「アキノリ遅いな、ウンコか?」
キッチンタイマーの音が響く。
ベッドに横たわり力無く息をする日向冬樹から、近藤勲はふと顔を上げた。
冬樹が激痛に悲鳴を上げていたのが嘘のように、その胸は今はかすかに上下するだけだ。力無く、今にも止まってしまいそうな呼吸は音も無く、静寂が支配していた空間に響いた無機質な電子音に、近藤は思いの外時間が経っていたことを知った。
可能な限りの手当はした。といっても出血を止めることだけだが。これ以上のことは医師でもなければ看護師でも救急隊員でもない近藤の医療知識では思いつかない。一介の警察の、侍の、真選組の人間として手を尽くした。後は鱗滝たちが医者を探して連れてくることを祈るほか無い。
タイマーを止めて、止血帯を外す。血が止まるほどきつく縛られたベルトを緩められ、冬樹はわずかに喘いだ。まぶたがピクピクと動き、背中が弓なりに反るが、息を荒げただけで目は開かれなかった。一目見てわかるほどの危険な状態である。それは傷口から一気に血が流れ包帯が赤く染まっていくことから明白だった。
だが近藤にできることは何もない。これ以上縛り続ければ身体に障害が残る。命には変えられないが、縛っている場所が場所だけに、果たしてずっと縛り続けていいのか、近藤には判断がつかなかった。
ベッドに横たわり力無く息をする日向冬樹から、近藤勲はふと顔を上げた。
冬樹が激痛に悲鳴を上げていたのが嘘のように、その胸は今はかすかに上下するだけだ。力無く、今にも止まってしまいそうな呼吸は音も無く、静寂が支配していた空間に響いた無機質な電子音に、近藤は思いの外時間が経っていたことを知った。
可能な限りの手当はした。といっても出血を止めることだけだが。これ以上のことは医師でもなければ看護師でも救急隊員でもない近藤の医療知識では思いつかない。一介の警察の、侍の、真選組の人間として手を尽くした。後は鱗滝たちが医者を探して連れてくることを祈るほか無い。
タイマーを止めて、止血帯を外す。血が止まるほどきつく縛られたベルトを緩められ、冬樹はわずかに喘いだ。まぶたがピクピクと動き、背中が弓なりに反るが、息を荒げただけで目は開かれなかった。一目見てわかるほどの危険な状態である。それは傷口から一気に血が流れ包帯が赤く染まっていくことから明白だった。
だが近藤にできることは何もない。これ以上縛り続ければ身体に障害が残る。命には変えられないが、縛っている場所が場所だけに、果たしてずっと縛り続けていいのか、近藤には判断がつかなかった。
「……少し離れるぜ。いつでも呼んでくれ。」
眠る冬樹にそう言うと、近藤はアキノリを探すことにした。たった数分とはいえ離れるのは気がかりだが、なかなか戻らないアキノリも心配になってくる。部屋を出て聞こえてきた水の音にその気持ちはますます高まった。
「なんだ、出しっぱじゃねえか?」
洗面所へ行くと、蛇口からはそれなりの勢いで水が流れていた。ハンドルにベッタリとついた血に嫌なものを覚える。「アキノリ?」名前を呼ぶが、返事は返ってこない。
近藤は冬樹のいる部屋へと戻ると、「家の周りを見てくる」と言って刀を手にし、もう一度洗面所へ行く。かすかに水滴が床に落ちている。それを辿ると、わずかに扉が開いている勝手口へと続いていた。いちおうトイレも確認する。無人だ。
外で新鮮な空気でも吸っているのだろうか? 不用心だとは思うが、この家に漂う血生臭さを嗅げば責める気になどならない。近藤なら問題なくとも、普通の子供には厳しいだろう。ただそれなら、呼びかけに答えてもいいだろうとは思う。
じわりと、己の尻が汗ばむのを感じた。嫌な予感がする。赤い霧に包まれた外へと通じる扉は、地獄の門のように思えた。
近藤は冬樹のいる部屋へと戻ると、「家の周りを見てくる」と言って刀を手にし、もう一度洗面所へ行く。かすかに水滴が床に落ちている。それを辿ると、わずかに扉が開いている勝手口へと続いていた。いちおうトイレも確認する。無人だ。
外で新鮮な空気でも吸っているのだろうか? 不用心だとは思うが、この家に漂う血生臭さを嗅げば責める気になどならない。近藤なら問題なくとも、普通の子供には厳しいだろう。ただそれなら、呼びかけに答えてもいいだろうとは思う。
じわりと、己の尻が汗ばむのを感じた。嫌な予感がする。赤い霧に包まれた外へと通じる扉は、地獄の門のように思えた。
「おいおいアキノリ、リフレッシュしたいからって危ないじゃねえか。一声かけて──」
ダァン! ダァンダァン!!
