第2部 第4話
帝國軍監視哨 ルルェド南方約120キロ付近 マワーレド川
2013年 2月14日 13時42分
2013年 2月14日 13時42分
帝國徴用兵ルワンにとって、今日は人生で最もツキがない1日だった。
ちょっとしたヘマを今日に限って伍長に見咎められ、配給を減らされた上に薪拾いまでやらされる羽目になった。
その最中、騙し騙し使っていたブーツが遂に破れてしまい、泥濘にはまり込んだ足が気持ち悪い。ヒルに食いつかれているようだ。たまらなく痒い。
昼飯に薄い堅焼きパンを一切れ水で腹に流し込んだあと、いつもなら夕刻まで休みなのだが、どういう訳かすぐに立哨が回ってきた。「俺の番じゃないだろう?」と文句をつけたら「博打の負けは立哨の肩代わりで、って言ったのはお前だろう」と返された。
ちょっとしたヘマを今日に限って伍長に見咎められ、配給を減らされた上に薪拾いまでやらされる羽目になった。
その最中、騙し騙し使っていたブーツが遂に破れてしまい、泥濘にはまり込んだ足が気持ち悪い。ヒルに食いつかれているようだ。たまらなく痒い。
昼飯に薄い堅焼きパンを一切れ水で腹に流し込んだあと、いつもなら夕刻まで休みなのだが、どういう訳かすぐに立哨が回ってきた。「俺の番じゃないだろう?」と文句をつけたら「博打の負けは立哨の肩代わりで、って言ったのはお前だろう」と返された。
そうだった。くそったれめ。
マワーレド川の河畔に繁る熱帯雨林を僅かに切り開いた猫の額ほどの土地に、監視哨は設けられている。ここは少し前までチット村と呼ばれていた。川エビ漁と水先案内で生計を立てる貧しい漁村だった。ルワンの故郷だ。
そんな村だから、帝國軍が現れた際にはすぐに平伏して支配下に入るしかなかった。幸いにも奴らは寛大だった。村に拠点を築き食糧と徴用兵と女を取り立てただけだったのだ。命をとられなかったのだから幸運なのだろう。彼はそう信じようと努力している。
そんな村だから、帝國軍が現れた際にはすぐに平伏して支配下に入るしかなかった。幸いにも奴らは寛大だった。村に拠点を築き食糧と徴用兵と女を取り立てただけだったのだ。命をとられなかったのだから幸運なのだろう。彼はそう信じようと努力している。
村を支配するのは指揮官の下に魔導士が一人と帝國軍兵士が20名程。その彼らが30名程の徴用兵を動員して遂行する任務は、警報器となることである。
帝國南方征討領軍ジャボール兵団は、主力の前方に彼らのような複数の前哨部隊をばらまいていた。彼らは、毛細血管のように熱帯雨林を流れるマワーレド川流域に点在する漁村や農村を次々と占領した。
南瞑同盟会議は自己の勢力圏を侵食され、その結束と国力を大いに削がれるとともに、反撃の動きを秘匿することが困難になってしまった。
有力な輸送路であるマワーレド川流域に無数の帝國軍前哨部隊が展開することで、こちらの部隊行動が素早く帝國軍主力に伝わってしまうのだった。
帝國南方征討領軍ジャボール兵団は、主力の前方に彼らのような複数の前哨部隊をばらまいていた。彼らは、毛細血管のように熱帯雨林を流れるマワーレド川流域に点在する漁村や農村を次々と占領した。
南瞑同盟会議は自己の勢力圏を侵食され、その結束と国力を大いに削がれるとともに、反撃の動きを秘匿することが困難になってしまった。
有力な輸送路であるマワーレド川流域に無数の帝國軍前哨部隊が展開することで、こちらの部隊行動が素早く帝國軍主力に伝わってしまうのだった。
灰色の水面と、鮮やかな緑色が広がる熱帯雨林をルワンは死んだ魚のような眼で見張っている。照りつける太陽は彼の肌を焼き、栄養不足の脳は彼に緩慢な動作しか許さない。
ちくしょう。〈帝國〉のくそったれ。同盟会議のくそったれ。彼はこの世の全てを呪いながら、粗末な銛に寄りかかるしかなかった。
「おい、貴様ァ! ぼさっとせずにしっかり見張れ!」帝國軍の伍長が顔を真っ赤にして怒鳴った。槍の石突きで小突かれる。
「す、すいません……」ルワンは力なくよろけた。腹に力が入らない。
「ふん、虫けらめ。生かしてやっている恩を忘れるな」
伍長の理不尽な言動に、ルワンは涙ぐんだ。村はいつまでも食い物にされるか、どんなきっかけで根絶やしにされるか。絶望しか感じられなかった。
ちくしょう。〈帝國〉のくそったれ。同盟会議のくそったれ。彼はこの世の全てを呪いながら、粗末な銛に寄りかかるしかなかった。
「おい、貴様ァ! ぼさっとせずにしっかり見張れ!」帝國軍の伍長が顔を真っ赤にして怒鳴った。槍の石突きで小突かれる。
「す、すいません……」ルワンは力なくよろけた。腹に力が入らない。
