ライコウ
No.243 タイプ:でんき
特性:プレッシャー:相手の使った技のPPを多く減らす。
入手可能ソフト:コロシアム/FR/LG
電気比較 |
HP |
攻撃 |
防御 |
特攻 |
特防 |
素早 |
ライコウ |
90 |
85 |
75 |
115 |
100 |
115 |
サンダース |
65 |
65 |
60 |
110 |
95 |
130 |
サンダー |
90 |
90 |
85 |
125 |
90 |
100 |
ばつぐん(4倍) |
--- |
ばつぐん(2倍) |
じめん |
いまひとつ(1/2) |
でんき/ひこう/はがね |
いまひとつ(1/4) |
--- |
こうかなし |
--- |
ライコウについて
金銀初登場の伝説犬ポケモン。
種族値自体は素早さ以外で電気を代表するサンダースを全て上回っており、非常に優秀。
サンダースに劣るとは言え素早さは115あり、激戦区の110族を追い抜ける。
能力だけを見るなら要注意ポケモンに当てはまるだろう。
性能は申し分なく、サンダーと並んで電気ポケモン随一のアタッカーとして活躍してくれるだろう。
厳選云々について
上記の理由からか、ライコウの厳選はポケモン界の中でも屈指の難易度を誇る。
狙って理想の個体を見つけるのは至難の業である。
めざめるパワー氷や草の最速なんて探す必要はないんです。
ライコウ自体はめざパなしでも十分戦えます。
相棒候補
仮にめざめるパワー氷さえあれば
ガブリアスにも優位に戦えるが、
あくまでそれは理想論。
対地面ポケモンの準備だけは欠かさず行ないたい。
型考察
身代わり瞑想型 著者:朝倉
性格:臆病
確定技:10万ボルト/瞑想/身代わり
選択技:シャドーボール/シグナルビーム/神通力/吼える/めざめるパワー氷or草
持ち物:食べ残し
努力値:素早さ252、特攻252orHP252、余り6を耐久面に
ライコウの基本形。
最速を引き当てるだけでも厳選困難。
理想はめざめるパワー氷だがほぼ現実的には実現不可能に近い領域。
素直に金銀リメイクの発売を待ちましょう。
瞑想と身代わりの相性が頗る良好。
持ち物はほぼ食べ残し固定で問題ないだろう。
瞑想を積んでいくと下手な特殊技で身代わりが壊れなくなっていく恐怖。
そこまでいくと勝ちパターンがほぼ見えてくる恐ろしい型である。
ノイコウ型 著者:朝倉
性格:臆病
確定技:10万ボルト/毒毒/身代わり/守る
持ち物:食べ残し
努力値:HP252、素早さ252、特攻6
某あんぐらの人の名前が由来らしい。
めざパ残念なライコウだが、恐ろしい活躍を見せる型。
俊足、プレッシャーとみがまも、毒毒といった数々の嫌がらせの組み合わせから、
対策が非常に難しいとされている。
地面タイプも下手に動けなくなるので使うほうも使われるほうもかなり心臓に悪い。
具体的には
カビゴンや
ユキノオー・ハガネール、
ガラガラの骨ブーメラン、蟻地獄ダグトリオ等が対策として挙げられる。
候補技
物理技
スパーク……電・威力65(97)。ネタ型に。
噛み砕く……悪・威力80。物理型ならお供に。
電光石火……ノーマル・威力40。準伝説で唯一の先制技。スペースが厳しい。
特殊技
10万ボルト……電・威力95(142)。必須の安定技。麻痺1割。
雷……電・威力120(180)。威力は高いが命中70。麻痺3割。
シャドーボール……霊・威力80。対ゴースト。エスパー技。めざパを狙わずともラティの相手が出来る。
シグナルビーム……虫・威力75。対草・エスパー技。めざパ氷の妥協技だが、範囲は割りと優秀。
神通力……超・威力80。怯みも狙える。PPが無駄に多い。
めざめるパワー氷…氷・威力70。対草・地面・ドラゴン技。厳選は夢のまた夢である。
めざめるパワー草…草・威力70。対地面技。厳選は夢のまた夢である。
めざめるパワー地面…地・威力70。対電気技。厳選は夢のまた夢である。
補助技
瞑想……特攻・特防が1段階アップ。必須技。
身代わり……瞑想と非常に相性が良い。必須技。
守る……ノイコウでプレッシャー地獄を与える。
リフレクター……物理を5ターン半減する。
光の壁……特殊を5ターン半減する。
電磁波……命中100%。麻痺を撒ける。
毒毒……命中85%。毒を撒く。
電磁浮遊……地面を無効に。実質弱点が消える。
吼える……コンボ崩しや瞑想合戦に非常に有効。
構築・選出・立ち回り
無償で出せれば強い(内藤先生) ●第四後期
たったコレだけで、ライコウの構築・選出・立ち回り全てを解説できている気がしますが……