努めて明るく言いながら扉を開けたとたんに聞こえてきたのは、銃声だった。
「アキノリ!」
即座に飛び出る。自分が狙われたかもしれないということなど考えなかった。扉を吹き飛ばすような勢いで開けると、意外と広い家の裏庭に出た。といっても民家のものだ、たかが知れている。だからその裏庭の中央に転がり血溜まりに沈むアキノリを見つけたのは、近藤が叫び終わるよりも早かった。
「アキノリ!!?」
もう一度叫ぶ。今度はもっと大きな声が出た。明らかに死んでいると勘でわかるが、まだ生きているかもしれないと理性と感情が訴える。たとえ生きていたとして、助かる見込みのないことは、冬樹の看病をしていてわかりきっていてもだ。
「た……たすけて……」
「アキノリ!? お嬢さん!? クッソどうなってやがるっ!!」
「アキノリ!? お嬢さん!? クッソどうなってやがるっ!!」
アキノリに駆け寄ったところで、聞こえてきた声にあたりを見回す。抱き起こそうとして、動かしてはマズいかと思ったのは、直前まで冬樹を診ていたからか野生の勘か。首筋に手をやり息と脈を採る。ドロリ、と手のひらに感じた液体も構わず、数秒そのままにする。その間に近藤の眉間には皺が深く刻まれ、離した手のひらを赤く染めた血を見て、拳を固く握った。
「すまねぇ! 今は眠っててくれ!」
有星アキノリは死んでいた。首を掻き切られて、何者かに殺されたのだ。近藤が何もできずに冬樹の側でただ腕を組んで突っ立っている間に。
だが反省する間もない。感傷に浸るのも自己嫌悪するのも、そんな無駄なことをしている時間は無い。助けを求める声がする。なら、まだ助けられる人間がそこにいる。
だが反省する間もない。感傷に浸るのも自己嫌悪するのも、そんな無駄なことをしている時間は無い。助けを求める声がする。なら、まだ助けられる人間がそこにいる。
「どこだ! 返事をしてくれ!」
「ここ、ここ……」
「そっちか! なっ──」
「ここ、ここ……」
「そっちか! なっ──」
その考えの甘さを、近藤は即座に痛感した。
裏庭に生える木、ちょうどアキノリの死体から陰になる位置に、白い少女が抱き合っていた。
1人は日本人離れした顔立ちの、白髪と制服が特徴的な女子校生だ。声を上げているのはこちらだろう。なぜなら、もう1人の方はとても生きていられない怪我をしていたからだ。
白い和服に、顔に奇妙な入れ墨のある白髪の少女、だろう。日本人か外人かそれとも天人か。もう1人の少女に抱かれているためハッキリとしないが、しかしそんなことは重要では無い。問題は、その傷だ。
背中に2ヶ所、太ももに1ヶ所、服が破れ肉が見えるほどの傷を負っていた。先の音からして銃創だろうが、こんな傷は近藤でもほとんど見たことのないものだ。どちらかと言えば爆発の破片を受けた時のような、とにかく普通では無い。もちろん致命傷だ。背中一面真っ赤に染まり、白い着物が赤くなっていく。その早さから、撃たれて間もないことはすぐにわかった。そしてすぐに死ぬことも。
裏庭に生える木、ちょうどアキノリの死体から陰になる位置に、白い少女が抱き合っていた。
1人は日本人離れした顔立ちの、白髪と制服が特徴的な女子校生だ。声を上げているのはこちらだろう。なぜなら、もう1人の方はとても生きていられない怪我をしていたからだ。
白い和服に、顔に奇妙な入れ墨のある白髪の少女、だろう。日本人か外人かそれとも天人か。もう1人の少女に抱かれているためハッキリとしないが、しかしそんなことは重要では無い。問題は、その傷だ。
背中に2ヶ所、太ももに1ヶ所、服が破れ肉が見えるほどの傷を負っていた。先の音からして銃創だろうが、こんな傷は近藤でもほとんど見たことのないものだ。どちらかと言えば爆発の破片を受けた時のような、とにかく普通では無い。もちろん致命傷だ。背中一面真っ赤に染まり、白い着物が赤くなっていく。その早さから、撃たれて間もないことはすぐにわかった。そしてすぐに死ぬことも。
「助けて! お願い! 殺される! 手伝って!」
「たす……けて……」
「ああ! 直ぐに運ぶ!」
「たす……けて……」
「ああ! 直ぐに運ぶ!」
真っ白な制服の少女が立ち上がり縋りついてくる。赤く染まった着物の少女も、どこにそんな力があったのかと思うほどに近藤を抱き寄せる。そんな2人に返事をしつつ、近藤は家の勝手口へと駆け出した。すぐに助けなくては、という考えが真っ先に来る。少女2人を引きずるようにダッシュし、引きずられて体勢を崩した制服の少女を片手で支え、着物の少女ももう片手で抱き、いざ勝手口へと突入しようとしたところで、そこに立っている人影に目を見開いた。
「冬樹!!」
「あぶない!!」
「なにっ!?」
「あぶない!!」
「なにっ!?」
パァン、パァンパァンパァン!!
