「ここは、『アカシック』の中……ではなさそうね」
赤き月が照らす平安京。
月明かりに白いワンピースを映えさせて、一人の少女が街並みを往く。
少女の名前は一之瀬玲菜。
月明かりに白いワンピースを映えさせて、一人の少女が街並みを往く。
少女の名前は一之瀬玲菜。
彼女はアカシックと呼ばれるコンピュータが作った仮想世界での戦いの最中、この殺し合いに招かれた。
玲菜と仲間達は、現実世界の東京を滅ぼそうとするアカシックを止める為に奔走している。
一刻も早くアカシックに戻り、大切な仲間達と共に仮想世界を終わらせなくてはいけない。
玲菜と仲間達は、現実世界の東京を滅ぼそうとするアカシックを止める為に奔走している。
一刻も早くアカシックに戻り、大切な仲間達と共に仮想世界を終わらせなくてはいけない。
「平安京のデータはアカシックには保存されてない……となると別の組織が関わっている可能性が高い」
現段階では分かることはそれぐらいだ。
この世界がアカシックのような仮想世界であれば、何処かに現実へ繋がるポートがあるかもしれない。
それを通じて、外部に連絡なりハッキングを仕掛ければこの世界から抜け出すことが出来る可能性は高い。
とはいえ、この世界の管理者権限を持たない以上やれることは限られる。
まずは情報を集める必要がある、そう結論を立てて、平安京の探索を行っていた。
この世界がアカシックのような仮想世界であれば、何処かに現実へ繋がるポートがあるかもしれない。
それを通じて、外部に連絡なりハッキングを仕掛ければこの世界から抜け出すことが出来る可能性は高い。
とはいえ、この世界の管理者権限を持たない以上やれることは限られる。
まずは情報を集める必要がある、そう結論を立てて、平安京の探索を行っていた。
―――だからココにいてよ。
―――ずっとココにいてよ。
―――もっとキミのために。
―――私、頑張るから。
―――ずっとココにいてよ。
―――もっとキミのために。
―――私、頑張るから。
不意に、平安京の雰囲気にそぐわぬ、人工的な歌声が響いた。
声のする方に向かうと、古き日本家屋をバックに、白いドレスを着こなして歌う少女の姿があった。
和と洋の混ざったミスマッチな光景ながらも、歌姫の姿は不思議と絵になっている。
マイクを構えた彼女の美しさは、まるでミュージックビデオを見ているようであった。
声のする方に向かうと、古き日本家屋をバックに、白いドレスを着こなして歌う少女の姿があった。
和と洋の混ざったミスマッチな光景ながらも、歌姫の姿は不思議と絵になっている。
マイクを構えた彼女の美しさは、まるでミュージックビデオを見ているようであった。
「貴方の辛い、苦しいって声聞こえたよ」
歌姫は少女の方に顔を向け、にこやかに声をかけた。
歌姫の名はμ、『メビウス』の歌姫。
メビウスとは、意志を抱いたボーカルソフト『バーチャドール』達が作り出した仮想世界のこと。
彼女の歌に共感した者が送られる、どんな望みも叶う理想の楽園。
歌姫の名はμ、『メビウス』の歌姫。
メビウスとは、意志を抱いたボーカルソフト『バーチャドール』達が作り出した仮想世界のこと。
彼女の歌に共感した者が送られる、どんな望みも叶う理想の楽園。
「ねえ、貴方の望みはなあに?」
その答えは分かりきっている。
少女は当然のように答えた。
少女は当然のように答えた。
「そうね、この殺し合いを終わらせて、皆の所に戻ることかしら」
それを聞いて、歌姫はきょとんとした顔で聞き返した。
「……それが貴方の願い?」
本当にそうなの?と言いたげに、玲菜の顔をただ真っ直ぐに見つめた。
○○○
『玲菜の心の奥に踏み込みますか…?』
■『踏み込む』 ■『踏み込まない』
○○○
戻りたいのは嘘ではない。
だけど戻って世界の危機を止める気はない。
正確に言えば『止めることができない』。
だけど戻って世界の危機を止める気はない。
