会場西部、デパート。
喫茶店や水族館ではアンジェロがスタンドによって多数の参加者を殺傷した。
ピラミッドでは罠によって内部に引きずりこまれる参加者も出た。
そして何人かのチョロ松と織田信長は、生きているあるいは死んでいる自分と遭遇した。
デパートも参加者による騒乱とは無縁でいられなかった。その中でも比較的日常の気風を保っているのは、上田次郎と蜘蛛の鬼(父)という死体も無く死んだ二人によるところが大きい。
郊外の巨大なビルディングは戦い終わった静けさに包まれ、買う者のいない衣食住の商品を提供している。
喫茶店や水族館ではアンジェロがスタンドによって多数の参加者を殺傷した。
ピラミッドでは罠によって内部に引きずりこまれる参加者も出た。
そして何人かのチョロ松と織田信長は、生きているあるいは死んでいる自分と遭遇した。
デパートも参加者による騒乱とは無縁でいられなかった。その中でも比較的日常の気風を保っているのは、上田次郎と蜘蛛の鬼(父)という死体も無く死んだ二人によるところが大きい。
郊外の巨大なビルディングは戦い終わった静けさに包まれ、買う者のいない衣食住の商品を提供している。
「これって万引きなんじゃ。」
「ゲームで言う会場ギミックみたいなもんだしいいんじゃない? そこら辺に落ちてる武器といっしょでしょ。」
「そうだぜ降奈ちゃん。どうせアイツらの用意したもんなんだから食わねえだけ損だぜ。」
「前も食べ物とか置かれてたしいいと思いますよ。じゃあ、いただきます。」
(意外と図太いなこの子。)
「ゲームで言う会場ギミックみたいなもんだしいいんじゃない? そこら辺に落ちてる武器といっしょでしょ。」
「そうだぜ降奈ちゃん。どうせアイツらの用意したもんなんだから食わねえだけ損だぜ。」
「前も食べ物とか置かれてたしいいと思いますよ。じゃあ、いただきます。」
(意外と図太いなこの子。)
デパートならどこにでもと言えるほどにあるデパ地下。修羅場を超えた星降奈・西塔明斗・虹村億泰・北神美晴の4名は、そこから思い思いに商品を取ると、エスカレーターの前で待機していたカザンと共に警備室へと向かった。
無骨なモニターに囲まれた部屋は安らぎとは無縁だが、館内と館外を伺う監視カメラが張り巡らされていた。戦い終えた者にとっては、不意をうたれないことよりもリラックスできることはなかった。
とはいえ、別に何か食べながら集まる必要もないのだが。
無骨なモニターに囲まれた部屋は安らぎとは無縁だが、館内と館外を伺う監視カメラが張り巡らされていた。戦い終えた者にとっては、不意をうたれないことよりもリラックスできることはなかった。
とはいえ、別に何か食べながら集まる必要もないのだが。
「前のギルティゲームでも何日も捕まえられてました。食べれる時に食べておかないと。いただきます。」
「そのギルティゲーム?ってなんなの美晴。おいそれぼくの。」
「かてえこと言うなよ。つーかよぉ明斗、その話しなかったっけ?」
「いやフルナにも説明しないと、ねえ?」
「あの……それより……」
「そのギルティゲーム?ってなんなの美晴。おいそれぼくの。」
「かてえこと言うなよ。つーかよぉ明斗、その話しなかったっけ?」
「いやフルナにも説明しないと、ねえ?」
「あの……それより……」
それぞれ食べ始めた3人を前に、話を振られたフルナは口ごもった。自分が何から話せばいいかわからなかったからだ。
人が死んだのに食べてる場合かだとか、さっきの人は本当に死んだのかだとか、あの鬼っぽいのはなんだったのかだとか、こんな時だから食べておかないとってなんなのかだとか、ギルティゲームとはなんなのかだとか、何を話題にするかで言葉が出ない。
バチバチと体から静電気が発せられる。ストレスが電気となり、それを抑えようとしてまたストレスがかかって電気が流れる。そんなフルナを見て当然の疑問を美晴は口にした。
人が死んだのに食べてる場合かだとか、さっきの人は本当に死んだのかだとか、あの鬼っぽいのはなんだったのかだとか、こんな時だから食べておかないとってなんなのかだとか、ギルティゲームとはなんなのかだとか、何を話題にするかで言葉が出ない。