近藤の腕に、足に、衝撃が走る、熱さが流れる、痛みが襲う。あと少しで入れる家が遠ざかる。すんでのところで横に飛んでいなければ、今ごろ冬樹のようになっていただろう。
そう、目の前で銃撃を受け、ゆっくりと膝を折って床へと崩れていく冬樹のように。
そう、目の前で銃撃を受け、ゆっくりと膝を折って床へと崩れていく冬樹のように。
「あ──」
「冬樹ぃ!!」
「冬樹ぃ!!」
言いながら、いつの間にか自由になっていた片手で抜刀する。着物の少女が凄まじい力で纏わりつくが、それも近藤の怪力の前には無力、受けた傷すらなんの支障も無しとばかりに、銃撃犯へと向き直る。
何度目だろうか、近藤の顔が驚きに染まった。
何度目だろうか、近藤の顔が驚きに染まった。
「あーあ、もう1人いたのかぁ。」
「キミ、は……」
「キミ、は……」
あっけらかんと言う少女の声は、まるで違って聞こえた。
つい数秒前まで助けを求めていた、制服の少女の声とは。
つい数秒前まで助けを求めていた、制服の少女の声とは。
「えへへそうです、ボクが罠にかけました。」
「……お前がアキノリたちをヤッたのか?」
「うーん、そうとも言えるし、そうでもないとも言えるかな。どう見えるかだね。」
「ざっけんじゃねええ!!」
「……お前がアキノリたちをヤッたのか?」
「うーん、そうとも言えるし、そうでもないとも言えるかな。どう見えるかだね。」
「ざっけんじゃねええ!!」
着物の少女が高く空を舞った。制服の少女が、その光景と近藤の裂帛の気合いに怯む。その反応を示した時には近藤は既に少女へと刃を振るっていた。
悲鳴を上げる間も与えない日ノ本一の斬撃。幕末の動乱を生き抜いた男の刀は紛れもなくこの殺し合いでは最強と呼べるものだ。
その身体中に蜘蛛の糸が纏わりついていなければ、一瞬後には決着がついていただろう。
悲鳴を上げる間も与えない日ノ本一の斬撃。幕末の動乱を生き抜いた男の刀は紛れもなくこの殺し合いでは最強と呼べるものだ。
その身体中に蜘蛛の糸が纏わりついていなければ、一瞬後には決着がついていただろう。
(身体が重え、なんだこれ──)
満足に足が動かない。満足に腕も動かない。傷だけでは説明のつかない異様な身体の重さに、振るった刀が鈍る。それでも充分に人を殺すに足る一撃を躱されたのは、少女もまた非凡だからだ。
「うわああ早く!!」
間一髪、届かない。ギリギリで後退られ、稼がれた15cmが首を獲るに至らない。
だが元より二撃三撃入れる勢い、返す刀で殺しにかかる。今度は外さんとしかと少女を睨み、振るった刀は空中に白い軌跡を作る。
その違和感に気づいたのと同時に、視界が白く染まった。
だが元より二撃三撃入れる勢い、返す刀で殺しにかかる。今度は外さんとしかと少女を睨み、振るった刀は空中に白い軌跡を作る。
その違和感に気づいたのと同時に、視界が白く染まった。
「血鬼術、溶解の繭。」
「ふー、マジヤバかったぁー。もう、ビックリさせないでよ。」
「私が気を使って糸付けてたから助かったのよ、感謝しなさい。」
「ふー、マジヤバかったぁー。もう、ビックリさせないでよ。」
「私が気を使って糸付けてたから助かったのよ、感謝しなさい。」
なんだこれは、いや、その声は。
「馬鹿な、あんな大怪我で……」
制服の少女と話す声、それも聞き覚えはあってもまるで違って聞こえた。ありえない、白から一転して黒く染まった視界の中で近藤は思う。なぜならその声は、近藤が一瞬前まで抱きかかえ、制服の少女を斬り捨ててから受け止めようと空へと投げた、致命傷を負った少女の声だからだ。
「なんだ、なにをされた。」
白くなったと思ったら黒くなった視界に、異様に動きの重い身体、更に足下に何か液体が生じて肌の焼かれる感覚がする。
目を離した隙に殺されたアキノリ、助けを求めるフリをして殺しに来た制服の少女、その制服の少女とグルらしい致命傷を負った着物の少女、そしていつの間にか起き上がる、自分を助けるために叫び、撃たれた冬樹。
考えなくてはならないこと、理解できないことが多すぎる。
それでも身体が動くのは、やはり真選組としての経験か。
自分が何かに閉じ込められていることにすぐ察し、刀を振るう。岩をも斬る一撃に、またたく間に亀裂が入った。その隙間から制服の少女の顔が見え。
目を離した隙に殺されたアキノリ、助けを求めるフリをして殺しに来た制服の少女、その制服の少女とグルらしい致命傷を負った着物の少女、そしていつの間にか起き上がる、自分を助けるために叫び、撃たれた冬樹。
考えなくてはならないこと、理解できないことが多すぎる。
それでも身体が動くのは、やはり真選組としての経験か。
自分が何かに閉じ込められていることにすぐ察し、刀を振るう。岩をも斬る一撃に、またたく間に亀裂が入った。その隙間から制服の少女の顔が見え。