正確に言えば『止めることができない』。
彼女は、一之瀬玲菜は、厳密には一之瀬玲菜ではない。
一之瀬玲菜は既に故人、この世に存在しない人物。
この一之瀬玲菜は生前の彼女の記憶を元に、仮想世界上で作られた単なるデータ、仮想人格でしかない。
一之瀬玲菜は既に故人、この世に存在しない人物。
この一之瀬玲菜は生前の彼女の記憶を元に、仮想世界上で作られた単なるデータ、仮想人格でしかない。
玲菜は仲間たちが現実世界の危機を前に心を一つにする中で、一人だけ真逆のことを考えている。
それは即ち、このまま仮想世界に留まること。
彼女は元より、仮想世界でしか存在することのできない存在だから。
それは即ち、このまま仮想世界に留まること。
彼女は元より、仮想世界でしか存在することのできない存在だから。
人の思いがそのまま力となる、仮想世界での戦い。
仲間全員の心が揃わなくては強大な敵組織を倒すことは出来ない。
だから、玲奈が存在する以上、仲間達が世界を救う事は絶対に出来ない。
仲間全員の心が揃わなくては強大な敵組織を倒すことは出来ない。
だから、玲奈が存在する以上、仲間達が世界を救う事は絶対に出来ない。
―――わたしには、わたしの世界しかない
―――わたしのいない世界なんて、そんなの嫌だから、そんなの必要ないから
―――どうしてみんな、わたしと一緒に死んでくれないの
―――わたしのいない世界なんて、そんなの嫌だから、そんなの必要ないから
―――どうしてみんな、わたしと一緒に死んでくれないの
本当は、皆のように現実になんて帰りたくない。
そのことを言い出せぬままで、胸の中に秘め続ける。
帰ることは出来ない。現実に自分は居ないから。
そのことを言い出せぬままで、胸の中に秘め続ける。
帰ることは出来ない。現実に自分は居ないから。
少女の世界は止まっている。
少女の世界は終わっている。
少女はもう、永遠に成長出来ない。
自分が死亡したことを自覚していても、それは簡単に受け入れられることでない。
少女の世界は終わっている。
少女はもう、永遠に成長出来ない。
自分が死亡したことを自覚していても、それは簡単に受け入れられることでない。
―――わたしを、おいていかないで
―――現実なんて無くなってしまえばいいのに
―――みんなもデータになって仮想世界で生きればいいのに
―――そしたらずっと7人で一緒にいられるのに
―――現実なんて無くなってしまえばいいのに
―――みんなもデータになって仮想世界で生きればいいのに
―――そしたらずっと7人で一緒にいられるのに
その思いは、普段の大人びた彼女らしくなく、駄々をこねる子供のようであった。
―――わたしは、わたしのいない現実なんていらない
少女は自分が不要になることを、忘れられることを恐れている。
そんな無意識なトラウマを、少女自身もまだ自覚していない。
そんな無意識なトラウマを、少女自身もまだ自覚していない。
○○○
■『踏み込まない』
○○○
「ええ、本当よ」
少女は自分に嘘を付き続ける。
無意識下で本当は望んでいることには、見てみぬ振りをし続ける。
無意識下で本当は望んでいることには、見てみぬ振りをし続ける。
仮想人格である彼女は未来が無く、思い出しか残っていない。
唯一の自分だけの居場所を失うことが怖い。
自分の存在が不要となる事が、忘れられていくことが怖い。
だけどそのことに自分で気づけない。
唯一の自分だけの居場所を失うことが怖い。
自分の存在が不要となる事が、忘れられていくことが怖い。
だけどそのことに自分で気づけない。
「そっか、じゃあ私も一緒に行くね!早くメビウスに帰って、皆を辛い現実から救ってあげないと!」
だけど。
μの『純粋無垢』な声を聴いていると、玲奈の心はじわじわと堕ちていく。
歌姫のその声は、ずっと聴いていたいと思わせるほどに官能的で。
