その2
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homuhomu_tabetai
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お腹が大きくなった妊ほむ。
初めての妊娠ということもあり上手く動けなかったが、巣には苔もキュウベェも水もある。
探検はあきらめたけど、暮らすには不自由がなかった。
ほむほむ「ホームホホム♪」
赤ちゃん、元気に産まれてね。
時々お腹の中で何かが動いている感触にほむほむは新たな希望を抱いていた。
ご主人様のこともまどまどのこともまだ吹っ切れてはいない。
考えるだけで涙が出てきて、一度考えてしまうと中々頭から離れていかない。
そんなときは仔どもの事を考えるのだ。
そうするだけで、気持ちが明るくなってくる。
ほむほむとはいえ母は強しというのは変わらないようだ。
お腹も少しずつだけど日に日に膨らんでいく。
きっともうすぐ産まれるだろう。
家族ができたら強くならないといけない。仔どもを守れるのは自分だけなんだ。
ほむほむ「ホムホム」
優しくお腹をさするほむほむ。
そしてついにその日はやってきた。
痛みは突然だった。
今まで感じたことの無い痛み。
これが仔が産まれる痛みなんだ。
仔どもが産まれ易いように苦しいながらタイツとパンツを脱ぐ。
交尾のときと違ってお腹が邪魔をするため、少しずらすだけしか出来なかったが十分だろう。
そして横になり痛みに耐えながらほむほむはその時を待った。
ほむほむ「ホ…ホム…」アセダラダラ
ほむほむ「ホムゥゥン」リキミ
ほむほむ「ホッムリャァァァァァァーーーーーーー!!!」
ポンッ ポンッ ポンッ
仔ほむ「ホミャァァァァアアアア」
仔めが「ホムアァァァアア」
仔まど「ミャロォォォォオ」
仔は三つ子だった。
仔めがはやや小柄だけど、大きな声で泣いている。
ほかの仔も元気な泣き声だ。
ほむほむ「ホム…ホムゥ」ポロポロ
可愛い仔どもたち…
産まれてきてありがとう
ほむほむは仔どもたちを抱きしめながら泣いた。
久しぶりのぬくもり、そしてかけがえの無い家族を手に入れることができた。
希望に満ちたほむほむを光が照らしていた。
…仔どもたちの服の下の異変に気づくことが無いまま。
仔が生まれて数日。
仔達はすくすくと育っているように見えた。
仔めがはおとなしかったが、それでも他の姉妹と一緒に遊ぼうと頑張っている。
仔ほむも仔まどもそんな仔めがを大切にし、家族仲は順風満帆だった。
しかしある日、兆候がついに現れた。
仔めが「ホ…ホゲェェェ」
ほむほむ「ホ…ホムッ!?」
仔ほむ「ホミャッ!」
仔まど「ミャロッ!?」
突然仔めがが吐き出したのだ。
仔めがちゃん、どうしたの?気分が悪いの?
オロオロしながらも自分がしっかりしないといけないという母の気持ちがほむほむを気丈にさせる。
仔めが「ホ…ホミュゥ…」
仔めがは吐きつかれたのかぐったりしている。
ほむほむは仔めがの吐いたものを見るが、どす黒くすごい異臭がする。
苔に悪いものがついていたんだ。お水を飲ませてもっと吐かせよう。
本能なのかほむほむは習ったことのない胃洗浄を行おうとする。
仔めがも決して多くない体力で頑張って胃の中を綺麗にする。
そうすると仔めがの様子は落ち着いたようで、横で見守っていた姉妹も安心したようだ。
仔めが「ホミュゥ…」
お母さん、ごめんなさい。
仔めがが食事を無駄にしたことを謝る。
謝る必要なんてないよ。仔めがちゃんが元気になってくれてよかったよ。
心配したんだよ? よかったね、めがちゃん。
ほむほむも姉妹も食べ物が悪かったと思っていた。
しかし、それは違ったのだ。
仔めが「ホミュホ…ッミァ?」
お掃除するよと立ち上がろうとした瞬間、仔めががその場に崩れ落ちたのだ。
ほむほむ「ホムッ!?」
仔めがちゃん、無理しちゃだめよ!
