきを恐れた、憎んだ相手の顔を、どういう訳か思い出そうとしたが、その前に少女が言葉をはさんだ。
あの時はまだ人を殺してなかったのに、何か変わったのかな、と余計なことを考えてしまう。
そして自分の目つきを恐れた、憎んだ相手の顔を、どういう訳か思い出そうとしたが、その前に少女が言葉をはさんだ。
「あなたも、誰かから奪ったんでしょ。」
「綺麗ごとを言っておいて、本当はあなたも奪わないといけなかったんでしょ?」
「……。」
否定は出来なかった。
少年は人殺しだけではなく、自分を裏切った友達から金を奪い取り、ヤクザの女と寝て子供を作った。
だからと言って、自分から進んで奪い続ける気にはならなかった。
ただ、一緒に生きてくれる相手が欲しかっただけだった。
「別にあたしはあなたの罪の懺悔を聞きたいわけじゃないし、責めてるわけでもないわ」
「どうして……俺にこんな話、持ちかけたんですか。」
「……。」
否定は出来なかった。
少年は人殺しだけではなく、自分を裏切った友達から金を奪い取り、ヤクザの女と寝て子供を作った。
だからと言って、自分から進んで奪い続ける気にはならなかった。
ただ、一緒に生きてくれる相手が欲しかっただけだった。
「別にあたしはあなたの罪の懺悔を聞きたいわけじゃないし、責めてるわけでもないわ」
「どうして……俺にこんな話、持ちかけたんですか。」
初めて少年は自ら話を切り出した。
「あなたは他の正義面した連中と違って、あたしの気持ちを分かってくれると思った。ただそれだけよ。
改めて聞くわ。私と一緒に、奪い続けない?」
改めて聞くわ。私と一緒に、奪い続けない?」
今度は嫌だとは言えなかった。
相手は自分のことや気持ちを理解していると分かったからだ。
少なくとも自分は放火魔の弟だからって気にするなと表面的なことしか言わない担任教師よりかは。
相手は自分のことや気持ちを理解していると分かったからだ。
少なくとも自分は放火魔の弟だからって気にするなと表面的なことしか言わない担任教師よりかは。
白くて細長い手が、シュウジが手を伸ばせばすぐ届く場所に現れた。
だが、その手を握ることは無かった。
いくら罪を犯したからと言って、自分から罪を重ねて行く気は無かったから。
だが、その手を握ることは無かった。
いくら罪を犯したからと言って、自分から罪を重ねて行く気は無かったから。
だが、光子を糾弾することもしなかった。
曲がりなりにも自分と一緒に生きようとした相手を、自分と同じ理不尽に苛まれてきた相手を、無下に扱うこともしたくなかったから。
曲がりなりにも自分と一緒に生きようとした相手を、自分と同じ理不尽に苛まれてきた相手を、無下に扱うこともしたくなかったから。
少年は少女に背を向け、走り出した。
それは人間の域こそ超えることは無いが、乱れの無い速さだった。
少なくとも同年代の少年とは一線を画す速さである。
それは人間の域こそ超えることは無いが、乱れの無い速さだった。
少なくとも同年代の少年とは一線を画す速さである。
【福原秀二@疾走(映画版)】
[状態]:健康 無気力
[装備]:ランニングシューズ@ポケットモンスターシリーズ
[道具]:基本支給品 ランダム支給品0~1 アサシンダガー@DQ7
[思考・状況]
基本方針:一緒に生きてくれる人を探す
1:もし知り合いがいたら会いたい。
[備考]
※参戦時期はみゆきと別れ、大阪から東京行の新幹線に乗った後
[状態]:健康 無気力
[装備]:ランニングシューズ@ポケットモンスターシリーズ
[道具]:基本支給品 ランダム支給品0~1 アサシンダガー@DQ7
[思考・状況]
基本方針:一緒に生きてくれる人を探す
1:もし知り合いがいたら会いたい。
