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  • ギセイ×セイギ≒?

児童文庫ロワ

ギセイ×セイギ≒?

最終更新:2025年02月21日 07:11

jidoubunko1

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だれでも歓迎! 編集
 愛車のスバル360は好調に道路を飛ばす。海沿いから人のいそうな街を駆けるそれは、大きな道を選んで走り、唐突にガソリンスタンドに停まる。中から出てきたのはもちろんルパン三世とシロだった。

「おいおいキミの悪い街だぜ。標識も看板も全部何語だ? こりゃ。」
「くぅーん?」
「そうだろ? まるで魔法みたいだ。」

 まるでわかっているかのように相槌を打つシロに答えながらガソリンを給油する。自販機で水を買い、シロに飲ませてから自分も飲みながら、釣り銭の硬貨を目の前に持ってきた。

「なるほどねぇ、デザインが違うだけで普通に使えると。となると、あのウサギわざわざ街一つの文字を変えたってのか。バベルの塔ごっこでもやりたいのか?」
「それにこっちはトカレフの純正品に、スペツナズナイフ。旧日本軍の軍刀までありやがる。とっつぁんがいたら卒倒してそうだな。」

 車によりかかりながらつぶさに観察するのは、十円硬貨らしき銅銭だ。重さも形もまるで十円玉だが、デザインは全く異なっている。そして見つけた武器の数々。刻印などはやはり違うが、それが粗悪なコピー品でないことは一目瞭然だった。
 あまりの手の込みように自然と感嘆してしまう。わざわざ書き換えたのかライセンスを手に入れて作ったのかはわからないが、国家予算でもなければできないような用意だ。それを使ってやるのがルールが雑な殺し合い。目的が読めない。
 ルパンは給油の終わった愛車を隅に寄せると店から拝借したカバーをかけた。
 街に入った途端、落ちている銃火器の量が激増した。適当に建物に入ってみれば、それだけで海沿いを歩いていたときに匹敵するほどの武器が落ちている。中には対戦車兵器や地対空ミサイルまであり、さすがのルパンも空いた口が塞がらなかった。この分だと街一つだけで紛争が起こせそうなほどの武器があるだろう。それだけの武器を集めて殺し合いとは、一周回ってやることがしょっぱく感じる。

「お、あったあった。」

 武器には目もくれずルパンは店の事務所から地図を探し出した。愛用のワルサーをはじめ様々な道具は持っているので、何かを拾い集める必要は薄い。弾丸もこのぶんなら補給には困らなさそうだ。となると欲しいのはこの殺し合いならではのもの、情報だ。
 「ビンゴ」と言いながらルパンは地図の一角を弾いた。仕事柄読めない地図を読むことに離れている。その中から学校を見つけるのは簡単な部類だ。街にある日本の学校ならばだいたいは同じような立地になっている。そして学校ならば、避難してくる人間も多いだろう。
 当分のルパンの方針としては、他の参加者と接触したい。オカルトじみた光景に幻覚も疑うが、世の中エスパーやらマジシャンやら割といるものだ、これも現実だと考えた上で、ルパンはこのブラッドパーティーの仕掛け人を出し抜ける自信がある。なにせ今までそういう輩を出し抜いてきたのだ、今回もやってやれないことはない。
 当座の問題は、この首輪。スイッチ一つで着けた者を殺す毒が入っているとなると、一筋縄ではいかない。おそらく監視装置も付いているだろう。表立って外そうとしたり会場から脱出なりすれば、あの剣士の二の舞だ。
 というわけで、まずは首輪のサンプルと首輪を外せる設備、そして首輪の機能を考察できる知識のある人間、これを集めたい。どれか一つならまだしも、三つとなるとさすがのルパンにも荷が重い。だれかと協力しなければ、この首輪は外せないだろう。となると兎にも角にも人と会わなければ話にならない。これまでルパンが出会ったのは犬一匹。そろそろ死体でもいいから人間と会いたいところだ。

