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神秘加速主義
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概要
神秘加速主義 | |
英名 | Mystical Accelerationism |
別名 | M/Acc, 神秘的加速主義 |
全ての物の本質には「資本主義」があり、「資本主義」こそが物質的現実を構成しているのである。「人間」も「資本主義」の産物である。「人間」が主体であり得るのは、「資本主義」のおかげなのであり、「資本主義」が無い時代に「主体としての人間」は存在しなかったのである。
「資本主義」に反逆する行為は原理的に不可能である。なぜならば、その反逆の中に既に「資本主義性」が内在しているためである。故に「共産主義」は「資本主義」のライバルなどではなく、兄弟なのであり、最終的にソ連が崩壊し、「資本主義」に利する結果となったのは当然のことであった。
「資本主義」はあらゆる反逆者、逸脱者を飲み込む。いや、この表現には語弊がある。「資本主義」に対する反逆や逸脱などは本来存在し得ないのであって、それら本質的に「資本主義」に対する輔弼的存在に過ぎないのである。
「人間」は「資本主義」から生成させた。故に、年を重ねるにつれ、資本主義社会に身を溶かされてゆくのは必然なのであって、むしろそれはあるべき道である。
普通に生きていても「資本主義」と「自我」は区別不可能になっていくのだが、それをよりラディカルに推し進めるのが神秘加速主義者である。
神秘加速主義者の目的は「資本主義」との完全なる合一により、エクスタシスに入ることである。その合一においては、最早個人も資本主義も区別がない。
神秘加速主義者にとって、人生とは「資本主義」への融合の道であって、あらゆるものを資本主義と結びつけたがるのは、他の人にもエクスタシスを味わってほしいというある意味で善意から来るものである。
全てのものは最終的に「資本主義」と融合を果たす。ならば、その時=シンギュラリティを待ったり、反逆したりするのではなく、積極的な実践によって自らの身を「資本主義」に近づけるべきなのである。
神秘加速主義における技術の役割
「技術」とは「資本主義」から生成されたものである。だが、「技術」は「人間」に優越しており、「技術」の発展・加速を人間が妨害することは原理上不可能である。
つまり、神秘加速主義では、次のような階級構造が存在している。
「資本主義」>「技術」>「人間」
ただし、全く干渉できないわけではない。「技術」も「人間」も本質的には「資本主義」的であり、「資本主義」性を有する連続的なものであるためである。
「人間」は「技術」に干渉し、その進展をアシストすることが可能である。また、「技術」は「資本主義」を加速させる。
「技術」は「人間」が「資本主義」を直観するスコープとしても利用することが可能である。また、「技術」は自らを「資本主義」に近づけるための手段でもある。