「都市伝説と戦う為に、都市伝説と契約した能力者達……」 まとめwiki

連載 - 悪魔の少女-05

最終更新:

匿名ユーザー

- view
だれでも歓迎! 編集

悪魔の少女 05


俺のクラスメートは、馬鹿ばかりだ。どいつもこいつも俺より成績が悪いくせに、俺を蔑ろにする。
運動しか能がない奴が何故モテる!あんなバカのなにが面白い!社会のクズが俺にパンを買ってこいだと!
どいつもこいつも俺の事を、キモいだの、根暗だの!何故俺がバカ共と対等に会話すると思うのだ!
何故俺の靴が隠されなければならん!何故俺が蹴られなければならん!何故俺が社会のクズに金をやらねばならん!
だから、これはお仕置きなのだ。俺の都市伝説「不幸の手紙」を使ったな!
一週間以内とかは関係ない、受け取ってから十人に送っていなければ、対象になる。俺が能力を発動した時、手紙を持っている奴全員に、不幸な事が起こるのだ。
クラスの奴らがどんどん不幸になるさまは、非常に愉快だったぞ。
今や、手紙が何処まで広がっているのか知らないが、俺が能力を使う度に、何人ものバカが不幸になるのだ。ああ、なんて愉快なんだ。
だが、今は非常に不愉快だ。契約者らしき女に、突然襲撃されたのだ。真夜中の学校で追いかけっこをする趣味など俺にはないというのに。
「ちっくしょう!何なんだてめぇ!」
「何、私の知り合いがな、お前のばらまいた不幸の手紙で困ってるんだよ。だから、お前にお仕置きしようと思ってな。」
そう言って、女は走って来る。

くくく……、なめるなよ!

こちらからも女に向かって走りだし、擦り抜けぎわに、腕をたたく。あちらからも攻撃されたが、背中を殴られただけだ。だが、俺の攻撃は違う。
「くくく、受け取ったな!」
俺は両面テープで「不幸の手紙」を貼付けたのだ。
だが、その女はまったく慌てていなかった。それどころか、女は静かに笑っていた。
「お前、バカだろ。」
「な、なんだと!」
女はポケットから、十枚の封筒をとりだした。すると、何処からかぞろぞろと目つきのおかしい集団が現れた。女はそいつらに手紙を渡し言った。
「私は、お前の能力を知った上で戦いに来てんだ。対策しないわけがない。」
「そ、そんな、そんな簡単に、俺の、俺が、そんな、そんな簡単なわけないだろおぉぉぉ!不幸になれえぇぇぇぇぇぇぇ!!!」
その途端、床が抜け、俺が下の階に落ちた。

痛い、痛い、痛い、痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い!!!!!!!!なんだこれは!
「よう、大丈夫か?」
「きさまあああぁぁぁぁ!!!何をしたあああああ!!!!!!」
「お前と同じ事をしただけだ。背中についてるぞ、不幸の手紙が。例の知り合いから貰ったやつだから、効果は本物だろう?」
くそっくそくそくそくそっ!体が痛い!痛い!痛くて体が動かねぇ!
「どした?この程度の高さから落ちて骨折ったとか言うなよ?まあ、何でもいいや。
 さて、むやみに人を不幸にする奴はお仕置きしなきゃな。」
くっっっそおおおおおおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!!!!!!!!!!!!!

*



学校町東区某学校校門前

一人の少女がいた。
「疲れた~。」
「おねーさま!」
「よ~、ヒトトセ。手、大丈夫か?」
「はいっ!べつに骨折したわけではないので、すぐに治ります。」
「そっか。」
「それに、不幸な事ばかりでもないんですよ。」
「うん?」
「ピアノ教室に行かなくて良くなったので、今までよりもおねーさまといられるんです。」
「お前な~、はぁ、まあいいや。」
少女は苦笑いし、もう一人の少女を家まで送る為、歩きだしたのだった。


ちなみに、「不幸の手紙」の契約者は、手紙を書こうとする度にふるえが止まらなく程のトラウマができたらしい。



タグ:

+ タグ編集
  • タグ:
記事メニュー
ウィキ募集バナー