「ひっ、やっ、嫌ぁっ!来ないでよぉっ!!」
久川颯にとって今の状況は悪夢でしかなかった。
気が付いたら気味の悪い場所に拉致された挙句、異様な雰囲気の女の子に殺し合いをしろと命令された。
おまけに逆らったら、拘束されていた少女のように首輪を爆破させられてしまう。
アイドルという一般人とは少し違う世界に生きているとはいえ、こんな異常事態に巻き込まれて平然としているなど不可能だ。
おまけに逆らったら、拘束されていた少女のように首輪を爆破させられてしまう。
アイドルという一般人とは少し違う世界に生きているとはいえ、こんな異常事態に巻き込まれて平然としているなど不可能だ。
更に颯を絶望させているもの。
それが彼女の目の前に立つ参加者の存在だった。
それが彼女の目の前に立つ参加者の存在だった。
成人男性よりも一回り巨大な体。
全身を継ぎ接ぎの鉄鎧に覆ったその者は、人間では無かった。
薄汚れた鉄兜の下の顔は人間では有りえない緑の肌をしており、ギラついた黄色い瞳で怯える颯を見下ろしている。
全身を継ぎ接ぎの鉄鎧に覆ったその者は、人間では無かった。
薄汚れた鉄兜の下の顔は人間では有りえない緑の肌をしており、ギラついた黄色い瞳で怯える颯を見下ろしている。
殺し合いが始まって直ぐに、颯はこの怪物に遭遇した。
おぞましい気配の怪物に恐怖を感じすぐさま逃げようとしたが、怪物はその巨体とは裏腹の俊敏な動きで颯を壁際まであっという間に追い詰めた。
おぞましい気配の怪物に恐怖を感じすぐさま逃げようとしたが、怪物はその巨体とは裏腹の俊敏な動きで颯を壁際まであっという間に追い詰めた。
怪物はまるで颯の反応を楽しむかのように、ゆっくりと距離を詰めていく。
怯えた颯が相手の顔を見ると、その目には自身に対する下卑た欲望が宿っているのが分かる。
怪物はきっと自分をただ殺すのでは無い。
もっと惨い、想像したくもないような事をする気なのだと颯は理解してしまう。
怯えた颯が相手の顔を見ると、その目には自身に対する下卑た欲望が宿っているのが分かる。
怪物はきっと自分をただ殺すのでは無い。
もっと惨い、想像したくもないような事をする気なのだと颯は理解してしまう。
「や、やだっ!あっち行って!」
デイバックに入っていた金属バットを振り回す。
しかし、そんな抵抗も無意味に終わる。
怪物が鬱陶し気に右腕を振るうと、バットはあっさり両断された。
薄汚い見た目に不釣り合いな、華麗な装飾が施された西洋剣。
颯が身を守ろうと振るった武器は、怪物の武器に呆気なく壊されてしまった。
しかし、そんな抵抗も無意味に終わる。
怪物が鬱陶し気に右腕を振るうと、バットはあっさり両断された。
薄汚い見た目に不釣り合いな、華麗な装飾が施された西洋剣。
颯が身を守ろうと振るった武器は、怪物の武器に呆気なく壊されてしまった。
いよいよ後が無くなった颯は目に涙を浮かべながら後ずさる。
逃げようにも背後は行き止まり。
デイバックに入っていた武器らしい道具は今斬られたバットのみ。
自分よりも大きな体を持つ怪物に素手で立ち向かった所で、結果は目に見えている。
逃げようにも背後は行き止まり。
デイバックに入っていた武器らしい道具は今斬られたバットのみ。
自分よりも大きな体を持つ怪物に素手で立ち向かった所で、結果は目に見えている。
(嘘でしょ…こんな奴にはーは……)
獲物がもう何も出来なくなったと分かった怪物が、徐々に近づいてくる。
怪物の歪められた瞳と吐き気のしそうな体臭が、颯の恐怖を大きく煽った。
怪物の歪められた瞳と吐き気のしそうな体臭が、颯の恐怖を大きく煽った。
「やっ、こんなのやだぁっ!なー!Pちゃん!助けて、助けてぇっ!!」
颯の泣き叫ぶ声に怪物は一層笑みを深くし、手を伸ばした。
「変身!!」
――Shot rise
――Shot rise
突如として腕を引っ込め後方に飛び退く。
怪物がさっきまで立っていた位置を、銃弾が通過したのはほぼ同時の事だった。
怪物がさっきまで立っていた位置を、銃弾が通過したのはほぼ同時の事だった。
乱入した何者かに向けて怪物は怒りの籠った視線を、颯は未だ涙の流れる瞳で困惑の視線を向ける。
彼らの視線の先には、スーツ姿の男が銃を構えていた。
彼らの視線の先には、スーツ姿の男が銃を構えていた。