まずライコウは、前提として受けが出来るほどの耐久がないので、ライコウの受け出しからどうこうしたいというのは論外です。
ライコウはあくまで攻めの電気ポケモンで、すばやさ115を活かしてアグレッシブに行かなければライコウである意味はありません。電気ポケモンによる受けはサンダーでやりましょう。
似たような性能で補助機能を持たせたいならサンダースも強いです。こちらは「でんじは」無効な上『こだわりスカーフ」バンギを抜けて「バトンタッチ」や「あまえる」といった技もあるので補助能力自体はライコウよりも高いです。
さて主題ですが、ライコウはすばやさ115という速度を持ちながら《プレッシャー》持ちで、かつ弱点が一つしかない単でんきポケモンであるという特徴から、後出しはほぼ出来ませんが型次第では相手に強い圧力を与えられるポケモンです。
そんなライコウを選出する場合基本的に使う型はノイコウ型です。下の項で詳しく書きますが、ノイコウ型だけでも勝てる範囲が広くて純粋に強力なのです。
……というかノイコウと、もう一つの選択肢になるであろう「めざめるパワー(氷)」『シュカのみ』ライコウはまったく別の性質を持ちます。どちらも後続ありき、試合トータルで見ないと強くないという点では同じなのですが、任せる仕事がぜんぜん違います。
そしてサンダーの多いオンライン環境だと、シュカライコウの動きよりもノイコウ型の動きの方が分かりやすくて強力です。
相手全員に圧力を掛ける性質、というものが分かりやすいのもノイコウ型で、最初は強さが分かりにくいかもしれませんが、コレはよく考えると一回「みがわり」を残せただけで、相手全員に対する支配力を持つことが出来る画期的な型です。
そんなノイコウ型を起用する際に意識すべきポイント、実装すべき構築、行うべき立ち回りは以下:
・ノイコウ自体は受けの役割を持てない、「どくどく」を受けただけでも崩壊する、無理な後出しはあまりしたくない(ケースによって後出し自体は可能)。
・ノイコウは起点さえ作れれば3体に対して支配力を持てる。「どくどく」からの安定したダメージ蓄積の他、「まもる」「みがわり」しているだけで最低32のPP吸いが保障されるので、相手が「ねむる」持ちだろうと後続含めて考えるとノイコウは有利。
→交代読み交代の択を作ると無償扱いで出れるのでノイコウが強くなる。
・「りゅうせいぐん」で能力の下がった『こだわり』
ラティオス相手には安定して「みがわり」が作れる。
・
スイクンやサンダーも、変な型でなければ「みがわり」の起点にできる。
→ラティオスの『こだわりメガネ』「りゅうせいぐん」で仮に1体倒されてもノイコウ出し「みがわり」からノイコウゲーム開始という択が取れ、擬似的に全員がラティオス耐性を得たような状況になる。
スイクンやサンダーに関しても、1体倒されてもノイコウゲームという保険が付く。
・ただ、相手にカビゴンが居ると厳しい戦いになるので何とかして不安要素を処分しなければならない。
・スカーフ持ちのポケモンや耐久調整
メタグロス、カビゴンとの対峙が起こった場合絶対に下がらなくてはならないので後続に負担を掛ける。これらに対応できる後受けは必須。
・交代連打で逆にノイコウのPPを吸ってくる相手には、ある程度削った後大火力を出せるポケモンを出せればアドバンテージになる。
→不安要素となるカビゴンやメタグロスを倒すため、また交代読み交代で負担を掛けるためにも、強い潰し能力とこれらのポケモンに対し強い性質を持つ後受けは必須。
・ノイコウゲームに入ったら、大抵は読みが絡むような戦いになるが「どくどく」以外は乱数要素の絡まないゲームになる。数ターン先までしっかり見据えて行動を決めれば、最低限の動きは出来る。
「無償光臨」や「起点」というのがキーワードになること、またノイコウが一度場に出れてもさまざまな問題に対処するためには後続の協力が必要不可欠であり、後受けに対する要請が異常に多いことがポイントになります。
「ライコウ視点での後受け」、「カビゴンやメタグロスに対する攻撃力の確保」、「相手の交代連打に対する選択肢の確保」の要請を満たすため、ノイコウ入りのパーティに
ヘラクロスやメタグロス、
ボーマンダ(または
ギャラドスやサンダー)、スイクンの投入はほぼ必須です。
ヘラクロスは、単純にカビゴンへの攻撃力という意味もありますが、メタグロスと併せてユキノオー・
バンギラスに強くなれる事からも投入されます。
基本的には『こだわりハチマキ』持ちですが、場合によっては別の持ち物を持たせてもよいかもしれません。
