「気に入らないですわね」
赤き月の夜の下、元折神家親衛隊第二席こと此花寿々花は苛立ちの言葉が漏れ出していた
「ただでさえ、こちらは切羽詰まっていたというですのに」
タギツヒメの完全復活という緊急事態の真っ只中、そんな自分たちの世界に危機とも言うべき最悪のタイミングにこんな趣味の悪い催しに巻き込まれた
もしかすれば真希や他の皆まで巻き込まれ、あの場はすっからかんという最悪の可能性もあり得る
もしかすれば真希や他の皆まで巻き込まれ、あの場はすっからかんという最悪の可能性もあり得る
「……本当に、最悪のタイミングで呼び出されたわけですの」
そんな苛立ちを口にしながらも此花寿々花は冷静である。まずはこの場所、空の色と並び立つ建造物がおかしい以外はまさに古都平安京
あの双子の悪魔とも言うべき主催者二人の思惑はわからないままであるが、如何せん行動しない事には何も始まらない
あの双子の悪魔とも言うべき主催者二人の思惑はわからないままであるが、如何せん行動しない事には何も始まらない
(……それで、早速他の方と遭遇できたのは幸運なのか、はたまた不運なのか)
まずは他の参加者探しにと足を進めようすれば目の前にいたのは一人の女性の後姿。まずは挨拶代わりにと声をかけようとすれば
「………で、後ろのあなた? そちらがそのつもりならいつでもいいわよ。今、私これでもすんごい腹が立ってるから、殺される程度に八つ当たりされても文句は受け付けないわよ」
「……!」
「……!」
その女からの、返事が隼のごとく突き抜けていた
○ ○ ○
虚空を斬るが我がさだめ、その存在を燃やし尽くした一撃を以って虚空を切り裂いた
数多の世界を渡り歩く放浪者、剪定された世界より流れ落ちた迷い子
己が為すべき事を果たした無空の剣士、その存在は記録諸共跡形無く消失した
―――はずであった
「……うん、仕方ないよね。いつか、こういうことがあり得るかもしれないって」
あっけからんとした言葉、でもその口元は震えていて
「こんなお別れも、あり得たって」
拳を握りしめる力が、一段と強くなる。彼女の中に渦巻いているのは悲しみと悔しさと、そして怒りと
「―――」
沈黙。それは彼女に捧げた黙祷。剣士の運命に色彩を与えた、過酷な運命という名の逆光へ立ち向かった少女への
だが、その少女は既に居ない。かの妖術師にも似た双子の悪魔によって見せしめとして殺された
人はいつか死ぬ、それは彼女自身が一番分かっていたことだ。命のやり取りを繰り返し、数多の死線をくぐり抜けてきた彼女であるからこそ。だが、それでもあの少女の旅が、こんな下劣畜生共の饗宴なんぞに終わらせられたという事実そのものが彼女の怒りであり、悔しさであった
乾いた顔を拭い、女剣士―――は背後の気配に声を掛ける
人はいつか死ぬ、それは彼女自身が一番分かっていたことだ。命のやり取りを繰り返し、数多の死線をくぐり抜けてきた彼女であるからこそ。だが、それでもあの少女の旅が、こんな下劣畜生共の饗宴なんぞに終わらせられたという事実そのものが彼女の怒りであり、悔しさであった
乾いた顔を拭い、女剣士―――は背後の気配に声を掛ける
「………で、後ろのあなた? そちらがそのつもりならいつでもいいわよ。今、私これでもすんごい腹が立ってるから、殺される程度に八つ当たりされても文句は受け付けないから」
「……!」
「……!」
此花寿々花は、自分に顔を向けたその女剣士の視線に思わず固まってしまう。返答一つ間違えれば間違いなく斬られる。その確信のもと、次にどういう対応をするべきか
ほぼすぐ遭遇という状況があまりにも悪すぎる。武器をデイバッグから取り出そうにも、おそらく相手が武器を取り出す方が先であろう
ほぼすぐ遭遇という状況があまりにも悪すぎる。武器をデイバッグから取り出そうにも、おそらく相手が武器を取り出す方が先であろう