◆◇◆
「ふざけやがって…!」
不破諫は湧き上がる怒りのままに拳を壁に叩きつけた。
拳から伝わって来る鈍い痛みが、この状況が夢では無いと理解させてくるようだった。
拳から伝わって来る鈍い痛みが、この状況が夢では無いと理解させてくるようだった。
エスとシンクネットの引き起こした事件を解決した矢先に、このクソッタレな事態だ。
自分を含めた大勢の命を握り殺し合いを強要する。
あろうことか笑みを浮かべ人の命を平然と踏みにじる。
メフィスとフェレスの邪悪と言う言葉すら生温い所業に、元々気の長い方では無い不破の怒りは頂点に達していた。
あろうことか笑みを浮かべ人の命を平然と踏みにじる。
メフィスとフェレスの邪悪と言う言葉すら生温い所業に、元々気の長い方では無い不破の怒りは頂点に達していた。
「何の目的か知らねえが、お前らの好きにさせるかよ…!」
この薄気味悪い空が広がる街だろうと、不破のやる事は決まっている。
主催者達を倒し、殺し合いを潰す。
誰の命令だろうが納得できなければ逆らい、自分の敷いたルールのみに従って生きる不破らしいシンプルな方針。
この先何があろうと、不破が己の決意を曲げる事は断じて無いだろう。
主催者達を倒し、殺し合いを潰す。
誰の命令だろうが納得できなければ逆らい、自分の敷いたルールのみに従って生きる不破らしいシンプルな方針。
この先何があろうと、不破が己の決意を曲げる事は断じて無いだろう。
とはいえ、自分一人だけではどうにもならないという事も同時に理解している。
参加者たちの命を縛る黒い首輪。
これがある限り何をしたって主催者達への勝ち目は無い。
如何に強力な武器や能力があろうと、連中の意思一つで勝負が決まってしまう。
更に現状では主催者の戦力は未知数だ。
殺し合いを仕組んだ者はメフィスとフェレス以外にも存在するのかも、いったいどんな能力を持っているのかも不明である。
不破本人としては当然負ける気は無いが、敵の情報もマトモに知らず突っ込んで返り討ちに遭いましたとなる訳にもいかない。
首輪を解除できる技術者と、背中を預けられる仲間。
そんな人物も探しておきたい所だ。
これがある限り何をしたって主催者達への勝ち目は無い。
如何に強力な武器や能力があろうと、連中の意思一つで勝負が決まってしまう。
更に現状では主催者の戦力は未知数だ。
殺し合いを仕組んだ者はメフィスとフェレス以外にも存在するのかも、いったいどんな能力を持っているのかも不明である。
不破本人としては当然負ける気は無いが、敵の情報もマトモに知らず突っ込んで返り討ちに遭いましたとなる訳にもいかない。
首輪を解除できる技術者と、背中を預けられる仲間。
そんな人物も探しておきたい所だ。
(ひょっとしたらあいつらも連れて来られてるかもしれないか…)
思い浮かぶのは飛電或人を始めとする戦友たち。
彼らならば絶対に殺し合いに乗るような真似はせず、主催者を倒す為に戦う道を選ぶはず。
加えて刃唯阿や亡ならば首輪を外せるかもしれない。
支給された名簿には何も記されていなかったので、或人達も参加しているかは不明だが探してみる価値はある。
彼らならば絶対に殺し合いに乗るような真似はせず、主催者を倒す為に戦う道を選ぶはず。
加えて刃唯阿や亡ならば首輪を外せるかもしれない。
支給された名簿には何も記されていなかったので、或人達も参加しているかは不明だが探してみる価値はある。
が、そんな思考は唐突に聞こえた甲高い悲鳴によって中断させられた。
声からすると、少女のようである。
声からすると、少女のようである。
「クソッ!早速誰かおっ始めやがったか!?」
悪態を吐きながら悲鳴が聞こえた方へ走り出す。
誰かは知らないが、グズグズしていたら手遅れになるのは間違いない。
焦る不破の脳裏に思い起こされるのは、最初に殺された少女たちの姿。
これ以上彼女たちのような犠牲を出してたまるかと、脇目も振らずに駆け抜けた。
誰かは知らないが、グズグズしていたら手遅れになるのは間違いない。
焦る不破の脳裏に思い起こされるのは、最初に殺された少女たちの姿。
これ以上彼女たちのような犠牲を出してたまるかと、脇目も振らずに駆け抜けた。
やがて目に入ったのは、剣を持った異形が少女に襲い掛かろうとしている場面。