相手の「じしん」に対し出てライコウの「10まんボルト」→ヘラクロスの「メガホーン」で縛るという局面を作れるとよいです。
じしんが貫通するようになりますが、メタグロスも強力な相棒です。
「こだわりスカーフ」持ち相手や、「ストーンエッジ」を拘ったヘラクロス相手にも持ち前の耐性で有利な後出しが出来ます。
カビゴンなどに対してはメタグロスを出す事で「だいばくはつ」の択を取れます。普通に殴ってもメタグロスはカビゴンに対してそこまで優位は取れませんが、ノイコウがいる状況でカビゴンが落ちるというのはほぼ詰みなので、開幕「だいばくはつ」で1:1を取ってもお釣りが来ます。ノイコウ入りのパーティに入るメタグロスの役割はほぼ爆発です。
ライコウからメタグロスが「おんがえし」受けで出てきた場合、相手のカビゴンが「みがわり」を残しでもしない限りメタグロスは何回でもフリーになるので、爆発するかそれとも下がるかという読み合いになります。
重要なのはコレが「おんがえし」を撃たれる限りほぼ何回でも続くということで、交代メタグロス警戒で「じしん」を撃たなければならないなら、またメタグロスとのタイマンで交代による撃破が選べず「じしん」を撃って倒さなければならないようなケースなら、ボーマンダ様やヘラクロス様の出番ですし、ライコウに対する「おんがえし」1択という苦しい状況を解決できることから、自分はノイコウ入りのパーティにメタグロスはほぼ必須だと思っています。
「まもる」カビゴンに対しては、技が絞られるので基本的には「だいばくはつ」を選ばずとも倒せます。トビゴンのような相手には「だいばくはつ」読み合いになりますが……。
爆発の一手をうまく使えるようになるには、かなり先まで読まなければなりませんが、使えるようになれば非常に強力です。
ボーマンダは、ライコウが場にある状態で一度だけ流せるチャンスを得た(相手はスイクンでもサンダーでも、何でも仮想してください)という状況を想定した場合に、相手の交代メタグロスから打つ差し手を考えてみれば強さが分かります。
特に『こだわりメガネ』を持ったボーマンダが居ると、メタグロス相手に打てる差し手、問題に対処する選択肢がやたら増えます。後ろにスイクンが居るとさらに良いです。
交代読み交代で『こだわりメガネ』「だいもんじ」ボーマンダをメタグロスに合わせただけでもかなりのアドバンテージだし、「じしん」を撃ってくるならそれに合わせて見てからの交代でもボーマンダを出せます。
「コメットパンチ」相手への後出しには対処できないものの、超火力「だいもんじ」によりメタグロス相手へのタイマン性能自体は高いこと、スカーフが多いヘラクロス受けとしてもかなり機能すること、カビゴン相手でも「いかく」を掛けて被害を与えられる事からボーマンダの性能はライコウ視点での後出しという意味で非常に噛み合っており、ライコウ+ボーマンダは実践的な組み合わせです。
また、『こだわりメガネ』持ちでなくても、耐久調整『こだわりスカーフ』ボーマンダでも交代読み交代を連打するなら有効な組み合わせになります。
スイクンは、これとライコウの組み合わせを機軸に出来るほどライコウとの相性がよいです。
まず、ライコウが変なポケモンと偶発対峙を起こしてしまった時のための「じしん」受け、面倒なメタグロスとガブリアスおよび中途半端な物理スカーフの除去、「リフレクター」「ぜったいれいど」によるカビゴンの突破、……
など、ライコウ視点でのスイクンには他にも無数の役割が考えられます。
というかもうココまで来ると、役割云々もそうですがスイクン自体どうしようもなく強いから入ります。
ヘラクロスに弱いですが、それは「まもる」なり何なりからボーマンダを出せば解決する話です。
こういう立ち回りを考えると、ライコウ中心のパーティは
ガブリアス
メタグロス
ボーマンダ
ヘラクロス
ライコウ
スイクン
みたいになります。これでもまだカビゴンにちょっと弱いですが、対策するならいくらでも差し手はあります。
個人的にライコウ入りのパーティはコレが最も安定すると思っていますが、ちょっと弄ってみても面白いです。ライコウの周りのポケモンについては、上の要請さえ満たせれば良いと思うので、自分でいろいろ考えてみてください。
自分は、ライコウにラティオスサンダースイクンに対する縛り圧力を与えた上で似たような要請を解決できる
ファイヤーが強いのではないかという事でファイヤー+ライコウも少し試してみましたが、玄人向けの読み性能でした。でも性能自体は高かったです。
長々と書きましたが、分かりやすく言うと