「どうせなら美人のボインちゃんがいいな。白衣にメガネで、ムフフフフ……」
「アゥ〜……」
「なんだぁ? そんな疲れた顔してたら幸せが逃げてくぜ?」

 鼻の下を伸ばすルパンに呆れたような、というか思いっきり呆れた声を上げたシロを撫でて、ルパンたちはガソリンスタンドを後にした。
 どういうわけかシロにはルパンの考えがわかるようだ。仔犬にしては賢いし、まさかエスパー犬か?などと冗談半分で考える。半分は本気だ。シロをスバルで見つけた時、あの車はドアに鍵がかかっていなかった。つまりドアさえ開けられたのなら中に入り込める。そしてさっきのメモ。お宝と言いながらあったのが愛車だった時は別の意味で驚いたが、よく考えれば自分にだけあのメモが渡されたとは限らない。シロにも同じメモが渡され、文字と書かれている内容を理解して、ルパンより先に探し出し、犬の体でどうにかドアを開けて中に入り込んで……

「いやいやいやいや、まさかな。」
「アゥ?」

 キョトンと首を傾げるシロ。その様子は知性を感じない。ただの仔犬だ。
 そう自分を納得させたルパンは、直ぐに考えを改めようと思った。
 一人と一匹が歩き始めて10分ほど、そろそろ目的地が見えてくるという段階になって、ルパンの後ろから気弱な鳴き声が聞こえた。
 振り返ると、元からおどおどしていたシロが震えている。尻尾を股の間に挟み丸くなるその姿は、風にたなびく綿あめのようである。

「なにかヤバいんだな。」
「くぅ~ん……」
「そこで待ってな。すぐ戻る。」

 歩き出したルパンの後ろから聞こえる、シロの足音。もう一度振り返ると、綿あめの形のまま追ってきている。いよいよ本当にただの犬っぽくなくなってきたが、とにかく着いてくるようなのでそのまま歩く。
 ややあってルパンは、シロが怯えていた理由を理解した。血の臭いだ。

「イチ、ニイ、サン。子供が三人か、ひっでぇことしやがる。」

 ナンマンダブ、ナンマンダブ、と呟きながらルパンは油断無く校舎に目を配った。角を曲がって見えた校門には、折り重なるように倒れる中学生ほどの子供がいた。遠目なので断定はできないが、ハチの巣にされてピクリとも動いていない。たしかに死体でいいから誰かに会いたいとは言ったが、本当に死体が、しかも子供のものが三体となると、ツノウサギへの胸糞悪さを思い出した。
 そして問題は、この死体の意味だ。普通に考えれば、三人まとまって撃ち殺されたと考えるところだろう。しかしそれは不自然にルパンには思える。ここまで人間と会ってこなかった身としては、学校でなぜか運良く合流した人間がノコノコ校門に集まって皆殺し、というのはどうにも腑に落ちない。あるいは死体を校門前に移動させたか。それなら理由は何か。なぜあんな目立つところに置いたのだろうか。警告のためかあるいは。

「考えてもわかんねえや。誰かに聞くのが手っ取り早いな。」

 ルパンは校舎の後ろに回り込むとフェンスを素早く登った。と、肩に何かモフモフとした感触。まさか、と思うとシロが肩に乗っていた。

「お前いつの間に。」
「アン!」
「まいったなこりゃ。」

 危険なのでフェンスで振り切ってルパンだけ中に入ろうと思ったのだが、シロの方が一枚上手だった。いよいよコイツただ犬じゃないなとルパンは確信する。

「しょうがねえなぁ。大人しくしてろよ。」

 ルパンの言葉にコクコクと頷く。どんどん人間臭さが増していくシロにルパンは肩をすくめた。

 音も無く着地すると、ルパンは校舎際に駆けた。校内へのドアにとりついてピッキング用具を出し、解錠するまでものの10秒。ワルサーを構えて密やかに突入する。
 たいていの校舎と同じように、ルパンが侵入した学校は長い一本の廊下の両脇に教室が並ぶ造りだ。つまり、廊下の端を抑えるだけで一つの階の部屋の出入りを見張れる。
 なので急いで向かいの教室に飛び込んだのだが、少なくとも一階に殺人者が待ち構えているというのは杞憂だったようだ。

(コイツはクレイモア地雷じゃねえか! 仕掛けられてたらオダブツだったな。)

 冷や汗が一筋流れる。ルパンが見つけたそれはセンサー式の爆破トラップ。これが起動状態なら今頃あの世行きだっただろう。

(こんなのまであるんじゃ身動きできねえぞこりゃあ。)

