「貴様……それでもデュエリストか!?」
「リアリストだ。」
「リアリストだ。」
実体化したカードのビジョンの間隙を縫い、銃弾が哲也の胸へと突き刺さる。
心臓を鉛球が食い破り、ショック状態をもたらす。血とカードをぶちまけながら、哲也の命は闇へと落ちた。
心臓を鉛球が食い破り、ショック状態をもたらす。血とカードをぶちまけながら、哲也の命は闇へと落ちた。
【脱落】
【哲也@カードゲームの鉄人―ひとりぼっちはたまらない(カードゲームシリーズ)@講談社青い鳥文庫】
【哲也@カードゲームの鉄人―ひとりぼっちはたまらない(カードゲームシリーズ)@講談社青い鳥文庫】
【残り参加者 270/300】
さて、今しがた少年を殺した少女、相川捺奈は震える手でテーブルからカードを吹き飛ばすと、慌てて死体へと駆け寄った。
そもそもこのゲーム、負けた方は命に関わるというカードゲームだ。いや、捺奈に詳しいことはわからないのだが、そういうものらしい。いつの間にかポケットに入っていたメモに従いカードデッキを手に入れたところ、オカルトな力があるが負けると何かヤバイということが書いてあったのでそう判断したまでだ。このことからもわかる通り、彼女にこういった非現実的なものへの理解は無い。それがオモチャにしかみえないカードとなれば尚更だ。
そもそもこのゲーム、負けた方は命に関わるというカードゲームだ。いや、捺奈に詳しいことはわからないのだが、そういうものらしい。いつの間にかポケットに入っていたメモに従いカードデッキを手に入れたところ、オカルトな力があるが負けると何かヤバイということが書いてあったのでそう判断したまでだ。このことからもわかる通り、彼女にこういった非現実的なものへの理解は無い。それがオモチャにしかみえないカードとなれば尚更だ。
「くねくねも本当……カードも本当……銃も本当……殺しあい、も……?」
だが、理解できずとも恐怖はある。なにせ彼女はここに来る直前に『くねくね』に襲われたからだ。
『くねくね』。その存在について説明は必要ないだろう。真っ白なくねくねした何かで、見たものを追跡して襲いかかる。
彼女は友達と三人でそれを見た。まず一人が襲われ生死を彷徨った。そして彼女が歩けるまで回復したタイミングで再度現れ、彼女達を襲った。
そして気がついたらこれである。彼女からすれば『くねくね』がバトロワに参加させたようにしか思えない。
そして殺し合いの場では非現実的なことが起こり、そこらじゅうに銃が落ち、謎のデュエリストからデュエルを挑まれる。わけがわからなかった。
『くねくね』。その存在について説明は必要ないだろう。真っ白なくねくねした何かで、見たものを追跡して襲いかかる。
彼女は友達と三人でそれを見た。まず一人が襲われ生死を彷徨った。そして彼女が歩けるまで回復したタイミングで再度現れ、彼女達を襲った。
そして気がついたらこれである。彼女からすれば『くねくね』がバトロワに参加させたようにしか思えない。
そして殺し合いの場では非現実的なことが起こり、そこらじゅうに銃が落ち、謎のデュエリストからデュエルを挑まれる。わけがわからなかった。
「友里恵も、凛も……早く行かないと!」
彼女は死体を努めて見ないようにしつつ、耳を当てていた胸から顔を離す。心臓は確実に止まっている。きっと彼も、あの『くねくね』みたいなのなんだ。なんもとかしないと、みんなといっしょに――
そう思う彼女に銃弾の群れが突貫する。
一秒後、今度は彼女が脱落者となった。
そう思う彼女に銃弾の群れが突貫する。
一秒後、今度は彼女が脱落者となった。
【脱落】
【相川捺奈@恐怖コレクター 巻ノ一 顔のない子供(恐怖コレクターシリーズ)@角川つばさ文庫】
【相川捺奈@恐怖コレクター 巻ノ一 顔のない子供(恐怖コレクターシリーズ)@角川つばさ文庫】
【残り参加者 269/300】
「近頃の小学生はどうなってんだ、簡単に人殺しすぎだろ。」
「撃ち殺しといてよう言うはボケが。」