現実から救うというその言葉は、その誘惑は、彼女にとってはあまりに魅力的で。
μの『純粋無垢』な声を聴いていると、玲奈の心はじわじわと堕ちていく。
歌姫のその声は、ずっと聴いていたいと思わせるほどに官能的で。
現実から救うというその言葉は、その誘惑は、彼女にとってはあまりに魅力的で。
「ねえ、μ」
「なぁに、玲奈」
「メビウスについて詳しく教えてくれる?」
「なぁに、玲奈」
「メビウスについて詳しく教えてくれる?」
生前の少女にとって現実世界は牢獄だった。
いつだって、狭苦しく、不自由で、鳥かごのよう。
仲間達とずっと一緒に要られる場所で過ごす事が玲奈の内なる願いだ。
あのまま、現実の危機を救わず、皆と永遠の日々を過ごす事が出来るなら。
いつだって、狭苦しく、不自由で、鳥かごのよう。
仲間達とずっと一緒に要られる場所で過ごす事が玲奈の内なる願いだ。
あのまま、現実の危機を救わず、皆と永遠の日々を過ごす事が出来るなら。
(もしも、皆と一緒に逃げられるなら現実なんて……ってわたしは今何を)
幼いころから病院暮らし。
大人達に研究材料にされ、死亡した後は仮想世界の中を一人で生きていた。
それ故に、彼女の心は穢れを知ることがなかった。
その余りに『純粋』すぎる心は、知らず知らずの内に自分の大切な物と、世界を天秤に掛けてしまえるほど危ういバランスにある。
大人達に研究材料にされ、死亡した後は仮想世界の中を一人で生きていた。
それ故に、彼女の心は穢れを知ることがなかった。
その余りに『純粋』すぎる心は、知らず知らずの内に自分の大切な物と、世界を天秤に掛けてしまえるほど危ういバランスにある。
○○○
玲奈はまだ自覚していない。
μの歌に共感したことで、玲奈自身に変化が起き始めていることに。
彼女の歌を聴き続けた者は欲望に侵食されていき、理性や建前といった心の抑圧が徐々に効かなくなってゆく。
デジヘッドと呼ばれる自己を見失った状態である。
μの歌に共感したことで、玲奈自身に変化が起き始めていることに。
彼女の歌を聴き続けた者は欲望に侵食されていき、理性や建前といった心の抑圧が徐々に効かなくなってゆく。
デジヘッドと呼ばれる自己を見失った状態である。
これは本来、メビウスという抑圧から開放された世界でのみ起きる現象である。
だが、仮想世界でしか存在できない彼女達が呼ばれている以上、この世界はメビウスに近い性質を持っていることに他ならない。
デジヘッドとなっても、現実で生きることを選び、理性を取り戻せば元に戻ること自体は可能だ。
ただし、仮想世界でしか生きられない玲奈にとって、それは難しいことになるだろう。
だが、仮想世界でしか存在できない彼女達が呼ばれている以上、この世界はメビウスに近い性質を持っていることに他ならない。
デジヘッドとなっても、現実で生きることを選び、理性を取り戻せば元に戻ること自体は可能だ。
ただし、仮想世界でしか生きられない玲奈にとって、それは難しいことになるだろう。
本来、彼女が自分の心の闇に気づくのは、少し先の未来。
自分の心に踏み込み、仲間達との『帰宅』を望むか。
あるいは心に踏み込まず、想い人と永遠の日々を望むか。
その選択によって結末は異なる。
自分の心に踏み込み、仲間達との『帰宅』を望むか。
あるいは心に踏み込まず、想い人と永遠の日々を望むか。
その選択によって結末は異なる。
『さぁ、後悔なき選択を――』
世界の何処かで、誰かがそう呟いた。
【μ@Caligula Overdose-カリギュラ オーバードーズ-】
[状態]:健康
[装備]:ヒプノシスマイク@ヒプノシスマイク -Division Rap Battle-
[道具]:基本支給品、ランダム支給品0〜2
[思考・状況]
基本:みんなの願いを叶える
1:この世界を抜け出す、あるいは崩壊させる
2:出会った相手はメビウスに誘う、邪魔する者は消す
