カサンドラ

【元ネタ】ギリシャ神話
【CLASS】キャスター
【真名】カサンドラ
【性別】女
【属性】混沌・善
【ステータス】筋力:E 耐久:E 敏捷:E 魔力:EX 幸運:E 宝具:D

【クラス別スキル
陣地作成:E
道具作成:E

【固有スキル】
狂化:EX
直感:EX
精神汚染:B

【宝具】
『太陽は紡ぐ、無情の破滅を(フェイク・デルフィック・オラクル)』
ランク:D 種別:対界宝具 レンジ:∞ 最大捕捉:∞
常時展開型宝具。
彼女には常に未来が視えているが、アポロンの呪いにより、他者はこの予言を信じることが出来ない。
カサンドラの言葉を信じるには、対魔力もしくは神性による判定に成功する必要がある。
また、カサンドラの視た未来は、幸運ステータスが高ければ覆すことも可能。
もし、彼女の予言を信じる者が現れたなら。生前では叶わなかった、信頼を得ることが出来たならば。
きっと悪しき未来を変え、栄光を勝ち取る事が出来るだろう。


【人物】
流れる様な赤髪と、儚げな美貌を持つ女性。
女神と見紛うほどの豊かなスタイルと、美しく整った顔立ちはあらゆる男を魅了する。
EXランクの狂化がかかっており、善しも悪しも全てを美しいものとして受け入れる。
たとえ、それがその身の陵辱だとしても、彼女は微笑んで相手をその胸に抱き締めるだろう。
善悪の区別はついており、自らが悪に手を染めることはない。しかし、身に降りかかる出来事は、どのようなものでも彼女にとって全てが幸福である。
何があっても笑っているのだから。全てを笑うと決めたのだから。
彼女はその微笑みの中で、世界の全てを抱擁する。


【解説】
類稀な美貌が罪と悲劇になった女性として、最も有名なのがこのカサンドラであろう。

トロイアの王女として産まれたカサンドラは目も眩むほどの美貌を持ち、そして貞節な淑女だった。
太陽神アポロンは一目で彼女の虜となり、彼女に何度も言い寄った。しかし、純情であったカサンドラは神の求愛を拒み続けた。
そこで、アポロンは特別な贈り物をカサンドラの為に用意した。それは自身の持つ予言の力。
人の身では決して得ることのない、まごう事なき神の力。
カサンドラはアポロンの贈り物に感激し、彼のものになると決意した。
人の身に余る力に目が眩んだ彼女は、ここから悲劇の主役を演ずる運命へと陥ることになってしまう。

予知能力を授かったカサンドラが初めて視た未来。それは女性に節操の無いアポロンが、カサンドラに飽きて彼女を捨てる姿であった。
カサンドラは未来に絶望し、アポロンの愛を退け、トロイアまで逃げ去ってしまう。
彼女の行いに、太陽神は怒った。あの女は神の力を得て、私のものとなる筈であった。
そう誓ったからこそ、私は未来を視る力を授けたのだと。
太陽神はカサンドラを呪った。しかし一度与えた力を戻す事は出来ない。
ならば、その人の身に過ぎた力で、己を滅ぼすが良い。

トロイアに戻った彼女は、あらゆる不幸な未来をその目に視てしまう。
その不幸を避けるべく、予言者として彼女は人々に助言を続けた。
しかし、カサンドラに対する皆の態度はいつも冷淡であった。誰も彼女を信じはしない。
あの小娘はいつも不吉な事ばかり口にすると嘲笑され、嫌悪された。
──『信頼』
これが神の力の代償として、アポロンがカサンドラから呪い奪ったものであった。

そして、ギリシャ神話に名高いトロイア戦争。
この戦争が起これば、トロイアは破滅する。
一刻も早くヘレネ王女をメネラオス王に返し、ギリシアとの戦いは避けねばならない。
カサンドラは必死にトロイアの敗北を訴えていた。
しかし、不吉な未来を常々口にしていた彼女は、最早信頼と共に家族からの情愛すらも失いかけていた。
彼女の言葉は論にも値せず、トロイア王プリアモスは開戦を宣言。
トロイアは破滅の道を歩み始める事となった。