バチバチと体から静電気が発せられる。ストレスが電気となり、それを抑えようとしてまたストレスがかかって電気が流れる。そんなフルナを見て当然の疑問を美晴は口にした。
「ところで、なんでバチバチしてるんですか?」
「あう……それは……」
「スタンド使いなんだろ?」
「おい億泰……え?」
「え?ってなんだよお前だろ。」
「いや。ぼく知らない。なにそれ。」
「お?」
「あの……スタンド?ってなんですか?」
「え、お前ら違うのかよ。」
「億泰さん、どういうことですか?」
「あう……それは……」
「スタンド使いなんだろ?」
「おい億泰……え?」
「え?ってなんだよお前だろ。」
「いや。ぼく知らない。なにそれ。」
「お?」
「あの……スタンド?ってなんですか?」
「え、お前ら違うのかよ。」
「億泰さん、どういうことですか?」
億泰の声と共に、メイトとフルナの視線が億泰の横へと動く。それを見て美晴は首を傾げ、そんな美晴を見て億泰も首を傾げて。そのままガリガリと頭を掻くとやおら気合いを入れた。
「え、あーしょうがねえな、『ザ・ハンド』! 美晴ちゃんはスタンド使いじゃねぇみてえだけどよぉ、お前らは見えてんだろ?」
「なんか水色のオーラっぽいのは見えてるよ。」
「いっしょです。」
「どうなってんだ? お前らもスタンド出してみろよ。」
「いやだからそんなの知らないって。はじめに触ったときもそんなの出なかっただろ。」
「あっ、そうか。それにフルナちゃんもスタンド出てねえのにバチバチしてるもんな。」
「あの、先からなんの話してるのかわからないんですけど、もしかしてみんな超能力者だったりしますか?」
「……」
「……億泰さん?」
「その反応じゃバレバレだろ、まあ、少なくともぼくはそうだよ。いわゆる読心能力って言えばわかるかな。」
「テレパシーみたいなものですか?」
「サイコメトラーかな。触れた相手の考えてることや記憶がわかるんだ。試してみる?」
「なんか水色のオーラっぽいのは見えてるよ。」
「いっしょです。」
「どうなってんだ? お前らもスタンド出してみろよ。」
「いやだからそんなの知らないって。はじめに触ったときもそんなの出なかっただろ。」
「あっ、そうか。それにフルナちゃんもスタンド出てねえのにバチバチしてるもんな。」
「あの、先からなんの話してるのかわからないんですけど、もしかしてみんな超能力者だったりしますか?」
「……」
「……億泰さん?」
「その反応じゃバレバレだろ、まあ、少なくともぼくはそうだよ。いわゆる読心能力って言えばわかるかな。」
「テレパシーみたいなものですか?」
「サイコメトラーかな。触れた相手の考えてることや記憶がわかるんだ。試してみる?」
フルナが能力を隠しているらしいので下手にごまかした億泰に変わって、メイトは己の能力の開示をした。彼のサイキックは秘密にすれば秘密にするほど人からの信頼を失う。それは経験則からのものだが、美晴はスっと手を差し伸べた。
「マジで?」
怪訝な顔になってしまうのを自覚しつつも言ったメイトに、美晴は覚悟を決めたような顔で頷く。嫌なものを感じつつも、察してその手に触れた。
(──グアッ……これ、は……)
その瞬間、メイトが感じ取ったのは強烈な負の感情だった。
日頃から能力の使用には気をつけていて今も意識的に相手の心に踏まこまないように心がけていたのに、それでもなお顔に出そうなほどの感情が手を伝って脳内をかけ巡る。思わず手に鳥肌が立ち、直ぐにでも手を離してしまいたくなる。それほどの強いストレスに、メイトは思わず思った。
日頃から能力の使用には気をつけていて今も意識的に相手の心に踏まこまないように心がけていたのに、それでもなお顔に出そうなほどの感情が手を伝って脳内をかけ巡る。思わず手に鳥肌が立ち、直ぐにでも手を離してしまいたくなる。それほどの強いストレスに、メイトは思わず思った。
(美晴、君はこんなの抱えて生きてるのか?)
