良かれ悪しかれ、という前置きは必要にせよ___幾多の人々の感情を他所に、目まぐるしく移り変わる戦況。
それは家屋の陰に潜む男、
吉良吉影の頭上を迅速に飛び交っている。
喜劇の様な悲劇が生まれ、冗談の様な奇跡が生まれた。
笑って死ぬ者、泣き叫んで死ぬ者、黙って死ぬ者、先に託して死んでいった者。
そんな様々な群像の中に、吉良もまた含まれている。
そして、彼が考えているのは日常への回帰、ただそれだけ。
(重要なのはそれだ。)
見知らぬ、気味の悪い男、荒木により彼の平穏は崩された。
彼の愛した日常はここには存在しない。
習慣のストレッチはおろか睡眠さえ取れない。
揚句、一時は人生最大の危機に瀕してしまう始末。
その危機は今や完全に去ったが、それすら問題の一部が解決したに過ぎないのだ。
先程シアーハートアタックを使役して決着を付けた事柄も、また。
吉良は歯噛みした。
解決に迫られる幾多の問題、本来ならば関わる様な道理のなかった代物。
常軌を逸した光景、自分に降りかかる厄災。
しかし。
(あの手だけは…捨て置けない。)
ディオの手を手に入れるために最も近い手は何か?
館を出てからすでに幾時間かが過ぎている。
時刻はそろそろ午後2時と言ったところ。
少し前まで考えていたのは、コロッセオへ足を踏み入れるか否か。
いやらしい笑顔の奇怪な男、
チョコラータの言葉を信じるならば、あそこには
虹村億泰がいるのだとか。
そして少しでも危険がある場所には向かわない事を信条とする吉良に、コロッセオへ行く選択肢はまずあり得なかった。
それならば、次に取る行動は自然と決まってくる。
DIOの館へと戻る事。
その場合の問題は、館に戻ったとして、どうするのか。
戻れば質問を浴びせられるだろう。
どのように嘘をついても、当然後でばれる危険が大きい。
(ばれないギリギリの線は…)
『コロッセオ付近で、怪しげな風体の人物を見た。武器を所持しており、どうやら好戦的スタンスらしい。
自分はみっともないが臆病風に吹かれ、大事を取って引き返すことを選択した。相手に気付かれた様子は皆無。』
コロッセオに入れなかったこと、メッセージを伝えられなかったことは素直に謝ればよい。
『怪しい人物』の風体はチョコラータに準じれば良いだろう。
それに、何せ自分は非力な一般人なのだ。
このくらいの怯え、弱気は当然。
後は自分の演技力次第。
長年己を偽り、無害な羊のふりをしてきた吉良にとっては造作もない事の様に思われた。
その後は徐々に館の人間達に取り入って、最終的にはあの手を我がものに。
自らのプランに満足し、唇を舐めつつスーツの打ち合わせを整えると、吉良は館への道を引き返した。
※ ※ ※
「貴方は…俺とは相容れぬ存在。よって話す事柄は何もない。」
「なるほど?君が誰を気に入ろうと知った事ではないが、質問に答えて貰わないと困るんだ。」
DIOの館、その門前にて2つの影が揺れる。
門番と目される男にそう言いつつ、吉良は薄く笑い手を腰に当てた。
館に戻るまでに、吉良は保身の対策を出来うる限り考えていた。
そうしてまず初めに思い浮かんだことは、ディオの館にのこのこと舞い戻るのは危険だということ。
自分が離れている間にどんな不測の事態が起こっていてもおかしくない。
ここならば大丈夫、などという場所はこのゲームフィールド内には存在しないのだから。
幸い此処には門番がいる。
そしてこの門番は吉良には興味が無いらしい。
山岸由花子と共に門を通過した時、路傍の石を見るような眼で見られた事を吉良は覚えていた。
彼から、あらかじめ館内の情報を聞き出さなくてはならない。
「別に何が減るわけでもないだろう?私が離れている間、ここで何かがあったのなら、教えて欲しい。それとも、何もなかったのかね?」
この門番の男、初めて見たときからどこか浮世離れした腹の底の読めぬ感じだった。
極端な推測だが、ゲームの動向に興味が無いのかもしれない。
ともかく、館内の様子を自分に教えても、別段損をすることもないはずなのだ。
眼をしっかと見つめ、根気良く待つこと数秒。
「……2人死んだ。殺した奴はどこかへ行った…。」
足元にできた新しい土の膨らみを見やりつつ、根負けしたリンゴォはつぶやいた。
この土の下には
ラバーソールと
エンリコ・プッチがいる。
タルカスが屍を担いで来、ロビンスンの近くに新しく埋めたのであった。
彼はイエロー・テンパランスの攻撃によって引き攣る表皮を気にした様子もなく、悠々と作業を終了してすでに館内に戻っている。
なぜわざわざ死体を埋めに来たのか尋ねると、ディオ様の館に醜悪な死体などあってはならぬ、とのこと。