戦いは10年に渡って続き、トロイアは傷つき、疲弊していた。誰もが戦争の終結を強く願っていた。
そんな中、トロイアに吉報が届く。
ギリシアの兵どもは逃げ出した。我々トロイアの勝利だ!
勝利の噂に湧くトロイアに、戦利品の巨大な木馬が運ばれてきた。
ギリシアの予言者によれば、この木馬がトロイアの城内に入った時、ギリシア人が敗北するという。だから奴らは逃げ出したのだ!
この話にトロイアの兵は浮き足立った。
しかし、カサンドラの視ていたものは、木馬による国の終焉であった。
その木馬を入れてはならない。これこそがトロイアに真の破滅を運んできたのだ。
しかし、カサンドラの予言を聞くものは最早誰一人としていなかった。
気狂いの女として牢に入れられたカサンドラ。
彼女の目には、自らの運命がはっきりと映し出されていた。絶え間ない陵辱と、あまりにも無惨な最期。
怯える間も無く、牢には見知らぬ男が訪れる。太陽神をも魅了した美貌。人間の男がそれに耐えられるわけもなかった──。(※)

その身を何人もの男に貫かれたカサンドラは、煌々と焼ける『現在』を目にした。
トロイアが燃えている。あの木馬に潜んでいたギリシアの兵によって、兄達が命を賭して守ったトロイアが蹂躙されていく。
牢を出たカサンドラはどうにか逃げ延びようと、女神アテナの神殿で助けを請うた。神の像に縋り、どうか、どうか、助けて欲しいと。
だが、彼女の腕を掴んだのはギリシア側の男。ロクリスの王、小アイアースであった。
彼は女神の神殿でカサンドラを犯した。
何より貞操を尊ぶ、処女神の像の前で。

小アイアースの陵辱が終わり、カサンドラを待っていたのはギリシア軍総大将のアガメムノンであった。
トロイアの王女となれば、戦利品としての価値は充分である。
何より、アガメムノンは人並み外れた好色であるのだから。
寝具の上で、カサンドラは懸命に訴えた。このまま私を連れて行けば、必ずや貴方に不幸をもたらす。
私の事は捨てて、国へ帰るべきだと。
しかし、勝利に酔うアガメムノンは聞きもせずに戦利品を検めるのであった。

アガメムノン王の治めるミケーネ。ついぞ彼はカサンドラを愛妾として連れ帰った。
堅城トロイアを征服し、太陽神すら手に出来なかった女を我がものとした彼は、最早有頂天だったであろう。
アガメムノンを出迎えたのは彼の妻クリュタイムネストラ。
その顔には不穏の陰りが見えたが、アガメムノンは妻を気にも止めずに歓待を受けていた。
酒の回ったアガメムノンは、カサンドラを抱くために彼女を寝室に連れて行った。
アガメムノンに犯される彼女の目には、最早未来は視えていなかった。
彼女に見えるのは『今』だけだった。

運命から逃れる道は無いのです。
時が満ちた今、私に出来ることは、何も無い──。
命の尽きようとする刻、それが最も貴いというのなら──私が迎える死の運命に、どれほどの意味がありましょうか。

アガメムノンの妻クリュタイムネストラは、夫を恨み続けていた。
戦争に出向く際、名誉欲しさに愛する娘を生贄に捧げた男を。
彼が帰るまでの10年間。怨恨の念は彼女を蝕み続けていた。
そして今、彼女の手には短剣が握られている。
寝室に向かってコツコツと近付く足音が、カサンドラには聞こえていた。

その美貌故に数多の男を惑わし、口から紡がれた言の葉は常に破滅を導いた。
──例え自分に、欲望も悪意も、一欠片として無かったとしても。
この私に罪があったのかどうか、自分では分からない。
ただ、もし次の生があるとしたら。全て、笑って受け入れよう。
人々からの誹りも、家族の悲鳴も、国の滅亡も、陵辱も、そして自分自身の死でさえも。
その運命がどれだけ残酷であろうと、全て、全て、優しく笑って抱き締めよう。
そうすれば、きっと私のような女だって幸せに生きられたはずなのだから──。