『ラティオスで「りゅうせいぐん」を撃たないとコイツは絶対倒せないけど、「りゅうせいぐん」を撃って倒すと後続のノイコウの起点になって詰むよ?いいの?』
『耐久サンダー?強いよね。でも、それで一体倒してもノイコウの起点になると詰むよね。』
『ここで居座りならこの択、交代ならスイクンで、普通は交代スイクン安定だけど、交代読み交代でノイコウ出せば勝ちだね。』
『交代カビゴンが強いみたいだけど、逆にノイコウ見たらそれ一択しか対応する選択肢がないパーティは交代出しのタイミングが分かりやすいね。』
こんな感じの択を仕掛けられるようになって、かつノイコウでの連続した読みもうまくなればノイコウ型だけでゲームを支配する事が出来るよね、という事です。
ここさえ出来てれば「めざめるパワー」のないライコウでも選出できるようになりますし、実際それで勝てます。
ちなみに、自分は後者が足りていませんでした。
めざめるパワー(氷)は必須?(内藤先生) ●第四後期
結論から言うとそうでもないです。交代から出てくるガブリアスもノイコウ型なら倒せます(と言っても、『シュカのみ』持ちの「めざめるパワー(氷)」ライコウは純粋に強力なのですが)。
1体だけで戦っている訳ではないので「めざめるパワー(氷)」がなくてもパーティにどんどんライコウを採用していっていいと思います。
強ポケ相手の相性を見てみると……
【ノイコウ型や、めざめるパワー(氷)がない型でも普通に勝てる相手】
ガブリアス……「みがわり」があれば「どくどく」からの「まもる」「みがわり」で絶対勝てる。ノイコウに支配され苦し紛れに後出ししてくると勝利コース。
ラグラージ……同じく、「みがわり」さえあれば勝利は濃厚。「のろい」型でも「どくどく」でのダメージ蓄積があれば後続で解決できるし、PP切れも狙える。
ラティオス……タイマンからは「みがわり」や「まもる」により「りゅうせいぐん」や「りゅうのはどう」のPP切れを狙う事ができ、絶対負けない。『こだわりメガネ』「りゅうせいぐん」耐えをしてあれば後出しから出す択もある。
サンダー……良くある耐久寄りのサンダーであれば「みがわり」からのらりくらりやっているだけで完封。
スイクン……そもそも流せる。「10まんボルト」で壊滅的被害を与えられる。
ギャラドス……「ちょうはつ」で「まもる」「みがわり」「どくどく」型自体には強いのだが、それを実行するのがライコウであるせいで逃げるしかない。
ヘラクロス……「まもる」「みがわり」で普通の型であれば完封、『こだわりスカーフ』型であれば「まもる」で技を特定して後続に渡せる。
バンギラス……ノイコウ型であれば、多少動きは鈍くなってしまうものの「どくどく」からの「まもる」「みがわり」連打で後出しのバンギラスはスカーフ型以外完封。
ユキノオー……バンギラスと同じ。「はどうだん」は、それ以外の相手に弱すぎるので自分の中では存在していない。
ハピナス……あまり見ないが、「れいとうビーム」を「みがわり」が耐えるように調整しておけば詰み相性が作れる。
ソーナンス……「どくどく」「まもる」で決して不利にはならない相手。
ブラッキー……「どくどく」を撃ちにくくなるが、基本は「まもる」「みがわり」で倒せる。
【めざめるパワー(氷)があっても完封】
《めんえき》カビゴン……PPを吸えるとはいえ限界があり、ノイコウとしては辛い相手。基本的に後続で対策する。
フシギバナ……「めざめるパワー(氷)」でも「じんつうりき」でも、どうせ大して削れない。後続で対策。
耐久調整メタグロス……むしろ、PPを削る択がある分ノイコウ型のほうが有利になれる。
こんな感じの相性になり、ノイコウ型だけでも何だか良く分からないくらい勝てる範囲が広く、交代から出せる回答も少ないです。
確かに殴り合いで見れば「めざめるパワー(氷)」は強力ですし、択の多さが有利になるリアポケルールではありますが、択があるからと言って勝てる訳じゃ無いです。
択が無くてもその一択が強すぎるくらい強くて、対策にリソースを消費するからそこには裏を掻くだけの余地があって、簡単に勝てます。寧ろ変な誘惑に乗せられて型や勝ち筋がぶれない分ノイコウ一択の方が強いかもしれません。
ノイコウ型「だけ」でも十分に強力ですので、変な固定観念は捨てましょう。
逆に「めざめるパワー(氷)」があることによる主要なメリットは、タイマンでガブリアスに負けないこと、場合によってはガブリアス相手へのライコウ後出しという意味不明なプレイが出来る事もあることです。
最終更新:2024年07月13日 16:46