タルカスは何があったのか尋ねるリンゴォに、『ディオ様が新しい力にお目ざめになった』と少し興奮気味に語りながら土を堀り返していた。
その新しい能力の内容は巧みに伏せられてはいたが、館内での一部始終をリンゴォは把握していた。
突如窓ガラスを破り外へと躍り出てきた巨大な男の正体も同様に聞かされ、改めてその異常さに心が揺れた。
だが現段階では自分の気持ちがよくわからない。
あの獣の様な異形の徒と、自分は闘争を望んでいるのか、いないのか。
「誰と誰が死んだ!?」
戦いに飢えて疼く利き腕も、今は震えることもない。だが心は何か落ち着かない。
吉良の焦った様子をどこか上の空で流しながら、リンゴォは思考に沈んでいた。
吉良には興味が無かった。闘争心も、何かを切り開こうとする意志も、彼からは感じられなかったから。
そして、リンゴォは聞かれたことにしか答えない。
吉良はまだ死者にしか興味を向けられないらしい。
まさかディオが、と焦りを含んで詰め寄る吉良。
そんな彼にちらと視線を投げ、リンゴォは答える。
「ラバーソールという、少年に化けていた男、そしてプッチと名乗っていた神父姿の男。」
吉良の懸念は杞憂に終わったが、上がった名前に小さく動揺する。
館の一室でつい先ほど、大演説をぶっていたプッチ神父。
ジョルノと館に戻って、他の参加者と共に籠城しているのだとばかり思っていた。
そして、
川尻早人の姿を模していたチンピラ。
忌々しい早人の面を拝まずに済むようになって些かすっきりした気はするものの、奴とてやり手のスタンド使いだったのではないのか。
少なくとも、この殺し合いで取り乱すこと無く他者と渡り合うだけの知と暴を備えているように見受けていた。
「襲撃した人間の名前は?風貌も聞きたい。」
「名前はエシディシ、とタルカスは言っていた。風貌は」
「何だと!?」
次の返答には、吉良は驚愕を隠さなかった。
聞かされたその名は、自分が尋ねるはずだった人物のもの。
(エシディシは仲間ではないのか!?どういう事だ。もしコロッセオではち合わせていたら私がやり合うはめになったかもしれないのか?)
プッチによれば、エシディシは古代戦士風の大男で、人間ではないのだとか。
そんな男と渡り合えば、負けはせずとも無傷では済まなかったろう。
深刻な面持ちで黙り込んだ吉良を、リンゴォは訝った。風貌に付いて言いかけたまま口を閉じる。
そしてそれ以上言葉は発さず、もう用が無いのなら、と館の壁に背をつき座り込んで目を瞑った。
そんなリンゴォの様子をたしなめる様な口ぶりで、吉良は質問を続けた。
「勝手に寝るんじゃあない…今館に誰がいるのか。最後の質問だ。答えてもらおう。」
吉良はますますディオの手確保の為の考えで頭がいっぱいになり、自らの焦燥感と相反するリンゴォの自由奔放振りにイラつく。
彼は、大嫌いなストレスがどんどん蓄積されるのを感じている。
そんな吉良の思枠などどこ吹く風で、リンゴォは座った状態で折れた腕を庇うように体制を整えていた。
「タルカスとディオだ。」
「何…ジョルノ君と山岸由花子はどこかへ行ったのかね。」
畳みかけるような質問に、リンゴォは瞼を再度開くと目の前に仁王立ちになった吉良を見る。
「最後の質問じゃあなかったのか?」
「無駄な問答はやめたいのだが。」
吉良の眼は、質問を質問で返すな、と言っていた。
焦れる吉良に対し、リンゴォは眼を閉じて一瞬沈黙を作る。
わずかな間の後で口唇をゆっくりと開くと、疲労から掠れ気味になった声で答えた。
「…
ジョルノ・ジョバァーナは後から来たチンピラの様な男とどこかへ行った。
由花子という少女もどこへ行ったのかは知らない。2人は館にはいない、俺が知っているのはそれだけだ。」
言い終えるか終えないかというところで焦ったような足音が響く。
油を注さないせいか軋む扉の音を聞き、リンゴォは再び訪れた静寂にゆっくりと嘆息した。
※ ※ ※
「誰かと思えば…先刻のすかした紅茶男じゃあないか。…フン……」
場所は一階の図書室。
館内へとその身を滑り込ませた吉良は、見上げるような大男・タルカスによってディオの元へと案内された。
案内の間、タルカスは日光を巧みに避けながら寡黙を貫く。
この男が無害なのか有害なのか、タルカスにとってそれは問題ではない。
ディオが消せと言えば消す、言わないのなら何もしない。
現状、どちらの命も受けていなかった。だから彼は何もしない。
たどり着いた図書室内にて2人は、未来の自分の所有物をいくつか拝借し、読書をしているディオの姿を見出す。