「ふん、虫けらめ。生かしてやっている恩を忘れるな」
伍長の理不尽な言動に、ルワンは涙ぐんだ。村はいつまでも食い物にされるか、どんなきっかけで根絶やしにされるか。絶望しか感じられなかった。
ああ、誰かこの帝國野郎をぶっ殺してくれ……。
そう願うルワンの滲んだ視界の中、南の方向に水面を走る何かが見えた気がした。遠雷のような音が聞こえる。
そして、彼の願いは叶えられた。
「ガヒュッ!」伍長の口から聞いたことが無い声が漏れた。
振り返ると、ルワンよりはるかに体格の良い伍長の、鎧で守られた胸板に小さな穴が開いていた。同時に、その背後に繁る木の幹が湿った音を立てた。赤黒い伍長の一部がまき散らされているのだ。
何が起きたのかわからないまま、伍長は口から鮮血を吐き出し、地面に崩れ落ちた。
「ご、伍長どの?」返事は無い。激しく痙攣する身体には、すでに命の気配は無かった。
振り返ると、ルワンよりはるかに体格の良い伍長の、鎧で守られた胸板に小さな穴が開いていた。同時に、その背後に繁る木の幹が湿った音を立てた。赤黒い伍長の一部がまき散らされているのだ。
何が起きたのかわからないまま、伍長は口から鮮血を吐き出し、地面に崩れ落ちた。
「ご、伍長どの?」返事は無い。激しく痙攣する身体には、すでに命の気配は無かった。
「やった! 死んだ! やっ──」
ルワンは願いが叶えられたことへの喜びを最後まで表すことが出来なかった。約300メートル先から飛来した7.62ミリNATO弾は、大きく開いた彼の口腔に飛び込み、周囲の全てを破砕しつつ進んだ。
弾頭は程なく彼の脳幹に到達し、そこに存在する組織を根こそぎ断ち切り、彼のツキのない人生に終末をもたらしたのだった。
弾頭は程なく彼の脳幹に到達し、そこに存在する組織を根こそぎ断ち切り、彼のツキのない人生に終末をもたらしたのだった。
時を同じくして、ルワンの周囲では立哨中の兵士たちがことごとく狙撃を受け、血煙を上げて声もなく倒れた。
「全目標を無力化」
観測手が報告した。
狙撃手は照準眼鏡を覗いたままボルトを操作し、M24対人狙撃銃に次弾を装填した。ドーランの塗られた顔には緊張と隠しきれない興奮がある。
「突入部隊に通報」
「了解──スパロウ、スパロウこちらフクエ『閂は開いた』『閂は開いた』送レ」
小隊長の命令を受け、無線手が符丁をコールする。歩哨の排除成功により、移動中の突入部隊は奇襲に成功するだろう。
程なく、村の方角から雄叫びと悲鳴が聞こえてきた。南瞑同盟会議水軍歩兵が村に突入したのだ。
「後詰めに行くぞ。小隊集まれ」
命令を受け、2型迷彩にブーニーハット姿の陸自西部方面普通科連隊所属の狙撃手たちが、小隊長の周囲に集まり始めた。
観測手が報告した。
狙撃手は照準眼鏡を覗いたままボルトを操作し、M24対人狙撃銃に次弾を装填した。ドーランの塗られた顔には緊張と隠しきれない興奮がある。
「突入部隊に通報」
「了解──スパロウ、スパロウこちらフクエ『閂は開いた』『閂は開いた』送レ」
小隊長の命令を受け、無線手が符丁をコールする。歩哨の排除成功により、移動中の突入部隊は奇襲に成功するだろう。
程なく、村の方角から雄叫びと悲鳴が聞こえてきた。南瞑同盟会議水軍歩兵が村に突入したのだ。
「後詰めに行くぞ。小隊集まれ」
命令を受け、2型迷彩にブーニーハット姿の陸自西部方面普通科連隊所属の狙撃手たちが、小隊長の周囲に集まり始めた。
村を占領していた帝國軍は、南瞑同盟会議水軍の切り込み隊によって殲滅されていた。あちこちに切り裂かれた死体が転がり、一部の家屋から煙が立ち上っている。
帝國軍指揮官は接収した家の中で村の女を抱えこんでいるところを急襲され、死亡したのが確認された。
狙撃分隊を含むWAiRの一個小隊は、村落の入り口近くで停止していた。
帝國軍指揮官は接収した家の中で村の女を抱えこんでいるところを急襲され、死亡したのが確認された。
狙撃分隊を含むWAiRの一個小隊は、村落の入り口近くで停止していた。
「敵兵は全て殺害。魔導士の死体も確認しました。『導波通信』でこちらの攻撃を通報されたかどうかは不明だそうです。村の被害もかなり……いくらが巻き添えも出ているようです……」
「戦闘は終結しました、小隊長。以後は村民の救援に当たってはいかがでしょうか?」
普通科分隊長が意見具申した。しかし、小隊長は顎をしゃくって傍らに転がる歩哨の死骸を差し、言った。
「見ろ。こいつは村からの徴用兵だ。こいつらを含めて村人は大分死んだ。殺したのは俺たちだ。帝國軍の侵攻から守ってもらえず、戦闘に巻き込まれて山ほど殺された村人の気分を考えてみろ」
