『はう~あったかいなぁ~』
今日は外が寒いので、私はホットカーペットとリビングの灯油ストーブの近くで暖まっている。
「全く、チェリーったらぐうたらさんなんだから」
お母さんが困ったように呟く。でも、寒いからいいじゃん。
「………………」
みなみちゃんが、私をじーっと見つめている。すると突然
ボフッ
「あったかい……」
犬枕された。何回もやられてるので、今更気にしてはいないが、ちょっと苦しい。
「チェリーって、あったかいね……」
まぁ、みなみちゃんが幸せならそれでいっかな。
突然、リビングの大きな窓ガラスから、コンコンと音がした。
「あら?」
お母さんが、窓ガラスのほうに向かってカーテンを開けるとそこには黒く、まるで野良猫とは思えない
綺麗な毛をしており、右眼が青く左眼が金色のオッドアイのペルシャ猫、
そう、私のお友達のフレディさんがいた。
「はいはい。待っててね、すぐ開けるから」
そう言ってお母さんはリビングの窓を開けた。
「フレディちゃん、足を洗ってから――」
フレディさんは、お母さんの用意した床に置いたタオルで、自分から足を拭いた。
「あらあら、フレディちゃんは賢いわね」
フレディさんは、私の元に来た。
『よっ』
『こんにちは』
『なぁ、お前さん何してんだい?』
『犬枕』
『犬枕ねぇ……苦しくないか?』
『ちょっと。でも、みなみちゃんは軽いから気にならないし、それにみなみちゃんは
気持ちよさそうにしてるから、このままほっとくよ』
『気持ちよさそうね。なるほど。道理で当の本人もスヤスヤ眠っているわけだ』
ここからじゃ表情は分からないが、みなみちゃんはスヤスヤと寝息をたてている。
『綺麗な寝顔だ』フレディさんは言った。
『思わずキスをして起こしたくなるな。犬枕に惹かれたお姫様を起こすのは、
放浪の旅を続けてきた黒騎士ってところか?』
『だめだよ、起こしちゃ』
「二匹とも、仲がいいわねぇ。ほらフレディちゃん、ミルクよ」
『おう、ありがとう。一仕事終えた後のミルクは格別なんだよな』
フレディさんは、お母さんの用意したミルクをピチャピチャ飲み始めた。
『今日のお仕事って、なんだったの?フレディさん』
『なに、くだらないケンカの仲裁さ。なんでも、メス猫の取り合いをしてるヤツがいてな。
大喧嘩に発展しそうなところを、俺に止めてほしいって言ってきてな。
メス猫はどちらとも付き合いたくないって言ってるから、俺がケンカを大きくしないように
しただけさ。後は、野良犬夫婦の子供がいなくなってしまったから捜してくださいって
俺に言ってきて、寒空の中捜してきたんだ。幸い発見が早く子供はピンピンしてたよ。
マラソン大会にだって出られるほどの体力だったぜ』
『へー。フレディさんって、大変だねぇ』
『まぁ、ここら一帯の動物を仕切っているからな。生態バランスを配慮して、
ある時は守り、ある時は狩るっていうのが俺の主義だ。
それに、俺はそうやって飯を稼いでるからな。貧乏暇無しってわけだ』
『すごいなー』
『貧乏なだけだよ』
リビングから、チャイムの音が響いた。
『おい!』フレディさんは叫んだ。
『起きなお姫様!寝顔を写真に収められて、ルーブル美術館のモナ・リザの隣に飾られたいか!?』
『わわわ、フレディさん!?』
「……うぅ~ん……」
みなみちゃんが眼を擦りながら起き上がった。
「……あれ?寝ちゃってた?」
『フレディさん、いきなり起こすのはひどいよ~』
『俺はこいつのためにやったんだ。以前、こいつは犬枕をしている最中、お隣の
美人な奥様に写真に撮られて恥ずかしがっていたからな。そうならないようにしただけだ』
『でもぉ……お客さんはみなみちゃんに会わないかもしれないのに?』
『ここの家に向かう途中、こいつの友達っぽいやつが家に向かっていてな。多分、こいつ目当てだろう』
『ほんとかなぁ……』
すると、玄関先から小さな声が聞こえてきた。
「ほらほら、そーっと近づいてごらん……♪みなみは多分、寝ちゃってると思うから……」
「みなみちゃんの寝顔かぁ……」
「くおぉぉぉ。それはいいっすね」
「まさに萌え要素のヒトつとイったところデスかね?」
お母さんの声に、みなみちゃんのお友達の声がする。
「……お母さん?なにヒソヒソ話してるの?」
みなみちゃんは、玄関のドアを開けた。
「あ、あら?起きちゃったの?」
「あ、みなみちゃん、こんにちは」
「うん、ゆたか。こんにちは」
みなみちゃんのお友達が、リビングに入ってきた。
「……ところで、なに話してたの?」
「いやぁ、それが」田村さんは言った。
「岩崎さんの犬枕で寝ている姿が見れるって、おばさんが言ってたから、覗き見ようと思ったら、
