自衛隊がファンタジー世界に召喚されますた@創作発表板・分家

SL 001-011

最終更新:

tapper

- view
だれでも歓迎! 編集
11 名前:魔術師1 (zbg2XOTI) 投稿日:2004/04/22(木) 18:44 [ .x0B7VLM ]
    最近仕事とかであまり時間も無いので少しづつ投下。
    世界観や状況設定などは元1だおー氏他のコテ諸氏本スレで議論された内容をかなり参考にしています。
    話を作る上でかなり調度よかったので。

    大陸の東部を支配する『帝国』が枯渇する魔力資源問題を解決するために、魔力の消費されていない異世界から環状列島を実験的に召喚したのは今から20年前。
    召喚が行なわれた直後、召喚された列島を領有していた国家、『日本』は元の世界、諸外国との連絡や資源・食料輸入を絶たれ経済危機に瀕したこの状況を打開するため、大陸に進出し資源や食料を求める方針にでた。
    当初は『帝国』との交渉による平和的解決が叫ばれたが、『帝国』側が強硬的態度に出たため交渉は決裂。
    最初の接触の時点での、不幸な軍事的衝突の経緯も加わり、両国は全面戦争に突入する事になる。

    日本側は、『帝国』の異質な魔法技術や原始的白兵戦に苦しめられたものの、高度な科学技術と近代兵器の火力により、わずか数ヶ月で『帝国』領土の3分の2を制圧。
    『帝国』内部の分裂・反乱も加わり開戦より1年経たずして『帝国』は崩壊した。
    その後、大陸奥に逃れた帝国残党の抵抗は続いたが、日本は大陸東部の広大な肥沃な領土を手に入れ、これにより資源と食糧の問題は一応の解決を見る。
    日本は占領した領土をいくつかの殖民領と、土着の異世界生物種の自治領に区分し、日本国領土として統治下に入れた。

    だが、この戦争により自衛隊員に数千人の殉職者が、そして一時的な資源と食糧不足による民間人に数万人の餓死、凍死者がでたことも明記しておく。

12 名前:魔術師1 (zbg2XOTI) 投稿日:2004/04/28(水) 23:53 [ WRJfIr7s ]
    植民地領や自治領においての異世界種族の扱いは、日本国民となった以上は一応形式上の人権は保障された。
    しかし、日本人や、元『帝国領民』の人間種に比べれば明らかに差別を受けている現実があった。
    資源と食料を求め、それを搾取するために進出してきた日本人からは、「異世界の、人間とは異なる異種知性体」としての恐れと嫌悪、元『帝国領民』からは、帝国支配時代から続く人間種選民思想ゆえの蔑視。
    しかしそれでも、日本本土に移住した異世界種族に比べれば随分と豊かで穏やかな生活水準といえた。

    『帝国』との戦争が中期ごろ、日本に亡命を求めてきた異世界種族の家族数世帯がいた。
    『帝国』に迫害され、奴隷扱いされている獣人族の、人狼族と呼ばれる氏族だった。
    彼らは、自衛隊が占領した『帝国』領地の領民・奴隷を解放し人権を保障しているのを聞きつけ、難民として保護を求めに来た。
    当初日本政府はこれを受け入れ、その後これをきっかけに獣人を始めとした『帝国』に迫害を受けている異世界種族が次々と流入する事になる。
    最初は表面上穏やかにこれを受け入れてきた政府だったが、亡命希望者が増えるに連れ、人間とは異質の文化と、人間より優れた身体能力や特殊能力を持つ異世界種族に危機感を覚え始めた。
    流入してきた彼らが、もし日本国内で犯罪でも起こそうものなら手が付けられなくなる…
    人類が始めて接触した、知性を持つ異種族。 しかも、人間以上の能力を持っている。
    政府は、そして国民は彼らに恐れと疑いを抱いた。 すぐに、彼らが国内で犯罪や破壊活動などを行なわないよう、対策が考えられた。
    検疫の強化。 入国審査の条件の厳格化。 入国する異種族に対する、能力の封印措置。 そして、一般市民との隔離。
    交戦中の『帝国』の破壊工作員の潜入を防ぐ対策と同時進行で、それは行なわれた。

    結局、日本国に亡命・移住を希望する異世界種族はその危険度の分類に応じて占領地での入国審査、そして国内での隔離区域での審査を通った後、
    彼らの能力を抑制する魔力拘束具をつけた上で入国が許可される事になった。

13 名前:魔術師1 (zbg2XOTI) 投稿日:2004/04/29(木) 00:10 [ WRJfIr7s ]
    異世界種族が国内で姿を見られる事が多くなってから間もなく、それは起こった。
    原因は、異種族、未知のモノに対する怖れ、そして、政府の対応の仕方とメディアがそれを煽った事、そしてさらにインターネット上での様々な情報や憶測が飛び交い、イメージだけが先行した事による物だった。
    現在でこそ異種族といえども、種族に差はあれどその思考形態や文化に人間と大きな差が開いているというわけでもなく、理解の範疇を超えているというような事は無いと知られているが、当時はそうでもなかった。
    異種族=異質な力を持つ危険生物としての認識が普通だったのである。
    故に、異種族に対する潜在的、あるいは顕在的恐怖とともに、蔑視の風潮が世論を占めていた。
    折りしも、資源と食料を求めるために異世界に進出して土地を占領せねば、数千万人の人間が餓死するという状況下ゆえに、異世界種族<<<(越えられない壁)<<日本人という図式、あるいは異世界種族は敵という認識と世論が広まりつつある時期でもあった。

    そして、インターネット上の某巨大掲示板のとある板にて、このようなスレが立てられることになる。

    『危険生物駆除スレ』

    悲劇は、その「オフ会」と呼ばれた一連の計画、それが実際に実行されたことから始まる。

    序章部分の1、此処まで。

タグ:

SL 001-011
+ タグ編集
  • タグ:
  • SL 001-011

このサイトはreCAPTCHAによって保護されており、Googleの プライバシーポリシー利用規約 が適用されます。

目安箱バナー