無論、ディオはこの場で実戦には大して役に立たないコーランを読みふけっていたわけではない。
スタンドに関する本、あるいはホワイトスネイクを完全に発現するために役立つものはないかと考えての行動だった。
吉良をその眼に捉えたディオは、顎に手を当て、面白そうな表情で先の様に呟くと、何かを思案している様子だった。
相変わらず、輝くような美しい手。
そんなディオを子細に観察しつつ、吉良はゆっくりと近付く。
「この館内には君とあの大男しかいないらしいね?ディオ君。」
吉良は無害な表情を装い、気軽な調子で声をかける。
「いや、門番の彼にも聞いたんだが、私がゲームに乗っていない人間であることは分かってもらえてるだろうから…」
獲物を前に昂ぶる精神は吉良を饒舌にさせた。
場の空気を割って空回りかけた自分の発言に気付き、口を閉じる。
一方吉良の思考など知る由もないディオは、吉良の背後にたたずむタルカスにつと眼をやると顎をしゃくって見せる。
「タルカス、貴様は持ち場へ戻れ。」
「ディオ様、それだけは。どうかおそばに…」
タルカスは巨躯に似合わぬへつらった様子で言い縋る。
主と、どこの誰かもわからぬ輩を2人きりで室内に留めるなど、あってはならないと思った。
「くどい。二度同じことを言うのは無駄だ。そうは思わないのかお前は?それともお前は、俺を無能とでも思っているのか?」
「決して!滅相もありません、決してそのような。」
自分の献身が、どうやら主人には不快だったらしい。
忠義が不実に終わることもあるのだと分かっているタルカスは、深々と頭を垂れることで服従の意を表した。
「ならば黙れ。さっさと行け。」
「は…。」
そんなタルカスの様子に満足したのか、ディオは鼻を鳴らしながら吉良に視線を向けた。
静かな室内に扉を閉める音と、戸惑いがちに部屋から遠ざかる重々しい足音が響く。
吉良は黙して待った。その間も視線はディオの手へと注がれ続ける。
ディオは再び吉良を見、膝の上に開いていた本を閉じると立ち上がった。
「失礼、…そう、館内には奴と俺だけだ。」
サイドテーブルに本を置きつつそう言う。
隣に置かれた支給品のペットボトルが、日光を反射してきらめいている。
その光に目を細めた吉良は、ディオの瞳が険色を帯びてゆくのを感じていた。
場の空気が色を変えていく。
ディオの独白の様な言葉が続いている。
「ところで、俺は先程ちょっとした成長を経験してね…その成果をこの目で確かめたいんだ。わかるだろう?」
いたずらっ子の様に歯をのぞかせた笑顔で、ディオは吉良の眼を覗き込んだ。
沈黙を保ったままの吉良の心情をどう解釈したのかは不明だが、ディオは満足そうな表情で話し続けた。
「ああ、話が抽象的過ぎたかな。ンン~…言いにくいんだが、多分貴方の命をもらうようなことになると思うんだ。」
ずいぶんと回りくどい言い回し。
ディオは自分の手に入れた力の影響力を楽しみたいのだった。
相手の顔が恐怖に歪めば、今まで味わった雪辱の念を、少しは晴らせるというもの。
そして現状では不確定だが、この東洋人もスタンド使いの可能性がある。
プッチの話を聞いてあの程度のリアクション。一般人なら混乱が当たり前だと言うのに。
そして、ゲームに乗ったユカコに始末されず、行動を共にしていた。
抜け目ないユカコに、そうしても良いと判断させるような能力があるのでは?
それがすなわちスタンド能力なのか、別の何かなのかはわからない。
だが、今最も濃い線はそれ。
「貴様もスタンド使いなんじゃあないのか?見せてみるがいい、この俺に。そのチンケなスタンドを。」
吉良は決断をする時だと思った。
自分のスタンドを他人に見せるのは、よほど事態が切迫した時。
だが、今のこの機を逃せば、ディオの手を永遠に逃す可能性がある。
マップ内でも目立つ方の建物であるこの館には、まだまだ人が集まってくるだろう。
今、館内にはディオとタルカスだけ。
リンゴォはこれから起こることには、おそらく興味を示さない。
タルカスはディオに命じられた以上、手を出してくることはなさそうだ。
それに奴の現在地は図書室から離れた館内の正面ゲート。
奴がここに来るまでに逃げる間くらいいくらでもある。
ディオが最初の命を撤回すれば話は別だが、この男はどこから見てもプライドの塊。
負けそうだから助けてくれ、と言うくらいなら死を選ぶだろう。
何よりもディオ自身が相当やる気らしい。
一番最初に挑まれたのが自分であったのが幸いなのかもしれない。
戦闘事体が気の進まない事柄だが、今はとにかく『手』だ。
「”貴様『も』”?…君はスタンド使いだったのか?いや、意外だ…」