岩崎さんが起きちゃったわけだよ」
「ムウウ……スコしミてみたかったです……」
フレディさんはフフンと鼻を鳴らした。
『残念だったな。お姫様は俺がキスしたら起きちまったんだ』
ゆたかちゃんが、フレディさんのところに向かった。
「あ、フレディさんこんにちは」
『こんにちは。また会えて光栄だ』
「わぁ、握手した~!」
「私にもやらせて!」
「ワタシも!」
フレディさんがパティさんと田村さんにも握手した。
なんでそんなに握手したがるんだろう。不思議だ。
「みんな、寒いだろうから暖まってて。すぐに暖かい飲み物持ってくるから」
「うん。ありがとう」
みなみちゃんは、台所に向かって、コーヒーを作りはじめた。
『ふむ』フレディさんが呟いた。
『田村は、なかなかいい仕事をしている。手にペンだこが出来ていた』
『分かるの?』
『握手すれば、大抵のことは分かるさ。ペンだこができるほどなにかに熱中していることは、
なかなか面白い女性だな。田村は』
『……私はあまり気に食わないな』
『どうしてだ?』
『……みなみちゃんを最初に奪ったやつだから(※ヤンデレナワタシ参照)』
『……オーケイ、少し落ち着こうな』
私は田村さんが何かしないか、じっと睨みつけた。
「い、岩崎さん……?なんかチェリーちゃん私を睨みつけてくるんだけど~……」
「た、田村さんが気にいってるんじゃない……?」
「こっち見て言ってくださいよぉ!はうぅ~、やっぱり私って、動物に嫌われるタイプかなぁ」
『しょうがねぇな……』
フレディさんが、田村さんの膝に向かい、膝の上で丸まった。
「あ、あれ?なんかこの子、なついているよ?」
「うわぁ~かわいい~。田村さん、フレディさんがなついているね」
「そ、そうだね。……な~んだ。てっきり私って、動物に嫌われているのかと思っていたよ」
フレディさんは、幸せそうに笑う田村さんを見て、目を細めた。
……べ、別に私は良かったとか思ってなんかないんだからね!
勘違いしないでね!
今日は外が寒いので、私はホットカーペットとリビングの灯油ストーブの近くで暖まっている。
「全く、チェリーったらぐうたらさんなんだから」
お母さんが困ったように呟く。でも、寒いからいいじゃん。
「………………」
みなみちゃんが、私をじーっと見つめている。すると突然
ボフッ
「あったかい……」
犬枕された。何回もやられてるので、今更気にしてはいないが、ちょっと苦しい。
「チェリーって、あったかいね……」
まぁ、みなみちゃんが幸せならそれでいっかな。
突然、リビングの大きな窓ガラスから、コンコンと音がした。
「あら?」
お母さんが、窓ガラスのほうに向かってカーテンを開けるとそこには黒く、まるで野良猫とは思えない
綺麗な毛をしており、右眼が青く左眼が金色のオッドアイのペルシャ猫、
そう、私のお友達のフレディさんがいた。
「はいはい。待っててね、すぐ開けるから」
そう言ってお母さんはリビングの窓を開けた。
「フレディちゃん、足を洗ってから――」
フレディさんは、お母さんの用意した床に置いたタオルで、自分から足を拭いた。
「あらあら、フレディちゃんは賢いわね」
フレディさんは、私の元に来た。
『よっ』
『こんにちは』
『なぁ、お前さん何してんだい?』
『犬枕』
『犬枕ねぇ……苦しくないか?』
『ちょっと。でも、みなみちゃんは軽いから気にならないし、それにみなみちゃんは
気持ちよさそうにしてるから、このままほっとくよ』
『気持ちよさそうね。なるほど。道理で当の本人もスヤスヤ眠っているわけだ』
ここからじゃ表情は分からないが、みなみちゃんはスヤスヤと寝息をたてている。
『綺麗な寝顔だ』フレディさんは言った。
『思わずキスをして起こしたくなるな。犬枕に惹かれたお姫様を起こすのは、
放浪の旅を続けてきた黒騎士ってところか?』
『だめだよ、起こしちゃ』
「二匹とも、仲がいいわねぇ。ほらフレディちゃん、ミルクよ」
『おう、ありがとう。一仕事終えた後のミルクは格別なんだよな』
フレディさんは、お母さんの用意したミルクをピチャピチャ飲み始めた。
『今日のお仕事って、なんだったの?フレディさん』
『なに、くだらないケンカの仲裁さ。なんでも、メス猫の取り合いをしてるヤツがいてな。
大喧嘩に発展しそうなところを、俺に止めてほしいって言ってきてな。
メス猫はどちらとも付き合いたくないって言ってるから、俺がケンカを大きくしないように
しただけさ。後は、野良犬夫婦の子供がいなくなってしまったから捜してくださいって
俺に言ってきて、寒空の中捜してきたんだ。幸い発見が早く子供はピンピンしてたよ。
