「かーがみんっ。アイス食べよー」
「また?しょうがないわねぇ」
「また?しょうがないわねぇ」
【二人のキオク】
「買ってくるから待ってなさい。なにがいい?」
「チョコ~!」
「はいはい。」
苦笑しながらも道路の反対側にあるアイスクリーム屋に歩いていった。なんだかんだ言ってダブルにしてもらっている。
「えへへ~。やっぱりかがみん優しい♪」本人の前ではいわないが。
「おっ。戻ってきた~」
アイスを待って道路を渡ってくる。
フワッ-
風が吹き付け。かがみのリボンがほどけ。
「あ…」
瞬間。私の目にはコマ送りの様に見えた。
飛ぶリボン。追い掛けるかがみ。そして-。急ブレーキをかける車。
ドンッ
かがみんが、車にぶ、つかった?車がかがみんに。かがみんにかがみんにかがみんに-
「あ…。嫌…。嫌ぁぁぁぁっ!」
ー病院ー
「先生…あの子…」
「あぁ。もう三日寝てないな」
泣き腫らした目をして。未だ目覚めないかがみに寄り添う。
「私がアイス食べたいなんて言ったから……。」
かがみの手にはリボン。にぎりしめ、何があっても放そうとしなかった。
「う、あ…」
細い声。
「か、かがみん!?」
目が。覚めていた。
「かがみん…。かがみん~」
抱きつく。
「うあっ。ちょっ」
困った様な声で。
「あなた、誰?」
…え?
「ごめん。知り合い?」
「~~っ!」
「ごめんね。本当に覚えて…」
「ふぇ……なんで、そんなこと、ゆーの…。」
「ごめん。」
たたたっ
走って出ていってしまった。
「…。」
何故こんなに悲しいのだろう。知らない子の事なのに。
「…。」
何故こんなに-
「涙が溢れるの…?」
--
「なんで…。なんで…っ」
こなたは走る。
「ひどいよ……。」
走る走る。そして-
「…。」
(私のかがみんへの想いはこんなものだったのかっ!?泉こなたっ!記憶?そんなもので崩れる程。私の想いはっ。私達の歩んで来た道はっ)
「弱くないっ!」
踵を返し。また走り出す。しかして今度は、逃げる為ではなく。愛する人の元へ。柊かがみの元へと。
--
「行かなくちゃ…」
何故なのかは分からない。
「あの子の所に。」
突如。
『弱くないっ!』
(あの子の声…)
「あっ…」
三日も寝ていたからだろう。足が崩れ落ちそうになる。
「それでもっ」
行ける。妙な確信があった。
ドアにたどりつい…
「かがみんっ!」
勢いよくあの子が飛び込んで来て-
ドンッ
「いたた…かがみんだいじょぶっ!?」
「……。」
あー。
「う。かがみん?」
私は…
「……さいってー。」
「え?」
あの子…ううん。こなたに。
「ひどい事言った…」
「か、かがみん!?」
「…こなた。」
ぶつかった衝撃だろう。全て想いだした。
「こなた、こなたぁっ。ごめんね」
もう。
「離さないからっ。絶対に。」
抱きしめ。
「ぐすっ。うわぁぁぁぁぁんっ」
背中を撫でる。
「な、なんでリボンなんて取りに行ったのさっ!また買えばいいの…」
このリボンは-
「これはね。あんたから貰ったクリスマスプレゼントのリボンなんだ。」
比喩等ではなく。
「命よりも大切なもの。」
「…かがみん。」
「ん?」
「キス…してもいいかな」真っ赤な顔で聞いてくる。
「もう…。しょうがないわね。」
目を閉じた。
FIN
「チョコ~!」
「はいはい。」
苦笑しながらも道路の反対側にあるアイスクリーム屋に歩いていった。なんだかんだ言ってダブルにしてもらっている。
「えへへ~。やっぱりかがみん優しい♪」本人の前ではいわないが。
「おっ。戻ってきた~」
アイスを待って道路を渡ってくる。
フワッ-
風が吹き付け。かがみのリボンがほどけ。
「あ…」
瞬間。私の目にはコマ送りの様に見えた。
飛ぶリボン。追い掛けるかがみ。そして-。急ブレーキをかける車。
ドンッ
かがみんが、車にぶ、つかった?車がかがみんに。かがみんにかがみんにかがみんに-
「あ…。嫌…。嫌ぁぁぁぁっ!」
ー病院ー
「先生…あの子…」
「あぁ。もう三日寝てないな」
泣き腫らした目をして。未だ目覚めないかがみに寄り添う。
「私がアイス食べたいなんて言ったから……。」
かがみの手にはリボン。にぎりしめ、何があっても放そうとしなかった。
「う、あ…」
細い声。
「か、かがみん!?」
目が。覚めていた。
「かがみん…。かがみん~」
抱きつく。
「うあっ。ちょっ」
困った様な声で。
「あなた、誰?」
…え?
「ごめん。知り合い?」
「~~っ!」
「ごめんね。本当に覚えて…」
「ふぇ……なんで、そんなこと、ゆーの…。」
「ごめん。」
たたたっ
走って出ていってしまった。
「…。」
何故こんなに悲しいのだろう。知らない子の事なのに。
「…。」
何故こんなに-
「涙が溢れるの…?」
--
「なんで…。なんで…っ」
こなたは走る。
「ひどいよ……。」
走る走る。そして-
「…。」
(私のかがみんへの想いはこんなものだったのかっ!?泉こなたっ!記憶?そんなもので崩れる程。私の想いはっ。私達の歩んで来た道はっ)
「弱くないっ!」
踵を返し。また走り出す。しかして今度は、逃げる為ではなく。愛する人の元へ。柊かがみの元へと。
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「行かなくちゃ…」
何故なのかは分からない。
「あの子の所に。」
突如。
『弱くないっ!』
(あの子の声…)
「あっ…」
三日も寝ていたからだろう。足が崩れ落ちそうになる。
「それでもっ」
行ける。妙な確信があった。
ドアにたどりつい…
「かがみんっ!」
勢いよくあの子が飛び込んで来て-
ドンッ
「いたた…かがみんだいじょぶっ!?」
「……。」
あー。
「う。かがみん?」
私は…
「……さいってー。」
「え?」
あの子…ううん。こなたに。
「ひどい事言った…」
「か、かがみん!?」
「…こなた。」
ぶつかった衝撃だろう。全て想いだした。
「こなた、こなたぁっ。ごめんね」
もう。
「離さないからっ。絶対に。」
抱きしめ。
「ぐすっ。うわぁぁぁぁぁんっ」
背中を撫でる。
「な、なんでリボンなんて取りに行ったのさっ!また買えばいいの…」
このリボンは-
「これはね。あんたから貰ったクリスマスプレゼントのリボンなんだ。」
比喩等ではなく。
「命よりも大切なもの。」
「…かがみん。」
「ん?」
「キス…してもいいかな」真っ赤な顔で聞いてくる。
「もう…。しょうがないわね。」
目を閉じた。
FIN
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- 記憶回復早っ! これぞ愛ゆえか -- 名無しさん (2011-04-12 18:49:03)