N 薬疹,中毒疹
備考
- 固定薬疹,Stevens-Johnson症候群,中毒性表皮壊死剥離症〈toxic epidermal necrolysis〉,薬剤性過敏症症候群〈drug-induced hypersensitivity syndrome〉
102A33
70歳の女性。口腔内びらんと皮疹とを主訴に来院した。5日前に頭痛と咽頭痛とが生じたため,感冒薬を内服した。3日前から発熱,関節痛,結膜充血,口腔内びらんに加えて,顔面,体幹および四肢に紅色皮疹が出現した。背部の写真と顔面の写真とを別に示す。
考えられるのはどれか。
a Sweet病
b 結節性紅斑
c 膿疱性乾癬
d 尋常性天疱瘡
e Stevens-Johnson症候群
× a
× b
× c
× d
○ e
正解 e
101G7
47歳の女性。口唇と体幹との皮疹を主訴に来院した。2日前から発熱と咽頭痛とがあった。昨日,市販の感冒薬を内服した。今朝,軽度の痛みを伴う皮疹が出現した。口唇と体幹との写真を別に示す。
検査として適切なのはどれか。
a 細菌培養
b 貼付試験
c KOH法鏡検
d ウイルス抗体価
e スクラッチテスト
× a
○ b
× c
× d
× e
正解 b
診断 薬疹
100A7
31歳の女性。全身の紅斑と水疱とを主訴に来院した。1週前からの感冒症状のため近医でスルピリンを投与された。しかし,熱はさらに高くなり,昨日から顔面,上肢および躯幹に紅斑と水疱とが出現し,急速に拡大してきた。体温 39.5℃。眼瞼,口唇,口腔粘膜,外陰部および肛門部がびらん化し,一部に痂皮を付着する。全身皮膚のびまん性紅斑と広範囲の水疱および表皮剥離を認める。躯幹の写真を別に示す。
正しいのはどれか。
a 脱毛を伴うことが多い。
b 表皮細胞の壊死を認める。
c Kobner現象が陽性である。
d 血中抗基底膜部抗体を検出する。
e 通常量の被疑薬を再投与して原因を究明する。
× a
○ b
× c
× d
× e 禁忌
正解 b
診断 薬疹,中毒性表皮壊死症(TEN:toxic epidermal necrolysis)
99H29
21歳の女性。解熱薬の内服後,右前腕内側に境界明瞭な暗赤色斑が出現したため来院した。以前にも同じ薬を内服し同様の症状がみられた。右前腕の写真を別に示す。
この疾患で誤っているのはどれか。
a 同一部位に繰り返し生じる。
b 皮膚粘膜移行部に生じやすい。
c 水疱を生じることがある。
d 軽快後に色素沈着を生じる。
e 視力障害を伴う。
○ a
○ b
○ c
○ d
× e
正解 e
診断 固定薬疹