「撃ち殺しといてよう言うはボケが。」
山尾渓介の銃撃により肩を貫通されながら、赤城竜也は持っていた日本刀を捨てると、捺奈の死体を盾にしつつ銃を手にした。
と同時に歯噛みする。相手は明らかにマーダーだった。にもかかわらず、話し合いを試みてしまった。結果はこれだ。これはデスゲーム、そんなお人好しな考えでは死を招くということは誰よりも知っているはずなのに。死んでも直らないとはこのことだ。
そして今現在、拳銃は弾切れを起こし、ポケットのメモ頼りに山中のペンションまでなんとか逃げてみれば、今まさに少女が少年を殺すシーン。その少女も自分を狙った銃撃であっさり死んだ。しかペンション内はなぜかカードがバラまかれている。もしやこれが?と思ったところで衝撃。死体がずり落ちたところを首に銃弾をもらってしまった。
決死で銃を乱射する。だが、相手の姿は見えない。逆にあちらの銃はやたらと体をかすめる。そしてそのうちの一発がものの見事に目から飛び込み、脳へと達した。
と同時に歯噛みする。相手は明らかにマーダーだった。にもかかわらず、話し合いを試みてしまった。結果はこれだ。これはデスゲーム、そんなお人好しな考えでは死を招くということは誰よりも知っているはずなのに。死んでも直らないとはこのことだ。
そして今現在、拳銃は弾切れを起こし、ポケットのメモ頼りに山中のペンションまでなんとか逃げてみれば、今まさに少女が少年を殺すシーン。その少女も自分を狙った銃撃であっさり死んだ。しかペンション内はなぜかカードがバラまかれている。もしやこれが?と思ったところで衝撃。死体がずり落ちたところを首に銃弾をもらってしまった。
決死で銃を乱射する。だが、相手の姿は見えない。逆にあちらの銃はやたらと体をかすめる。そしてそのうちの一発がものの見事に目から飛び込み、脳へと達した。
(まだだ……! こんなところで……)
思いと裏腹に命は失われていく。竜也はここに来る前、幼なじみのために一億を手に入れようと命がけのギャンブルに挑んでいた。そんな自分ならばマーダー相手でもやり合えると踏んだのだがものの見事に誤算であった。
(すまん、奏……クソっ、嫌やこんなん! 死にたくねええよおお――!」
ぱすん。
間抜けな音ともにもう片方の目に銃弾が飛び込む。
今度こそ竜也は死んだ。
間抜けな音ともにもう片方の目に銃弾が飛び込む。
今度こそ竜也は死んだ。
【脱落】
【赤城竜也@絶体絶命ゲーム3 東京迷路を駆けぬけろ!(絶体絶命シリーズ)@角川つばさ文庫】
【赤城竜也@絶体絶命ゲーム3 東京迷路を駆けぬけろ!(絶体絶命シリーズ)@角川つばさ文庫】
【残り参加者 268/300】
「なんでどいつもこいつも殺意が高いんだ?」
竜也を殺した渓介はいけしゃあしゃあと言いながら素早くその場を後にする。
ここに拉致されてから計画も常識も狂いっぱなしだ。こっちはただ、自分の家に帰りたいだけなのに、発狂した人間と遭遇することが多すぎる。しかも大体子供。主催者は一体何を考えてこんな人選にしたのか。
だが今度こそ目撃者は消せた。いきなり竜也に声をかけられたときは驚いてやっちまったが結果オーライだ。
渓介は動く。その様子に新たに人を二人殺した感慨など何もないように。
ここに拉致されてから計画も常識も狂いっぱなしだ。こっちはただ、自分の家に帰りたいだけなのに、発狂した人間と遭遇することが多すぎる。しかも大体子供。主催者は一体何を考えてこんな人選にしたのか。
だが今度こそ目撃者は消せた。いきなり竜也に声をかけられたときは驚いてやっちまったが結果オーライだ。
渓介は動く。その様子に新たに人を二人殺した感慨など何もないように。
【0130 住宅地】
【山尾渓介@名探偵コナン 沈黙の15分(名探偵コナンシリーズ)@小学館ジュニア文庫】
【目標】
●大目標
さっさと優勝するなり脱出するなりする
●小目標
死体から離れる
【目標】
●大目標
さっさと優勝するなり脱出するなりする
●小目標
死体から離れる