マラソン大会にだって出られるほどの体力だったぜ』
『へー。フレディさんって、大変だねぇ』
『まぁ、ここら一帯の動物を仕切っているからな。生態バランスを配慮して、
ある時は守り、ある時は狩るっていうのが俺の主義だ。
それに、俺はそうやって飯を稼いでるからな。貧乏暇無しってわけだ』
『すごいなー』
『貧乏なだけだよ』
リビングから、チャイムの音が響いた。
『おい!』フレディさんは叫んだ。
『起きなお姫様!寝顔を写真に収められて、ルーブル美術館のモナ・リザの隣に飾られたいか!?』
『わわわ、フレディさん!?』
「……うぅ~ん……」
みなみちゃんが眼を擦りながら起き上がった。
「……あれ?寝ちゃってた?」
『フレディさん、いきなり起こすのはひどいよ~』
『俺はこいつのためにやったんだ。以前、こいつは犬枕をしている最中、お隣の
美人な奥様に写真に撮られて恥ずかしがっていたからな。そうならないようにしただけだ』
『でもぉ……お客さんはみなみちゃんに会わないかもしれないのに?』
『ここの家に向かう途中、こいつの友達っぽいやつが家に向かっていてな。多分、こいつ目当てだろう』
『ほんとかなぁ……』
すると、玄関先から小さな声が聞こえてきた。
「ほらほら、そーっと近づいてごらん……♪みなみは多分、寝ちゃってると思うから……」
「みなみちゃんの寝顔かぁ……」
「くおぉぉぉ。それはいいっすね」
「まさに萌え要素のヒトつとイったところデスかね?」
お母さんの声に、みなみちゃんのお友達の声がする。
「……お母さん?なにヒソヒソ話してるの?」
みなみちゃんは、玄関のドアを開けた。
「あ、あら?起きちゃったの?」
「あ、みなみちゃん、こんにちは」
「うん、ゆたか。こんにちは」
みなみちゃんのお友達が、リビングに入ってきた。
「……ところで、なに話してたの?」
「いやぁ、それが」田村さんは言った。
「岩崎さんの犬枕で寝ている姿が見れるって、おばさんが言ってたから、覗き見ようと思ったら、
岩崎さんが起きちゃったわけだよ」
「ムウウ……スコしミてみたかったです……」
フレディさんはフフンと鼻を鳴らした。
『残念だったな。お姫様は俺がキスしたら起きちまったんだ』
ゆたかちゃんが、フレディさんのところに向かった。
「あ、フレディさんこんにちは」
『こんにちは。また会えて光栄だ』
「わぁ、握手した~!」
「私にもやらせて!」
「ワタシも!」
フレディさんがパティさんと田村さんにも握手した。
なんでそんなに握手したがるんだろう。不思議だ。
「みんな、寒いだろうから暖まってて。すぐに暖かい飲み物持ってくるから」
「うん。ありがとう」
みなみちゃんは、台所に向かって、コーヒーを作りはじめた。
『ふむ』フレディさんが呟いた。
『田村は、なかなかいい仕事をしている。手にペンだこが出来ていた』
『分かるの?』
『握手すれば、大抵のことは分かるさ。ペンだこができるほどなにかに熱中していることは、
なかなか面白い女性だな。田村は』
『……私はあまり気に食わないな』
『どうしてだ?』
『……みなみちゃんを最初に奪ったやつだから(※ヤンデレナワタシ参照)』
『……オーケイ、少し落ち着こうな』
私は田村さんが何かしないか、じっと睨みつけた。
「い、岩崎さん……?なんかチェリーちゃん私を睨みつけてくるんだけど~……」
「た、田村さんが気にいってるんじゃない……?」
「こっち見て言ってくださいよぉ!はうぅ~、やっぱり私って、動物に嫌われるタイプかなぁ」
『しょうがねぇな……』
フレディさんが、田村さんの膝に向かい、膝の上で丸まった。
「あ、あれ?なんかこの子、なついているよ?」
「うわぁ~かわいい~。田村さん、フレディさんがなついているね」
「そ、そうだね。……な~んだ。てっきり私って、動物に嫌われているのかと思っていたよ」
フレディさんは、幸せそうに笑う田村さんを見て、目を細めた。
……べ、別に私は良かったとか思ってなんかないんだからね!
勘違いしないでね!
みなみちゃんが、テーブルにコタツにコーヒーを置いて、レコードをかけて友達と会話をした。
『ショパンのマズルカ第5番変ロ長調Op7NO.1、か……』フレディさんが呟いた。
『どうせだったら、QUEENをかけてくればいいのにな……』
『クラシック嫌いなの?』
『別に嫌いというわけじゃないんだが、聴き飽きたんだ。
俺は、リアルタイムでベートーヴェンやモーツァルトやショパン等を聴いた猫だぜ。もう一つ、前の飼い主が
クラシック好きでな。何度も聴かされた。
前の飼い主はそりゃいやみな飼い主でな。クラシックが全て、他の音楽は邪道だ!