そういって仔めがを支えようとしたほむほむ。
しかし…
仔めが「ホミャァァ??」
ほむほむが手を差し出したところが異常にやわらかく、上半身と下半身が分かれてしまったのだ。
ほむほむ「ホ…?」
ほむほむ「ホビャァァァァァアアアアアアアア!!」
仔ほむ「ホミャァァァアアア!?」
仔まど「ミャドォォォォ!?」
真っ二つになった仔めがは何が起こったかわかっていないようだ。
仔めがちゃん、大丈夫?
今助けてあげるからね!
仔めがの上半身と下半身をくっつけ合わせて舐め始めるほむほむ。
姉妹達も手伝って舐め始める…が
ほむほむ「ホゲェェェェエエ」
仔ほむ「ホマァァァアァ」
仔まど「マゲェェェェェェエ」
なんと三人とも吐いてしまった。
仔めが「ホ…ホミャ」アセアセ
異変をおこした母と姉妹に慌てる仔めが。
何がおこったのか理解できていないし、自分の状態にも気づいていない。
そんななか、姉妹にも異変が起きた。
なんと、仔ほむと仔まどまで黒い何かを吐き出していたのだ。
その腐臭を放つ黒い物。
ほむほむたちは知る由もないが、それは仔ほむたちの腐った内臓だった。
そう、仔ほむ姉妹は3人とも産まれながらにほむほむ病にかかっていたのだ。
原因は片親であるまどまどだった。
そのまどパンに溜まった雑菌。
雑菌にまみれたまどパンに常に生殖器を包み、そこから放たれる精。
その精にも雑菌がつき、生まれながらにほむほむ病にかかっていたのだ。
群れであれば、ペットショップであれば生まれた後一度ほむ服を脱がして体を洗う。
そのときに異変があれば気づくのだが、飼いほむであったほむほむはそんなことを知らない。
結果として服の下に現れていたほむほむ病の兆候に気づかなかったのであった。
ほむほむ「ホ…ホムホム、ホム」
仔どもたち、しっかりして、頑張って!
休めばよくなるから、頑張って!
ほむほむ病のことを知らないほむほむは仔たちを寝かせて励ます。
必死に水を運び、口移しで飲ませる。
仔めが「ホミュゥ…」
仔ほむ「ホマァ…」
仔まど「ミャ…ロ」
仔どもたちは幸か不幸か痛みを感じていない。
産まれつきほむほむ病に羅漢していた仔たちは、その神経を産まれる前から冒されていた。
そのため、肉が腐っていく違和感や筋肉、内臓を圧迫する痛みを感じることなく生活していたのだ。
発症から一気に症状がすすむほむほむ病。
仔めがはいうまでもなく、仔ほむや仔まどまも体がどんどんどす黒くなっていく。
ほむほむ「ホビャァァァ…」
なすすべのないほむほむ。
腐っていく仔たちを目の前に何も出来ないこと、そしてせっかく出来た家族が自分よりも早く死んでいく事実。
このことがほむほむを絶望に追い込む。
その母親の様子を見て、どこか人事のように「ああ。自分達は死ぬんだ」と思う仔どもたち。
不自然なほど落ち着いている仔どもに、さらに涙するほむほむ。
何もして上げられなくてごめんね。お母さん、みんなを産んで幸せだったよ。
泣きながらいう母親に姉妹達はいう。
「なかないで、おかあたん」「わたちたちはそばにいるよ」「うんでくれてありがちょう」
そして眠る仔ほむたち。その目が開くことは二度となかった。
ほむほむは巣の外に出ていた。
空には星が光っている。
自分はどこで間違えたんだろう。
ご主人様に飼われて、まどまどに出会った。
そして、その二つの幸せがほむほむから結果として幸せを奪った。
未来に産まれる希望にまでその手を伸ばして。
ほむほむにはわからなかった。
ご主人様と出会えたことは間違いなく幸せだった。
ご主人様のいうとおりまどまどを愛さなければ、別のまどまどと番になり、幸せな家族を築けたのだろうか。
愛したまどまどは、自分ではなくさやさやの名前を叫んで死んでいった。
本当に自分のことを愛してくれていたのだろうか。
ただ飼いまどになりたくて近づいてきただけなんだろうか。
疑問は尽きない。
答えもでない。
だからほむほむは考えることをやめた。
ただ巣のなかで餌をたべ水を飲むだけの孤独な暮らしを続けた。
その身にほむほむ病の病原体を宿しながら。
終わり