79 :UNNAMED 360:2014/10/06(月) 00:17:18.34 ID:wMC2dR/W
日本と海の国と森の民・・・3つの国が正式に国交を結んでから、暫くして日本に訪れるトワビトも幾らか増えて来た。
森とは違う環境に慣れるまで戸惑う事も多かったが、元々好奇心の強い種族なので、次第に科学文明に興味を持ち始めて行った・・。
日本と海の国と森の民・・・3つの国が正式に国交を結んでから、暫くして日本に訪れるトワビトも幾らか増えて来た。
森とは違う環境に慣れるまで戸惑う事も多かったが、元々好奇心の強い種族なので、次第に科学文明に興味を持ち始めて行った・・。
「アルティシア!!凄い発見をしたんだ!」
「ひゃぁっ!?アドル魔術長!?脅かさないでよ!」
「ひゃぁっ!?アドル魔術長!?脅かさないでよ!」
東京と呼ばれる地方の、とある公園で、材質不明な透明な容器に入った橙色の果物の搾り汁を、飲んでいると、いきなり声をかけられて驚きの声を上げる。
「済まぬ、しかし、見てくれ!これは、この国が10を数えぬ歳の子供に教育をするための本なのだが・・・。」
息も絶え絶えで、全身から蒸気でもあげようかと汗まみれになりつつも、アドル魔術長の目はギラギラと輝いている。
「あぁ、識字率が凄いって言うんでしょ?それは、最初に聞いたよ、驚いたけど何度も同じ事では驚かないよ?」
「見ろ、りか、と呼ばれる分野が載った本なのだが、植物の解体図や虫の生態系、そして簡単な薬学などが大まかに書かれているのだ!」
「え?あ?はぁっ!?確か、この国の子供が義務的に覚えなきゃいけない知識の本でしょ?教科書と言う奴?国民をすべて学者にでもするつもりなの?」
「植物が何故実をつけるのか、羽虫が何故季節によって姿を消すのか、我々にも良く分かっていない謎が、このような子供向けの本にっ・・・!」
「ニーポニア・・・末恐ろしい国だわ、それに、これだけの本を生まれてくる子供全てに支給出来る力も・・・。」
「思うに、彼らの文明をここまで押し上げたのは、知識の向上に国力を惜しまず注ぎ込んだ結果なのかもしれん。」
「この国の首都みたいな、石の巨塔の群れが出来るのも、知識を持った人間が、それこそ億単位で居るからこそ、という事かな?」
「そもそも、この人口は異常だ、億も人が居るのに、奴隷階級が存在しないという事自体も異常だ。」
「えぇ、本当に、彼らの故郷と言う世界は、どの様な世界だったのかしら?」
「見ろ、りか、と呼ばれる分野が載った本なのだが、植物の解体図や虫の生態系、そして簡単な薬学などが大まかに書かれているのだ!」
「え?あ?はぁっ!?確か、この国の子供が義務的に覚えなきゃいけない知識の本でしょ?教科書と言う奴?国民をすべて学者にでもするつもりなの?」
「植物が何故実をつけるのか、羽虫が何故季節によって姿を消すのか、我々にも良く分かっていない謎が、このような子供向けの本にっ・・・!」
「ニーポニア・・・末恐ろしい国だわ、それに、これだけの本を生まれてくる子供全てに支給出来る力も・・・。」
「思うに、彼らの文明をここまで押し上げたのは、知識の向上に国力を惜しまず注ぎ込んだ結果なのかもしれん。」
「この国の首都みたいな、石の巨塔の群れが出来るのも、知識を持った人間が、それこそ億単位で居るからこそ、という事かな?」
「そもそも、この人口は異常だ、億も人が居るのに、奴隷階級が存在しないという事自体も異常だ。」
「えぇ、本当に、彼らの故郷と言う世界は、どの様な世界だったのかしら?」
「我々が知る由もないがな・・・・だが、この国は、この世界に大きな変革をもたらすのは間違いない。」
「そうね、森の皆にこの国で知ったことを出来る限り伝えないと、他の国に差が付けられちゃうわ。」
「あぁ、未知の技術の宝庫で、豊かな文化を持ち、そして、信じられないほどお人好しのこの国の全てを伝えなければな。」
「拠り所を失ったウミビトを無償で保護したり、不死の霊薬に興味を示さかったり・・・本当にリクビトとは大違いね。」
「さぁ、ニシモト教授の元に戻ろう、あのウルスラと言う少女と遊ぶ約束もしてある・・・。」
「アドル魔術長・・・昔から子供好きだからねぇ・・・。」
「そうね、森の皆にこの国で知ったことを出来る限り伝えないと、他の国に差が付けられちゃうわ。」
「あぁ、未知の技術の宝庫で、豊かな文化を持ち、そして、信じられないほどお人好しのこの国の全てを伝えなければな。」
「拠り所を失ったウミビトを無償で保護したり、不死の霊薬に興味を示さかったり・・・本当にリクビトとは大違いね。」