吉良は決心した。今ここで、その手を頂くと。
内心では舌なめずりをしている状態だ。
それにここでディオの手を手に入れたら、次は由花子の手も貰いに行かなくてはならない。
由花子も単身でどこかへと立ち去ってしまった以上、いつどこで死んでもおかしくはない。
本人が死んでいようが生きていようが構わないが、手が破壊されたりすればそれこそ取り返しがつかない。
「私は争い事は嫌いなんだ…夜も眠れないような敵を作る行為は生き方として賢くないからね…」
吉良は手を額に当て、やれやれという様子で首を振る。
勿論、出来る限りは無害な一般人を演じたい。
だが、何もせずにここを出ていくことをディオが許しそうにない。
ならば迎え撃つしかないではないか。もう止められない。
ディオは得意の侮蔑的な態度でその言葉に噛みついた。
「フン、軟弱を絵にかいたような人間め…俺はどんな障害をも克服し、帝王として真に絢爛たる永遠を生きるのだ。」
「絢爛などチカチカと煩わしいだけ…植物の様に風に揺らいで時間が過ぎるのを待つ、これが最良の人生だ。」
思考の隔たりは底の見えない大きな崖のごとく、二人の間に横たわっていた。
「…、トークはここまでだ、東洋人。」
ディオはホワイトスネイクの腕を発現させる。
プッチの遺したウェザーという人間のディスクはすでに把握済み。
業深き彼らの人生に驚嘆こそすれ、それ以上のどんな感情もディオの心を訪れはしなかった。
それよりもホワイトスネイクの様途多彩な能力に感嘆したが、腕だけではどこまでやれるのか。
いくつか試した結果は、あまり良いものではなかった。
(命令を刷り込んだディスクを作るだけの、能力。しかも命令の効果は数秒で消えてしまう。)
相手を幻覚の中に落とし込むことも、記憶ディスクを作ることも、できなかった。
だからさらに知識を補完したくて、この部屋で文献を漁っていたのだ。
ちょうどいい、とディオは思っていた。
この東洋人で、己の新しい力を磨こう、と。
その後で小生意気なユカコや他のスタンド使いどもに、目に物を見せてやるのだ。
自分が負けるという事など、微塵も考えなかった。
プライドと自尊心を糧に自らのし上がってきたディオに取って、そんな仮定は自己否定と同義だった。
決して油断があったわけではない。
ただ、彼はスタンド戦においてはアマチュアもいいところだった。
己の力を誇示したい彼にとって、先手必勝が今最上の考え。
「ああ…言い忘れていた。君が始めるのはこれからかもしれないが、済まない、私はもう勝手に始めていたんだ。」
だから、突如もたらされた吉良の言葉に驚愕する。
「何……」
『コッチヲ見ロ』
吉良との会話に気を取られていたディオが、後方を見る。
そこには髑髏をモチーフとした小型戦車の姿。
吉良は得たのだ。獲物を孤立させる状況を。
そして密かに積み上げられていた彼の策。
それは保身のために予め後方に控えさせていた『第二の爆弾・シアーハートアタック』。
「クソッ」
何のスタンドかわからずとも、とにもかくにも距離を取るため、大学時代に鍛えた強靭な肉体で素早く距離を取る。
しかし戦車型爆弾は追跡機能を発揮し、どこまでも追いかけてくる。
「なるほどいい判断だなァ…。しかし、何故腕しかヴィジョンが無いんだね?そういうタイプのスタンドもあるのかな?」
未熟なまま発現したヴィジョンのことを指摘され、ディオの額には青筋が浮かぶ。
率直に疑問を呈しただけの吉良ではあったが、ディオにとっては己の不完全さを指摘されたようなものだった。
「フン…ッ。こんな小手先に、俺が惑わされるかッ」
本能なのか、論理的思考の末に取った行動なのかわからないが、ディオは迷わず本体を叩くため、吉良に接近を開始した。
背後からはキャタピラを唸らせるシアーハートアタック。
吉良は薄笑いを浮かべつつ避けるそぶりもない。
なぜなら吉良が触れれば最後、ディオは全身が爆弾そのものになるのだから。
獲物の方から近寄ってくるのを待てば良いだけだ。
だがディオとてイエローテンパランスのような能力もある事を理解していた。
スタンドには触れるだけで肉を溶かすような危険な能力もあることを。
よって、何の考えも無しに突進したわけではない。
「何をたくらもうと無駄無駄ァ!こいつを食らえ!」
ホワイトスネイクの腕を経由してディオが示したのは、少し小さな『命令ディスク』。
元の使い手であったプッチ神父のレコードのサイズではなく、8インチCDの様なサイズのディスクだ。
(このディスクの性能は、タルカスによって実験済みだ。一瞬、ほんの5秒ほど…『気絶』の命令を刷り込めるッ)