「って、脱出しそうじゃん。」
パァン。
銃口が近藤へと向き、発砲。
真っ直ぐに顔へと飛ぶ弾丸が、横回転しつつ己に向かってくるのを認める。
近藤の瞳がそれに潰されるのに1秒とかからなかった。
真っ直ぐに顔へと飛ぶ弾丸が、横回転しつつ己に向かってくるのを認める。
近藤の瞳がそれに潰されるのに1秒とかからなかった。
「これでよし、と。」
「持ってきたわよ。」
「ありがと。うん、準備オッケーかな。後はこれで撃つだけだね。」
「持ってきたわよ。」
「ありがと。うん、準備オッケーかな。後はこれで撃つだけだね。」
「じゃあ、ボクがこれでキミを撃つから、キミは中から出てくる人を抑えといて。で、ボクが後ろからズガン!」
「わかったけれども、本当に出てくるかしら。それに出てきても私たちを助けなかったらどうする気?」
「え? うーん、まあその時はボクが囮になったりするから、そっちでやってよ。えーっと。」
「もう一度言うけど、あなたに名乗る気なんてないから。」
「えー、ひどいなあ、なんて呼べばいいかわかんないとか困るじゃん。」
「知ったことじゃないわ。」
「アキノリー?」
「ほら来るよ、あっちあっち!」
「わかったけれども、本当に出てくるかしら。それに出てきても私たちを助けなかったらどうする気?」
「え? うーん、まあその時はボクが囮になったりするから、そっちでやってよ。えーっと。」
「もう一度言うけど、あなたに名乗る気なんてないから。」
「えー、ひどいなあ、なんて呼べばいいかわかんないとか困るじゃん。」
「知ったことじゃないわ。」
「アキノリー?」
「ほら来るよ、あっちあっち!」
小声でやり取りしつつ、近藤の声を聞いて木の陰に隠れる。そして彼が出てきたタイミングでピースは引鉄を引いた。
全ては巧妙な罠だった。
ピースはジョーカーとして、主催者陣により選ばれた参加者365名の情報を与えられている。その中でも近藤は、蜘蛛の鬼たちと同じく要注意人物であった。宇宙人と刀一本で渡り合うような相手は、いかに相手がお人好しで騙されやすくても勝ち目が薄い。銃で撃っても殺せるかわからないゴリラには、同じく人外の化け物をぶつけようという作戦だった。
全ては巧妙な罠だった。
ピースはジョーカーとして、主催者陣により選ばれた参加者365名の情報を与えられている。その中でも近藤は、蜘蛛の鬼たちと同じく要注意人物であった。宇宙人と刀一本で渡り合うような相手は、いかに相手がお人好しで騙されやすくても勝ち目が薄い。銃で撃っても殺せるかわからないゴリラには、同じく人外の化け物をぶつけようという作戦だった。
「どこだ! 返事をしてくれ!」
「ここ、ここ……」
(あ、こっちに来るんだ。)
「ここ、ここ……」
(あ、こっちに来るんだ。)
誤算もあったが、狙い通りに近藤はピースたちの方へと向かい助け起こした。急いでショットガンを撃ち、それを塀の向こうへと投げ捨て、蜘蛛の鬼(姉)と抱き合い、襲われた無力な少女を演じる。すがりつくフリをして2人がかりで抑え込もうとしたのにまるで歯が立たずに運ばれそうになった時はさすがに2人で顔を見合わせたが、結局は予定通りピースは近藤の背中を撃った。
一番の誤算は、冬樹の存在だ。2人が聞いた悲鳴は彼のものだったが、同年代で同性のアキノリのものだと誤認していた。まさかあのタイミングで他の人間がいるとは思わず、しかも近藤が彼の声に反応して素早く移動したせいで殺しきることもできなかった。やむなく銃口をほとんど動かさずに済み、家の中にいて撃ちにくい冬樹から先に狙ったが、そのせいで近藤を殺し損ねたのは大きなリスクだった。蜘蛛の鬼(姉)が近藤の怪力を警戒して糸を身体に付けておかなければ、今ごろピースの首は身体と泣き別れていただろう。
一番の誤算は、冬樹の存在だ。2人が聞いた悲鳴は彼のものだったが、同年代で同性のアキノリのものだと誤認していた。まさかあのタイミングで他の人間がいるとは思わず、しかも近藤が彼の声に反応して素早く移動したせいで殺しきることもできなかった。やむなく銃口をほとんど動かさずに済み、家の中にいて撃ちにくい冬樹から先に狙ったが、そのせいで近藤を殺し損ねたのは大きなリスクだった。蜘蛛の鬼(姉)が近藤の怪力を警戒して糸を身体に付けておかなければ、今ごろピースの首は身体と泣き別れていただろう。
「ねえ、この繭本当に大丈夫なんだよね。なんかあのゴリラ鳴き声上げながらめちゃくちゃ揺らしてるんだけど。」
「なんて馬鹿力なの……鬼狩りじゃないみたいだけど、油断できない、とっとと殺そう。」
「頭に撃ち込んだからすぐ大人しくなるよ……のたうち回ってる間にまた破けたりしないよね?」
「そうなったらさっきみたいに隙間から撃ちな。これ殺すまでにけっこう時間かかるから。」