「さぁ、ニシモト教授の元に戻ろう、あのウルスラと言う少女と遊ぶ約束もしてある・・・。」
「アドル魔術長・・・昔から子供好きだからねぇ・・・。」
二人の森の民は、大通りにぽっかりと口を開けた地下道へ向かった、日本が交通機関として利用している鉄の蛇の巣穴に・・・。
うぐぐ・・・眠すぎる・・・文章の法則が乱れるっ!!・・・とりあえず、ここまで(ばたり
あとがき
理科
私は、死んだアルビノマウスの解剖をやりましたねー。
炭素入りマスクで完全防御して、淡々と解体して行きました。
炭素入りマスクで完全防御して、淡々と解体して行きました。
ちなみに、アドル魔術長が言う「簡単な薬学」とは、酸性・中性・アルカリ性の概念などですね。
異世界の文明では、蠅は死者や糞便から生まれるとか、病魔は悪霊が引き起こすとか、草木は世界から生えた毛の様な物
と言う、考え方がされているのが主流です。
日本に訪れた霊媒師やら学士などは、「目に見えないほど小さな生き物」の存在に大きな衝撃を受けているようです。
異世界の文明では、蠅は死者や糞便から生まれるとか、病魔は悪霊が引き起こすとか、草木は世界から生えた毛の様な物
と言う、考え方がされているのが主流です。
日本に訪れた霊媒師やら学士などは、「目に見えないほど小さな生き物」の存在に大きな衝撃を受けているようです。
異世界人が、中高生の動物解体実習を見たら、どう思うんだろう・・・。
はたから見ると黒魔術の実験にしか見えないと思うけど・・・。
はたから見ると黒魔術の実験にしか見えないと思うけど・・・。
あぁ、そう言えばリトマス紙くらいなら小学校の理科室に置いてあった記憶がありますね。
何だかんだで、先人たちが苦労して見つけた知識の上澄みを吸収して育ってきたんだなぁと、痛感しますねー。
何だかんだで、先人たちが苦労して見つけた知識の上澄みを吸収して育ってきたんだなぁと、痛感しますねー。
異世界ではこの手の教育は、すんなり受け入れられるところと、拒絶されるところにすっぱり別れそうです。
下手すると、動物実験やら塩酸・硫酸扱う実験に参加した子供たちを魔女狩りまがいの容疑で処刑しそうな勢いで
下手すると、動物実験やら塩酸・硫酸扱う実験に参加した子供たちを魔女狩りまがいの容疑で処刑しそうな勢いで
輸血
迫撃砲で吹き飛ばされた建物の破片とかも、容赦なく民間人に降り注ぎましたからねー。
麻酔と手術が必要な人も居ました。
既に異世界人の解剖は城塞都市国家ゴルグの兵士で済んでいるので、人間の手術の応用で何とかしました。
麻酔と手術が必要な人も居ました。
既に異世界人の解剖は城塞都市国家ゴルグの兵士で済んでいるので、人間の手術の応用で何とかしました。
輸血は・・・血液型が何通りあるのか当時判明していなかったので、栄養剤点滴でしのぎました。
根本的に人間とは別種の生物なので、輸血パックもありませんしねー。
ちなみに、魔鉱石の結晶体である鉱物器官をもつ生物なので、部分的にケイ素を含む炭素ベースの生命体でもあります。
根本的に人間とは別種の生物なので、輸血パックもありませんしねー。
ちなみに、魔鉱石の結晶体である鉱物器官をもつ生物なので、部分的にケイ素を含む炭素ベースの生命体でもあります。
ふと思ったけど、ウミビトもリクビトも、根本的に人種の差程度の違いしか無いから、輸血が可能なのですよね・・。
肉を食らうよりも、輸血した方がダイレクトに寿命を延ばせる気がしてきましたw(どうしようw
肉を食らうよりも、輸血した方がダイレクトに寿命を延ばせる気がしてきましたw(どうしようw
もちろん、青銅器時代相当の文明が輸血の概念を持っていたなど考えにくい事です。(この場合は「日本が」ですね。
日本が異世界に転移してから余り時間がたっていない頃だったので、異世界人がどのような体の構造なのか研究が進んでいなかったのです。
トワビトが来日したころには、ゲノム解析や血液型が何種類あるかは分かっておりますし、基本的に人間の手術の応用で治療が可能と言うのも判明しております。
後は、魔鉱石の放つエネルギーに被曝した場合の突然変異に関する調査が必要ですね、人体実験になってしまいますがw
トワビトが来日したころには、ゲノム解析や血液型が何種類あるかは分かっておりますし、基本的に人間の手術の応用で治療が可能と言うのも判明しております。
後は、魔鉱石の放つエネルギーに被曝した場合の突然変異に関する調査が必要ですね、人体実験になってしまいますがw