「怨みますね」分隊長がつぶやいた。
「そうだ。南瞑の連中も徴用兵や帝國兵にブンガ・マス・リマをやられて殺気立ってやがる。そんなところに入っていく必要はない。俺たちは黒子に徹するぞ。
俺たちが姿を見せなければ、怨みの矢面に立つこともないし、敵は南瞑同盟会議水軍に襲われたと思うだろう」
「キツい話です」分隊長は肩を落とした。小隊長は分隊長の背中をどやしつけて言った。
「これが戦争だ。しかも奪還作戦だ。俺たちWAiRの戦いだぞ。しゃんとしろ!」
「戦闘は終結しました、小隊長。以後は村民の救援に当たってはいかがでしょうか?」
普通科分隊長が意見具申した。しかし、小隊長は顎をしゃくって傍らに転がる歩哨の死骸を差し、言った。
「見ろ。こいつは村からの徴用兵だ。こいつらを含めて村人は大分死んだ。殺したのは俺たちだ。帝國軍の侵攻から守ってもらえず、戦闘に巻き込まれて山ほど殺された村人の気分を考えてみろ」
「怨みますね」分隊長がつぶやいた。
「そうだ。南瞑の連中も徴用兵や帝國兵にブンガ・マス・リマをやられて殺気立ってやがる。そんなところに入っていく必要はない。俺たちは黒子に徹するぞ。
俺たちが姿を見せなければ、怨みの矢面に立つこともないし、敵は南瞑同盟会議水軍に襲われたと思うだろう」
「キツい話です」分隊長は肩を落とした。小隊長は分隊長の背中をどやしつけて言った。
「これが戦争だ。しかも奪還作戦だ。俺たちWAiRの戦いだぞ。しゃんとしろ!」
「先任、あたくしたちの強みが何なのかおわかり?」
西園寺三佐が楽しそうに言った。地上部隊からの報告を受け、第1河川舟艇隊は村落付近まで前進している。帝國軍の監視哨が存在した地点では、すでに戦闘は終結したようだった。
久宝1尉は、艇尾付近に据えられたM2重機関銃に目をやりながら答えた。
「火力、でしょうか?」
「つまらないわね」西園寺が冷たく斬って捨てる。「あたくしの幕僚の答えが『火力』だなんて、平凡すぎる。そんな答えは特科のみなさんにお任せすれば良いのよ」
「では、司令はどのようにお考えですか?」
久宝の質問に西園寺は逆に問い返した。
「それじゃあ先任、あたくしが好きなことが何かご存知?」
久宝の脳裏には「弱い者いびり」という言葉が浮かんだ。口が滑りそうになる。多分これは正解であり、同時に間違いだ。もしもうっかり口にしようものなら、それが『正解』であることを我が身をもって体験できるに違いない。
久宝は身震いし「攻撃ですか?」と当たり障りのない答えを返した。
「……そうね。『攻撃』は好みだわ。あたくしは人に振り回されるより振り回す方が優雅な行為だと信じているわ」西園寺は真摯な口調で言った。
「全く同意します」久宝が頷く。
「……何かひっかかるわね先任、まぁいいわ。攻撃に必要なのは『速度』の優越よ。あたくしたちは部隊の機動速度と意志決定速度で敵とは比べものにならない。そこが強みだわ」
なるほど、司令らしい考えだ──久宝は上官の言葉に納得した。近世以前レベルの異世界軍に対して、現代軍たる自衛隊の『速度』は隔絶している。部隊の移動速度や情報伝達速度は比べものにならない。
「ここはルルェドから南へ120キロ。帝國軍の常識に照らせば約10日の距離よ。あたくしたちの襲撃がたとえ敵に知られたとしても、明日にはルルェドに到達するとは思わないわ」
「奇襲を狙うのですね」
「そうよ先任。あたくしたちは敵の意志決定速度を軽々と追い越して、ルルェド攻囲軍を叩くの」
西園寺は北を指差した。すらりとした美しい指先が、苦闘を続ける同盟軍の城塞の方角を示していた。
西園寺三佐が楽しそうに言った。地上部隊からの報告を受け、第1河川舟艇隊は村落付近まで前進している。帝國軍の監視哨が存在した地点では、すでに戦闘は終結したようだった。
久宝1尉は、艇尾付近に据えられたM2重機関銃に目をやりながら答えた。
「火力、でしょうか?」
「つまらないわね」西園寺が冷たく斬って捨てる。「あたくしの幕僚の答えが『火力』だなんて、平凡すぎる。そんな答えは特科のみなさんにお任せすれば良いのよ」
「では、司令はどのようにお考えですか?」
久宝の質問に西園寺は逆に問い返した。
「それじゃあ先任、あたくしが好きなことが何かご存知?」
久宝の脳裏には「弱い者いびり」という言葉が浮かんだ。口が滑りそうになる。多分これは正解であり、同時に間違いだ。もしもうっかり口にしようものなら、それが『正解』であることを我が身をもって体験できるに違いない。
久宝は身震いし「攻撃ですか?」と当たり障りのない答えを返した。
