コトリバコは「洒落怖秘封霖【非公式】4」および『怪談金玉袋』のエピソード「廃墟の中のコトリバコ」に登場する「呪いの箱」。出典は2ちゃんねる(現・5ちゃんねる)のオカルト板に書き込まれた怪談とされ、これは2021年2月5日に公開された映画『
樹海村
』の題材ともなった。
『怪談金玉袋』では独自の設定で「器羽美」「カフカ」という人物に繋がる存在となっている。これらの人物が何者かは未だに明かされていない(2018年2月時点)。また、「器羽美」は「名前のない神社に入った遠野」でも登場し、ここでも謎に包まれたままに終わっている。作中でコトリバコは、廃墟の中の「器羽美」と書かれた貼り紙のある血まみれの和室で発見され、発見した野獣先輩は「カフカのために」と言ってコトリバコを開けることに執着し続ける。やがてコトリバコが開けられると、野獣先輩は意識を失い、友人のKMRは飛び降り自殺を遂げる。
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元ネタ
元となった怪談は2005年6月6日、2ちゃんねる・オカルト板のスレッド「
死ぬ程洒落にならない怖い話を集めてみない?99
」(レス912~)に投稿されたものと思われる。この体験談は語り手の友人の、霊感を持った人物・M(29歳)の話として語られた。
話の初め、語り手は友人たちと飲みに行こうと自宅で集合を待っていた。すると、友人の一人であるSが納屋で見つかったという木箱を持ってきた。木箱は20センチ四方で、テトリスのブロックのような形の小さな木の部品が組み合わさっている、一見するとパズルのような外見の箱だった。しかしMはそれを見る前から、それがコトリバコという曰く付きの箱であることを感じ取っていた。Mは電話で父親と連絡を取ってコトリバコのことを伝えた後、覚悟を決めたかのようにしてSを祓い始めた。Mは自身の手を包丁で切り付けると、出血をSに飲ませ、必死に浪曲に似た呪文らしきものを唱えた。やがてなんとか終わらせるとMは泣き崩れたが、その後も自身の手にコトリバコをタオルで縛り付け、決して離そうとしなかった。
後日、語り手はMにコトリバコのことを尋ねた。Mの答えた話によると、Sの生まれはとある山の被差別部落で、コトリバコはそのような場所でよく作られた類のものだった。コトリバコに入っているのは「結構な数の人差し指の先とへその緒」で、それは怨念そのものでもあった。Mの祖父はかつて多くのコトリバコを処理したが、新たにコトリバコが出てきたことはMにとって思いがけないことだった。そして、Mはそれ以上の詳しいことを話そうとしなかった。
なお、オカルト板には他にもコトリバコに関する複数の怪談が投稿されているという。
外部リンク
- 怪談金玉袋 廃墟の中のコトリバコ - ニコニコ動画
- #森近霖之助 #秘封倶楽部 洒落怖秘封霖 【非公式】 4 - NDの小説 - pixiv
- “検索してはいけない言葉”コトリバコとは…「2ちゃんねる」を騒然とさせた怪談に迫る|最新の映画ニュースならMOVIE WALKER PRESS
- 樹海村 - Wikipedia