サンダー
No.145 タイプ:でんき/ひこう
特性:プレッシャー(相手のPPを多く減らす)
電気比較 |
HP |
攻撃 |
防御 |
特攻 |
特防 |
素早 |
サンダー |
90 |
90 |
85 |
125 |
90 |
100 |
サンダース |
65 |
65 |
60 |
110 |
95 |
130 |
ライコウ |
90 |
85 |
75 |
115 |
100 |
115 |
ライチュウ |
60 |
90 |
55 |
90 |
80 |
100 |
ロトム通常 |
50 |
50 |
77 |
95 |
77 |
91 |
ジバコイル |
70 |
70 |
115 |
130 |
90 |
60 |
ばつぐん(4倍) |
--- |
ばつぐん(2倍) |
こおり/いわ |
いまひとつ(1/2) |
くさ/かくとう/ひこう/むし/はがね |
いまひとつ(1/4) |
--- |
こうかなし |
じめん |
サンダーについて
言わずと知れた、カントー伝説の三鳥ポケモンの一角。
初代から電気タイプの第一線級のポケモンとして戦い続けています。
筆者が知る限りではありますが、そんなサンダーについて語って行きたいと思います。
電気タイプでありながら飛行タイプを併せ持つため、本来苦手とする地面タイプの攻撃を無効化できるのが最大の魅力と言えます。
ステータスを見ると素早さ種族値は超激戦区の100。
狙えるのであればアタッター運用をする場合は最速が望ましくなります。
特攻125はジバコイルに次ぐ電気・第二位となります。
防御面は中途半端な数値ですが特化すると数値はそれなりと言ったところ。
ただ、それを補うのがサンダーのタイプが激変する羽休めの存在が大きいと思います。
発動ターンは氷・岩タイプが等倍、電気タイプが半減となり変則的な受け回しが可能となります。
その際は飛んでくる地震には抜群になってしまうので要注意。
また対特殊に対しては充電や光の壁と言った誤魔化しの技もあるため併用すると使いやすい。
厳選云々な話
今作のプラチナまでサンダーは非常にサブウェポンに悩まされ続けてきましたが、
プラチナで追加された熱風の存在が大きく、リアポケでもサンダーの台頭が最近著しく増加傾向にあります。
今でも目覚めるパワーを備えたサンダーは攻撃面が鋭く即戦力となります。
めざパサンダーは厳選困難ですがサンダーを本気で使いたいなら泣き言は言わない。
出るまで粘り続けましょう。
手軽な入手方法としてはGBAのファイアレッド・リーフグリーンが望ましい。
プラチナ厳選なんて冗談じゃありません。効率が悪い。
※金銀リメイクで念願のシンクロ厳選が可能に!
かなり厳選がし易くなったため、サンダーは最近では増加傾向にあります。
対策必須。
因みにXDサンダーは金属音やバトンタッチがありますが、
厳選難易度はあのライコウ以上のものとなっています。
これをやると人生を棒に振ることになりかねないのであまりお勧めはしませんが、
廃人への道を極めたい型はこちらもどうぞ。
相棒候補
タイマンでは氷タイプとはあまりぶつかりたくはないため氷タイプに耐性のある物理受けは必須である。
またサンダーが苦手とする純電気受けに
カビゴンやラグラージといったポケモンがいると心強い。
ラグラージ採用の際にはめざ草もちのサンダース等には注意が必要である。
火力で押してきそうな
ラティオスや
ガブリアスと言ったドラゴンタイプ対策にもなるため。
見せ合い戦では
ハッサム等の鋼ポケモンがいると更に安心する。
型考察
セミフルアタ型 著者:朝倉
性格:臆病
確定技:10万ボルト/めざめるパワー氷or草/熱風
選択技:身代わり/羽休め/金属音
持ち物:命の珠orヤチェのみorヤタピのみ
努力値:特攻252、素早さ252、HP6
サンダーの基本形となる。
プラチナで新たに追加された熱風の存在が大きく、
めざパ氷を狙わずとも草タイプの弱点をつくことができる。
狙えるのであれば目覚めるパワー常備が理想的。
また、命の珠を持たせた熱風で、耐久無振りサンダース、エレキブルを確定2発にすることが可能。
素の状態ではサンダースは確定3発、エレキブルは乱数2発。
今まではタイマンではエレキブルと対峙したときは逃げがちだったが、熱風の登場によりタイマンで勝つ事が可能になった。
また、サンダー受けとされるサンダースに対して無償降臨を許さなくなった点も大きい。