「ちょっと、どこ行くの。」
「食事よ。」
「なんて馬鹿力なの……鬼狩りじゃないみたいだけど、油断できない、とっとと殺そう。」
「頭に撃ち込んだからすぐ大人しくなるよ……のたうち回ってる間にまた破けたりしないよね?」
「そうなったらさっきみたいに隙間から撃ちな。これ殺すまでにけっこう時間かかるから。」
「ちょっと、どこ行くの。」
「食事よ。」
蜘蛛の鬼(姉)はそう言うと、ピースと繭に背を向けて冬樹の元へと向かう。向けられた背中からは既に傷が無かった。彼女たち鬼にとって基本的に通常の火器は致命傷にならない。それがピースがゼロ距離から蜘蛛の鬼(姉)を撃てた理由であり、近藤の見立てを狂わせた原因だ。まさか背骨が吹き飛んでいるのに動ける人間などいない。そう考えるのは当然である。相手が鬼だからすぐに直せて動けるなどと、考えつくはずも無かった。
とはいえ、傷は傷である。治すためには体力を使う。そして体力を使えば腹が減る。人を喰う鬼なら当然、食糧は、人だ。
とはいえ、傷は傷である。治すためには体力を使う。そして体力を使えば腹が減る。人を喰う鬼なら当然、食糧は、人だ。
「ちゃんと頭を撃ってる。あの子、何者?」
床に倒れる冬樹を食べやすいように持ち上げる。食欲をそそる血の匂いに肩口にかぶりつこうして、自然と目に入る頭の銃痕をまじまじと見た。彼女は拳銃というものはわからないが、頭を狙って当てられるのはたぶん凄いことなのだろうとはわかる。軍人などならともかく、なぜ見かけどおりの少女にそんなことができるんだとは謎だが、さほど興味も無いのですぐに齧り付いた。
(ここってちゃんと人間いるのかしら。食べれる時に食べ──ん? ちょっと待って。)
「まだ生きて。」
「鱗滝さん!!」
「わっ! どっから──」
「まだ生きて。」
「鱗滝さん!!」
「わっ! どっから──」
ゾワリと悪寒がした。
冬樹を掴んだまま振り返る。その勢いで首の骨が折れる。ゴキリという音を聞きながら振り返った先には、天狗の面を着けた男が着地するところだった。
直感で理解する。鬼殺隊と。
冬樹を掴んだまま振り返る。その勢いで首の骨が折れる。ゴキリという音を聞きながら振り返った先には、天狗の面を着けた男が着地するところだった。
直感で理解する。鬼殺隊と。
「漆ノ型、『雫波紋突き』。」
同時に、繭が破ける。そこから足が突き出る。脛毛、陰毛と順に見え、全裸の近藤がまろび出た。
「すまねえ、守れなかった。」
「やったのは。」
「ああ、アイツらだ。」
「あ、これダメなやつだ。」
「やったのは。」
「ああ、アイツらだ。」
「あ、これダメなやつだ。」
男たちの言葉は少ない。それだけで今は充分だと言外に言うように。
少女たちは死を実感する。凄まじい殺意が向けられている。濃密な殺気はどちらの人生でも受けたことがないほどだ。
涙が流れそうになりながら考えるのはどうこの場を切り抜けるか。謝る、泣き落とす、土下座する、瞬時に検討し即刻諦める。
ああなんでこんな目に合わないといけないのだろう。ちょっと2人っぱかし殺しただけなのに、アイツと出会わなければこんなことになんなかったと互いを睨もうとして、恐怖で男たちから目が離せない。
その男たちの目が向いたのは、蜘蛛の鬼(姉)だった。
少女たちは死を実感する。凄まじい殺意が向けられている。濃密な殺気はどちらの人生でも受けたことがないほどだ。
涙が流れそうになりながら考えるのはどうこの場を切り抜けるか。謝る、泣き落とす、土下座する、瞬時に検討し即刻諦める。
ああなんでこんな目に合わないといけないのだろう。ちょっと2人っぱかし殺しただけなのに、アイツと出会わなければこんなことになんなかったと互いを睨もうとして、恐怖で男たちから目が離せない。
その男たちの目が向いたのは、蜘蛛の鬼(姉)だった。
「すいませんゆるしてくださいなんでもしますからあああああああ!!!」
絶叫しながら血鬼術を放つ。口では命乞いをしつつ攻撃するという行動のチグハグさを考える余裕など無い。ただ自分が死なないためにできることを全部やろうとして矛盾した言動をする。
「ああああああああ!!!」
地面に転がるようにして躱しつつ蜘蛛の鬼のいる奥内へと逃げ込むピースは、連続で自分の頭上を飛んでいく蜘蛛の糸を気にする余裕も無く全力で匍匐前進をした。とにかく距離を取らなくてはまずいと考え、立つ間に殺されそうで這って逃げているのだが、それが功を奏す。
「「─────っ。」」
そしてその後方では、近藤と鱗滝が無言で刀を振るっていた。一太刀で蜘蛛の糸が繭として拡がり切る前に斬り伏せ、斬り伏せる度に一歩前へ出る。その姿は2人にとって恐怖以外の何物でもない。
