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集え美少女!第一回嫁決定戦

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だれでも歓迎! 編集
 インターネットの掲示板等で良く目にする何とかは俺の嫁というフレーズ。
 私は女だしそんなものには無縁のまま一生を終えると思っていた。
 最愛の恋人、こなたがあんな事を言い出すまでは。





 集え美少女!第一回嫁決定戦





「……それで付き合う事にしたんだ」
 つかさが私、その後にこなたに目をやり確認するように言った。私達は無言のまま頷いて肯定の意を示す。
 とある平日のお昼休み、いつもと同じメンバーのいつもと同じ昼食の風景はいつもと違う雰囲気に包まれていた。四人揃って真剣な眼差し。和やかな楽しい昼食の一時は今はその姿を消している。
 付き合っている事をつかさとみゆきに伝えようと言い出したのはこなただった。その時のこなたの真剣な表情が今でも鮮明に脳裏に浮かぶ。
 このまま私達の関係を伝えずに今までの四人の関係を保つという選択肢も存在した。だがそれは一見良さそうで、実は最悪の事態を招きかねない道。
 隠し通してきて、それがバレた時―――元の関係には戻れない気がするからだ。
 隠蔽する期間が長ければ長いほど傷は深くなり、修復は困難になる。
 ならば、打ち明けるのなら早い方が良い。
「……驚かないの?」
 いきなり驚愕の事実を押し付けられたにもかかわらず、最初から知っていたとでも言うかのような顔のつかさとみゆき
「何となくだけどね、そんな感じがしてたから」
 みゆきが隣で頷く。
「分かってたって事?」
「確信は持てませんでしたが、薄々気付いてはいました」
 こなたの問い掛けにみゆきが答えた。
 別にバレていたのならそれはそれで大丈夫なわけで、問題は別の方向へと傾く。
「何も思わないの?」
 意を決して本題に移る。
 本当の問題はつかさ達が私達の事をどう思うかだ。女同士の恋愛なんて普通はあり得ないと思う人が大多数だろう。
 嫌悪感を抱かれ拒絶されてしまったら―――背筋に冷酷な戦慄を覚えた。
「お似合いだと思うよ?ねぇゆきちゃん」
「ええ」
 だけど、二人の優しい目は変わらなかった。
「私達は応援するよ、二人の事」
「末永くお幸せに」
 こんなにも近くに理解者がいてくれた事に私は心底感謝した。昼食の場に到来した笑顔がとても久しく感じられる。
「つかさ、みゆき……ありがとう」
 言葉にするとたったの五文字。
 その短い台詞に私はありったけの感謝の気持ちを込めた。
「これからも私とその嫁かがみんをよろしくね」
 こなたの締め括りに私は止めていた箸を持つ手を動かそうとして、再び停止した。
 理由は言うまでもなく、何か余計な単語が聞こえたから。

「……嫁?」
 女にはあまり使い慣れない単語を繰り返して聞いてみる。
「そ。かがみは私の嫁なの」
 人差し指を立て諭すように答えるこなた。しかし如何せん納得がいかない私は追及の手を休めない。
「どっちかって言うと、あんたの方が私の嫁でしょ」
 身体を交える時は、大抵私がこなたを気持ち良くさせている。時々こなたが頑張ってくれる事もあるが、その後私が張り切る。いやまぁ、自分がしたいからしているんだけど。
 快楽を与えている側が嫁なんて変ではないだろうか。
「あんた、この前の休日の事忘れたの?」
 首を傾げる私を除く三名。その内の一名、勿論こなたに耳打ちで夜中の出来事を思い出させてあげる。
 途端、こなたが音を立てて沸騰した。何があったのかは想像力豊かな画面の前の読者諸君なら用意に理解出来るだろう。未だに状況を飲み込めない二人を放置して、私は真っ赤なこなたをにやけながら堪能する。
「ううぅ~……」
 上目遣いで低く唸るこなた。子供じみていて可愛らしい事この上ないのだが、生憎ここは数十人の一般人が空間を共にしている教室。お昼ご飯の代わりにこなたを食べる、というわけにははいかないのだ。
 ん?二人きりならそうするのかだって?