「……そうね。『攻撃』は好みだわ。あたくしは人に振り回されるより振り回す方が優雅な行為だと信じているわ」西園寺は真摯な口調で言った。
「全く同意します」久宝が頷く。
「……何かひっかかるわね先任、まぁいいわ。攻撃に必要なのは『速度』の優越よ。あたくしたちは部隊の機動速度と意志決定速度で敵とは比べものにならない。そこが強みだわ」
なるほど、司令らしい考えだ──久宝は上官の言葉に納得した。近世以前レベルの異世界軍に対して、現代軍たる自衛隊の『速度』は隔絶している。部隊の移動速度や情報伝達速度は比べものにならない。
「ここはルルェドから南へ120キロ。帝國軍の常識に照らせば約10日の距離よ。あたくしたちの襲撃がたとえ敵に知られたとしても、明日にはルルェドに到達するとは思わないわ」
「奇襲を狙うのですね」
「そうよ先任。あたくしたちは敵の意志決定速度を軽々と追い越して、ルルェド攻囲軍を叩くの」
西園寺は北を指差した。すらりとした美しい指先が、苦闘を続ける同盟軍の城塞の方角を示していた。
帝國軍の監視哨を潰した第1河川舟艇隊は、速やかにWAiRと水軍部隊を収容し進撃態勢を整えた。作戦発動以降、すでにリザードマンからなる警戒部隊と2ヶ所の監視哨を潰している。
このあとは敵の監視哨を避けるため分岐点から支流を進み、14日2300時までにルルェドまで40キロの地点に到達。その先は警戒網の回避が困難と見積もられるため、速度を上げ一気に突破を企図する。
順調に行けば揚陸予定地点到達は明朝0300時である。
このあとは敵の監視哨を避けるため分岐点から支流を進み、14日2300時までにルルェドまで40キロの地点に到達。その先は警戒網の回避が困難と見積もられるため、速度を上げ一気に突破を企図する。
順調に行けば揚陸予定地点到達は明朝0300時である。
西園寺三佐の第1河川舟艇隊は15日0500時をもって別働隊と会合。払暁と同時に帝國軍ルルェド攻囲部隊を攻撃する計画であった。
ジャボール兵団攻城隊 ルルェド西壁正面
2013年 2月14日 16時27分
2013年 2月14日 16時27分
盛大な擦過音と木の軋む音を残し、大型の矢が城塞へ向けて放たれた。砲台長の怒声のような指示を受けて、筋肉を盛り上がらせたオークたちがバリスタに取り付き機力を用いて次弾をつがえ始める。
醜悪な外見を持つが人類を超える膂力を誇る妖魔たちのお陰で、帝國軍のバリスタは諸外国軍より遥かに長射程を手に入れていた。当然、バリスタには魔導の加護も加えられている。
「放てェ!」長弓兵隊指揮官が叫んだ。
バリスタの前方に放列を組んだ長弓兵たちが虚空に矢を放つ。ザァという音とともに、南瞑同盟会議ルルェド領主軍の籠もる城塞に向けて、数百の矢が飛んだ。
醜悪な外見を持つが人類を超える膂力を誇る妖魔たちのお陰で、帝國軍のバリスタは諸外国軍より遥かに長射程を手に入れていた。当然、バリスタには魔導の加護も加えられている。
「放てェ!」長弓兵隊指揮官が叫んだ。
バリスタの前方に放列を組んだ長弓兵たちが虚空に矢を放つ。ザァという音とともに、南瞑同盟会議ルルェド領主軍の籠もる城塞に向けて、数百の矢が飛んだ。
彼らジャボール兵団攻城部隊が陣を張っているのは、数日前まで同盟会議軍のものであった西岸の支城である。石造りの堅牢な城壁の上に、攻城用大型バリスタ12基とカタパルト4基を据え、日の出からひっきりなしに投射を続けている。
城壁破砕用の重量弾が水面に落下し、派手な水柱を上げた。その上を焼夷榴弾が通過し城壁に当たって炎を噴き上げる。戦場には地鳴りの様な音が絶えず響いていた。
城壁破砕用の重量弾が水面に落下し、派手な水柱を上げた。その上を焼夷榴弾が通過し城壁に当たって炎を噴き上げる。戦場には地鳴りの様な音が絶えず響いていた。
約500名の長弓兵が放つ矢の雨の下。川面を一斉に漕ぎ出す舟の群れが見えた。
遠戦火力の支援射撃下で、帝國軍ジャボール兵団の歩兵部隊がマワーレド川渡河攻撃を開始したのだ。
投入された兵力は半個徴用兵団約500名。彼らは損害を省みず城壁に取り付き梯子を掛けなければならない。
彼らが成功すれば第二陣として待機するゴブリン軽装歩兵団約1000名が城内に雪崩れ込む算段だ。
遠戦火力の支援射撃下で、帝國軍ジャボール兵団の歩兵部隊がマワーレド川渡河攻撃を開始したのだ。
投入された兵力は半個徴用兵団約500名。彼らは損害を省みず城壁に取り付き梯子を掛けなければならない。
彼らが成功すれば第二陣として待機するゴブリン軽装歩兵団約1000名が城内に雪崩れ込む算段だ。
──だが、徴用兵の半数が城壁付近に到達した時、城兵が反撃に出た。