[備考]
※参戦時期はみゆきと別れ、大阪から東京行の新幹線に乗った後
「残念ね。」
シュウジの姿が見えなくなった時、ため息と共に呟いた。
シュウジの姿が見えなくなった時、ため息と共に呟いた。
(ま、あまり気にするほどでもないか。)
光子は鞄から支給品を取り出す。
そこにあったのは何の皮肉か、自分を殺した武器だった。
既に自分の誘いを断った以上は、あの少年に向けて引き金を引くべきだが、不思議とそうする気にもならなかった。
光子は鞄から支給品を取り出す。
そこにあったのは何の皮肉か、自分を殺した武器だった。
既に自分の誘いを断った以上は、あの少年に向けて引き金を引くべきだが、不思議とそうする気にもならなかった。
なぜなら彼は、今まで会った男の中で、自分を性的な眼で見なかった特異な存在だったから。
自分のことを物言う性処理の穴ぐらいにしか見ていない男たちと、視線が違ったから。
だから放っておいた。
少なくとも自分の障害になる相手ではないし、正義面した奴等に比べても自分の気持ちを分かろうとしていた相手だった。
自分のことを物言う性処理の穴ぐらいにしか見ていない男たちと、視線が違ったから。
だから放っておいた。
少なくとも自分の障害になる相手ではないし、正義面した奴等に比べても自分の気持ちを分かろうとしていた相手だった。
一度穴ぼこのような目をした少年のことを頭から取り払い、これからどうするか決める。
とは言っても、すぐに答えは出た。
彼女はかつて似たような殺し合いに巻き込まれた時と同様、奪う者として優勝しようとする。
とは言っても、すぐに答えは出た。
彼女はかつて似たような殺し合いに巻き込まれた時と同様、奪う者として優勝しようとする。
願いは何にするかは決めていない。
一度失った命に対するこだわりもない。
だが、生きる道が一つしかなかった彼女は、これしか選べない。
一度失った命に対するこだわりもない。
だが、生きる道が一つしかなかった彼女は、これしか選べない。
残った支給品を確認した後、シュウジが去った方向を見つめる。
すでに赤い月光に溶け込んでいるはずの彼を見つめる瞳は、彼女らしくもなく寂しげだった。
すでに赤い月光に溶け込んでいるはずの彼を見つめる瞳は、彼女らしくもなく寂しげだった。
【相馬光子@バトル・ロワイヤル(劇場版) 】
[状態]:健康
[装備]:UZIサブマシンガン(残弾50)@バトル・ロワイヤルシリーズ
[道具]:基本支給品 マシンガンの替えの弾(50) ランダム支給品0~2(確認済み)
[思考・状況]
基本方針:全ての参加者から奪いつくす
[備考]
※参戦時期は死亡後です
[状態]:健康
[装備]:UZIサブマシンガン(残弾50)@バトル・ロワイヤルシリーズ
[道具]:基本支給品 マシンガンの替えの弾(50) ランダム支給品0~2(確認済み)
[思考・状況]
基本方針:全ての参加者から奪いつくす
[備考]
※参戦時期は死亡後です
【支給品紹介】
【ランニングシューズ@ポケモンシリーズ】
デボンコーポレーションが発明したポケモントレーナー用の靴。
履くと疲れることなく長距離を速く走れる
デボンコーポレーションが発明したポケモントレーナー用の靴。
履くと疲れることなく長距離を速く走れる
【アサシンダガー@DQ7】
斬りつけた際に急所に当てると一定確率で殺害できる毒が付着している短剣
斬りつけた際に急所に当てると一定確率で殺害できる毒が付着している短剣
【UZIサブマシンガン@バトル・ロワイヤルシリーズ】
ぱらららら、の効果音で有名なマシンガン。原作では別の参加者に支給されていた。
ぱらららら、の効果音で有名なマシンガン。原作では別の参加者に支給されていた。