持ち物でかなり好みが分かれてくるが命の珠込みでHP振り
エンペルトを確定1発に持っていけるので、筆者は命の珠を薦める。
その他ヤチェ持ちだと
ラプラスやマンムーの相手もしやすくなるのが長所。
ヤタピの併用は身代わり持ちの場合に発動させよう。
拘り眼鏡型 著者:朝倉
性格:臆病or控えめ
確定技:10万ボルトor雷/めざめるパワー氷or草
選択技:熱風/エアカッター/蜻蛉帰り/シグナルビーム/神通力
持ち物:拘り眼鏡
努力値:特攻252、素早さ252、HP6ot特攻252、素早さ135調整残りHP
高火力型の眼鏡サンダー。
プラチナで追加されたサブウェポンを初ターンから高火力で打つことが出来る。
読み次第で様々な敵を突破できる。
半面小回りが利かないので交代読みが要求されるのが難点。
こちらも出来れば最速を推奨する。
ボーマンダや
リザードン・
バクフーンといった激戦区には抜かれたくはないからである。
控えめにすると火力も向上。
その場合は最速70族を抜けるようにすると他の型への応用も可能。
拘り鉢巻型 著者:朝倉
性格:やんちゃ
確定技:雷/ドリル嘴/捨て身タックル
選択技:蜻蛉帰り/鋼の翼
持ち物:拘り鉢巻
努力値:攻撃252、素早さへラクロス抜き調整、残りHP
宝石後期に開発された拘りサンダー。
鉢巻ドリル嘴で図太い
ハピナスを高乱数2発。
一見ネタ型と侮られがちだが、なめてかかると痛い目を見る事になる。
特攻無振りでも雷の威力には注意。
因みに素早さVだと252振りで素早さ152であるため最速ヘラ抜きはほぼ全振りとなる。
意地っ張りヘラ抜きの場合は素早さ個体値がVならば140振りで達成可能。
拘りスカーフ型 著者:朝倉
性格:せっかちorおっとり
確定技:10万ボルト/蜻蛉帰り
選択技:熱風/めざめるパワー草or氷/ドリル嘴
持ち物:拘りスカーフ
努力値:特攻252、素早さ252、攻撃6
かなり使いやすいスカーフサンダー。
素早さは好みのところだが、個人的には最速を推奨。
蜻蛉帰りやプラチナで追加された熱風の存在も大きく、
かなり広い範囲での範囲での対応が可能。
基本用途は蜻蛉帰りでの打ち逃げ。
ガブリアスに対してのめざパ氷の奇襲等。
なるべく最後のアタッカーには残さないこと。
充電型 著者:朝倉
性格:控えめ
確定技:雷/充電/めざめるパワー氷or草
選択技:熱風/10万ボルト/羽休め
持ち物:命の珠
努力値:特攻252、素早さ118、残りHP
破壊力に特化されたオオズジム思考なサンダー。
努力値は、素早さ努力値がVであれば上記の振り方で135となり最速70抜きを達成できる。
充電+命の珠で電気技の火力を底上げ可能。
その破壊力は、特防252振りカビゴン乱数1発。
耐久無振りカビゴンであれば確定1発。
特防特化レジアイス確定2発。
電気技は雷推奨だが、命中率が不安な方は10万ボルトでどうぞ。
物理受け型 著者:朝倉
性格:図太い
確定技:10万ボルトor放電/羽休め
選択技:熱風/身代わり/守る/電磁波/めざめるパワー草or氷/吼える
持ち物:食べ残しorオボンのみor綺麗な抜け殻
努力値:HP252、防御252、素早さ4
羽休め+プレッシャーを生かした耐久型サンダー。
持ち物を綺麗な抜け殻にすると
ソーナンスをアンチ出来るため、
個体が固定ルールであれば、こちらも面白い。
厳選した個体であれば、
陽気ガブリアスの剣舞逆鱗まで確定2発で耐えることができる。
電気技と羽休めは確定だが、その他の技は色々カスタマイズできるため、
使用者の個性が活きて来る。
特殊受け型 著者:朝倉
性格:穏やか
確定技:10万ボルトor放電/羽休め/光の壁or充電
選択技:熱風/電磁波/めざめるパワー草or氷/吼える
持ち物:食べ残しorラムのみor光の粘土
努力値:HP252、特防252、素早さ4
こちらは特殊受けサンダー。
その耐久力は、臆病ラティオスの眼鏡流星群で耐え、
羽休め+プレッシャーで相手をズタズタにすることが可能。
基本的な考え方は上の型と同じだが、こちらは仮想敵にサンダースを追い返すことが可能なほか、特殊
ゴウカザルにも極端に有利になれる。
図太いよりはやや数が少ないため現環境では読まれ難いと言える。
食べ残し込みで臆病サンダースの10万ボルトで確定4発だが、光の壁を考慮すると持ち物は光の粘土が望ましいか。
電磁波ラムサンダー(内藤先生) ●第四後期
もちものとわざ構成はすべて確定。選択肢はなし