異形の醜悪な笑みを見た不破は、躊躇せずこじ開けたプログライズキーを愛銃に叩き込み、引き金を引いた。
異形の醜悪な笑みを見た不破は、躊躇せずこじ開けたプログライズキーを愛銃に叩き込み、引き金を引いた。
◇◆◇
「GORARARA…!!!」
小鬼聖騎士(ゴブリンパラディン)は不機嫌だった。
忌々しい冒険者によって今まで蓄えて来た食料や武器、何より孕み袋にする女共を全て奪われた。
それだけではなく、冒険者が引き起こした雪崩に同胞諸共飲み込まれ呆気なくその生涯を終えてしまった。
それだけではなく、冒険者が引き起こした雪崩に同胞諸共飲み込まれ呆気なくその生涯を終えてしまった。
そのはずが、何故か自分は生き返っていたのだから最初は困惑したものだ。
だがその困惑は、徐々に自分に首輪を填めた2人の小娘への怒りに変わっていった。
だがその困惑は、徐々に自分に首輪を填めた2人の小娘への怒りに変わっていった。
尤も、彼は一般のゴブリンよりも遥かに優れた頭脳を持っている。
故に怒りはあれど、考え無しに動くという事はしない。
今すぐにでも首輪を外し、あの小娘共を嬲ってやりたい所だがそれが不可能である事は理解している。
まずは自分が生き残る事を優先すべきだと、怒りを抑えながら考えた。
生きていれば小娘共への復讐の機会は幾らでも訪れるが、死んでしまえば不可能だ。
故に怒りはあれど、考え無しに動くという事はしない。
今すぐにでも首輪を外し、あの小娘共を嬲ってやりたい所だがそれが不可能である事は理解している。
まずは自分が生き残る事を優先すべきだと、怒りを抑えながら考えた。
生きていれば小娘共への復讐の機会は幾らでも訪れるが、死んでしまえば不可能だ。
その為に小鬼聖騎士がやる事は、四方世界にいた時と全く同じ。
武器も食料も、使える物は全て他者から奪う。
以前に冒険者から奪った銀剣は所持していなかったが、代わりの武器は小娘共から与えられた袋に入っていた。
手にした剣は、銀剣よりも上等な物であると思わせる程の美しさがあった。
馬鹿な同胞とは違う自分に相応しい武器を手に入れ、満足気に歩いていた所で見つけたのは只人の少女。
孕み袋としても、他の冒険者に対する肉の盾としても、何より絶好の玩具としても価値のあるメスを見逃すつもりは無い。
メフィスとフェレスに苛つかされた事へのストレス発散も含めて、わざと少女の恐怖心を煽るように襲い掛かった。
武器も食料も、使える物は全て他者から奪う。
以前に冒険者から奪った銀剣は所持していなかったが、代わりの武器は小娘共から与えられた袋に入っていた。
手にした剣は、銀剣よりも上等な物であると思わせる程の美しさがあった。
馬鹿な同胞とは違う自分に相応しい武器を手に入れ、満足気に歩いていた所で見つけたのは只人の少女。
孕み袋としても、他の冒険者に対する肉の盾としても、何より絶好の玩具としても価値のあるメスを見逃すつもりは無い。
メフィスとフェレスに苛つかされた事へのストレス発散も含めて、わざと少女の恐怖心を煽るように襲い掛かった。
そうしていざ楽しもうとしたというのに邪魔された。
怒りを籠めて邪魔をした男を睨みつける。
男の服装は見た事がないが軽装であり、冒険者のような鎧は身に着けていない。
しかし手に持った短筒は面倒だ。
ならばこの怯えた少女を盾にでもするかと考えた瞬間、有り得ない事が起こった。
今しがた避けた弾丸が、普通ではあり得ない軌道を描いて男の方に戻って行った。
男の服装は見た事がないが軽装であり、冒険者のような鎧は身に着けていない。
しかし手に持った短筒は面倒だ。
ならばこの怯えた少女を盾にでもするかと考えた瞬間、有り得ない事が起こった。
今しがた避けた弾丸が、普通ではあり得ない軌道を描いて男の方に戻って行った。
男が躊躇せずに弾丸へ拳を叩きつけると、拡散した弾丸が全身を覆い出す。
一瞬の内に男は青と白の装甲と、狼にも似た仮面を着けた姿に変わっていた。
一瞬の内に男は青と白の装甲と、狼にも似た仮面を着けた姿に変わっていた。
――Shooing Wolf
――"The elevation increases as the bullet is fired."
――"The elevation increases as the bullet is fired."