帝國軍の火制下にあるはずの城壁のあちらこちらから、狙いすましたファイアーボールやライトニングボルトが徴用兵の乗る小舟を直撃する。被弾した小舟はたちまちのうちに燃え上がり、悲鳴を上げながら兵たちが川に転がり落ちた。
丁寧に掩蔽された狭間からクロスボウの矢が放たれる。矢を胸に受けた小隊長がもんどりうって倒れ、大きな水柱を上げた。
丁寧に掩蔽された狭間からクロスボウの矢が放たれる。矢を胸に受けた小隊長がもんどりうって倒れ、大きな水柱を上げた。
城塞守備隊から猛烈な射撃を受け、徴用兵団はあっさりと混乱した。
「ええぃ! 奴らの火点を狙え!」
苛立った声で長弓兵指揮官が命令するが、組頭は「無理です」と答えた。
「我らは一点を狙う訓練を受けてはおりません。選抜弓兵でなければ遠矢は手数で押すのが精一杯でございます」
「うぬぅ……」
長弓兵指揮官はうなるしか出来なかった。大型バリスタは射角の変更に時間がかかりすぎるし、カタパルトは狙って放つものではない。前線に火力支援の魔術士や長弓兵部隊を推進することで解決は可能なのだが、この戦場ではマワーレド川がそれを阻んでいる。
辛うじて掛けられた梯子に勇敢な兵が取り付くこともあるが、すぐに城壁の上から煮え湯を浴びせられ水面に落ちた。
苛立った声で長弓兵指揮官が命令するが、組頭は「無理です」と答えた。
「我らは一点を狙う訓練を受けてはおりません。選抜弓兵でなければ遠矢は手数で押すのが精一杯でございます」
「うぬぅ……」
長弓兵指揮官はうなるしか出来なかった。大型バリスタは射角の変更に時間がかかりすぎるし、カタパルトは狙って放つものではない。前線に火力支援の魔術士や長弓兵部隊を推進することで解決は可能なのだが、この戦場ではマワーレド川がそれを阻んでいる。
辛うじて掛けられた梯子に勇敢な兵が取り付くこともあるが、すぐに城壁の上から煮え湯を浴びせられ水面に落ちた。
「左! 梯子が掛かったぞ!」
切羽詰まった警告が城内に響いた。
「叩き落として!」
西壁のルルェド家臣団を率いるカーナ・ハヌマがすぐに指示を出した。手近な数名が斧を担いで走り出す。
「そりゃあ!」
力任せに振り下ろされた斧の刃が必死に掛けられた梯子を叩き折り、梯子は哀れな徴用兵ごと地表に落下していった。
老齢の魔術士が物陰に隠れたまま呪文を詠唱する。最後の印を切ると魔術士は素早く身を起こし、川面を迫る帝國軍の小舟にスタッフを振り下ろした。火球が生まれ飛翔する。わずかに手前の水面に着弾、盛大に水蒸気が噴出する。小舟はバランスを崩し転覆した。
「やったわ! さすがパームアン師ね。でも、すぐに移動して!」
「うむ」老魔導士は孫ほど年の離れたカーナの指示に素直に従い位置を変えた。
彼女の手勢は100名に満たないが、よく城壁を守っている。掩蔽された射座から矢と攻撃魔法を放ち、慎重に位置を移動することで、損害は最小限に抑えられていた。天然の障害物たるマワーレド川の効果は絶大で、敵は多勢の利を活かすことが出来ていない。
城壁に巨石が弾着した。重々しい音を立て、足元がわずかに震える。カーナは身を固くし、一瞬怯えの色をその顔面に浮かべた。
「城壁に被害なし! ルルェドの堅牢さを舐めるなよ帝國軍!」
危険を押して顔を出し状況を確認した兵が勝ち誇った。カーナは安堵し、曾祖父に感謝した。
ひいおじいさま。貴方の普請した城壁のおかげです。ありがとう。
切羽詰まった警告が城内に響いた。
「叩き落として!」
西壁のルルェド家臣団を率いるカーナ・ハヌマがすぐに指示を出した。手近な数名が斧を担いで走り出す。
「そりゃあ!」
力任せに振り下ろされた斧の刃が必死に掛けられた梯子を叩き折り、梯子は哀れな徴用兵ごと地表に落下していった。
老齢の魔術士が物陰に隠れたまま呪文を詠唱する。最後の印を切ると魔術士は素早く身を起こし、川面を迫る帝國軍の小舟にスタッフを振り下ろした。火球が生まれ飛翔する。わずかに手前の水面に着弾、盛大に水蒸気が噴出する。小舟はバランスを崩し転覆した。
「やったわ! さすがパームアン師ね。でも、すぐに移動して!」
「うむ」老魔導士は孫ほど年の離れたカーナの指示に素直に従い位置を変えた。
彼女の手勢は100名に満たないが、よく城壁を守っている。掩蔽された射座から矢と攻撃魔法を放ち、慎重に位置を移動することで、損害は最小限に抑えられていた。天然の障害物たるマワーレド川の効果は絶大で、敵は多勢の利を活かすことが出来ていない。
城壁に巨石が弾着した。重々しい音を立て、足元がわずかに震える。カーナは身を固くし、一瞬怯えの色をその顔面に浮かべた。