 逆に言えば、クレイモアを使おうとするような人間はここにはいなかったとも言える。言えるのだが、その存在を見てしまった以上対策を取らざるを得ない。天下の大泥棒がブービートラップに引っかかってズガン!ではご先祖様に顔向けできない。
 ふだんならハイテクなおもちゃでこういうのはやり過ごすのだが、さすがにそこまでの仕事道具は持ち込めていない。せいぜい非電源の、昔ながらの、アナログなアイテムばかりだ。チャチなドアの鍵ならピッキングできても、電子ロックでもされたらお手上げとは、ルパンの名が泣きそうだ。

(まあ、やりようはあるんだけどなぁ……)

 ちょうどいい『囮』には心当たりがあるのだが、さすがにそいつを頼るのは気が引ける。しかしやりようがないのも事実。

「なあ、ワン公。お願いがあるんだな〜?」

やけに明るい声で言ったルパンに、シロは冷や汗を流した。


「アン、アンアンアン。」
「いやお前さんホントに犬か?」

 五分後、廊下を匍匐前進で往復してきたシロをルパンは確信を持って出迎えた。こいつ絶対エスパー犬だ。
 シロが戻ってきたのは保健室の前。どうやら中に誰かいることをハンドサインで伝えてきた。なんで犬がハンドサインできるんだよ。
 とにかくシロのおかげで廊下にトラップがないことはわかった。天下の怪盗が犬に遅れを取るわけにいはいかない、臆病風に吹かれていないで腹を決めるとしよう。
 ルパンは慎重に足だけ部屋から出す。一歩踏み出すと、抜き足差し足で歩き始めた。
 保健室の前まで行くとたしかに中から人の気配を感じる。場所から考えるに中にいるのは怪我人か。となるとあの三人を殺したときに反撃を受けたか、あるいは九死に一生を得て助かった人間か。ルパンとしてどちらも考えがたい。あの死体の感じは一撃で殺されている。となることどういうことかと考えながら、ガラガラと扉を開けた。

「だ、だれ!?」
「おいおい、また嬢ちゃんかよ。俺様ルパン三世。しがない泥棒さ。」

 ルパンは手にしたワルサーを床に置くと滑らせた。武器を手放す愚行だが、ルパンからすれば無くても子供一人ぐらいどうにでもなる。もっとも、ルパンでなくともなんとかなりそうな有様だったが。
 なにせ保健室にいたのは、近くのテーブルに置いた銃を取ろうともせずに体を震わせている少女だったのだから。
 年齢は中学生ほどだろうか。整った顔立ちはあと何年かすればルパン好みの美女になるだろう。しかしその芯の強そうな目からは泣き腫らしたのか赤く腫れ、瞳はすっかり震え、自分の肩を手で抱く姿からは、ありありと恐怖が伺えた。

「中、入ってもいいかい?」
「……あ、あああああ!!!」

 喋る言葉を忘れたように黙る少女に、ルパンは軽口で話しかける。パニックになる寸前の顔は、ルパンが一歩保健室に入った途端に崩れた。
 立ち上がると、声にならない叫びを上げて、座っていた椅子を振り回し始めた。ルパンは足を止めて黙って見る。下手に手出しすると怪我をさせてしまう。疲れるまで好きにさせておくと、三十秒ほどで肩が上がらなくなった。息遣いは異常なほどに荒い。過呼吸を起こしてるなと見たルパンはほんの少し安堵した。このままなら少女が何を起こしても傷つけずに制圧できる。未来の美人を傷者にしたら大変だとのんきなことを考えていると、突然、少女の動きが止まった。それだけでない。視線もルパンから外れている。具体的には下に。ルパンも釣られて見る。股間のアルセーヌはしっかりと隠れている。お嬢さんに見せたら不味いものなど紳士のルパンには無い。

「アン?」
「もしかして、コイツかい?」
「ツノ、ウサギ……」

 視界の端にいたシロが小首をかしげて鳴く。どうやらコイツらしい。しかしなぜ? ツノウサギとは?

