夜の闇の中を、学生服を着込んだ一人の少年が走っていた。
彼は人呼んで「タベケン」。巨大学園・Y学園に通い、プロレス愛好会に所属する生徒だ。
しかしプロレス愛好会といっても、彼は実況担当。
運動能力は、中学生としての平均レベルに過ぎない。
ゆえに彼は自分がまともに殺し合いをして生き残れるなどとは考えず、逃げることだけを考えていた。
彼は人呼んで「タベケン」。巨大学園・Y学園に通い、プロレス愛好会に所属する生徒だ。
しかしプロレス愛好会といっても、彼は実況担当。
運動能力は、中学生としての平均レベルに過ぎない。
ゆえに彼は自分がまともに殺し合いをして生き残れるなどとは考えず、逃げることだけを考えていた。
(けど逃げるって言ったって……。いったいどこまで逃げれば……)
そんなことを考えながら走っていたタベケンの目に、とある施設が移る。
それは、公衆トイレだった。
それは、公衆トイレだった。
(トイレか……。意外とこういうところなら見つからないかも)
タベケンはトイレに向かい、多目的トイレの扉を開ける。
だがその中には、すでに高校生ぐらいの青年の姿があった。
だがその中には、すでに高校生ぐらいの青年の姿があった。
「あっ! すいませ……」
反射的に謝ろうとするタベケン。
だが最後まで言い終わらぬうちに、彼の体を無数の弾丸が貫いた。
だが最後まで言い終わらぬうちに、彼の体を無数の弾丸が貫いた。
「あ……え……?」
自分に何が起こったのかも理解できないまま、タベケンはその短い生涯を終えた。
◆ ◆ ◆
「まずは一人……か……」
タベケンの亡骸を見下ろしながら、彼を殺した張本人……虹村形兆は無感情に呟く。
彼は「父親を殺せるスタンド使いを生み出す」というおのれの目的の過程で、すでに何人もの人間を殺害している。
今更殺した人数が増えたところで、心が動くはずもない。
彼は「父親を殺せるスタンド使いを生み出す」というおのれの目的の過程で、すでに何人もの人間を殺害している。
今更殺した人数が増えたところで、心が動くはずもない。
「どうせなら弓と矢を持っているときに呼んでくれれば、存分に試せたんだが……。
まあ、持っていたとしても取り上げられていたか。
殺し合いを根底から覆せるスタンドが生まれるかもしれないんだからな」
まあ、持っていたとしても取り上げられていたか。
殺し合いを根底から覆せるスタンドが生まれるかもしれないんだからな」
人が集められていて、堂々と危害を加えられる状況。
形兆の目的を果たすには、うってつけだ。
ただし、スタンド使いを覚醒させる「弓と矢」があれば、の話だが。
可能性のある人間を無為に殺すのは本意ではないが、形兆とてここで死ぬわけにはいかない。
出来の悪い弟のためにも、早急に殺し合いを終わらせて杜王町に帰らねばならない。
形兆の目的を果たすには、うってつけだ。
ただし、スタンド使いを覚醒させる「弓と矢」があれば、の話だが。
可能性のある人間を無為に殺すのは本意ではないが、形兆とてここで死ぬわけにはいかない。
出来の悪い弟のためにも、早急に殺し合いを終わらせて杜王町に帰らねばならない。
「すぐに終わらせてやるさ……。我が《バッドカンパニー》が!」
形兆を取り囲むのは、小さな軍隊。
だがそれを視認できるのは、この場にごくわずかしかいない。
だがそれを視認できるのは、この場にごくわずかしかいない。
【0030 住宅地・公衆トイレ】
【残り参加者 296/300】
【タベケン@映画妖怪学園Y 猫はHEROになれるか(小学館ジュニア文庫) 死亡】
【タベケン@映画妖怪学園Y 猫はHEROになれるか(小学館ジュニア文庫) 死亡】