3:玲菜や苦しんでいる人達をメビウスに招く
4:元の世界に戻って現実世界を滅ぼす
5:それがみんなの願いだから
[備考]
※参戦時期は楽士ルート最終決戦後からメビウスに人が居なくなるまでの間です。
※この世界をメビウスのような仮想世界だと予想しています。
※メビウス内と同じ力が使えます。
ただし、大規模に影響を及ぼすような改変は出来ません。
[状態]:健康
[装備]:ヒプノシスマイク@ヒプノシスマイク -Division Rap Battle-
[道具]:基本支給品、ランダム支給品0〜2
[思考・状況]
基本:みんなの願いを叶える
1:この世界を抜け出す、あるいは崩壊させる
2:出会った相手はメビウスに誘う、邪魔する者は消す
3:玲菜や苦しんでいる人達をメビウスに招く
4:元の世界に戻って現実世界を滅ぼす
5:それがみんなの願いだから
[備考]
※参戦時期は楽士ルート最終決戦後からメビウスに人が居なくなるまでの間です。
※この世界をメビウスのような仮想世界だと予想しています。
※メビウス内と同じ力が使えます。
ただし、大規模に影響を及ぼすような改変は出来ません。
【一之瀬玲菜@JUDGEMENT 7 俺達の世界わ終っている。】
[状態]:健康、デジヘッド化進行(侵食率5%)
[装備]:
[道具]:基本支給品、ランダム支給品1〜3
[思考・状況]
基本:ずっと皆と一緒に居たい
1:殺し合いには乗らず、脱出する方法を探す
2:だけど、脱出する方法が見つからないのなら……
3:メビウスか、皆とずっと一緒に居られるなら……
[備考]
※参戦時期は16章『俺達の世界は終っている。』終盤、END分岐前です。
※この世界をアカシックのような仮想世界だと予想しています。
※アカシック内と同じ力が使えます。
ただし現在、管理者権限はランクEであり、ほぼ何も出来ません。
また、ランクSに目覚めた場合も、大規模に影響を及ぼすような改変は出来ません。
※μの曲に共感したことでデジヘッド化が進行しています。
侵食率が高まるほど、欲望を抑えられなくなります。また、μに盲信的になり攻撃的になります。
[状態]:健康、デジヘッド化進行(侵食率5%)
[装備]:
[道具]:基本支給品、ランダム支給品1〜3
[思考・状況]
基本:ずっと皆と一緒に居たい
1:殺し合いには乗らず、脱出する方法を探す
2:だけど、脱出する方法が見つからないのなら……
3:メビウスか、皆とずっと一緒に居られるなら……
[備考]
※参戦時期は16章『俺達の世界は終っている。』終盤、END分岐前です。
※この世界をアカシックのような仮想世界だと予想しています。
※アカシック内と同じ力が使えます。
ただし現在、管理者権限はランクEであり、ほぼ何も出来ません。
また、ランクSに目覚めた場合も、大規模に影響を及ぼすような改変は出来ません。
※μの曲に共感したことでデジヘッド化が進行しています。
侵食率が高まるほど、欲望を抑えられなくなります。また、μに盲信的になり攻撃的になります。
【支給品紹介】
【ヒプノシスマイク@ヒプノシスマイク -Division Rap Battle-】
μに支給。
人の精神に干渉するマイク。色や形状は使用者に応じて変化する。
スイッチを押すとヒプノシススピーカーという巨大なスピーカーが発現し、このマイクを通したリリックは、人の交感神経、副交感神経等に作用し、様々な状態にする。
つまりカタルシスエフェクト(違う)。
【ヒプノシスマイク@ヒプノシスマイク -Division Rap Battle-】
μに支給。
人の精神に干渉するマイク。色や形状は使用者に応じて変化する。
スイッチを押すとヒプノシススピーカーという巨大なスピーカーが発現し、このマイクを通したリリックは、人の交感神経、副交感神経等に作用し、様々な状態にする。
つまりカタルシスエフェクト(違う)。