もちもの:『ラムのみ』
わざ構成:10まんボルト/めざめるパワー(氷)/電磁波/羽休め
配分:
【育成方針①】
サンダー(おくびょう):HP197(252)-こうげき99(0)-ぼうぎょ112(56)-とくこう145(0)-とくぼう128(140)-すばやさ140(60)
育成方針①の配分:『こだわりハチマキ』ガブリアス(こうげき273)の「げきりん」確定耐え、『こだわりハチマキ』201ガブリアスの「ストーンエッジ」確定耐え、『こだわりメガネ』ラティオス(とくこう273)の「りゅうせいぐん」最高乱数以外耐え。残りすばやさ
☆すばやさ最低ライン125(129近辺,135近辺,138近辺が他の採用ライン)
【育成方針②】
サンダー(おくびょう):HP197(252)-こうげき99(0)-ぼうぎょ111(48)-とくこう145(0)-とくぼう111(4)-すばやさ160(204)
育成方針②の配分:『こだわりハチマキ』ガブリアス(こうげき273)の「げきりん」確定耐え、『いのちのたま』ラティオス(とくこう182)の「りゅうせいぐん」最高乱数以外耐え。残りすばやさ
☆すばやさ最低ライン152(158近辺が他の採用ライン)
【育成方針③】
サンダー(おくびょう):HP191(204)-こうげき99(0)-ぼうぎょ111(48)-とくこう145(0)-とくぼう111(4)-すばやさ167(252)
育成方針③の配分:ほぼHS振りですが、実値がしっかりこの値になっていれば、普通は85~94の乱数を引かなければ耐えない『こだわりハチマキ』ガブリアスの「げきりん」も85~97の乱数まで耐えることが可能で、さらにHPを落とすことで天候ダメージや宿木ダメージが1削れてます。サンダー同系で強く、変なボーマンダとも同速で争えるのが利点です。ぼうぎょととくぼうの数字がちょっと効率悪いですが、このようにHS振りのような形にしても仕事はしてくれます。
☆すばやさ最低ライン167
(※:両方とも、記述している値は理想値サンダーのものですが、すばやさやとくこうが少し低くても特に問題ありません。すばやさが最低ラインを下回る場合は、ガブリアスのハチマキ逆鱗耐えは切ってもほぼ問題ありません。
また個人の好みにより、最大乱数耐えを確定耐えにしても問題ありません。すばやさの最低ラインも意識せねばならない事から、かなりの個体値が必要だと思いますが……)
【解 説】
個体固定で強いテンプレサンダーです。
特に書く意味もないような、『ラムのみ』持ちの一見普通なサンダーなのですが、コレ単体でかなり強いし巷では有名なサンダーなので、コイツの性質を知っておいて損はないということで書きます。
オンラインの個体固定シングル、特にバトレボ環境のコミュニティでは既に常識レベルで知れ渡っている、数多いサンダーの構成の中でも頭一つ抜けた安定性を誇るサンダーです。これは決して過剰な表現ではありません。
構成は陳腐王道そのものなのですが、これが思った以上に安定して活躍します。
基本は「でんじは」からの「はねやすめ」連打を主軸に動きます。
「でんじは」後の「はねやすめ」による回復連打は、相手のしびれ待ちによる無限回復にもなり、単純な動きですが《プレッシャー》による技のPP切れも狙え非常に強力です。
相手が必ず後攻になるので、通常なら効果抜群で受けてしまう「ストーンエッジ」や「れいとうビーム」、「10まんボルト」といった技に対しても安定した回復を狙う事が出来ます。
中途半端な「さいみんじゅつ」対策にしか見えない『ラムのみ』には、「でんじは」「はねやすめ」モードに入った際に受けるであろう「れいとうビーム」「10まんボルト」などの特殊効果発動による機能停止を防ぐ意味があります。
攻撃を受け続ける性質上、「れいとうビーム」「10まんボルト」追加効果発動による機能停止率は思った以上に高く、これを1回防げる『ラムのみ』は単なる「さいみんじゅつ」対策として以上に有用です。
普通のサンダーで「はねやすめ」を連打していても追加効果発動などの関係から不利になりやすいのですが、このサンダーならば状態異常に対し一回の猶予があるので安心して「はねやすめ」を連打できます。
通常のサンダーならばほぼ機能停止してしまう「どくどく」や「でんじは」に対しても抵抗力が付き、寧ろこれらの技を撃ってくれれば『ラムのみ』によりこのサンダーは1ターン分得をします。