「え、えぇ!?」
「GROABA!?」
「GROABA!?」
いきなり現れたかと思えば、奇妙な姿に変わった男に颯と小鬼聖騎士は素っ頓狂な声を上げる。
「マギアやレイダーじゃ無いようだが、その娘を殺そうってんなら容赦しねえ」
変身した男、不破諫は彼らの困惑を意に介さず怪物を睨みつける。
汚れた鎧を纏った怪物はレイドライザーやゼツメライザーを装着していない。
つまり自分の知らない未知の相手という事になる。
だが、だからといってここで引いてはあの少女を見捨てる事になってしまう。
そんな選択は不破の中に存在しない。
汚れた鎧を纏った怪物はレイドライザーやゼツメライザーを装着していない。
つまり自分の知らない未知の相手という事になる。
だが、だからといってここで引いてはあの少女を見捨てる事になってしまう。
そんな選択は不破の中に存在しない。
困惑から意識を取り戻し剣を構える小鬼聖騎士へ向けて、不破は臆する事無く駆け出した。
【不破諫@仮面ライダーゼロワン】
[状態]:健康、バルカンに変身中
[装備]:エイムズショットライザー+シューティングウルフプログライズキー@仮面ライダーゼロワン
[道具]:基本支給品、ランダム支給品0~1
[思考・状況]
基本方針:殺し合いをぶっ潰す
1:目の前の怪物を倒して少女を保護する
2:一般人の保護
3:刃達がいるのなら合流したい
[備考]
※参戦時期は劇場版終了後。
[状態]:健康、バルカンに変身中
[装備]:エイムズショットライザー+シューティングウルフプログライズキー@仮面ライダーゼロワン
[道具]:基本支給品、ランダム支給品0~1
[思考・状況]
基本方針:殺し合いをぶっ潰す
1:目の前の怪物を倒して少女を保護する
2:一般人の保護
3:刃達がいるのなら合流したい
[備考]
※参戦時期は劇場版終了後。
【久川颯@アイドルマスター シンデレラガールズ】
[状態]:健康、現状への不安と恐怖
[装備]:金属バット(破損)@ひぐらしのなく頃に
[道具]:基本支給品、ランダム支給品0~2(武器になりそうな物は無い)
[思考・状況]
基本方針:死にたくない
1:この人は…?
2:緑の怪物が怖い
[備考]
※参戦時期は不明。
[状態]:健康、現状への不安と恐怖
[装備]:金属バット(破損)@ひぐらしのなく頃に
[道具]:基本支給品、ランダム支給品0~2(武器になりそうな物は無い)
[思考・状況]
基本方針:死にたくない
1:この人は…?
2:緑の怪物が怖い
[備考]
※参戦時期は不明。
【小鬼聖騎士@ゴブリンスレイヤー】
[状態]:健康
[装備]:勝利すべき黄金の剣@Fate/Grand Order
[道具]:基本支給品、ランダム支給品0~2
[思考・状況]
基本方針:生き残る
1:目の前の男を殺す
2:他の者から装備や食料を奪う
3:男は餌にする。女は使い道が豊富なので生かして捕えたい
[備考]
※参戦時期は死亡後。
[状態]:健康
[装備]:勝利すべき黄金の剣@Fate/Grand Order
[道具]:基本支給品、ランダム支給品0~2
[思考・状況]
基本方針:生き残る
1:目の前の男を殺す
2:他の者から装備や食料を奪う
3:男は餌にする。女は使い道が豊富なので生かして捕えたい
[備考]
※参戦時期は死亡後。
【エイムズショットライザー@仮面ライダーゼロワン】
A.I.M.S.が所有する拳銃型の変身ツール。Z-CONバンドと言うバックルとのセット。
装填したプログライズキーを認証し、トリガーを引く事で仮面ライダーへと変身する。
武器としても使用可能であり、50口径対ヒューマギア徹甲弾を生成し射出する。
変身前でも撃てるが反動は大きい。
A.I.M.S.が所有する拳銃型の変身ツール。Z-CONバンドと言うバックルとのセット。
装填したプログライズキーを認証し、トリガーを引く事で仮面ライダーへと変身する。
武器としても使用可能であり、50口径対ヒューマギア徹甲弾を生成し射出する。
変身前でも撃てるが反動は大きい。
【シューティングウルフプログライズキー@仮面ライダーゼロワン】
狼のデータイメージが保存された青いキー。
ショットライザーに装填すれば仮面ライダーバルカンに変身できる。
狼のデータイメージが保存された青いキー。
ショットライザーに装填すれば仮面ライダーバルカンに変身できる。
【金属バット@ひぐらしのなく頃に】
北条悟史が所有していたバット。
叔母を撲殺するのに使った。
北条悟史が所有していたバット。
叔母を撲殺するのに使った。
【勝利すべき黄金の剣(カリバーン)@Fate/Grand Order】
セイバー・リリィの宝具である王を選定する為の剣。
武器として以上に王権の象徴としての性質が強い。
セイバー・リリィの宝具である王を選定する為の剣。
武器として以上に王権の象徴としての性質が強い。