腕のみでやっと発現できる、あまりにも不完全なその性能は、自らに与えられた試練。
スタンドはあくまでも補助、何かを乗り越えるのは自分が本来持っている知恵と力。
そう考えながら、ディオはスタンドの腕を振りかぶりディスクを標的に投げつける。
(避けるか?避けるなら避けるがいい、直接拳をお見舞いしてやる。)
ディオは注意深く相手を見た。
一方の吉良はすさまじい勢いで向かって来るディスクを、角砂糖で迎え撃つ。
ポケットに忍ばせていたそれを、優雅な動作で放る。
爆破の規模は最小限。ディスクは壊れはしなかったものの、大きく軌道をずらして床に落ちた。
「チッ」
盛大な舌打ちと共にディオは吉良を避けるように大きく軌道を変え、いくつもの列を作って並んでいる本棚と本棚の間へと走りこむ。
吉良の視界からディオは消えるが、足音や服のこすれる衣擦れの音が響く。
シアーハートアタックの追撃をかわすために走り回るディオは、今の吉良の能力について考えていた。
(何かが爆発した?爆弾を作りだす能力…か?では俺を追いかけてくるこの小賢しいおもちゃも、爆発物なのか?…ならば。)
自分が吉良に近づけば、おいそれと爆発を起こすわけにもいくまい。
未完成なホワイトスネイクで最大限できることは、再度接近し、命令ディスクを腕から直接叩き込むこと。
本棚の陰から躍り出て、接近を開始した。
ディオと、未だ棒立ち状態の吉良の距離はみるみる内に近づく。
今も未完成の美を持つディオの手が、吉良のすぐ目前に迫る。
(そうだ、来い。そのまま、そのまま。)
何度見ても、『良い』手だ。
そんなことを考えていた吉良の顔面にホワイトスネイクのディスクがめり込む直前、キラークィーンの腕がそれをガードし、そのまま掴んだ。
吉良はディオの懐へとに瞬時に入り込むと、負傷の無い左腕を直接わしづかみにする。吉良にとって、最も心踊る瞬間がやってきた。
そして極めて小さな、爆発。
それは小さいながらも、ディオの手を千切り取るには十分な規模のものだった。
「ッ……?!!」
手首から血しぶきを迸らせ、ディオは床に膝をつく。
吉良は手首をうっとりと眺め、心が温かいものに満たされてゆく感覚に酔いしれた。
今やはっきりと別れた、勝者と敗者の構図。
その様相は古今東西、おおよそ同じものだ。
「ああ…良い。ほんとにいい手を持っているなあ…君って奴は。」
床に膝をつく敗者を、勝者が見下ろす。
ディオは手首の切断部分を、残った反対の手で力いっぱい握りしめた。
勿論、握ったくらいで出血が止まるはずもない。
その傷は、おそらく数分放置しておくだけでも致命傷となりうるような代物だった。
痛みとショックのあまりに浅く短い呼吸を繰り返しながら、額に脂汗をにじませるディオ。
(爆弾を作りだすんじゃあない…ッ!触ったものが爆発する能力だと…ッ!クソッ、軽率だったッッ!!)
「君を手首だけ残して消滅させても良かったんだが、少々聞きたいことがあってね…。」
数秒前までディオのものだった手をしっかりと握り締め、吉良は笑っていた。
ここ数時間の飢えがようやく満たされ、彼は上機嫌。鼻歌でも歌いたい気分だ。
手首の切断面を注意深く床へ向け、滴り落ちる血液を落とす。
何故そんなことをするのか見当もつかないディオだったが、痛みに目を白黒させながらも状況の打開を必死に思案していた。
「外にいる男、そしてさっきのタルカスとかいうデカ物の能力を教えてもらおう。勿論、他に知っている能力があればそいつも歓迎だ。ジョルノ君の能力とかね。」
勝負が終わったと思った瞬間の勝者が、一番虚を突きやすいのだとディオは知っていた。
相手はまだディオの命を奪わないつもりでいるらしい。
ならばまだチャンスがあるはず。
「いいだろう?もう君、その出血では反撃にはつらいだろう。死ぬ前に私に情報をくれたって別にいいじゃあないか?」
こっそり命令ディスクを発現させてもう一度投げる?
だが今もう吉良はディオと距離を取って離れている。さっきの様に避けられる可能性の方が高い。
タルカスを呼ぶ?
そんな馬鹿な。そんなことをするくらいなら、自分は………
「だんまりかね?私はこのままこっそり君を始末し、後の2人も同じ様に処理しなければならないんだ。」
吉良は笑う。
世界が光に満ちて、空気さえ自分に微笑みかけているような気がした。
平静な心をかき乱す全てを避けてきた吉良にとって、今回は全くのスペシャルケース。
そしてこの館は全滅させなければならない。追いかけられる羽目になるなんて冗談じゃない。
(出来ればいらぬ戦闘などしたくなかった…しかし、この手を前にしては…やれやれ…)