「うわああ『溶解の繭』『溶解の繭』『溶解の繭』!!!」
「やだやめてこないでこないでよ!!!」
「やだやめてこないでこないでよ!!!」
必死に血鬼術を、あるいは拾った銃を乱射するが、2人には届かない。それでもピースがわずかでも冷静さを取り戻せたのは、自分ではなく蜘蛛の鬼(姉)が狙われているからだ。今ならこいつを囮にして、と考えたところで、すぐに自分一人では殺されると思い直す。
「ちくしょうしくじったぁ!」
「う撃ち続けてちち近づかれたら殺されるよ!」
「わかってんだよそんなこと!! 誰か助けろお!!」
「う撃ち続けてちち近づかれたら殺されるよ!」
「わかってんだよそんなこと!! 誰か助けろお!!」
いつの間にか髪が黒くなり顔も変わった蜘蛛の鬼(姉)を盾にしながら、なんとか打開策は無いかと頭を巡らす。勝手口という突入しにくい狭さのおかげで彼らが近づいてくるのを押し止めてはいるが、それもあと数秒のこと。ジリジリと後退りして距離をとってはいるが、既に男たちは冬樹のすぐ近くまで来ている。彼の光無くした目と目があった瞬間、自分の股間から尿が吹き出すのを感じた。
ああはなりたくない、あんなふうに死にたくない、ボクは一分一秒でも長く生きていたい、ピースは走馬灯のように意識が加速する。凄惨な死体と化す己の姿を幻視して、ピースは手榴弾のピンを抜いた。
ああはなりたくない、あんなふうに死にたくない、ボクは一分一秒でも長く生きていたい、ピースは走馬灯のように意識が加速する。凄惨な死体と化す己の姿を幻視して、ピースは手榴弾のピンを抜いた。
「ここだあっ!!」
ボウリングのように手榴弾を転がす。それが冬樹の顔に当たる寸前、男たちの行動が変わった。それまでの無表情な斬撃と前進が、一転して慌てた様子で冬樹の遺体を2人で抱え、奪い合うように抱き合い、勝手口につっかえながら屋外へと飛び出る。
千載一遇の、男たちの視線が自分から離れたことを感じた蜘蛛の鬼(姉)は、全力で逃げ出した。
千載一遇の、男たちの視線が自分から離れたことを感じた蜘蛛の鬼(姉)は、全力で逃げ出した。
「血鬼術使い続けて! 逃げ切るまで走って!」
「アンタ邪魔! どけ!」
「ヤダ! この手は離さない!」
「アンタ邪魔! どけ!」
「ヤダ! この手は離さない!」
盾にする格好のまま勝手におぶさったピースに悪態を飛ばすが、それどころではないので引き剥がすこともできない。身体から色々な液体を流しながら2人は家を飛び出し、街を駆け、その姿が見えなくなる頃、それを見送った1人の参加者がのそりと街道に現れた。
「なんなんだ? あれ、さっきの、明智光秀殿を殺した女だよな?」
天照和子。ピースの最初の凶行の目撃者である。
旅館で光秀を殺した彼女から逃げることしばらくして町へと出た彼女もまた、聞こえてきた冬樹の叫び声につられていた。
絶叫するようなことが起こっているのはめちゃくちゃに怖い。しかし、裏を返せば誰かはいるのだ。さっきのような殺人があるにせよ、誰が殺したかの顔を見ておきたい。というより、見ないでいることが怖い。
そうしてここまでやってきたのだが、さすがに近藤の叫び声には足がすくんで動かなかった。銃声といい明らかに戦っているような声といい、顔を出したいとはまるで思わない。なのでどこか高いところから様子を伺えないかと思い、コソコソとアパートの2階に上がったところで、彼女は見たのだ。
それは天狗だった。天狗が、青いハッピのようなものを着て、家の屋根を駆け飛んでいた。我が目を疑ったが、天狗なら仕方ないと納得はできたのは、その胸に抱えた鈴のためである。
旅館で光秀を殺した彼女から逃げることしばらくして町へと出た彼女もまた、聞こえてきた冬樹の叫び声につられていた。
絶叫するようなことが起こっているのはめちゃくちゃに怖い。しかし、裏を返せば誰かはいるのだ。さっきのような殺人があるにせよ、誰が殺したかの顔を見ておきたい。というより、見ないでいることが怖い。
そうしてここまでやってきたのだが、さすがに近藤の叫び声には足がすくんで動かなかった。銃声といい明らかに戦っているような声といい、顔を出したいとはまるで思わない。なのでどこか高いところから様子を伺えないかと思い、コソコソとアパートの2階に上がったところで、彼女は見たのだ。
それは天狗だった。天狗が、青いハッピのようなものを着て、家の屋根を駆け飛んでいた。我が目を疑ったが、天狗なら仕方ないと納得はできたのは、その胸に抱えた鈴のためである。
「あの黒い髪の方、あっちは鬼ですね。」
鈴の上にかすかに人形のような何かが現れる。その名は鈴鬼、和子がこの殺し合いで初めて出会った参加者にして、鬼である。
「知り合いか?」
「いいえ。あんなガラの悪いのは付き合いがないですね。」
「たしかに騒いではいたが……」