実際に使ってみると、思った以上に『ラムのみ』が発動することに驚きます。このサンダーが持つ『ラムのみ』は、体感7~8割は発動する道具です。
というか、使っているうちにサンダーが機能停止する理由の半分くらいは、「れいとうビーム」や「10まんボルト」、「のしかかり」などの追加効果や状態異常によるものであることに気付かされます。
『ラムのみ』により手に入れた1ターン、果てはサンダーそのものが試合を決める事は数多いです。
「でんじは」は後続に渡す事の出来るサポート技としての側面や、ある程度早いポケモンを機能停止させる性質も持っており、私見ですがサンダーの構成ではこれが抜けて強く安定していると思います。
「でんじは」「はねやすめ」《プレッシャー》という強すぎる動きに、『ラムのみ』という保険が加わるというと強さが想像しやすいかもしれません。
「でんじは」と『ラムのみ』により、サンダーミラーが有利になるのもこのサンダーの長所です。
個体固定、バトレボ環境という特殊な環境で生まれたサンダーではありますが、もちろんリアポケでも圧倒的な強さを誇ります。純粋に型としての完成度がめちゃくちゃ高いです。
どう見ても普通の構成なのですが、その中でも戦法に一貫性があり、全ての要素がシナジーしているので見た目以上の力を発揮します。
ラティオスの『こだわりメガネ』「りゅうせいぐん」を耐えるようにしておくと、普通は倒されてしまう『こだわりメガネ』ラティオスを「でんじは」「はねやすめ」で嵌めることが可能です。
この調整は
ゲンガーの『いのちのたま』「シャドーボール」を2発耐えるラインでもあります。全く見ませんが、ライン的にキングドラの『いのちのたま』雨「ハイドロポンプ」なんかもぎりぎりで耐えます。
とくぼうを136まで上げると、天候ダメージ込みで『こだわりメガネ』りゅうせいぐんの最高乱数以外耐えが実現するようになります。
すばやさを上げると、「でんじは」も含めてサンダーミラーが更に有利になったり、『ひかえめ』等で火力を上げているボーマンダを抜けるようになったり、変な
スイクンに抜かれなくなったり、陽気
ヘラクロスなどを素で抜けるようになったりします。
特殊耐久を上げる配分にも、すばやさを上げる配分にもそれぞれ意味があります。好みや個体の都合などで適当に選択してください。
ガブリアスの『こだわりハチマキ』「げきりん」を耐えるようにしておくと、ガブリアスとの対峙が起こった時でも比較的安心して回せるようになります。
これの最高乱数以外耐えをそのまま実現するとぼうぎょは110になるのですが、110というのはポケモンのダメージ計算式を考えると切り捨てが出にくい数字でもありますので、そういう意味でぼうぎょを111程度にずらしています。ガブリアスの鉢巻逆鱗耐えのみ指標が確定耐えであるのはこのためです。
ぼうぎょにもっと振るのならばぼうぎょを実値113や、119まで上げるのもひとつの選択肢ではあるでしょう。113ならば巷で有名な201ガブリアスの『こだわりハチマキ』「ストーンエッジ」確定耐え、119ならば陽気
ギャラドスの「りゅうのまい」「ストーンエッジ」を最大乱数以外耐えが実現し、後者の場合こうげき182『こだわりハチマキ』ガブリアスの「ストーンエッジ」も97%までの乱数なら耐える事が出来るようになります。
ぼうぎょ131まで上げるとぼうぎょ配分にも一貫性が出てくるのですが、割く努力値が大きすぎ、その分他の能力値に配分出来なくなるのが痛いです。
抜けて強いとはいえ、どんなパーティにも最適解として放り込める最強のサンダーというわけではないのですが、「どんな組み合わせでも機能する、単体で安定してパートナーとなれるポケモン」をメインの戦力に据えている人には心強い味方になると思います。
メガネ雷サンダー(内藤先生) ●第四後期
もちもの:『こだわりメガネ』
わざ構成:かみなり/ねっぷうor10まんボルト/めざめるパワー(氷)/とんぼがえり
配分:普通の控えめCS。
【サンプル配分】
サンダー(ひかえめ):HP166(4)-こうげき99(0)-ぼうぎょ105(0)-とくこう194(252)-とくぼう110(0)-すばやさ152(252)
普通の控えめCSです。『こだわりメガネ』「かみなり」を叩き込みたいだけなので、これ以外の振りにする理由が特にありません。
「かみなり」でHP187
メタグロス中乱数1発(89~で撃破)、無振りヘラクロス確定1発、無振りラティオス高乱数2発、拘りラティオスの「りゅうせいぐん」2連打耐え