ロックなんて、ベートーヴェンの足元にも及ばないって、ロックをバカにしてよ。
別にクラシックが悪いわけじゃないのに、前の飼い主のせいで嫌いになった』
『ふーん』
『というわけで、QUEENの音楽を何でもいいから、かけてくれって伝えてくれ』
『うん。わかった』
私は、みなみちゃんのところに向かった。
「……どうしたの?」
『あのね、フレディさんがQUEENをなんでもいいから聴かせてって』
「……おやつが欲しいんだね。ちょっと待ってて」
『え、おやつ!?』
みなみちゃんが、冷蔵庫の中からチーズを出した。
『おやつ♪おやつ♪』
「チェリーちゃんって、チーズ好きなんスか?」
「うん。多分、お肉より好きかも。はい、落ち着いて食べるんだよ」
『わーい♪』
おいしそうなチーズを咥えて、フレディさんのところにおすそ分けした。
『はい。フレディさんも食べなよ』
『……お前な、当初の目的覚えてるか?』
『………………なんだっけ』
『はぁ……もういいよ。チーズを頂こうか』
『はい。召し上がれ』
フレディさんと私は、チーズを食べた。
やっぱり、私はお肉もいいけど、チーズも大好きだ。
『ショパンのマズルカ第5番変ロ長調Op7NO.1、か……』フレディさんが呟いた。
『どうせだったら、QUEENをかけてくればいいのにな……』
『クラシック嫌いなの?』
『別に嫌いというわけじゃないんだが、聴き飽きたんだ。
俺は、リアルタイムでベートーヴェンやモーツァルトやショパン等を聴いた猫だぜ。もう一つ、前の飼い主が
クラシック好きでな。何度も聴かされた。
前の飼い主はそりゃいやみな飼い主でな。クラシックが全て、他の音楽は邪道だ!
ロックなんて、ベートーヴェンの足元にも及ばないって、ロックをバカにしてよ。
別にクラシックが悪いわけじゃないのに、前の飼い主のせいで嫌いになった』
『ふーん』
『というわけで、QUEENの音楽を何でもいいから、かけてくれって伝えてくれ』
『うん。わかった』
私は、みなみちゃんのところに向かった。
「……どうしたの?」
『あのね、フレディさんがQUEENをなんでもいいから聴かせてって』
「……おやつが欲しいんだね。ちょっと待ってて」
『え、おやつ!?』
みなみちゃんが、冷蔵庫の中からチーズを出した。
『おやつ♪おやつ♪』
「チェリーちゃんって、チーズ好きなんスか?」
「うん。多分、お肉より好きかも。はい、落ち着いて食べるんだよ」
『わーい♪』
おいしそうなチーズを咥えて、フレディさんのところにおすそ分けした。
『はい。フレディさんも食べなよ』
『……お前な、当初の目的覚えてるか?』
『………………なんだっけ』
『はぁ……もういいよ。チーズを頂こうか』
『はい。召し上がれ』
フレディさんと私は、チーズを食べた。
やっぱり、私はお肉もいいけど、チーズも大好きだ。
「それじゃぁ」ゆたかちゃんが言った。
「体もあったまったことだし、そろそろ始めようかな」
そう言って、ゆたかちゃんはカバンから大きな紙を取り出した。
「小早川さんは、何の話を書くの?」
「うん。ドジなサンタさんのお話なの。
そのサンタさんは、ドジばかりしていて、同じサンタさんから「ドジ」って言われてるの。
そんなドジは、一人の女の子のお願いを聞くんだ。
『この街は、雪が降らないから、雪を降らせてほしい』っていうお願いで、
ドジは、街に雪を降らすために神様にお願いしにいくって話し」
「……かわいいお話」
「ありがとう」
なにやら、難しい話をしているようで、私にはあまり理解できない。
『フレディさん、サンタさんって、なに?』
『12月24日に、良い子にプレゼントを配ってくれる白い髭のおっさんのことだよ』
『ふーん』
田村さんもカバンから大きな紙を取り出した。
「田村さんは、どんな話を書くの?」
「それはデスね、いたいけなショウジョをリョウジョクする――」
「待ったパティ!一般人をそっちの世界に連れて行っちゃだめっす!
……えーと、まぁ、普通の恋愛物、かなぁ……」
田村さんはアハハと笑った。
『りょうじょくって、なに?』
『ガキは寝とけって意味さ』
『ふーん』
田村さんは、私にはなんだか分からないような道具を出して、組み立てた。
「それじゃぁ、なにか分からないところがあったら、何でも聞いて。私ができるだけ教えてあげるから」
「うん。ありがとう」
「……それじゃぁ、私はコーヒーのおかわりでも持ってくる」
それから、四人は作業に取り掛かった。
「体もあったまったことだし、そろそろ始めようかな」
そう言って、ゆたかちゃんはカバンから大きな紙を取り出した。
「小早川さんは、何の話を書くの?」
「うん。ドジなサンタさんのお話なの。
そのサンタさんは、ドジばかりしていて、同じサンタさんから「ドジ」って言われてるの。
そんなドジは、一人の女の子のお願いを聞くんだ。
『この街は、雪が降らないから、雪を降らせてほしい』っていうお願いで、
ドジは、街に雪を降らすために神様にお願いしにいくって話し」
「……かわいいお話」
「ありがとう」
なにやら、難しい話をしているようで、私にはあまり理解できない。
『フレディさん、サンタさんって、なに?』
『12月24日に、良い子にプレゼントを配ってくれる白い髭のおっさんのことだよ』
『ふーん』
田村さんもカバンから大きな紙を取り出した。
「田村さんは、どんな話を書くの?」
「それはデスね、いたいけなショウジョをリョウジョクする――」
「待ったパティ!一般人をそっちの世界に連れて行っちゃだめっす!
