
ムジュラの仮面(ムジュラ)
『ゼルダの伝説 ムジュラの仮面』に登場する最終ボス。作中最大の異形存在であり、世界を滅ぼそうとする仮面の怨念そのもの。仮面自体に意思があり、寄生した者の心を蝕み、最終的には肉体を捨てて自律するまでに至っている。
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形態変化
ムジュラの仮面は戦闘中に3段階の形態に変化する。各形態は明確に異なる意志や性質を持っているように描写されており、単一の存在というよりも、仮面を介した異なる人格の集合体とも解釈できる。
第一形態「ムジュラの仮面」は空中に浮かぶ仮面そのもの。意志を持った仮面が攻撃を行い、倒された神殿ボスの仮面を召喚して補助させる。純粋な呪物的怪異。
第二形態「ムジュラの化身」は、仮面から腕と足が生えた細長い異形。狂ったように踊りながら高速で移動し、光の弾を投げつけてくる。知性よりも情動が暴走したような存在。
第三形態「ムジュラの魔人」は筋肉質な人型に変化し、仮面をつけた異形の巨人となる。鞭状の武器や爆発攻撃、回転攻撃などを使い、物理的にも精神的にも圧をかけてくる。人外の神性を思わせる最終形態。
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怪異的側面
ムジュラの仮面は一貫して「理解不能な意志の暴走」として描かれており、目的や動機が曖昧なまま災厄を引き起こす。月を地上に落とすという破滅のシナリオを強行し、慈悲や理性の一切が通じない。
『仮面』という媒体を通して人の感情や記憶に作用し、現実改変すら可能にする点で情報的怪異とも解釈される。ケモノ的特徴は持たないが、「肉体を持たない存在がやがて肉体を形成していくプロセス」はケモドラ的異形の原型と一致する。
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