バンギラス・カビゴンともに2発。
無振りハピナスも4割削れて、無振りサンダーも一撃で落ちます。ラティオスの『こだわりメガネ』「りゅうせいぐん」耐えを施したポケモンは絶対倒せない他、187-125耐久調整メタグロスクラスも「かみなり」一発では倒せなくなります。175-126耐久調整ヘラクロスも96~の乱数を引かなければ一撃では倒せません。
「めざめるパワー(氷)」によって拘りガブリアスや
ラティアスに対する回答を用意していますが、「めざめるパワー」は草でも悪くないです。
【解 説】
今の環境的に、僕が『こだわりメガネ』サンダーを敢えて使うならこうなるかなという、後出しのバンギラス・カビゴン・ラティオスを仮想敵に設定したサンダー。
性格をひかえめにした『こだわりメガネ』サンダーの「かみなり」は
ひかえめサンダーの『こだわりメガネ』「かみなり」→291*180*0.44=23047
おくびょうラティアスの『こだわりメガネ』「りゅうせいぐん」→243*210*0.44=22453
と、実は拘りラティアスの「りゅうせいぐん」をちょっと上回るくらいの火力があり、コレを頭に置いておくだけでサンダーで戦う際の幅が広がります。
ココまで火力を上げると、意気揚々と出てきたバンギラスやカビゴンも「かみなり」2発で余裕を持って落ちます。でんき属性を半減できるラティオスも「かみなり」を2発貰えば落ちるので、かなり苦しい後出しになり、サンダーに対して出て来やすいポケモンに対し、相手が後出しなら数回サンダーを出しただけで押せるような状況が生まれてきます。
いかに強力とはいえ、『こだわりメガネ』「かみなり」は普通ガブリアスを出してしまえば無力化されてしまうのですが、個体固定だとガブリアスがほぼ『きあいのタスキ』持ちになるので、「とんぼがえり」を撃たれると一方的なアド損となってしまうため、その辺の二択を考えるだけで実践では強力です。耐久調整メタグロスでも倒しにくい上に、サンダーより遅いポケモンは安定行動に近い「かみなり」によって後出しが困難な状況が生まれてきます。
高い火力を持つ関係上、ヘラクロス相手に後出ししても「かみなり」で倒せる事が多いのも特徴です。
あまり話題になっていませんが、3割麻痺の追加効果もあり、とくこうが下がる事もないという事で、何度でも連打可能なこれはとても強力です。「かみなり」にかなりの一貫性と速攻性が生まれるので、人によってはこのサンダーが一番合うかもしれません。
相手にランターンなどいると一気に動きにくくなってしまうのですが、それはサンダーである以上仕方のないことです。何よりの課題は「かみなり」が当たらない事です。
一回の登場、一回の「かみなり」がキーになるので、立ち回りや周りの構築により、どこでどれだけサンダーを出していけるかが鍵になります。「まもる」による補助などしてうまく交代戦を誘えばこちらのものです。ラムサンダーのような安定性はありませんが、うまく構築し立ち回ることが出来れば、強い矛として活躍してくれると思います。
候補技
物理技
ドリル嘴……飛・威力80(120)。拘り型なら必須。
ゴッドバード……飛・威力140(210)。単発は使い辛い。XD限定技。
鋼の翼……鋼・威力70。対岩技。拘り型なら選択肢に入る。
蜻蛉帰り……虫・威力70。スカーフと相性良好な技。あると入れ替えに便利。
捨て身タックル……ノーマル・威力120。前作の教え技必須。拘り型ならば無振りサンダースを確定1発に。
特殊技
チャージビーム……電・威力50(75)。7割で特攻一段階アップ。
10万ボルト……電・威力95(142)。必須技。命中安定麻痺1割。
雷……電・威力120(180)。当て辛いが火力は大きい。麻痺3割。
エアカッター……飛・威力55(86)。プラチナの教え技だが火力不足。
熱風……炎・威力100。命中90%、火傷1割。サブウェポン候補。
シグナルビーム……虫・威力75。対エスパー技。ラティ兄妹に有効。
めざめるパワー氷……氷・威力70。対地面・ドラゴン技。厳選困難だが粘りたい。
めざめるパワー草……草・威力70。対地面技。厳選困難。
めざめるパワー飛行……飛・威力70(105)。エアカッターより高性能。厳選困難。
めざめるパワー地面……地・威力70。対電気技。厳選困難。
補助技
電磁波……命中100%。麻痺を撒ける。
雨乞い……雷必中になるが、水も強くなるので注意。