死への恐怖、理不尽への怒り、目の前で息絶える仲間への悲しみ、自分への無力感、生き残った仲間への信頼、そしてギロンパへの憎悪。
ドス黒い泥沼の中に、一つ眩く輝くものがある感情。なまじ黒一色でないぶん、黒より黒く感じずにはいられない。
ドス黒い泥沼の中に、一つ眩く輝くものがある感情。なまじ黒一色でないぶん、黒より黒く感じずにはいられない。
「なるほど……これが、ギルティゲームか。同じ首輪が使われてるってことは、今回のコレももしかしたらってわけだ。」
「すごいですね、本物の超能力者なんだ。」
「まあね、驚いては……ないね。」
「はい。もう『そういうもの』だって思ってるんで。」
(そういうもの、ね。)
「すごいですね、本物の超能力者なんだ。」
「まあね、驚いては……ないね。」
「はい。もう『そういうもの』だって思ってるんで。」
(そういうもの、ね。)
未来の世界の時間犯罪者系パンダ型ロボットと同列に扱われているようだが、それは口にしなかった。
美晴から見たギルティゲームは、この殺し合いに似ていた。違うところがあれば、より理不尽なところだろうか。時に完全な運で殺され、最後には誰一人として生かして返す気のない、デスゲームとは名ばかりの殺戮ショー。バトル・ロワイアルの方がまだ公平なそれにチャけることも許してくれない。
美晴から見たギルティゲームは、この殺し合いに似ていた。違うところがあれば、より理不尽なところだろうか。時に完全な運で殺され、最後には誰一人として生かして返す気のない、デスゲームとは名ばかりの殺戮ショー。バトル・ロワイアルの方がまだ公平なそれにチャけることも許してくれない。
「明斗よぉ、お前だけでわかった気になってねえで説明してくんねえか?」
「あ~わりい、これ説明してたら長くなるやつだわ。その前に自己紹介片付けようよ、スタンドってなんなの?」
「話そらしてねえか? まあいいけどよ、おれのスタンドは──」
「あ~わりい、これ説明してたら長くなるやつだわ。その前に自己紹介片付けようよ、スタンドってなんなの?」
「話そらしてねえか? まあいいけどよ、おれのスタンドは──」
億泰がそう言うと、テーブルの上に置かれた缶ジュースのプルトップが開けられた。そしてそのままひっくり返される。口から溢れるジュースがテーブルへと溢れる寸前で、ジュースの滝がかき消える。それが何度も起こって、最後には缶そのものが消滅した。
「これがおれの『ザ・ハンド』よ。おれのスタンドは人型だからこんなふうに物を持ったりフタを開けたりもできる。しかも『ザ・ハンド』が右手で触れたものはなんでも削っちまえるってわけだ。」
「スタンドってのは能力の呼び方か。つーかずりいな、サイコキネシスと物を消せるのの2つできるのかよ。」
「サイコキネシスっつーか、自分の体がもう一個あるみたいな感じだな。人によっちゃあもっと色々できるらしいぜ。」
「あの、わたし!」
「スタンドってのは能力の呼び方か。つーかずりいな、サイコキネシスと物を消せるのの2つできるのかよ。」
「サイコキネシスっつーか、自分の体がもう一個あるみたいな感じだな。人によっちゃあもっと色々できるらしいぜ。」
「あの、わたし!」
音を立てて椅子から立ち上がったフルナに視線が集まった。
「わたし、実は、体から電気が出せる能力があるんです!」
「やっぱり。」「だよなぁ。」「知ってる。」
「……い、以上です。」
「やっぱり。」「だよなぁ。」「知ってる。」
「……い、以上です。」
誰にも秘密にすることになっている能力について話したのにアッサリとしたリアクションをされ、恥ずかしくなってすぐに座った。
「共通点は超能力者ってことか。おれバカだからわかんねえけどよ、この殺し合いって超能力者が集められてるんじゃねえか? 美晴ちゃんもなんかこういうのあるのか?」
「いいえ。でも、超能力者が集められてるっていうのは正解だと思います。前の時は小学6年生が集められて殺されていったんですけど、おんなじように共通点のある人を集めて殺したいんだって、そんな気がするんです。」
「でも美晴は能力者じゃないんだろ?」
「それは……たぶん、うらまれてるからだと思います。前のゲームから脱出して警察にも話したんで。」
「口封じってことかよ。気に入らねぇ。」
「さっきの蜘蛛頭の巨人もなんかの能力で作った怪物ってところかな? だいぶヤバいじゃん。」
「……だな。」