 いちいち聞くなよ。





「でもかがみは私の嫁なのっ!」
 至福のランチタイムを妄想してお腹を満たそうとする私は、こなたの叫び声によって乖離した別世界から現実へと戻された。
 私が驚いて振り向くと、こなたは机に手をつき勢い良く立ち上がった。その音に教室中の殆どの生徒の視線が集まる。
「『こなた×かがみ』と『かがみ×こなた』でグーグル先生に聞いたらヒット数は圧倒的に前者の方が多かったんだよっ」
 何やってんだお前は。
「某著作権無視の動画共有サイトのタグ検索結果だってそっちのが多いんだから!」
 身を乗り出して力説するこなた。周りからの視線が痛い。
 つーか二次元と三次元がごっちゃになってないか?そこなとこkwsk、詳しく説明して貰いましょうか作者さん。
「こ、こなた……落ち着きなさいよ」
 すぐの返答は期待出来ないので、一先ず興奮気味のこなたをなだめにかかる。
「それに『かがみはこなたの嫁』って検索したら結構掛かるけど『こなたはかがみの嫁』だと―――」
「落ち着けええぇぇ!!」
「検索結果はかぷっ」
 こなたの小さな口に、食べ掛けて机の上に置いてあったチョココロネを挿入。何とかこなたの暴走を止める事が出来た。
 私はやれやれと胸を撫で下ろす。
「あーあ、頬っぺたについちゃったよぉ」
 目線が散っていった頃、こなたが口を尖らせた。勢いに全てを任せた所為だろう、私の狙いは少し逸れてチョココロネは全て収まりきらず、こなたの右頬に中身のペースト状のチョコレートがついている。
 その光景を見た瞬間、天啓閃いた。
「ああ、ごめんごめん」
 私は軽く謝りながら身体をこなたに寄せると、頬を拭おうとするこなたの手を抑えた。
 こなたがそれに気付いたのと私がチョコレートを舐め取ったのはほぼ同時の事。
 一瞬時が止まる。
「あ、甘い」
 私が感想を漏らす中、呆気に取られ口を半開きにしているつかさ、手の平を口元に当て驚いているみゆき。
「ほわああぁぁぁぁぁ!!!」
 大声を上げて再び視線を自らに集中させているこなた。あ、他のクラスからも野次馬が集まってきてる。
「のああああぁぁぁぁぁぁ!!!」
 叫びながら教室を飛び出すこなた。
「ちょっ!こなた、何処行くのっ」
 私は慌てて席を立ち全力疾走するこなたの後を追った。