光の壁……特殊を5ターン半減。特殊受けには便利。
羽休め……回復技。受け回しの上でも非常に高性能な技。
充電……電気技の威力2倍。特防1.5倍に。チャージビームと組み合わせると擬似瞑想。
身代わり……木の実発動他、羽休めと相性良。
守る……プレッシャーを生かせる。
毒毒……命中90%。毒を撒く。
吼える……コンボ崩しに有効。ソーナンス対策にも使える。
高速移動……素早さを2段階上げる。
バトンタッチ……身代わりや充電等を引き継げるが厳選困難。XD技。
金属音……命中85%。特防2段階ダウン。厳選困難。XD技。
パーティ
サンダー+スイクン(内藤先生) ●第四後期
オンラインの固定シングルの世界では随分前からぽつぽつと猛威を振るっていたサンダー+スイクンの組み合わせ。
サンダー@ラムのみ
おだやかHBDS振り
10まんボルト/でんじは/めざめるパワー(氷)/はねやすめ
スイクン@たべのこし
ずぶといHBCS振り
なみのり/れいとうビーム/まもる/どくどく
実際に回してみると、「サンダー+スイクン+メタグロスor特殊受け(バンギラス、カビゴン等)」の選出でほぼ隙がなく、更に二匹ともやたら安定するので非常に強い組み合わせです。
別にこれなら普通のパーティと変化はない気がしますが、サンダー+スイクンの持つ役割範囲を意識するだけで使用感と強さが格段に変わります。
「でんじは」と「どくどく」の相性が微妙に悪い気がしますが、それでも「どくどく」と「はねやすめ」サンダーの相性自体は良く、この2体の組み合わせは純粋に強力です。
頭一つ抜けた役割範囲と「だいばくはつ」を持ち、どんなパーティにも必ず入っているであろうメタグロスにやたらと強いのも特徴の一つです。
この組み合わせは、リアポケでもぽつぽつと使用者が居ましたが、「ぜったいれいど」スイクンの追加により流行の《めんえき》カビゴンへの安定した突破力も獲得したことで、この組み合わせを軸にしたパーティの登場と流行が予測されます。
スイクン@カゴのみ
のんきHBCS振り
なみのり/れいとうビーム/ぜったいれいど/ねむる
スイクン@たべのこし
のんきHBCS振り
なみのり/こごえるかぜ/ぜったいれいど/みがわり
(構築によってリフレクターやエアスラッシュ、まもるなどを追加)
「ぜったいれいど」スイクンは「でんじは」サンダーとも割と相性が良く、リアポケルールでやたら強化される《めんえき》カビゴンにも強い性質を持ちます。
受けを絡めた戦闘だと《プレッシャー》「でんじは」「はねやすめ」サンダーや同じく《プレッシャー》の「ぜったいれいど」スイクンに勝てるキャラは居らず、また『こだわり』系アイテムなどで攻めに走っても耐久調整されたこの2体を捌き切るのは非常に困難です。
サンダーの「ラムのみ」やスイクンの「ねむる」で「どくどく」にも強く、「まもる」を含めて『こだわり』系の動きを牽制しながら動くことも可能です。
スイクンとサンダー両方が、しっかりと耐久調整を考えれば流行のドラゴンやメタグロスに強いキャラなのもポイントです。普通に戦っていれば単純なドラゴンに負ける要素はほぼありません。
この組み合わせは純粋に強いうえに、「ぜったいれいど」スイクンの追加によってリアポケルールにおけるさらなる強化がなされたと言えます。というか、ほぼ完成しています。
今から11月のリーグまで、第四世代最後の安定構成として君臨し続けると思います。
この2体を中心にしたパーティ構築の指針としては、サンダー+スイクンという組み合わせで考えると、まず「みがわり」か「ねむる」を持ったライコウが辛いです。
ライコウ@たべのこし
おくびょうHDS振り
10まんボルト/みがわり/まもる/どくどく
ライコウ@カゴのみ
おくびょうHBDS振り
10まんボルト/めざめるパワー(氷)/めいそう/ねむる
のようなライコウ相手には、何もできず倒される事もあるでしょう(下のはあんまり居ないとは思いますが)。
また、ヘラクロスも《プレッシャー》「まもる」で牽制できるとはいえ若干鬼門です。よく調整されているヘラクロスは、こちらの耐久サンダーやスイクンの攻撃ではなかなか落とせないためです。
ヘラクロス@こだわりハチマキ
いじっぱりHABDS振り
インファイト/メガホーン/ストーンエッジ/自由枠
『こだわりハチマキ』「しっぺがえし」「ストーンエッジ」バンギラスもなかなか辛い相手と言えるでしょう。タイプ相性上はスイクンが有利ですが、ここまでの特防になるとダメージレースではバンギラスが有利です。