……えーと、まぁ、普通の恋愛物、かなぁ……」
田村さんはアハハと笑った。
『りょうじょくって、なに?』
『ガキは寝とけって意味さ』
『ふーん』
田村さんは、私にはなんだか分からないような道具を出して、組み立てた。
「それじゃぁ、なにか分からないところがあったら、何でも聞いて。私ができるだけ教えてあげるから」
「うん。ありがとう」
「……それじゃぁ、私はコーヒーのおかわりでも持ってくる」
それから、四人は作業に取り掛かった。
それからは互いに無言だった。
四人とも何かに集中しているらしく、あまり会話はない。
フレディさんは、田村さんもさすがに足が痺れてきたのか、自分から勝手に膝から降りて、
今は私の上でグテーンとしている。
「う~ん……」ゆたかちゃんが、腕を組んで悩んでいる。
「……どうしたの?」
「ちょっとね。続きが思い浮かばなくて……」
「よくあることだよ、話を書いてるときは。私も今つまってんだ~。なかなかアイディアが思い浮かばなくて」
田村さんが、ペンをクルクル回した。
「ところで」田村さんが言った。
「どこらへんがつまってるの?」
「女の子のお願いごとを叶えに神様の元に行くっていうのは思いついたんだけど……」
「そこからどうやって神様の元に行くかがつまったわけっスね」
「うん。どうやったらドジを大変にさせたらいいのかが分からなくて……。田村さんは?」
「私は……まぁ色々っス」
それからまた無言になった。
ゆたかちゃんもうんうん唸り、田村さんは何度も紙に書いては丸めるのを繰り返している。
『なぁチェリー』私の上でくつろいでいたフレディさんが言った。
『外行かないか?』
『えぇ~。今日は寒いのに?』
『特に寒い天気じゃないだろうが。お前はそれでも誇り高き犬ぞりの子孫かよ』
『私、そんなこと知らないよ~』
『つべこべ言わずさっさと行け!』
『ふぇぇ~。は~い』
私はしぶしぶ立ち上がり、こたつに入っているみなみちゃんをゆする。
「……どうしたの?」
『あのね、フレディさんが散歩に行こうって』
「おやつならさっきあげたじゃない。……しょうがないな。これが最後だよ」
『え、おやつ!?わーい……』
『違う!』
フレディさんから強烈なネコパンチを喰らった。痛い。
私は、みなみちゃんの袖を引っ張った。
「もしかして、散歩?」
『うん、そうだよ。フレディさんが行こうって言い出して……』
「もしかしたら、トイレも近いのかな。みんな、ちょっとチェリーの散歩に行ってくる……」
「……あ、みなみちゃん。私も行っていいかな?」
ゆたかちゃんがペンを置いた。
フレディさんのほうを見ると、一瞬ニヤっと笑ったのが見えた。
「いいけど、外、寒いよ?」
「厚着をすれば大丈夫だよ。私、ちょっと体を動かしたくなったし」
「岩崎さん。私もいいかな?ちょっと気分転換になると思うから」
「ワタシもでス!」
三人はこたつから出て、出かける準備をする。
みなみちゃんもこれ以上何も言わず、ただ三人の準備が終わるのを待っていた。
四人とも何かに集中しているらしく、あまり会話はない。
フレディさんは、田村さんもさすがに足が痺れてきたのか、自分から勝手に膝から降りて、
今は私の上でグテーンとしている。
「う~ん……」ゆたかちゃんが、腕を組んで悩んでいる。
「……どうしたの?」
「ちょっとね。続きが思い浮かばなくて……」
「よくあることだよ、話を書いてるときは。私も今つまってんだ~。なかなかアイディアが思い浮かばなくて」
田村さんが、ペンをクルクル回した。
「ところで」田村さんが言った。
「どこらへんがつまってるの?」
「女の子のお願いごとを叶えに神様の元に行くっていうのは思いついたんだけど……」
「そこからどうやって神様の元に行くかがつまったわけっスね」
「うん。どうやったらドジを大変にさせたらいいのかが分からなくて……。田村さんは?」
「私は……まぁ色々っス」
それからまた無言になった。
ゆたかちゃんもうんうん唸り、田村さんは何度も紙に書いては丸めるのを繰り返している。
『なぁチェリー』私の上でくつろいでいたフレディさんが言った。
『外行かないか?』
『えぇ~。今日は寒いのに?』
『特に寒い天気じゃないだろうが。お前はそれでも誇り高き犬ぞりの子孫かよ』
『私、そんなこと知らないよ~』
『つべこべ言わずさっさと行け!』
『ふぇぇ~。は~い』
私はしぶしぶ立ち上がり、こたつに入っているみなみちゃんをゆする。
「……どうしたの?」
『あのね、フレディさんが散歩に行こうって』
「おやつならさっきあげたじゃない。……しょうがないな。これが最後だよ」
『え、おやつ!?わーい……』
『違う!』
フレディさんから強烈なネコパンチを喰らった。痛い。
私は、みなみちゃんの袖を引っ張った。