 道中、ゆたかちゃんから得た情報を頼りにこなたを探す。ゆたかちゃんの話によるとついさっき偶然こなたとすれ違ったらしい。
 こなたが走り去っていった方向、その先にある学校の施設、この時間帯の人の多さ、ありとあらゆる情報を統合してこなたの行き先の候補を割り出す―――
 なんて事が出来たら楽だよな。いや、欲しいものは己の手で掴み取らねば!
 脳内の小劇場に一区切りをつけた後私のこなたんレーダーが電波を屋上から受信した模様、階段を二段飛ばしで駆け上がっていく。
 鉄製のドアを開け放つと限りない青空が目の前に広がった。
 しかし、真っ先に私の目に飛び込んできたのは雄大な空の風景ではなく、風に長い蒼髪を遊ばせているこなたの姿だった。
「……かがみは私の嫁だもん」
 ぷくっと頬を膨らませて私を睨んでくるこなた。怒っているようだが全然怖くない。むしろ可愛い。
 どうしてそこまで拘るのか理由が分からなかったが私にも譲れないものがある。
 じりじりと距離を詰めていく。こなたも逃げずになおも私を威嚇してくる。
「いや、こなたが私の嫁よ」
 私も嫁の事に拘っているとか思った人、それは間違っているわ。私は道理に適っていない事実を突きつけられて、それは違うとこなたに伝えたいだけなのだから。
 嘘だろうって?
 うん、単なるこじつけ。
 だってこなたが嫁の毎日なんて想像してみてよ!
 朝、私を起こしにやってくるこなた。裸にエプロンで朝食と弁当を作るこなた。玄関先まで見送ってくれるこなた。いってらっしゃいのキスをせがむこなた。
 昼、一生懸命家事をこなすこなた。空いた時間を趣味に使うこなた。私が恋しくなって真っ昼間っから一人で快感を求めるこなた。私の帰りを今か今かと待ちわびるこなた。
 夜、お帰りなさいと抱き付いてくるこなた。『お風呂にする?ご飯にする?それとも私?』と聞いてくるこなた。迷う事無く最後の選択肢を選んだ私に妖艶な表情を見せるこなた。そして夜が私達を包み込んで―――
 大分ぶっ飛んでしまった。ついてこれた人いるかしら。
 親切な私は上記の七行を分かりやすく一行にしてあげる。





 こなたは私の嫁っ!





「……これじゃ埒が明かないね」
 睨み合う事に疲れたのか飽いたのか、こなたがおもむろに口を開いた。私もそろそろ夢のような日々を送り……じゃなかった、終止符を打ちたいところだった。
「この際はっきりさせましょうよ」
「望むところだよ」
 挑発的な目線に口調。お互いの心が燃え上がるのを風が吹く屋外で感じた。
 でも、どうやって?私が方法を考えていた時―――
「今の話聞かせて貰ったッスよ!」
 声のする方を振り返ってみれば、そこには見覚えのある眼鏡を掛けた長い黒髪の女の子。
「ひよりんっ!?」
 こなたが驚きの声を上げる。私はそれで田村ひよりといういきなり現れた一年生の名前を思い出した。
「お二人の気持ち、ビンビン伝わってきマシター」
 その後ろから更に聞き覚えのある声が聞こえたかと思うと、金髪蒼眼の外国人が姿を現した。
「パトリシアさん……?」
 何度か話した事があったからか、二人目の名前は記憶していた。こなたの影響かどうかは知らないけどかなりのオタクだったはずだ。恐らくは田村さんもその類だろう。
 どちらが嫁かを競う女子生徒二人に一年生のオタクコンビ。何とも異色な光景だろうか。
「どうして此処が分かったの?」
「私のアンテナが百合百合で甘々な電波を屋上から感知したもんですから」
 もっともな質問に異様な返答をする田村さん。そしてこなた、何故納得したように頷いているんだ。『なるほど』じゃないわよ。
 まぁ私のこなたんレーダーと同じような感じか。自己解決した私は腕を組み何かを考えている田村さんの様を眺めていた。
 何か凄い事が起こるんじゃないだろうか。
「事情は全て呑んでるッスよ。そこで先輩方には公正かつ厳粛なる審判の元、どちらがどちらの嫁かを争って頂くべく……」
 田村さんが右手を広げて勢い良く広げるように突き出した。パトリシアさんがそれに合わせて左手を同じように差し出す。何だこの息がピッタリな感じ。
「オタクの、オタクによる、オタクの為の嫁決定戦を開催したく思いまッス!」
「マース!」
 静かな屋上に高らかな声が響いた。
 妙な胸の高鳴りを感じる。理由は分からなかった。


















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コメント:
  • (≧∀≦)b -- 名無しさん (2023-04-28 08:18:31)
  • こなたんレーダー?是非とも
    欲しいです。かがみんレーダー
    もセットで欲しいですね! -- チャムチロ (2012-10-17 21:35:09)

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