「城壁に被害なし! ルルェドの堅牢さを舐めるなよ帝國軍!」
危険を押して顔を出し状況を確認した兵が勝ち誇った。カーナは安堵し、曾祖父に感謝した。
ひいおじいさま。貴方の普請した城壁のおかげです。ありがとう。
「見張りから報告! 蛇が来る!」
「見えたぞォ! 西方よりワイアーム、突っ込んでくる!」
カーナは視線を西方の空に向けた。彼女の目が曇天に胡麻粒程の存在を見出した。有翼蛇が襲撃機動に入ったのだ。カーナは、大急ぎで指示をとばした。
「蛇が来る! みんな姿を隠して!」
カーナは自らも手近な物陰に身を伏せた。部下たちも慌てて身を隠そうとする。一部の兵は目の前に掛けられた梯子を叩き落とし、迫る敵兵を射落とすために敢えて身を曝していた。
豆粒ほどであった有翼蛇は、すでにその恐るべき口腔の鮮やかな赤色が見えるほどの位置にあった。空中を滑るように迫る。
「くそったれの裏切り者どもめ! 俺の小便でも喰らえ!」
カーナの手勢が敵を罵りながら矢を放っている。甲高い奇声が辺りに鳴り響く。くぐもった音。視界の一部が赤く染まる。
「見えたぞォ! 西方よりワイアーム、突っ込んでくる!」
カーナは視線を西方の空に向けた。彼女の目が曇天に胡麻粒程の存在を見出した。有翼蛇が襲撃機動に入ったのだ。カーナは、大急ぎで指示をとばした。
「蛇が来る! みんな姿を隠して!」
カーナは自らも手近な物陰に身を伏せた。部下たちも慌てて身を隠そうとする。一部の兵は目の前に掛けられた梯子を叩き落とし、迫る敵兵を射落とすために敢えて身を曝していた。
豆粒ほどであった有翼蛇は、すでにその恐るべき口腔の鮮やかな赤色が見えるほどの位置にあった。空中を滑るように迫る。
「くそったれの裏切り者どもめ! 俺の小便でも喰らえ!」
カーナの手勢が敵を罵りながら矢を放っている。甲高い奇声が辺りに鳴り響く。くぐもった音。視界の一部が赤く染まる。
湿った着弾音とあとに続く轟音。熱風がカーナの頬を撫でた。
思わず眼を閉じた彼女が数秒ののち見たものは、たいまつのように燃え上がる部下の姿だった。カーナは両手で口を覆い絶句した。地獄の亡者を思わせる絶叫が耳を打つ。
有翼蛇の火焔弾攻撃は、10名近い兵士を殺傷していた。もともと少ない城塞守備隊にとっては無視できない損害である。何より、幼い頃からの顔見知りが真っ黒い塊に成り果てる姿は、まだ少女と言ってよいカーナの精神を手酷く痛めつけた。
その間にも帝國軍はじりじりと城壁に迫っている。城塞からの射撃が衰えた隙をついて、複数の梯子が掛けられた。
思わず眼を閉じた彼女が数秒ののち見たものは、たいまつのように燃え上がる部下の姿だった。カーナは両手で口を覆い絶句した。地獄の亡者を思わせる絶叫が耳を打つ。
有翼蛇の火焔弾攻撃は、10名近い兵士を殺傷していた。もともと少ない城塞守備隊にとっては無視できない損害である。何より、幼い頃からの顔見知りが真っ黒い塊に成り果てる姿は、まだ少女と言ってよいカーナの精神を手酷く痛めつけた。
その間にも帝國軍はじりじりと城壁に迫っている。城塞からの射撃が衰えた隙をついて、複数の梯子が掛けられた。
「お嬢! 下知を!」
家臣が声を掛ける。辛うじて気を立て直した彼女は、射撃の再開を命令した。城壁のあちこちから攻撃魔法が放たれ、敵の再攻撃を撃破する。だが、城兵の損害はホディーブローのようにルルェドの体力を奪いつつある。
この調子で、一体どれくらい持ちこたえられるの? 有翼蛇がまた来たら……。
家臣が声を掛ける。辛うじて気を立て直した彼女は、射撃の再開を命令した。城壁のあちこちから攻撃魔法が放たれ、敵の再攻撃を撃破する。だが、城兵の損害はホディーブローのようにルルェドの体力を奪いつつある。
この調子で、一体どれくらい持ちこたえられるの? 有翼蛇がまた来たら……。
カーナは、不安げに西の空を見上げた。野鳥の群れが南へと飛んでいる。彼女はそれを羨ましいと思った。自分たちには、周囲を埋める一万の敵軍を越えて安全な場所へ逃れる術はないのだ。
帝國軍による城塞本体への総攻撃開始から3日。ルルェドは頑強に抵抗を続けていたが、それがどれほどまで続けられるのか前途に暗雲が立ち込めつつあった。
「いかんな、兄者。士気が持たん」
シリブローが諦めたように言った。
ルルェド城塞西側に強襲をかけたジャボール兵団の先手は、有翼蛇の支援攻撃で一旦弱まった防御火力の隙を突き、城壁に迫ったように見えた。
しかし、思いのほか敵の立ち直りが早い。何本も掛けられた梯子が、幼子に蹴散らされる積み木のように次々と倒れている。徴用兵たちは川に叩き落とされていた。