「もしかして、散歩?」
『うん、そうだよ。フレディさんが行こうって言い出して……』
「もしかしたら、トイレも近いのかな。みんな、ちょっとチェリーの散歩に行ってくる……」
「……あ、みなみちゃん。私も行っていいかな?」
ゆたかちゃんがペンを置いた。
フレディさんのほうを見ると、一瞬ニヤっと笑ったのが見えた。
「いいけど、外、寒いよ?」
「厚着をすれば大丈夫だよ。私、ちょっと体を動かしたくなったし」
「岩崎さん。私もいいかな?ちょっと気分転換になると思うから」
「ワタシもでス!」
三人はこたつから出て、出かける準備をする。
みなみちゃんもこれ以上何も言わず、ただ三人の準備が終わるのを待っていた。
「う~、やっぱり寒いね~」
ゆたかちゃんが、手にハァと息を当てた。
「……無理はしないで」
「大丈夫だよみなみちゃん。厚着をしてるから」
『寒いよ~フレディさ~ん』
『厚い毛を持ってるんだから大丈夫だろ』
『うぅ~』
『ったく、情けねぇな……』
フレディさんは寒くないのかなぁ……。よくみなみちゃんが「犬は喜び庭かけまわり♪猫はコタツで丸くなる♪」
っていう歌を歌っているけど、あんなのは絶対嘘だ。
犬だって、コタツで丸くなりたい。
「それにしても」田村さんがポケットの中に手を突っ込んだ。
「岩崎さんの皮ジャン、かっこいいね」
「……これ、お父さんがいらないって言ったから、もらったの」
「Hum……これはかっこいいデスね。新たな萌えの形でスね!」
「そうそう、これで銃とか持たせて、『地獄で会おう。その時は酒でも飲みながら……』とか言ったら、
絶対かっこいいよ!」
「……なんのはなし?」
「なんでもないッス。……ところで」
田村さんが、フレディさんをチラっと見た。
「なんでフレディさんまで一緒にいるの?」
『それは俺も行きたかったからさ。美女との散歩だなんて、滅多に無いからな。
それに、俺は寒いのが好きなんだ』
「ゲンキなネコですネェ」
ゆたかちゃんが、手にハァと息を当てた。
「……無理はしないで」
「大丈夫だよみなみちゃん。厚着をしてるから」
『寒いよ~フレディさ~ん』
『厚い毛を持ってるんだから大丈夫だろ』
『うぅ~』
『ったく、情けねぇな……』
フレディさんは寒くないのかなぁ……。よくみなみちゃんが「犬は喜び庭かけまわり♪猫はコタツで丸くなる♪」
っていう歌を歌っているけど、あんなのは絶対嘘だ。
犬だって、コタツで丸くなりたい。
「それにしても」田村さんがポケットの中に手を突っ込んだ。
「岩崎さんの皮ジャン、かっこいいね」
「……これ、お父さんがいらないって言ったから、もらったの」
「Hum……これはかっこいいデスね。新たな萌えの形でスね!」
「そうそう、これで銃とか持たせて、『地獄で会おう。その時は酒でも飲みながら……』とか言ったら、
絶対かっこいいよ!」
「……なんのはなし?」
「なんでもないッス。……ところで」
田村さんが、フレディさんをチラっと見た。
「なんでフレディさんまで一緒にいるの?」
『それは俺も行きたかったからさ。美女との散歩だなんて、滅多に無いからな。
それに、俺は寒いのが好きなんだ』
「ゲンキなネコですネェ」
それから、私たちはしばらく歩いていると、前からいつも出会うおばちゃんと、知り合いの犬である
ゴールデンレトリーバーのメアリーちゃんが散歩している。
「あら、こんにちは」
「……こんにちは」
『あーっ、チェリーちゃん』
『メアリーちゃーん』
『ちーっす』
「あらあら、チェリーにフレディさんじゃない……あら?そこの女の子は?」
「私の友達です」
「こんにちは」
「コンニチハ~」
皆がおばさんに挨拶した。
「こんにちは。みんな揃って仲良くお散歩なの?」
「はい」
田村さんは、メアリーちゃんを見つめた。
「この子、メスっすか?」
「うん。そうよ。だからチェリーちゃんと仲がいいのかねぇ。男の子だったら、よく喧嘩とかしちゃうわよね」
「あ~、分かるッス。私も犬の散歩中、性別の違う犬同士だったら、喧嘩になりがちッス。
まぁ、決まって男が弱いけど」
「あははは、私もよくあるわ」
田村さんとおばちゃんが、なにやら私たちのことで話しが盛り上がっているようだ。
『ねぇメアリーちゃん』
『なぁに?』
『メアリーちゃんは寒くないの?』
『寒いけど、私は散歩が大好きだから、別に気にならないよ~』
『私はすっごく寒いよ~。本当は家でコタツでゴロゴロしたかったのに……フレディさんが……』
『お前のたるんだ根性を叩きなおすために外に出したんだ。それに……』
『それに?』
『気分転換すれば、なにかが解決すると思ってな』
それから、私たちはしばらく会話をして、散歩の続きに行った。
ゴールデンレトリーバーのメアリーちゃんが散歩している。