バンギラス@こだわりハチマキ
ゆうかん又はなまいきHABD振り
しっぺがえし/けたぐり/じしん/ストーンエッジ
これらのキャラに対応できるポケモンを、サンダー・スイクン・メタグロスは確定とした残り3枠に組み込んでいくことになります。
同系メタとしてバンギラスやヘラクロス、ライコウを組み込むのも良いでしょう。
特にバンギラスは、ライコウや「どくどく」サンダース相手にもそこそこ強く、『こだわり』系持ちバンギラス相手ならピンポイント読みでの後出しも可能、「けたぐり」持ちならノーマル耐性含みでカビゴンにも強い……と、同系メタをこなしながらサンダー+スイクンの弱点を埋められる強いキャラなので、組み込むと活躍すると思います。
サンダー+スイクン自体バンギラスが苦手とするメタグロスやガブリアスにも割と強いので、入れると安定して活躍してくれるでしょう。
この上で、耐久調整するとヘラクロス相手にも後出しが効き、『こだわりハチマキ』持ちなどで突破力も持て、「でんじは」バンギラスと「ぜったいれいど」スイクンを絡め圧倒的糞ゲーができるガブリアスなど入れて、いろいろ考えると、最終的には
サンダー スイクン メタグロス バンギラス ガブリアス 自由枠
のような構成に行き着くと思います。どう見ても例のパーティですが、回し方やコンセプトを明確に意識している方が多分強いです。
残りのポケモンは動かしやすいように選べばよいでしょう。
配分
サンダーの配分(内藤先生) ●第四後期
サンダーを仮想敵にする場合にも有用な、有力な調整対象と実際にその耐久調整を掛けた場合のパラメータ。
サンダーは全体的な種族値配分が中途半端でかつ仮想敵となる相手に対して耐え性能を持たせるのにもそう苦労しないので、きちんと考えて振れば高い力を発揮できます。
僕が個人的にすばやさを重視しているのもあって、とくこうに振る意味は『こだわりメガネ』型か『こだわりスカーフ』型でもない限りは無いと見てます。素のとくこうが高いので、似たパラメータを持つライコウの場合でも調整の候補となるむじゃきボーマンダ1確程度のとくこうは最初から確保できてます。
ここではメジャーなものや火力調整ラインとして考えられるものを載っけていますが、サンダーは様々な配分が考えられるキャラなので、自分で色々考えてみるのも面白いと思います。
サンダーの火力配分とその一例(内藤先生) ●第四後期
■とくこう194サンダー
サンダー(ひかえめ):HP166(4)-こうげき99(0)-ぼうぎょ105(0)-とくこう194(252)-とくぼう110(0)-すばやさ152(252)
「かみなり」で一般的な流星2連打耐えバンギラス(=同じ調整を施す限りのカビゴン)を確定3発で落とすというラインです。副産物としてHP187メタグロスを「10まんボルト」で確定2発。
コレ以外のパラメータであるという事は何らかの耐久調整を掛けているものと思われるため、「耐久無振りサンダー」というと想定はほぼコレになると思います。シングルバトルにおいては、突き詰めるとおくびょうCS振りにあまり意味はありません(少なくとも自分はとくこうを重視する最速配分に意味を見いだせませんでした)。
『こだわりメガネ』『こだわりスカーフ』を持って使用されます。
■とくこう162サンダー
サンダー(おくびょう):HP189(188)-こうげき99(0)-ぼうぎょ109(32)-とくこう162(132)-とくぼう110(0)-すばやさ154(156)
「めざめるパワー(氷)」でむじゃきガブリアス、無振りボーマンダを落とす調整です。ボーマンダに一撃も貰いたくないような型の場合だと採用の余地があります。「かみなり」でHP振りメタグロスも2発になります。
性格むじゃきで『きあいのタスキ』も持っていないようなガブリアスは「りゅうせいぐん」を意識したスカーフ系になりますので、副産物以上のものはありません。
サンプルの耐久配分は『こだわりハチマキ』持ち205グロスの「コメットパンチ」2発を耐えるようにしていて、最低でもこの程度まで振ればメタグロス相手の後出しが(比較的)安定します。
すばやさ154はひかえめサンダーやボーマンダ意識です。この配分の場合はほぼ『こだわりスカーフ』を持たせる事になると思います。
■とくこう153サンダー
サンダー(おくびょう):HP195(236)-こうげき99(0)-ぼうぎょ112(56)-とくこう153(60)-とくぼう110(0)-すばやさ154(156)