シリブローが諦めたように言った。
ルルェド城塞西側に強襲をかけたジャボール兵団の先手は、有翼蛇の支援攻撃で一旦弱まった防御火力の隙を突き、城壁に迫ったように見えた。
しかし、思いのほか敵の立ち直りが早い。何本も掛けられた梯子が、幼子に蹴散らされる積み木のように次々と倒れている。徴用兵たちは川に叩き落とされていた。
「ゴブリンどもを投入するか? 飛行騎兵はあとにとっておかねばならんから、無理攻めになるが」
先手の徴用兵団が崩れる様を見て、副将はゾラータの判断を仰いだ。
「城壁を突破できるか? うん?」
ゾラータは腕を組んだまま訊ねた。
「無理だな兄者」シリブローがあっさりと言った。「カタパルトとバリスタもそろそろ腱か切れるものが出ておる。兵だけの無理攻めでは到底落ちまいよ」
「ならば、無益か?」
先手の徴用兵団が崩れる様を見て、副将はゾラータの判断を仰いだ。
「城壁を突破できるか? うん?」
ゾラータは腕を組んだまま訊ねた。
「無理だな兄者」シリブローがあっさりと言った。「カタパルトとバリスタもそろそろ腱か切れるものが出ておる。兵だけの無理攻めでは到底落ちまいよ」
「ならば、無益か?」
「いや。夕刻まで攻め立てれば、敵も疲れようぞ、兄者」
シリブローは雑兵の損害など気にもかけていないようだった。もちろん兄弟であるゾラータも同じである。
帝國南方征討領軍を率いる将帥たる彼らは、目的の為なら手持ちをどう使っても良いのだと、常日頃から確信している。
帝國南方征討領軍を率いる将帥たる彼らは、目的の為なら手持ちをどう使っても良いのだと、常日頃から確信している。
ゾラータは決心した。
『先手及び第二陣は、ルルェド西側城壁に対する強襲を継続せよ。攻城隊は引き続きこれを支援せよ』
この命令により、徴用兵団とゴブリン軽装歩兵たちは、城兵を疲弊させるために、己の命を城壁に叩きつけ続けることを強いられることになる。
『先手及び第二陣は、ルルェド西側城壁に対する強襲を継続せよ。攻城隊は引き続きこれを支援せよ』
この命令により、徴用兵団とゴブリン軽装歩兵たちは、城兵を疲弊させるために、己の命を城壁に叩きつけ続けることを強いられることになる。
ラーイド港区 ブンガ・マス・リマ
2013年 2月14日 17時05分
2013年 2月14日 17時05分
時刻は夕方になろうとしているが、日はまだ高い。日差しは衰え知らずで、昼間より長く延びた影だけが、時間の経過を示している。
〈ニホン〉の騎士団は、ラーイド港区北側の広大な土地を瞬く間に馴らしてしまった。そして、そこに塔をひとつと、いくつかの大きな館を建てた。中を見た職工は、館の中ががらんどうになっていることに驚き、『一体何に使うのだろう』と、頭を捻った。
交易商人は、荷をしまい込む倉だろうと言った。〈ニホン〉の人々は、猛烈な勢いで様々な荷をラーイド港に運び込んでいる。多くの人が、その意見にうなずいた。
大地母神の司祭は、神殿だろうと当たりをつけた。まだ聖遺物や御神体の類は運び込まれていないが、彼らの信じる神々に祈りを捧げるのだと想像した。
〈ニホン〉の騎士団は、ラーイド港区北側の広大な土地を瞬く間に馴らしてしまった。そして、そこに塔をひとつと、いくつかの大きな館を建てた。中を見た職工は、館の中ががらんどうになっていることに驚き、『一体何に使うのだろう』と、頭を捻った。
交易商人は、荷をしまい込む倉だろうと言った。〈ニホン〉の人々は、猛烈な勢いで様々な荷をラーイド港に運び込んでいる。多くの人が、その意見にうなずいた。
大地母神の司祭は、神殿だろうと当たりをつけた。まだ聖遺物や御神体の類は運び込まれていないが、彼らの信じる神々に祈りを捧げるのだと想像した。
どれも違う。
ブンガ・マス・リマの邏卒であるマラータは確信している。
ある風の強い夜。皆が異様な羽音を聞いた。帝國軍の暴虐の記憶がまだ新しいブンガ・マス・リマの民は不安な一夜を過ごした。
翌朝、相棒と巡回を始めたマラータの目に、昨日と全く異なる景色が飛び込んでいた。ラーイド港の沖には、〈ニホン〉の巨大な箱船が3隻も浮いていた。箱船はすぐにいなくなったが、代わりに見慣れぬものの群れが、地上にあったのだ。
巨大な胴と、長く突き出た尾。胴体の上には風車のようなものが、何故か寝かせた状態で付いている。姿形は様々で、丸いもの、角張ったもの、一際巨大なものと、どれも異形と言ってよかった。
赤い太陽を示す〈ニホン〉の紋章が描かれているところを見ると、彼らのものなのだろう。異形の群れは整然と並べられている。