「あら、こんにちは」
「……こんにちは」
『あーっ、チェリーちゃん』
『メアリーちゃーん』
『ちーっす』
「あらあら、チェリーにフレディさんじゃない……あら?そこの女の子は?」
「私の友達です」
「こんにちは」
「コンニチハ~」
皆がおばさんに挨拶した。
「こんにちは。みんな揃って仲良くお散歩なの?」
「はい」
田村さんは、メアリーちゃんを見つめた。
「この子、メスっすか?」
「うん。そうよ。だからチェリーちゃんと仲がいいのかねぇ。男の子だったら、よく喧嘩とかしちゃうわよね」
「あ~、分かるッス。私も犬の散歩中、性別の違う犬同士だったら、喧嘩になりがちッス。
まぁ、決まって男が弱いけど」
「あははは、私もよくあるわ」
田村さんとおばちゃんが、なにやら私たちのことで話しが盛り上がっているようだ。
『ねぇメアリーちゃん』
『なぁに?』
『メアリーちゃんは寒くないの?』
『寒いけど、私は散歩が大好きだから、別に気にならないよ~』
『私はすっごく寒いよ~。本当は家でコタツでゴロゴロしたかったのに……フレディさんが……』
『お前のたるんだ根性を叩きなおすために外に出したんだ。それに……』
『それに?』
『気分転換すれば、なにかが解決すると思ってな』
それから、私たちはしばらく会話をして、散歩の続きに行った。
私たちが次に向かった先は、公園だった。
小さい公園で、赤い色をしたすべりだいに、二つのブランコがあるだけの質素な公園だ。
「こんなところに公園があったんスねぇ」
「……チェリーが小さい頃、よくここで散歩させてたの。今はたまにしかよらないけど」
「でもみなみちゃん、ここの看板に「犬はダメ」って書いてるけど……」
みなみちゃんはクスッと笑った。
「跡を残さなかったら大丈夫だから」
「あー、みなみちゃんズルっこー」
みんながみなみちゃんを笑った。
それにつられてみなみちゃんも普段見れないような笑顔を見せた。
「ふ~ん……」田村さんがみなみちゃんを見つめた。
「岩崎さんも結構、笑えるじゃん」
「え、そうかな……?」
「さっきの笑ミは、まさに萌えましたヨ~」
「みなみちゃんすごいかわいかったよ~」
みなみちゃんが顔を赤くしながらも、笑っていた。
「あ、小早川さんブランコ乗ってみない?」
「うん!」
ゆたかちゃんと田村さんが嬉しそうに、ブランコに乗って、漕ぎ出した。
「ブランコだなんて、久しぶりだな~。小学生以来かな?」
ゆたかちゃんはブランコをゆっくりと漕ぎながら言った。
「私は、中学生の頃に乗ったのが最後かな~。
そういや、小学生の頃クツ飛ばしが流行ってね。私もよくクツを飛ばしたりしてたよ……そぉれ!」
田村さんが、クツを思い切り飛ばした。
『さぁて、チェリー。ちょっと遊ぼうぜ』
『遊ぶって?』
『こういうこと』
フレディさんは突然、みなみちゃんに抱きついた。
「ちょ、ちょっと、フレディさん?」
『いまだチェリー、みなみの手は緩んだ状態だ。……分かるか?』
『……分かった』
私は、一気にみなみちゃんの手から離れ、田村さんの飛ばしたクツを咥えた。
「あぁ!わたしのクツがぁぁぁ!」
『へへーんだ!取れるものなら取ってみろー!!』
「こらー!かえせー!」
田村さんが片足でピョンピョン飛び跳ねながらこっちにやってくる。
私は、田村さんが近づいてくると、離れては止まるを繰り返した。
その結果、田村さんは息を荒立てながら凄い形相でこっちにやってくる。
「ちょ、ちょっとチェリー!」
みなみちゃんが必死に私を追いかけてくる。
「ヒヨリン、他人がミたらあなた、ぜったいにヘンなヒトでス~!」
「あははははっ!た、田村さんなんかおかしいよ~」
「うぅ~、みんな笑うな~!」
いつのまにか公園には笑い声で満たされていた。
滅多に笑わないはずのみなみちゃんも、本当に楽しそうに笑っていた。
小さい公園で、赤い色をしたすべりだいに、二つのブランコがあるだけの質素な公園だ。
「こんなところに公園があったんスねぇ」
「……チェリーが小さい頃、よくここで散歩させてたの。今はたまにしかよらないけど」
「でもみなみちゃん、ここの看板に「犬はダメ」って書いてるけど……」
みなみちゃんはクスッと笑った。
「跡を残さなかったら大丈夫だから」
「あー、みなみちゃんズルっこー」
みんながみなみちゃんを笑った。
それにつられてみなみちゃんも普段見れないような笑顔を見せた。
「ふ~ん……」田村さんがみなみちゃんを見つめた。
「岩崎さんも結構、笑えるじゃん」
「え、そうかな……?」
「さっきの笑ミは、まさに萌えましたヨ~」
「みなみちゃんすごいかわいかったよ~」
みなみちゃんが顔を赤くしながらも、笑っていた。
「あ、小早川さんブランコ乗ってみない?」
「うん!」