とくこうを抑えたサンダーです。この場合の調整は「かみなり」でHP振りメタグロス2発になります。
このサンプル配分の場合こうげき182ガブリアスの『こだわりハチマキ』「げきりん」の最大乱数以外耐えを実現するような振りになってます。『いのちのたま』「りゅうせいぐん」も98~の乱数を引かなければ耐えます。つまりこれに『こだわりスカーフ』を持たせれば相手のガブがハチマキ持ちでも後出しから「めざめるパワー(氷)」を撃てますしタイマンなら勝てます。
上のをもうちょっと硬くして、ドラゴンメタを貼る『こだわりスカーフ』型を考える場合はこうなります。
サンダーの耐久配分とその一例(内藤先生) ●第四後期
■197-113調整サンダー
サンダー(おくびょう):HP197(252)-こうげき99(0)-ぼうぎょ113(64)-とくこう145(0)-とくぼう111(4)-すばやさ158(188)
合理的にサンダーを考え、運用する場合こうなるだろうという物理耐久ラインです。こうげき182『こだわりハチマキ』ガブリアスの「げきりん」耐え、こうげき164『こだわりハチマキ』ガブリアスの「ストーンエッジ」耐え。
『こだわりハチマキ』系のガブリアスは後述する195-145系の耐久サンダーが流行している環境だと優先度が上がってくるので、それに対し最低限有利な確定数を獲得できる意味で無駄がないです。
例はすばやさを重視したサンダーの配分ですが、コレで理論値158というのも美しい数字です。理論値ならコレで『いのちのたま』ラティオスの「りゅうせいぐん」耐えも実現可能なので、バトレボなどではこの配分が一番多いと思います。
天候も想定して配分したタイプも存在します。この指標は特に確定耐えでも問題がないので確定耐えにしてありますが、PTによっては最大乱数以外耐えで妥協しているパターンもあります。
■195-145調整サンダー
サンダー(ずぶとい):HP195(236)-こうげき99(0)-ぼうぎょ145(216)-とくこう145(0)-とくぼう111(4)-すばやさ127(52)
僕が今ずぶといサンダーを使うならこういう振りにします。耐え配分としては素の状態でガブリアスの「げきりん」を最大乱数以外で2耐えできるライン。
ずぶといでガブリアスの「つるぎのまい」「げきりん」を耐えたいサンダーのすばやさを、最速バンギラスやのんきスイクンを想定して上げるなら絶対こういう形になって、相手のすばやさにほぼ振ってないようなサンダーにも変な乱数要素が絡まなければ絶対勝てるので合理的な配分だと思います。
ただ実際に仮想敵を想定する場合だと確定耐えを意識した極振り含めて想定してしまっていいと思います。コレは物理耐久サンダー側がすばやさを上げていきたい場合の一例です。
サンダーはその属性上ギャラドスに対して出していきたい場合もあるのでその場合もこういう振りにします。
■197-128調整+197-112調整サンダー
197-128→サンダー(おくびょう):HP197(252)-こうげき99(0)-ぼうぎょ112(56)-とくこう145(0)-とくぼう128(140)-すばやさ140(60)
とくぼうに振ることで『こだわりメガネ』ラティオスやボーマンダの存在を強く意識したサンダーです。
この調整の場合殆どが「でんじは」入りになります。この耐久調整は他にも様々な攻撃を耐える事が出来る指標なのでとくぼうに振るならこのような形になると思います。
PTによっては、天候も想定して配分したタイプも存在します。すばやさが激戦区なので、コレは最大乱数以外耐えを念頭に置いています。
■最速サンダー
サンダー(おくびょう):HP191(204)-こうげき99(0)-ぼうぎょ111(48)-とくこう145(0)-とくぼう111(4)-すばやさ167(252)
最速にするなら多分コレかHS極振りか『いのちのたま』「りゅうせいぐん」を意識した形になると思います。
最速にする意義はほぼ敵側サンダーの「でんじは」も見ての同系戦で、「はねやすめ」による相性変化を考えるとすばやさで勝る方が有利という発想から来てます。
『たべのこし』を使わない場合サンダーのHPはあまり効率の良いものではないので、すぐそこにあるHP191に設定して残りぼうぎょかとくぼうに振る事で削られた耐久性能を補います。
最終更新:2012年02月18日 02:34