手の為に多少のリスクはどうしようもないことだと考えての行動だった。
持ち主から離れた以上、もはやそれはディオではなく、『手』という個体として吉良の愛を受けるにふさわしい存在となったのである。
対するディオは焦れば焦るほど、頭の中が空白で埋め尽くされていった。
傷口からは依然出血が止まらず、このままでは失血死は避けられない。
意識が遠のき、目の前がじんわりと歪んでいく。
キラークィーンが吉良の背後に揺らめいたのが見えた。
ディオは眼を閉じ、ありったけの意識をスタンドへと集中する。
吉良はディオの意識が混濁し始めているのを見て、とどめをさすために再度近づいた。
シアーハートアタックで爆破するのは、あまりにも騒音が立ちすぎる。
近寄って、静かに引導を渡そうと考えたのだった。
「もう一度聞くが…さっきの私の質問に、答えてみる気はないのかな?」
依然沈黙を貫くディオを、吉良は何の感情もこもっていない眼で見た。
ディオは考えていた。
___ここに来てから、何度生命の危機に遭遇しただろう?
リンゴォに襲われ、祖父の仇だなどと因縁を押しつけられ、ヤマギシユカコとラバーソールにおもちゃのように扱われ…。
一体全体何なんだ?俺はこの世全ての悲劇の体現者か?
そして何もかも全ての諸悪の根源、荒木。
あいつはそんなに偉いのか?
このディオをこんな目に合わせる権利など、エホバだろうとキリストだろうとアッラーだろうと持っていない筈ッ!
意識はうたかたのごとく宙をさまよい、吉良の顔も大きく歪んだままだ。
ディオの心に幼少のころから巣くう、『怒り』という悪性腫瘍が今また熱を持ち始めた。
___ここで終われない。それだけは嫌だ。
荒木を地面に這い蹲らせ、許しを乞わせるまでは。
ユカコの顔を恐怖と後悔に彩るまでは。
自分を軽んじ、侮辱した全てのスタンド使いや化け物どもに復讐するまでは。
しかし、これ以上何ができると言うのか?
腕だけのスタンド能力。未完成の、不格好な能力。
___ホワイトスネイク。もっと俺のものになれ。
全てを俺によこせ。お前がプッチの精神を体現したものだと言うのならば、それを譲り受けた俺の精神に馴染め!
こいつを殺す、スタンド使いどもを殺す、荒木を殺す力をよこせ!!
「強情だな…まあ、あまり時間もないし諦めよう。君の手は貰っていくよ。趣味なんでね。」
キラークィーンが猫の様に光る眼をディオに向け、手刀を振り上げた。
ホワイトスネイクは答えない。
場は沈黙を保つ。
「では、さようならだ。」
手刀はディオの首を狙い、まっすぐに振り下ろされた。
___ところが。
キラークィーンの腕は、片方が欠損しているものの、力強いスタンドヴィジョンの両腕によって阻まれた。
完全に戦意喪失をしたと思っていたディオの防御に、吉良ははっとした様子で彼の背後へと視線を滑らせる。
そこに聳え立っているのは、横縞と風変わりな文様を乗せた腕を、その両側に控える奇妙な胴体。
薄暗い館の中で、吉良とディオの戦いはまだ決着とはならなかった。
「……悠長に話し過ぎてしまった様だ。今まで出さなかったんじゃない…出せなかったのか。」
何もかもが捻じ曲げられたこのバトルロワイアルにすら、運命が働きかけると言うのなら。
今、ディオはまた一つその駒を進めたことになる。
吉良の目前に突如現れたそれは、天国を目指したディオの友人の置き土産、その本来の姿___
完全発現したホワイトスネイクだった。
「フフ…ハハハハ!!わかったぞ…精神をスタンドと馴染ませるために必要なのは…」
傷の痛みによろけながら、ディオは立ち上がった。
髪の毛が眼元に作る濃い影の中から瞳をぎらつかせ、吉良を視線でとらえる。
そこには、もう非力なディオはいなかった。
「“こいつを絶対に許さない”という強い気持ちだぁぁああッッ!!」
咆哮と共に、片腕で力いっぱい吉良を殴り飛ばす。
突然の反撃に吉良は叫び声もあげずに吹き飛び、壁に叩きつけられた。
「馴染む、馴染むぞッ!!これが完全なるホワイトスネイクかッ!」
スタンドと精神が合致した感覚による興奮を隠すことも無く、ディオは声高に笑う。
髪の中に右手を突っ込み、金の髪が抜け落ちることも厭わずに乱雑にかきむしった。
次に上着の裾を破り取ると、ひも状のそれを左手首へと素早く巻きつけ止血を施す。
「が、ぐ…」
吉良はうめき声と共に上半身を起こし、窓枠に手をついて起き上がりかけた。
スタンドが完全に出せない使い手がいるなどと、今まで聞いたことのないケースだった。
しかし、どんなに万能であろうとスタンドは使い手の『精神の力』。
どのようなイレギュラーがあってもおかしくはないのだ。
慎重を重ねているつもりでも、手の事で精神が高ぶったせいか、やはり考えに手落ちがあったらしい。
その時、部屋へと駆け寄る重々しい足音がさらに吉良を大きな動揺へ落とし込む。