「ツノウサギって、あの最初に話してたウサギか?」
「そう! なんで、なんでここにいるの!」
「アン!?」
「コイツがツノウサギぃ? お嬢ちゃん待て待て、コイツはどう見ても犬だぞ?」
「うるさい! 白いもん!」
「白いもんって……」
「アンアン、アンアンアンアンアンアン!!」
「ほら、喋った!」
「アンアン!?」

 こりゃやばい、完全にパニクっている。しかも下手に頭が回るタイプの。
 たしかにシロは白いし、大きさもツノウサギと同じぐらいだろう。だがもちろん見間違えたりはしないはずだ。あの特徴的なツノもなければ、黒い翼もない。思いっきり単なる犬だ。

(って断言できりゃ苦労ねえんだけどなあ。)

 だがルパンに否定する材料はない。ルパン自身、シロが普通の犬でないことは察している。そしてあのツノウサギに関する記憶。何か薬品でも使われたかそれとも超能力か、なんにせよ、異様に記憶が曖昧だ。一度見たものは忘れないとは言わずとも、ずば抜けた記憶力を持つルパンですら、どこかあやふやなものになっている。
 当のシロはどうだろうか。見てみる。

「ア、アン。アンアンウオウアイアナイヨ。」
「ほら! また喋った!」
「うん……今のは喋ったな。」

 シロは足で立つと手を顔の前で縦にして横に振っていた。「いやいやいや」という声が聞こえてきそうだ。というかそういう鳴き方をしている。少なくとも言葉はわかっている。
 ガチャリ。
 ルパンが聞きたくない音がした。
 シロと顔を見合わせて、油の切れたブリキ人形のように首を前に。
 少女は、デザートイーグルを構えていた。

「おいおい落ち着けって、そいつは大人でも使えない銃でな。」
「うるさい! 変態! スケベ!」
「うはーっ! わかったわかった、こっちに向けるな。」

 ホントのことでも名誉毀損になるんだぞ、という軽口を引っ込めてハンズアップした。シロもする。ルパンからシロへと銃口が向いた。「お前もうなにもすんな」「くぅ~ん……」とかふざけている場合ではない。このままでは本当に引鉄をひかれる。それはまずい。少女にデザートイーグル、とてもではないがまともに撃てるような銃ではない。最悪骨折や脱臼もありえる。
 しかたない。こうなれば手段は選んでいられない。相手が銭形でもなければやらない手だが、一発で気絶させる。
 ルパンはゆっくりと手を降ろす。「動かないで!」と言われるが気にせず首まで手を降ろす。そして一気に顔の皮をめくった。
 ルパンの顔が剥がれて、のっぺらぼうになって、そして──

「──きゅう……」

 少女がフラリと倒れるのをルパンは受け止めた。
 怪盗ならみんながやりたがるマスク剥がし。ルパンも十八番の変装芸だが、いちおうこういうのも用意はしている。

「お姉ちゃん?」
「ん? おいおいまた子供かよ。」

 聞こえた声に、少女が座っていた近くのベッドのカーテンをめくる。青い顔をした小さな少年と目が合った。



「助けるから……助けるからね!」

 高橋蓮は井上晶子に抱きかかえられて保健室へと担ぎこまれていた。
 校門でのマシンガンの掃射は、他の三人が盾となったことで一発も蓮に当たることはなかった。突然倒れ込んできて地面に押し倒されたので驚きはしたが、どこにも怪我はない。ということを上手く説明できるはずもなく、自分にぬめりと付いた血に言葉を失ってなすがままにされていた。

「ねぇ、つかさは?」
「……ごめん。」

 蓮は本来物怖じしないタイプだ。年相応に空気を読まずに話していく。それなのに言葉が出てこないのは、自分に付いた血と泣きそうなアキ、そしてチラリと見えた全く動かない三人のせいだ。
 しかしそれでも聞かずにはいられない。つい先ほどまで話していた村瀬司が、銃声のあとに血を出して動かなくなった。その理由を小学二年生の蓮はためらいながらも聞く。

「つかさ、死んじゃったの?」
「……うっ!」

 ベッドに寝かせられたまま聞く。ポタリと、見上げたアキの目から泪がこぼれていた。
 この人はなぜ泣いているのだろう。なぜごめんなさいというのだろう。蓮にはわけがわからない。突然つかさ達が撃たれたかと思ったら、突然現れた少女にやたら謝られながら保健室に連れて行かれて寝かせられた。なんでこんなことをするんだろう、と。