「……何者ですの、あなたは」
「武蔵。新免武蔵守藤原玄信……はまあ長ったるいと思うから宮本武蔵で!」
「宮本、武蔵……ですって!?」
「武蔵。新免武蔵守藤原玄信……はまあ長ったるいと思うから宮本武蔵で!」
「宮本、武蔵……ですって!?」
女剣士の名乗りに寿々花は驚愕の表情を浮かべる。刀使として、剣士として宮本武蔵の名前はビッグバリューの一角。その名を「自分です」と言わんばかりの表情で断言したこの見え麗しの少女が宮本武蔵などと
「……宮本武蔵は男のはずでは」
「……うん。まあ、そう言われるなんて思ってた。まあ私は私だということには変わりないのです」
「まるで他人事のように言いますのね。ならば何故宮本武蔵の名前を」
「まあ、私や宮本武蔵だから。あなたの世界だと別だけど」
「……頭が痛くなりそうですわ」
「……うん。まあ、そう言われるなんて思ってた。まあ私は私だということには変わりないのです」
「まるで他人事のように言いますのね。ならば何故宮本武蔵の名前を」
「まあ、私や宮本武蔵だから。あなたの世界だと別だけど」
「……頭が痛くなりそうですわ」
話してみればますます分からなくなる。宮本武蔵を名乗ったくせに、その宮本武蔵を自分でありながら、宮本武蔵を他人事のように。いや実際宮本武蔵の名を名乗っている以上彼女もまた宮本武蔵なのか、もしくはその名を騙った別の誰かか
「――それで? さっきも言ったけど、そっちがその気なら……」
「……ッ」
「……ッ」
閑話休題は終わりを告げ、武蔵を名乗る女の視線が鋭いものへと変わる。ここからが正念場、生と死の狭間。応答を間違えれば終わる。そんな緊張感漂う状況の中――
ギュルルルルルルルルルゥゥゥ
「―――は?」
誰かの腹の音がなった。元凶は目の前にいる宮本武蔵。緊張を切り裂くその甲高い音に、寿々花は思わず情けない声を挙げた
「……ねぇあなた、食べ物とかない? うどんとか」
「……あなたにも食料品の類は支給されているはずでは?」
「いやたしかにそうだけど、出来ればうどん食べたいなって」
「…………」
「……あなたにも食料品の類は支給されているはずでは?」
「いやたしかにそうだけど、出来ればうどん食べたいなって」
「…………」
緊張感が欠片ごと粉微塵に粉砕された此の状況下、ほっと胸をなでおろした寿々花は、近くにあった建物に武蔵を連れ込み、一旦の食事にもつれ込む形で会話に持っていく流れへと至ったのであった
【此花寿々花@刀使ノ巫女】
[状態]:健康
[装備]:
[道具]:基本支給品、ランダム支給品0~3
[思考・状況]
基本方針:殺し合いに乗るつもりはない
1:もしかしたら巻き込まれているかも知れない真希たちの事が心配
2:目の前の武蔵を名乗る彼女、どうしましょうか……
[備考]
※参戦時期は21話から
[状態]:健康
[装備]:
[道具]:基本支給品、ランダム支給品0~3
[思考・状況]
基本方針:殺し合いに乗るつもりはない
1:もしかしたら巻き込まれているかも知れない真希たちの事が心配
2:目の前の武蔵を名乗る彼女、どうしましょうか……
[備考]
※参戦時期は21話から
【新免武蔵守藤原玄信@Fate/Grand Order】
[状態]:健康、空腹、主催に対する怒り
[装備]:
[道具]:基本支給品、ランダム支給品0~3
[思考・状況]
基本方針:あの下衆二人(メフィスとフェレス)は斬る
1:お腹へった。出来ればうどん食べたいな
[備考]
※※参戦時期は星間都市山脈オリュンポス22節から
[状態]:健康、空腹、主催に対する怒り
[装備]:
[道具]:基本支給品、ランダム支給品0~3
[思考・状況]
基本方針:あの下衆二人(メフィスとフェレス)は斬る
1:お腹へった。出来ればうどん食べたいな
[備考]
※※参戦時期は星間都市山脈オリュンポス22節から