(タルカスかッ!?入口まで戻らず潜んでいたなッ。戻れと言われたのだから戻ればいい物を…いや、私の考えが甘すぎた…ッ)
素早く立ち上がり、窓枠から離れる。
「『キラークイーン』ッ!」
次の瞬間、窓枠のあった壁が吹き飛んだ。
太陽は高く上って、晴天の空を切り取る様にその存在を主張している。
壁をなくした図書室内には、3分の2ほどの面積に日光が燦々と差し込んだ。
吉良は日光のあたる場所へと転がり出る。
自分をここまで案内した時、タルカスはあからさまに日光を避けていた。
おそらくエシディシと同じ、太陽に当たる事の出来ない体なのだ。
それとほぼ同時、吹き飛んだ壁と反対側に位置するドアを開けたタルカスは場の状況を掌握し、憎々しげに吉良を睨む。
次にディオの腕の負傷を見て、毛を逆立てんばかりの怒りがタルカスの背後から立ち上った。
「ディオ様ッ!…命令に背いた処罰は受けます、ですがどうか私にこいつを殺す許可をッ!」
「だまれッッ!!俺の邪魔をするな!それにこの状況でお前に出来ることなど無い…灰になるのが関の山だ。引っ込んでいろッ!」
忠臣をも邪魔であれば排除せんばかりの気迫で、ディオは叫ぶ。
タルカスは沈黙でこれに答えた。
「…」
吉良はまたしても考えあぐねていた。
このまま逃げるか、タルカスとディオ、リンゴォを始末するまで粘るか。
じっくり時間をかけて吟味したい様な難題だ。
だが当然、ディオはそんな時間を与えてはくれなかった。
ホワイトスネイクの手元に、再度現れるディスク。
先程まで8インチディスクだった命令ディスクは、レコードサイズの本来の大きさでディオの手元に発現した。
「くらええッ!」
「クソッ!」
絶叫と共に、ディスクを投げつけるためディオも日の下へと駆けだした。
吉良は自らの不利へと流れかけた戦況に、苛立ちを募らせる。
せっかく欲しい物が手に入ったのに、どうしてこいつらは私を放っておいてくれない?
そう考えながら、片手でずいぶん伸びてしまった爪を噛み、反対の手でポケットから砂糖をつかみだして迎え撃とうと身構えた。
しかし、ディスクがディオの手から離れる前に、屈強な腕がディオの後ろへと伸びる。
伸びた腕はそのままディオの首筋に打ち当てられ、その衝撃によりディオは意識を宙へと放り投げた。
「お許しを…とは、もう申しませぬ。」
腕の主は、タルカス。
ウインドナイツ・ロットの「77の輝輪(リング)」と呼ばれる地獄の訓練法に勝ち残った騎士。
しかし今は屍生人である彼は、二度と日の下へ出られぬ身体。
その身を日光にさらした今、タルカスの体からは煙が上がり、アイスクリームのように溶け出していた。
「俺が完全に消滅するまで1分か?30秒か?」
朦々と沸き立つ己の体を見つめながら、タルカスはスレッジ・ハンマーを振り上げた。
己の消滅など問題ではない。
ディオは生き残らねばならない。
我が主人は、世界の頂点に立つために存在する方。
「いずれにせよ、出来ることを最大限やり遂げることに変わりはない…俺は、ディオ様をお守りするッ!UROWOOOO!!」
絶叫と共にスレッジハンマーを頭上で振り回し、遠心力によって勢いを付ける。
その反動を保ったまま、吉良に向かって投擲した。
吉良は見たこともないような巨大なハンマーに驚き、身を屈めて避ける。
すさまじい風とともに、ハンマーは頭上を通り過ぎた。
吉良がほっと息を吐いたのもつかの間。
「UWOOOOO!!」
全身から蒸気の様なものを発しながら、タルカスは吉良に向けて突進を開始していた。
その時、開け放たれたままだった図書室の扉から、飛び込んでくる影があった。
「タルカス、貴様ッ」
「『シアーハートアタック』」
※ ※ ※
「やめろ…。時を戻して…あの男がまたディオ様に危害を加えたら、事だ。」
足元に潜んでいたシアーハートアタックで半身を吹き飛ばされた上、太陽による浸食でタルカスの肉体は崩れていた。
吉良は攻撃と目くらましを兼ねて、シアーハートアタックを爆発させたのだった。
爆風による土埃が晴れた時、そこに吉良の姿はなかった。
すでに虫の息となり地面へと横たわるタルカスの横に片膝をつき、リンゴォは彼の顔を覗き込んだ。
「貴様…果たし合いの約束を反故にする気か。」
彼は突然の爆音を訝り、負傷した体を引きずりながら様子見に来たのだった。
図書室へ来た時、あれほど避けていた日光に全身を惜しげもなくさらしているタルカスを見、リンゴォは己の願望が達成されないだろうと悟った。
数刻前に取り交わした決闘の約束は、結果的に破られたのだ。
「言うな。俺の立場はやはりディオ様の僕…。何としてもお守りせねばならんのだ。」
リンゴォの口調に、責めるようなニュアンスはなかった。
タルカスも、リンゴォとの約束を決して忘れたわけではない。
彼らの間に存在するのは一体何なのか。