ゆたかちゃんと田村さんが嬉しそうに、ブランコに乗って、漕ぎ出した。
「ブランコだなんて、久しぶりだな~。小学生以来かな?」
ゆたかちゃんはブランコをゆっくりと漕ぎながら言った。
「私は、中学生の頃に乗ったのが最後かな~。
そういや、小学生の頃クツ飛ばしが流行ってね。私もよくクツを飛ばしたりしてたよ……そぉれ!」
田村さんが、クツを思い切り飛ばした。
『さぁて、チェリー。ちょっと遊ぼうぜ』
『遊ぶって?』
『こういうこと』
フレディさんは突然、みなみちゃんに抱きついた。
「ちょ、ちょっと、フレディさん?」
『いまだチェリー、みなみの手は緩んだ状態だ。……分かるか?』
『……分かった』
私は、一気にみなみちゃんの手から離れ、田村さんの飛ばしたクツを咥えた。
「あぁ!わたしのクツがぁぁぁ!」
『へへーんだ!取れるものなら取ってみろー!!』
「こらー!かえせー!」
田村さんが片足でピョンピョン飛び跳ねながらこっちにやってくる。
私は、田村さんが近づいてくると、離れては止まるを繰り返した。
その結果、田村さんは息を荒立てながら凄い形相でこっちにやってくる。
「ちょ、ちょっとチェリー!」
みなみちゃんが必死に私を追いかけてくる。
「ヒヨリン、他人がミたらあなた、ぜったいにヘンなヒトでス~!」
「あははははっ!た、田村さんなんかおかしいよ~」
「うぅ~、みんな笑うな~!」
いつのまにか公園には笑い声で満たされていた。
滅多に笑わないはずのみなみちゃんも、本当に楽しそうに笑っていた。
「私ね」小早川さんが、ブランコにゆっくり動かしながら言った。
「絵本のネタ、思いついちゃった」
「……どんなの?」
「最初は、ドジはたった一人で神様の元に向かうって、考えてたんだ。
でも、やっぱりそれはやめた。
私が考えたのはね、雪を降らせてほしいって神様の元に向かおうとするドジを最初は他のサンタさんは
笑った。けど、健気にがんばる姿を見たサンタは、ドジと一緒に神様の元に向かおうって、決心するんだ。
みんなと一緒なら、きっと神様の元に行けるって励ましあいながら……」
「……いい話だね」
「私も、散歩してたら色々思いついちゃった」田村さんが言った。
「キャラクターの設定にすんごく悩んでたんだけど、岩崎さんの革ジャン姿を見てたら、新しいキャラクターが
やっと固まったよ」
「……私を見て?」
「そうでス!みなみはカッコいいとこイッパイあるから、ネタがどんどんウかんできまス!」
「……そうなの?」
ゆたかちゃんは、ブランコから降りた。
「ねぇ、そろそろ帰ろうよ。寒くなってきちゃったし、思いついたことすぐに描きたいから」
「……うん、そうだね。帰ろう」
「よーし!描くっスよー!」
「ひよりんもゆたかもFIGHTです!」
こうして、私たちは帰路につくことにした。
『ねぇフレディさん』私はフレディさんに尋ねた。
『もしかして、これを狙ってたの?』
フレディさんは、ニヤリと笑みを浮かべた。
『どうだかな』
「絵本のネタ、思いついちゃった」
「……どんなの?」
「最初は、ドジはたった一人で神様の元に向かうって、考えてたんだ。
でも、やっぱりそれはやめた。
私が考えたのはね、雪を降らせてほしいって神様の元に向かおうとするドジを最初は他のサンタさんは
笑った。けど、健気にがんばる姿を見たサンタは、ドジと一緒に神様の元に向かおうって、決心するんだ。
みんなと一緒なら、きっと神様の元に行けるって励ましあいながら……」
「……いい話だね」
「私も、散歩してたら色々思いついちゃった」田村さんが言った。
「キャラクターの設定にすんごく悩んでたんだけど、岩崎さんの革ジャン姿を見てたら、新しいキャラクターが
やっと固まったよ」
「……私を見て?」
「そうでス!みなみはカッコいいとこイッパイあるから、ネタがどんどんウかんできまス!」
「……そうなの?」
ゆたかちゃんは、ブランコから降りた。
「ねぇ、そろそろ帰ろうよ。寒くなってきちゃったし、思いついたことすぐに描きたいから」
「……うん、そうだね。帰ろう」
「よーし!描くっスよー!」
「ひよりんもゆたかもFIGHTです!」
こうして、私たちは帰路につくことにした。
『ねぇフレディさん』私はフレディさんに尋ねた。
『もしかして、これを狙ってたの?』
フレディさんは、ニヤリと笑みを浮かべた。
『どうだかな』
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- みなみの革ジャンを、勝手にボマージャケットにしてみた・・・
コレハコレデw。 -- 名無しさん (2008-12-24 01:17:38) - フレディさん超かっこいい! -- (2008-12-24 01:06:26)