「お姉ちゃんが殺したの?」

 だからその質問は単なる質問だった。なんの他意もない。「お姉ちゃんが殺してないのになんでこんなことするの?」と聞きたかっただけなのだ。だがすこし、かなり言葉足らずな言葉は、アキを追い詰めるのに充分であった。

「ごめんなさい……ご、ごめんなさい……!」

 その後も狂ったようにごめんなさいと言い続けるアキに、蓮はますます困惑する。別に怪我をしたわけでもないのに、なんで保健室につれて来られて、なんで寝かされたんだろう。それより撃ってくる敵がいるんだから逃げたり戦ったりしたほうがいい。そう思うのだが、自分どころか兄の大地よりも大きい、蓮からすれば大人のアキが泣く姿に言葉を無くした。
 蓮も女の子が泣くのは苦手だ。それが年上の女子となると、どうすればいいのかわからなくなる。しょうがないので抱きしめられるままにしておく。だから部屋の外に誰かいる気配を感じたのは、この場からなんとか抜け出せないかと気を張っていたからだ。

「お姉ちゃん、誰か来た。」
「えっ……?」

 ぶっちゃけ半分デマカセだ。たしかになんとなく誰か来た気はしたが、本当に来たとは思っていなかった。
 それでもアキが慌てた様子で離れ、何もできずに椅子に座り込んでホッとした。



「なるほど、アキちゃんがあそこから助けてくれたってわけか。」
「うん。」

 蓮から事情を説明されたルパンは、蓮に変わってベッドに寝かせられたアキを複雑な顔で見た。
 話を聞く限りアキがあの三人を殺したようだが、どうにも引っかかる。というのも、本当に殺したのなら、こうして蓮を介抱しようなどとしないはずだ。目的が読めないが、ならば逆に考える。殺すことは不本意だが、何らかの事情で死なせてしまった。誤射か、あるいは止められたのに殺人を止められなかったか。過失か未必の故意か、というのは銭形の領分だ。とにかく殺す気はなかったのに目の前で死んだのだろう。
 しかしさっきのあの様子では、そのあたりの事情聴取は難しいだろう。失神するような心理状態にストレスをかけたら、最悪の展開もありえる。

「誰かに会いたいとは言ったが、こいつぁあんまりじゃねえか?」

 出会ったのは子供五人。三人死んで、一人は精神的なダメージ、唯一正常なのは小二男児のみ。これは一旦首輪外しは後回しだなとルパンはため息をついた。
 乗りかかった船だ、せめて生きている子供ぐらいは守ってやろう。

(それと、コイツについても考えないとな。)

 もう一つ。やけに賢いシロについてもルパンは目を光らせようと思う。彼の中では、この中で一番の脅威がシロであるという認識だった。もはやただの犬などとは絶対に思わない。なにかあれば引鉄を引かなければならない参加者だ。

(次元、五エ門。お前らも巻き込まれてるなら気をつけろ。今までで一番の仕事になりそうだぞ。)



【0125 海辺近くの繁華街の方にある学校】


【ルパン三世@ルパン三世VS名探偵コナン THE MOVIE(名探偵コナンシリーズ)@小学館ジュニア文庫】
【目標】
●大目標
 殺し合いから脱出する。
●中目標
 首輪を外す方法を探る。
●小目標
 犬(シロ)を警戒しつつ、アキと蓮を守る。

【シロ@映画ノベライズ クレヨンしんちゃん ガチンコ! 逆襲のロボとーちゃん(クレヨンしんちゃんシリーズ)@双葉社ジュニア文庫】
【目標】
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 生き残る。
●小目標
 ルパンたちと一緒にいる。

【井上晶子@かがみの孤城(下)(かがみの孤城シリーズ)@ポプラキミノベル】
【目標】
●大目標
 ???
●小目標
 ???

【高橋蓮@猛獣学園!アニマルパニック 百獣の王ライオンから逃げきれ!(アニマルパニックシリーズ)@集英社みらい文庫】
【目標】
●大目標
 帰りたい。
●小目標
 アキやルパンと一緒に、つかさを撃った敵を倒す。

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