まだ決着を付けるまで戦っていないが、そこには既に無言の男の詩が存在した。
タルカスは大きく嘆息し、真っ青な空を見つめると一人ごちた。
「久しぶりに……浴びる…日光…悪くない……。」
そしてその言葉を最後に、長い長い人生を終えた。
リンゴォは、気体となって空へ立ち昇るタルカスの肉体と魂を見つめる。
数秒の間の後、何か言おうと口を開きかけた時、
『コッチヲ見ロ』
次いで爆音。
※ ※ ※
館から少し離れたところで、至って普通のサラリーマン姿の男が移動していた。
だが、手には人間の左手を握り締めている。
常人にはおぞましいであろうそれは、彼にとって人生の宝といっても過言ではなかった。
手首を大事そうに持ちなおすと、吉良は周囲に気を配りつつも一本の木の下で立ち止まり、爪先を口元に持ってきて考え込んだ。
下を見ると、木の根元に雑草ではあるが小さな白い花が咲いていた。
早くこんな木の根元で、こんな天気のいい日にサンジェルマンの焼きたてのパンが食べたいと、吉良は目をつぶり眉間に指をあてる。
「素晴らしい気分になったかと思えばまた絶望に落ち込んだり…、こんな激しい気分の波は大嫌いだ。」
誰にともなくつぶやいたその時、シアーハートアタックが爆発した感覚を体に覚えた。
眼を開きにやりと口の端をゆがめる。
「フフ…あの爆発で無事では済むまい。またしてもすぐ確認できないのは不満だが…。」
吉良は単に尻尾を巻いて逃げたのではなかった。
館から十分距離を取ってから、再度シアーハートアタックを放ったのだ。
狙いはリンゴォとタルカス。後は全てを消し飛ばすだけ。
「タルカスは放っておいても死んだかな…だが、ディオを仕留めそこなった…どうする…。しばらく時間をおいてから戻るか…?」
ディオだけは自分の目の前で確実に死を見届けなければ安心できない。
敵を作りたくないがゆえに今まで地味に地味に行動をしてきたのに、手に対する欲望のせいで少々まずいことになった。
せっかく目的を達したというのに、完全に予定通りとはなっていない。
しかしいつまでもここで立っているわけにはいかないと、あてもなく歩きだす。
「クソッ!せっかく手に入れた『もの』をゆっくり堪能する暇もないとは…ッ。腐食が始まったらどうしてくれる…。」
小声で悪態をつきながら数メートル進んだところで、吉良はふと横を見、小さな違和感を感じた。
先程と同じ、根元に白い花を咲かせた木が佇んでいたのだ。
「…?さっきこの木を通り過ぎたはずだが…」
小さな異変を訝る気持ちはしかし、ディオをどう処理するかという思考へと飲み込まれ、そのうち忘れられた。
【B-4 中央/1日目 午後】
【吉良吉影】
[時間軸]:限界だから押そうとした所
[状態]:左頬が殴られて腫れている、掌に軽度の負傷、かなりハイ、爪の伸びが若干早い
[装備]:ティッシュケースに入れた角砂糖(爆弾に変える用・残り4個)、携帯電話、折り畳み傘、クリップ×2 、ディオの左手
[道具]:ハンカチに包んだ角砂糖(食用)×6、ティッシュに包んだ角砂糖(爆弾に変える用)×7、ポケットサイズの手鏡×2
未確認支給品×0~2個、支給品一式×2、緑色のスリッパ、マグカップ、紅茶パック(半ダース)、ボールペン二本
[思考・状況]
基本行動方針:植物のような平穏な生活を送る
0.同じような木くらいいくらでもあるだろう…気にするまでもない。
1.館に戻ってディオにとどめをさすか、他の場所へ行くか考える。
2.最も手に近い手を考える
3.手を組んだ由花子と協力して億泰、早人を暗殺する。ただし無茶はしない。
4.当面はおとなしくしていて様子を見る。そのためにまず情報の入手。
5.他に自分の正体を知る者がいたら抹殺する
6.危険からは極力遠ざかる
7.利用価値がなくなったと思ったら由花子を殺して手を愛でる。
8.なんとしても“生き残り”杜王町で新しく平穏を得る
[備考]
※バイツァ・ダストは制限されていますが、制限が解除されたら使えるようになるかもしれません。
※荒木のスタンドは時間を操作するスタンドと予想しました。が、それ以上に何かあると思っています。
※場合によっては対主催に移っても良いと考えてます。
※平穏な生活を維持するためなら多少危険な橋でも渡るつもりです。
※自分がどうやって死んだのか全てを知りました。ショックを受けています。
※
空条承太郎が動揺していたことに、少し違和感。
※プッチの時代を越えて参加者が集められていると考えを聞きました。
※携帯電話の録音は削除しました。
※シアーハートアタックに何らかの制限がかかっているかは不明です。
※ ※ ※
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最終更新:2010年04月21日 18:01