「ああ、そういうことじゃありません。あんなに血なまぐさくないってことです。たぶんですけど、そうとうな人を食べてますよ。」
「いいえ。あんなガラの悪いのは付き合いがないですね。」
「たしかに騒いではいたが……」
「ああ、そういうことじゃありません。あんなに血なまぐさくないってことです。たぶんですけど、そうとうな人を食べてますよ。」
そう言ってブルリと身を震わせたが、それを聞かされた和子は顔面蒼白である。鬼の次は殺人鬼に人喰い鬼、更にそんな奴らがおもらししながら走って逃げ出す相手とは一体何なのか。絶対に近づきたくない。
「いえ、チャンスですよ。あの2人が逃げ出すってことは、返り討ちにあったとかそういうのでしょう。強くてマトモな人と出会えるかもしれません。」
「あの2人よりヤバいから逃げ出したかもしれないっていうのは……」
「……まあ気にしないで、そんな相手ならどのみちここで逃げてもいつか見つけ出されて殺されますから。」
「あの2人よりヤバいから逃げ出したかもしれないっていうのは……」
「……まあ気にしないで、そんな相手ならどのみちここで逃げてもいつか見つけ出されて殺されますから。」
そう言う鈴鬼の声も震えていて、和子は動けなくなる。怪物を超えた怪物など想像もしたくない。ここはとっとと逃げよう。そう思った和子だが。
「すまねぇ!! 俺がついていながら!!」
聞こえてきたのは、哀叫する男の嘆きだった。あの少女たちと戦っていた声だとすぐにわかる。あんなにも泣き出しそうな声を、大の男が、人を殺そうとする男が上げるとは思えないような、そんな声だった。
「やっぱり、行こうと思う。」
「わっこさん、いいんですね。」
「わっこさん、いいんですね。」
和子は小さく頷くと、歩き出す。数分とかからず彼女は、死体の前で手を合わせることになった。
「鱗滝左近次だ。こちらは近藤勲。」
「あ、天照和子です。」
「あ、天照和子です。」
新撰組の局長みたいな名前だなと思いつつ、和子は天狗の面の男と全裸の男に挨拶した。
珍妙な格好だが、ツッコむことも赤面することもできない。それより先に、和子は2人の手当を手伝った。
双葉マメの消火活動が上手くいかないと判断した鱗滝が選んだのは、冬樹の元へと戻ることだった。末期の水というのもあるが、アキノリと近藤への連絡が目的である。
冬樹を助ける手立ては完全に無くなった。これ以上、2人に無駄な努力をさせるわけにはいかない。鱗滝の見立てでは既に今から手当をしても無駄だとは思いつつも医者がいればと考えてはいたが、こここうなっては、もはや鬼殺隊の蝶屋敷に担ぎ込むぐらいしか方法が無い。
それでもまだ生きていれば、という一心で動いた彼が聞いたのは近藤の叫び声。駆けつけて目にした珍妙な物体を破らんと跳べば、冬樹の叫びで全てを察した。
アキノリは血に沈み、冬樹は目の前で首を折られた。近藤は銃で撃たれ、血鬼術を食らっていた。2名死亡1名重傷、それが鱗滝が日向冬樹を救助しようとした結果だった。
正確には、ピースの投げた手榴弾から冬樹を庇う際に背中に破片を負った者もいるが──鱗滝はそれをものの数には入れなかった。
珍妙な格好だが、ツッコむことも赤面することもできない。それより先に、和子は2人の手当を手伝った。
双葉マメの消火活動が上手くいかないと判断した鱗滝が選んだのは、冬樹の元へと戻ることだった。末期の水というのもあるが、アキノリと近藤への連絡が目的である。
冬樹を助ける手立ては完全に無くなった。これ以上、2人に無駄な努力をさせるわけにはいかない。鱗滝の見立てでは既に今から手当をしても無駄だとは思いつつも医者がいればと考えてはいたが、こここうなっては、もはや鬼殺隊の蝶屋敷に担ぎ込むぐらいしか方法が無い。
それでもまだ生きていれば、という一心で動いた彼が聞いたのは近藤の叫び声。駆けつけて目にした珍妙な物体を破らんと跳べば、冬樹の叫びで全てを察した。
アキノリは血に沈み、冬樹は目の前で首を折られた。近藤は銃で撃たれ、血鬼術を食らっていた。2名死亡1名重傷、それが鱗滝が日向冬樹を救助しようとした結果だった。
正確には、ピースの投げた手榴弾から冬樹を庇う際に背中に破片を負った者もいるが──鱗滝はそれをものの数には入れなかった。
「鱗滝さん、その傷じゃ無理だ。」
「動くな、傷が開く。」
「あ、あの、お二人とも大怪我なので、動かないほうがよろしいかと……」
「動くな、傷が開く。」
「あ、あの、お二人とも大怪我なので、動かないほうがよろしいかと……」
アキノリと冬樹の死体に怯えながらも、和子は必死にそう言って手当を手伝う。鱗滝と近藤がこの場に留まっているのは彼女がいるからだ。