「いいえ。でも、超能力者が集められてるっていうのは正解だと思います。前の時は小学6年生が集められて殺されていったんですけど、おんなじように共通点のある人を集めて殺したいんだって、そんな気がするんです。」
「でも美晴は能力者じゃないんだろ?」
「それは……たぶん、うらまれてるからだと思います。前のゲームから脱出して警察にも話したんで。」
「口封じってことかよ。気に入らねぇ。」
「さっきの蜘蛛頭の巨人もなんかの能力で作った怪物ってところかな? だいぶヤバいじゃん。」
「……だな。」
自分の父親を思い出して言葉が出てこなくなった億泰は、美晴から目をそらした。超能力者を集めるという推理は、これまで億泰がやってきたスタンド使い集めから出たものだ。やってきたことはギルティゲームの主催者であるギロンパとそう変わりない気がして、怒りを迸らせている美晴を直視できなかった。
「それより、もっとやばいことがわかった」そうメイトが言ったときには救われた気さえした。
「それより、もっとやばいことがわかった」そうメイトが言ったときには救われた気さえした。
「みんな、今何年だ。」
「あ? そりゃ平成──」「令和──」
「お?」「あれ?」
「ああやっぱり。ぼくら多分全員バラバラの時代から連れて来られてる。」
「なにっ。」
「美晴の心を読んだときに平成って言葉が出てきたからもしかしたらって思ったが……そりゃ未来の世界からやってきたことは色んな時代からも集められるよな。」
「時間を操る……いくら超能力が使えても、そんなことまでできるんですかっ!?」
「いんや、できる。おれが知ってるスタンド使いに、時間を停められる人がいる。」
「……できればいてほしくなかったな。マジかよこれ……」
「あ? そりゃ平成──」「令和──」
「お?」「あれ?」
「ああやっぱり。ぼくら多分全員バラバラの時代から連れて来られてる。」
「なにっ。」
「美晴の心を読んだときに平成って言葉が出てきたからもしかしたらって思ったが……そりゃ未来の世界からやってきたことは色んな時代からも集められるよな。」
「時間を操る……いくら超能力が使えても、そんなことまでできるんですかっ!?」
「いんや、できる。おれが知ってるスタンド使いに、時間を停められる人がいる。」
「……できればいてほしくなかったな。マジかよこれ……」
億泰が断言したのを見て、メイトは天を仰いだ。殺し合いの主催者がタイムリーパーの上に、時間停止までできる超能力者も存在していると来た。ここまで来るとどんな能力者でもいると想定しなくてはならない。そしてそれは同時に、能力者の想定などしきれないから無駄ということを意味する。
(フルナも億泰も比較的オーソドックスなサイキッカーっぽかったが、そんなチートまでいるのかよ。ただでさえ洗脳とか呪いとかのいがちなヤバい能力を警戒しなきゃならないのに、これかなりヤバくないか……?)
「でも、ギロンパは簡単には時間を巻き戻したりはできないと思います。この前はそういうことはしないで、ロボットに乗って襲ってきたあと爆発で倒したんで。」
「ちょ待てよ美晴ちゃん、ロボットってなんだよ? その、ギロンパ?がロボットなんだろ? ロボットがロボットに乗ってんのか?」
「ギロンパがロボットなのかはほんとのところはわからないですけど、そうです。なんか、アニメの悪役が使ってそうな感じので、ガーンッ!って。」
「でも、ギロンパは簡単には時間を巻き戻したりはできないと思います。この前はそういうことはしないで、ロボットに乗って襲ってきたあと爆発で倒したんで。」
「ちょ待てよ美晴ちゃん、ロボットってなんだよ? その、ギロンパ?がロボットなんだろ? ロボットがロボットに乗ってんのか?」
「ギロンパがロボットなのかはほんとのところはわからないですけど、そうです。なんか、アニメの悪役が使ってそうな感じので、ガーンッ!って。」
今度は億泰も天を仰いだ。未来の世界から襲ってくるのはわかる。そういうスタンドなのだろう。だがロボットは反則だろう。というかロボットでなくても反則だ。スタンド使い同士で戦いになるのはスタンド以外の部分は差が小さいからであって、これがロボットやら最新兵器など使われたらスタンドうんぬんの前に殺される。
