ほむほむと独身サラリーマンと獣医
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※モヒカンシリーズとのクロス
360 名前:ほむほむと独身サラリーマンと獣医1[sage saga] 投稿日:2011/08/24(水) 00:50:56.53 ID:MpjRi1bv0
「くそっ!はあっ・・・はあっ」
今、私は大雨の中見滝原市を走っている。
何故かと言うと、ほむほむがついさっき大熱を出して倒れたからである。
ほ・・・む・・・
ほむほむは今にも消えそうな声で、何かを話している。
「今、今獣医さんの所に行くからな!」
確か、この時間だったらあのモヒカン獣医の病院はまだやっている筈。
私はスーツが濡れるのも気にせず、走った。
それがいけなかった。
途中、身なりの良い七三分けの髪をした青年に、
ぶつかってしまったのだ。
青年のバッグの中身が散らばる。
「す、すいません!」
慌てて中身を拾いながら、私は謝る。
だが、青年はこちらを見たまま黙っている。
一体、何なのだろうか。そう身構えていると・・・
「そのほむほむ、大丈夫ですか?」
不意打ちをくらった。
今私は、喜びと困惑が混ざりあった様な、
よくわからない気持ちになっている。
喜びは、もちろん獣医に会えた事だ。
これでほむほむは助かるだろう。
そして困惑は・・・
「ヒィイィッヤッハァー!!お前の体をいじくってやるぜぇーっ!」
あの好青年が、モヒカンで世紀末な獣医に早変わりした事だ。
「治療薬の投与、完了だあ!!」
獣医が世紀末チックな声で叫ぶと、
ほむー♪
と元気になったほむほむが飛び出して来た
「すっかり元気になったな、ほむほむー!」
「ありがとうございます。なんと言ったら良いか・・・」
だが、この獣医は一体何をやったんだ?
あれほど衰弱していたほむほむを、
たったの十五分で治してしまうなんて・・・
「いや、これも何かの縁でさすから」
いつの間にかまた七三に早変わりした獣医が話す。
まあ、わざわざ営業時間外に治療してくれたんだ。
お礼ぐらいはしたって大丈夫だろう。
という事で。
「今日はもう暇ですか?」
「ええ、今日はもうフリーですよ」
「私の奢りで一緒に飲みませんか?
おいしい焼き鳥屋、あるんですよ」
街の賑やか獣医とほむほむと
一人のサラリーマンは、夜の街へと消えた