手榴弾を受けた2人は、最低限の止血を済ませ次第追撃をしようとした。互いに手当しつつどちらが行くかで揉めているところに現れた少女によって、優先順位が変わる。目の前の人間を守ることが最も重要であることは、2人の共通認識だった。
手榴弾を受けた2人は、最低限の止血を済ませ次第追撃をしようとした。互いに手当しつつどちらが行くかで揉めているところに現れた少女によって、優先順位が変わる。目の前の人間を守ることが最も重要であることは、2人の共通認識だった。
「これは……あの、白髪の少女が?」
「あ奴らを見たのか?」
「制服の方が、温泉旅館で人を殺すのを見ました。」
「そうか……鬼ではないようだが、やはり危険だな。」
「ああ、脅されてるってわけでもなさそうだった。ところで鱗滝さん、鬼ってのは?」
「……話さねばならんな。もっと早ければ、遅れを取ることも……」
「あ奴らを見たのか?」
「制服の方が、温泉旅館で人を殺すのを見ました。」
「そうか……鬼ではないようだが、やはり危険だな。」
「ああ、脅されてるってわけでもなさそうだった。ところで鱗滝さん、鬼ってのは?」
「……話さねばならんな。もっと早ければ、遅れを取ることも……」
そして情報共有の必要性が追撃を諦めさせる。鬼と鬼殺隊について話すなどありえないことだが、そうしなかったがために近藤という鬼殺隊に勝るとも劣らない剣客に傷をつけた。そもそも近藤が鬼を撃退し得るほどの強さを持つとわかっていなかったこと自体が己の判断の失態である。自責の念は鱗滝に重くのしかかった。
ひとまずの手当をすると、和子が止めるのも厭わず、2人はアキノリと冬樹を動かした。家内へと運び、布団に寝かせて、面布をかける。最低限の弔いだが、それでまた傷が開き、結局は手当をしっかりとすることになる。その間にも話す内容は、近藤と和子、そして和子の胸に潜む鈴鬼を驚かせるに足るものだった。
ひとまずの手当をすると、和子が止めるのも厭わず、2人はアキノリと冬樹を動かした。家内へと運び、布団に寝かせて、面布をかける。最低限の弔いだが、それでまた傷が開き、結局は手当をしっかりとすることになる。その間にも話す内容は、近藤と和子、そして和子の胸に潜む鈴鬼を驚かせるに足るものだった。
「では話すとしよう、鬼のことを──」
【0255 『北部』市街地】
【近藤勲@銀魂 映画ノベライズ みらい文庫版(銀魂シリーズ)@集英社みらい文庫】
●大目標
殺し合いに乗った連中を取り締まる。
●中目標
白尽くめの女たちを殺す。
●小目標
鱗滝から話を聞く。
●大目標
殺し合いに乗った連中を取り締まる。
●中目標
白尽くめの女たちを殺す。
●小目標
鱗滝から話を聞く。
【ピース・ホワイト@トモダチデスゲーム 人を呪わば穴二つ(トモダチデスゲームシリーズ)@講談社青い鳥文庫】
【目標】
●大目標
死にたくない。
●中目標
ジョーカーとしてバトル・ロワイアルを優勝する。
●小目標
逃げる。
【目標】
●大目標
死にたくない。
●中目標
ジョーカーとしてバトル・ロワイアルを優勝する。
●小目標
逃げる。
【蜘蛛の鬼(姉)@鬼滅の刃 ノベライズ~きょうだいの絆と鬼殺隊編~(鬼滅の刃シリーズ)@集英社みらい文庫】
【目標】
●大目標
人を食いながら、生き続ける。
●中目標
累がいるか確認。いるにしろいないにしろ優勝を目指す。
●小目標
逃げる。
【目標】
●大目標
人を食いながら、生き続ける。
●中目標
累がいるか確認。いるにしろいないにしろ優勝を目指す。
●小目標
逃げる。
【鱗滝左近次@鬼滅の刃~炭治郎と禰豆子、運命の始まり編~(鬼滅の刃シリーズ)@集英社みらい文庫】
【目標】
●大目標
殺し合いを止める。
●中目標
白尽くめの少女たちを斬る。
●小目標
話さねばならない……鬼のことを。が
【目標】
●大目標
殺し合いを止める。
●中目標
白尽くめの少女たちを斬る。
●小目標
話さねばならない……鬼のことを。が
【天照和子@歴史ゴーストバスターズ 最強×最凶コンビ結成!?(歴史ゴーストバスターズシリーズ)@講談社青い鳥文庫】
【目標】
●大目標
殺し合いから脱出する方法を探す。
●小目標
鱗滝さんたちの話を聞く。
【目標】
●大目標
殺し合いから脱出する方法を探す。
●小目標
鱗滝さんたちの話を聞く。
【鈴鬼@若おかみは小学生! 映画ノベライズ(若おかみシリーズ)@講談社青い鳥文庫】
【目標】
●大目標
脱出を図る。
●中目標
自分の知る魔界の知識や集めた情報を残す。
●小目標
鱗滝さんたちの話を聞く。
【目標】
●大目標
脱出を図る。
●中目標
自分の知る魔界の知識や集めた情報を残す。
●小目標
鱗滝さんたちの話を聞く。
【脱落】
【日向冬樹@小説侵略!ケロロ軍曹 姿なき挑戦者!?(ケロロ軍曹シリーズ)@角川つばさ文庫】