頭にあるのは億泰の兄、虹村形兆のスタンドだ。ミニチュアの軍隊のスタンドの恐ろしさは弟としてよく知っている。あれが人間サイズになって襲ってくるとかその中にロボットがいるとなったらもうどうしたらいいかわからない。『ザ・ハンド』でいくら削ろうともミサイルや砲弾を何万発とぶち込まれれば死ぬのだ。
黙ってしまった年長の男性陣に、美晴とフルナは顔を見合わせて、何か言おうとして押し黙り持ってきたお茶を飲む。
場に会話が戻ったのは、人間たちの輪に加わっていなかったカザンが監視カメラに映る人影を見つけた時だった。
頭にあるのは億泰の兄、虹村形兆のスタンドだ。ミニチュアの軍隊のスタンドの恐ろしさは弟としてよく知っている。あれが人間サイズになって襲ってくるとかその中にロボットがいるとなったらもうどうしたらいいかわからない。『ザ・ハンド』でいくら削ろうともミサイルや砲弾を何万発とぶち込まれれば死ぬのだ。
黙ってしまった年長の男性陣に、美晴とフルナは顔を見合わせて、何か言おうとして押し黙り持ってきたお茶を飲む。
場に会話が戻ったのは、人間たちの輪に加わっていなかったカザンが監視カメラに映る人影を見つけた時だった。
デパ地下に置かれていた米袋を、デパート入口から少し入った両柱際に土嚢のように積んでいく。その前には飲料水の入ったダンボールが置かれ、更に頑丈な家具がその前に積まれる。そしてそれらの高さ数十センチほどのバリケードには、十字砲火ができるように機関銃が小村克美と村上の手によって慎重に据え付けられた。
「ねえ村上さん、これなんかヤラレ役がよく居るあれっぽくない?」
「えーそういうこと言うなよ考えないようにしてたんだから。」
「えーそういうこと言うなよ考えないようにしてたんだから。」
デパートの上階で蜘蛛の鬼に見つからないように息を潜めていた2人は、監視カメラによって発見されたあと、ありがちな交流を経て億泰たちのグループに加わった。
超能力関係や主催者関係の情報を知らされた時には驚いたが、それより驚いたのはあの鬼を撃破したことだ。あんな非現実的なものに勝てるのなら、超能力だろうが魔法だろうがない方がおかしい気がしてくる。どのみちこんなわけのわからない状況なので、何を言われても逆に自然に受け入れられた。むしろ2人が集めた大量の兵器に4人が呆然としていたほどだ。
超能力関係や主催者関係の情報を知らされた時には驚いたが、それより驚いたのはあの鬼を撃破したことだ。あんな非現実的なものに勝てるのなら、超能力だろうが魔法だろうがない方がおかしい気がしてくる。どのみちこんなわけのわからない状況なので、何を言われても逆に自然に受け入れられた。むしろ2人が集めた大量の兵器に4人が呆然としていたほどだ。
「手榴弾だけで50発あるからなあ。よっこいしょ。」
「地面には置いておかないでほしいよな、転けそうになるから。」
「地面には置いておかないでほしいよな、転けそうになるから。」
集めた兵器はデパートの内と外を隔てる防衛へと使われることになった。今のデパートは全てのシャッターが閉められ(いくつかは商品や展示物のせいで閉められず、億泰たちが手分けして閉めに行く羽目になったが)、無人になったエリアはセンサーが入っている。これでこのデパートは密室状態というわけだが、なにぶんデパートに落ちていた対戦車銃や迫撃砲などを見ると、それだけでは不安が残る。というわけで入口全てに同様のバリケードを作ってデパートを要塞化することとなった。
「でもラッキーだよね、あんなモンスターにも勝てる人たちと仲間になれるとか。」
「村上さんたちー、休憩でーす。」
「はーい。まあね。けっこうなんとかなるかもな。」
「村上さんたちー、休憩でーす。」
「はーい。まあね。けっこうなんとかなるかもな。」
億泰たちに比べると没個性的だと自分たちでも思うが、それは生き残ることとは無関係だ。と思いたい。美晴の呼びかけに叫び返すと、2人はサブマシンガンを肩にかけて警備室へと向かった。
「お疲れ、後は億泰だけか。あっ、フルナ、どうだ?」
「どこにもつながりません。」
「やっぱり電話もネットもだめか。」
「どこにもつながりません。」
「やっぱり電話もネットもだめか。」
戻った2人は難しそうな顔で話すメイトとフルナに出迎えられた。彼らが超能力者だとは、フルナから迸る電流を見れば納得するしかない。置かれていたお菓子をつまみながら少し待つと、デパート内を周っていた億泰と美晴とカザンも戻ってきた。
(でっかい犬だなぁ。)
(ドーベルマンかな?)