ブンガ・マス・リマの邏卒であるマラータは確信している。
ある風の強い夜。皆が異様な羽音を聞いた。帝國軍の暴虐の記憶がまだ新しいブンガ・マス・リマの民は不安な一夜を過ごした。
翌朝、相棒と巡回を始めたマラータの目に、昨日と全く異なる景色が飛び込んでいた。ラーイド港の沖には、〈ニホン〉の巨大な箱船が3隻も浮いていた。箱船はすぐにいなくなったが、代わりに見慣れぬものの群れが、地上にあったのだ。
巨大な胴と、長く突き出た尾。胴体の上には風車のようなものが、何故か寝かせた状態で付いている。姿形は様々で、丸いもの、角張ったもの、一際巨大なものと、どれも異形と言ってよかった。
赤い太陽を示す〈ニホン〉の紋章が描かれているところを見ると、彼らのものなのだろう。異形の群れは整然と並べられている。
(交易品? 神像? 絶対に違う)
マラータにはその姿が理解できないが、『それ』が発散する空気は圧倒的なまでに猛々しく、彼に二つのものを連想させていた。
一つはブンガ・マス・リマを巡る戦いで帝國軍を粉砕した魔獣〈キュウマルシキ〉
そしてもう一つは、故郷の人々が恐れる巨大な人喰蜂の姿であった。
マラータにはその姿が理解できないが、『それ』が発散する空気は圧倒的なまでに猛々しく、彼に二つのものを連想させていた。
一つはブンガ・マス・リマを巡る戦いで帝國軍を粉砕した魔獣〈キュウマルシキ〉
そしてもう一つは、故郷の人々が恐れる巨大な人喰蜂の姿であった。
ぼぅっと眺めていると、建物の方から〈ニホン〉兵の集団が駆け足でこちらへ近付いてきた。最近ようやく見慣れてきた斑模様の軍装に身を包んだ男たち。彼はそちらを見て、自分の考えが正しいことをさらに確信した。
あんな目をした連中が関わっているんだ。これが戦に使うもの以外で有るはずがない。
以上です。
ついでにルルェド攻防戦の彼我の兵力を書いておきます。こういうのって考えるのは楽しいですが、人にお見せするのは恥ずかしい気分になりますね。
ついでにルルェド攻防戦の彼我の兵力を書いておきます。こういうのって考えるのは楽しいですが、人にお見せするのは恥ずかしい気分になりますね。
御意見御質問御感想お待ちしております。
ジャボール兵団 総勢13000余
主将ゾラータ・ジャボール
副将シリブロー・ジャボール
本営警護隊 400
二個軽騎兵隊 1000
一個重騎兵隊 500
一個ヘルハウンド隊 200
四個オーク重装歩兵団 2000
四個ゴブリン軽装歩兵団 4000
一個選抜猟兵隊 200
二個コボルト斥候隊 400
二個オーガー突撃隊 400
二個徴用兵団 2000
弓兵隊 1000
攻城隊 1000(バリスタ×16、投石器×8)
魔術士隊 50
副将シリブロー・ジャボール
本営警護隊 400
二個軽騎兵隊 1000
一個重騎兵隊 500
一個ヘルハウンド隊 200
四個オーク重装歩兵団 2000
四個ゴブリン軽装歩兵団 4000
一個選抜猟兵隊 200
二個コボルト斥候隊 400
二個オーガー突撃隊 400
二個徴用兵団 2000
弓兵隊 1000
攻城隊 1000(バリスタ×16、投石器×8)
魔術士隊 50
その他軍夫、輜重等多数
一個〈帝國〉飛行騎兵隊
魔獣遣い 12名
翼龍騎兵 36騎
有翼蛇 36頭
魔獣遣い 12名
翼龍騎兵 36騎
有翼蛇 36頭
『ルルェド』守備隊 約500
領主 ティカ・ピターカ・ルルェド
ハンズィール傭兵隊 約200
家臣団 約200
神官戦士団 約100
領主 ティカ・ピターカ・ルルェド
ハンズィール傭兵隊 約200
家臣団 約200
神官戦士団 約100
第1河川舟艇隊
司令 西園寺麗華三等海佐
幕僚 久宝健一等海尉
旗艦
交通船 YF2137
交通船(LCM)4隻 2121 24 25 27
運貨船4隻 YL9号型 9 10 11 12
特別機動船6艇
曳船4隻 YT50t型 77 82 83 87
カッター8艇
漁船(船外機付)10隻
司令 西園寺麗華三等海佐
幕僚 久宝健一等海尉
旗艦
交通船 YF2137
交通船(LCM)4隻 2121 24 25 27
運貨船4隻 YL9号型 9 10 11 12
特別機動船6艇
曳船4隻 YT50t型 77 82 83 87
カッター8艇
漁船(船外機付)10隻
海上自衛隊舞鶴特別陸警隊一個小隊 約40名
陸上自衛隊西部方面普通科連隊(WAiR)
第1中隊及び支援部隊 約200名
南瞑同盟会議水軍刀兵隊 約400名
陸上自衛隊西部方面普通科連隊(WAiR)
第1中隊及び支援部隊 約200名
南瞑同盟会議水軍刀兵隊 約400名