翌朝。
アガメムノンの寝室には、部屋の主と美しい娘の遺体だけが残されていた。




備考:
(※)牢の中でのレイプは原典では描写が無かったと思います。
この設定は映画「HELEN of TROY(邦題:トロイ・ザ・ウォーズ)」の作中でカサンドラが牢に入れられたシーンについて、こりゃレイプされてただろという勝手な妄想ででっち上げたものです。
「HELEN of TROY」は細かい所に原典との差異はあるものの、ギリシャ神話系の映画の中ではトロイア戦争の始まりから終わりまでを丁寧に描き上げた珍しい作品です。
興味のある方には是非視聴をお勧めします。アメリカの学校では教材として使っているとか。
3時間弱と長めですが、ギリシャ神話入門にオススメの一作です。
トロイア戦争系の泥を作りたい「」やとちゃきにはとても役立つかと思います。
でもアキレウスが「」みたいな髪型してます。


+ FGO風台詞
セリフ (FGO基準)

召喚:「キャスターのサーヴァント、カサンドラです…。どんな事でもお申し付けくださいね…?」

レベルアップ:「あぁ、なんて気持ちのいい…」
霊基再臨:「未来が…視えます」
その2:「もう一段階強くなった私はどのように…。まぁ、なんて淫らな装いを…。」
その3:「未来に視えた通りでした…。姫であった私には少々刺激が強い召物ですが…。えぇ、マスターの為なら喜んで…」
最終:「私をここまでにしてくれるなんて…。既に視えていたことですが、それでも、とてもうれしくて……」

開始:「未来は視えています。受け入れましょう…」
その2:「戦いは苦手なのですが…もちろん、全てお受けしますよ」

スキル:「未来が…」
その2:「さあ、みんな来て…」

選択:「ええ…」
その2:「わかりました」
その3:「良いのですね…」
攻撃:「はい…」
その2:「あぁ…」
その3:「ふぅ…」
EX:「全て、貴方のしたいように…」

宝具選択:「どのような未来も、受け止めます…」
宝具:「見えます…。ああ、なんてこと…。それでも……私が抱いて差し上げましょう。破滅の待つ未来だとしても…」

小ダメージ:「あんっ…!」
大ダメージ:「私は、逃げませんよ…?」

戦闘不能:「さぁ、マスター…。私、の胸…に…」
その2:「運命、ですから…ね…?」
勝利:「貴方に破滅を齎したのは私……。でも大丈夫よ。全て、抱きしめてあげるから…」
その2:「マスターにはまだ、その時が来ないのは分かっていました…」

会話: 「全て受け止めますよ、マスター…。さぁ、私にして欲しいことを言ってみて…?」
その2:「運命とは残酷です…。だからこそ、私は全てを愛します…」
その3:「マスター、私はもちろん、貴方のことを愛しています。では…これから貴方は私と、どのようにしたいのでしょう…?」
その4:「この世には醜いことも沢山あります。でも、全てを受け入れたその時。世界は楽園にもなるのです」
その5:「何かあれば、私に何でもぶつけてくださいね。そう、何でも…」
その6:「愛の行き着く行為に、貴賎はありません。どんな形でも私は受け入れますよ…?」

好きなこと:「みんな、みーんな、大好きよ…?」
嫌いなこと:「全部、私が抱き締めてあげるわ…」
主従関係:「貴方が主で、私は下僕。そういうことでしょう? サーヴァントって…」
聖杯について:「みんなで幸せになりましょう…。聖杯が望みを叶えるというなら、皆が全てを受け入れられる、そんな世界が作れますよね…?」

絆:  「マスター、私の身体をどう思います…? ほら、よく見て…」
その2:「この身は穢され続けてきたものでした。そんな身体でも、私はとても幸せなのです」
その3:「トロイアが滅んだ時、私は不幸でした。滅ぶ姿も、美しい…。そう感じることが出来なかったのですから…」
その4:「私は全て受け入れると決めていた…。例え、どんな辱めでも……。でも、やっぱり私は…」
その5:「マスター、貴方の全てを、この腕の中に…。貴方がいないことだけは、私でも受け入れられない…」

イベント:「何か起こっているのですね…。ふふっ、とても幸せだわ…」
誕生日:「あなたの誕生日よね…? 何でも欲しいものを言ってちょうだい? 貴方が欲しがる物、私はもう知っているけれど…ね?」

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最終更新:2016年10月03日 01:21