「そろったな。じゃあ始めるか、まずはシャッターの──」
(ドーベルマンかな?)
「そろったな。じゃあ始めるか、まずはシャッターの──」
話し始めたメイトに2人は聞き役になる。
考察と戦力の拡充を進める対主催の集団と合流しても、2人はまだモブのままだった。
考察と戦力の拡充を進める対主催の集団と合流しても、2人はまだモブのままだった。
(このままたてこもられるのは面倒だ。)
そしてそんな人間たちを静かに見つめ作為を巡らす存在が一つ。
妖怪カザンは犬のフリをしながら機を待つ。
彼らを竜堂ルナへとぶつける、そのタイミングを。
妖怪カザンは犬のフリをしながら機を待つ。
彼らを竜堂ルナへとぶつける、そのタイミングを。
【0235 『西部』都市部・デパート】
【星降奈@異能力フレンズ(1) スパーク・ガールあらわる! (異能力フレンズシリーズ)@講談社青い鳥文庫】
【目標】
●大目標
よくわからないけど誰かが傷つくのはイヤ。
●中目標
明斗さんたちと一緒にいる。
●小目標
1.明斗さんたちを助ける。
2.竜堂ルナを探す。
【目標】
●大目標
よくわからないけど誰かが傷つくのはイヤ。
●中目標
明斗さんたちと一緒にいる。
●小目標
1.明斗さんたちを助ける。
2.竜堂ルナを探す。
【西塔明斗@サイキッカーですけど、なにか? (1)ようこそ、ウラ部活へ!?(サイキッカーですけど、なにか?シリーズ)@ポプラキミノベル】
【目標】
●大目標
殺し合いから脱出することを考える。
●中目標
1.知り合いが巻き込まれていないか調べる。
2.フルナたちを守る。
●小目標
1.デパートを基地にする。
2.ギルティゲームやサイキッカーについて考える。
3.竜堂ルナを探す。
【目標】
●大目標
殺し合いから脱出することを考える。
●中目標
1.知り合いが巻き込まれていないか調べる。
2.フルナたちを守る。
●小目標
1.デパートを基地にする。
2.ギルティゲームやサイキッカーについて考える。
3.竜堂ルナを探す。
【虹村億泰@ジョジョの奇妙な冒険 ダイヤモンドは砕けない 第一章 映画ノベライズ みらい文庫版@集英社みらい文庫】
【目標】
●大目標
殺し合いから脱出する道を探す。
●中目標
スタンド使いを集めてるなら、親父を治せるやつもいるんじゃねえか……?
●小目標
デパートを基地にする。
【目標】
●大目標
殺し合いから脱出する道を探す。
●中目標
スタンド使いを集めてるなら、親父を治せるやつもいるんじゃねえか……?
●小目標
デパートを基地にする。
【カザン@妖界ナビ・ルナ(5) 光と影の戦い(妖界ナビ・ルナシリーズ)@講談社青い鳥文庫】
【目標】
●大目標
タイと合流する。
●中目標
竜堂ルナを殺す。
●小目標
明斗とフルナを利用する。なんか知らんけど2人死んだからヨシ!
【目標】
●大目標
タイと合流する。
●中目標
竜堂ルナを殺す。
●小目標
明斗とフルナを利用する。なんか知らんけど2人死んだからヨシ!
【小村克美@ブレイブ・ストーリー (1)幽霊ビル(ブレイブ・ストーリーシリーズ)@角川つばさ文庫】
【目標】
●大目標
よくわからないが死にたくない。
●中目標
メイトたちに着いていく。
●小目標
メイトたちの指示を待つ。
【目標】
●大目標
よくわからないが死にたくない。
●中目標
メイトたちに着いていく。
●小目標
メイトたちの指示を待つ。
【村上@泣いちゃいそうだよ (泣いちゃいそうだよシリーズ)@講談社青い鳥文庫】
【目標】
●大目標
よくわからないが死にたくない。
●中目標
メイトたちに着いていく。
●小目標
メイトたちの指示を待つ。
【目標】
●大目標
よくわからないが死にたくない。
●中目標
メイトたちに着いていく。
●小目標
メイトたちの指示を待つ。