悪魔の少女 04
学校町南区某ホテル 朝
一人の少女がノックの音で目を覚ます。従業員の殆どいないこのホテルで誰だと、少し考え、すぐに思い当たる。ここ最近、毎日訪ねてくる少女がいた。
その少女だった場合、放置するのはまずいと判断し、少女はベッドから起き上がる。前のホテルで放置したところ、ドアを壊して入ってきたのだ。
そんな事をされては、困ると、少女はため息をつきながらドアを開けた。
「おはようございます、おねーさま!爽やかな朝ですよ!」
「…………ヒトトセ、私達は姉妹じゃないし、ここはマリア様に監視されてる学校じゃない。」
「おねーさま、日本では愛しい年上の女性を『お姉様』と呼ぶ習慣があるのです。」
「……ねぇよ。」
少女は、再びため息をついて、「ヒトトセ マイ」という名の「ひとりかくれんぼ」の契約者を見た。
「そういえばさ~、ヒトトセ。私、何も言わずにホテル変えたのに、よく見つけられたな~。」
「おねーさまは気配が、というより、まわりにいるモノの気配が強いですから、捜そうとすれば簡単に見つけられます。
しかしおねーさま、このホテルはどうかと思います。ラブホテルですよ!ラブホテル!」
「いいだろ別に。ここ管理が甘くて楽そうだったんだから。」
「…………まあ、いいですけど、……男さえ連れ込まなければ。でも、おねーさま、放火には注意して下さいね。」
「放火?」
「はい。最近放火が多いそうなんです。なんでも、油をまかれているのに、出火直前まで誰も気付かないらしいのです。」
「ふ~ん……」
ボクは男が嫌いだ。ボク自身も男の恰好をしているげど、べつに好きでこんな恰好をしているわけじゃない。
この前、男を女に変えているガスマスクの都市伝説を見たが、あいつが全ての男を女に変えてくれればいいのに。
もう一度言うが、ボクは男が嫌いだ。死んでしまえばいいと思う。だってあいつらボクにあんな事……、もし警察が来るのが遅かったら……。
とにかくあいつらは、死んでしまえばいい。だから、男しかいない家を、工場を、確実に男のいるビジネスホテルやラブホテルを、燃やした。
そして今日の夜も、いつものように火をつける準備をしていると、変な女に声をかけられた。
「お前か、最近の放火の犯人とやらは。」
雰囲気的に契約者らしい女のまわりには、二人の男と一人の女がいた。何の都市伝説だ?
突然、その内の女がボクに向かって走って来た。とっさに横に避けると、後の二人の男もこちらへ向かってきた。
ボクは学生服のポケットから、小瓶を二つ取り出し中身を男達にふりかけた。男達に白い粉がかかったのをみて。契約者の女は叫んだ。
「下がれ!」
男達は女の位置まで戻っていく。その間に、白い粉は黒い液体に変化する。
そして立ち位置が、女が声をかけてきた時と同じになる。しかし、男達はもう、火を近づけただけで終わりだ。あの黒い液体は石油なのだから。
これがボクの都市伝説「味○素は石油から作られる」の能力だ。
その少女だった場合、放置するのはまずいと判断し、少女はベッドから起き上がる。前のホテルで放置したところ、ドアを壊して入ってきたのだ。
そんな事をされては、困ると、少女はため息をつきながらドアを開けた。
「おはようございます、おねーさま!爽やかな朝ですよ!」
「…………ヒトトセ、私達は姉妹じゃないし、ここはマリア様に監視されてる学校じゃない。」
「おねーさま、日本では愛しい年上の女性を『お姉様』と呼ぶ習慣があるのです。」
「……ねぇよ。」
少女は、再びため息をついて、「ヒトトセ マイ」という名の「ひとりかくれんぼ」の契約者を見た。
「そういえばさ~、ヒトトセ。私、何も言わずにホテル変えたのに、よく見つけられたな~。」
「おねーさまは気配が、というより、まわりにいるモノの気配が強いですから、捜そうとすれば簡単に見つけられます。
しかしおねーさま、このホテルはどうかと思います。ラブホテルですよ!ラブホテル!」
「いいだろ別に。ここ管理が甘くて楽そうだったんだから。」
「…………まあ、いいですけど、……男さえ連れ込まなければ。でも、おねーさま、放火には注意して下さいね。」
「放火?」
「はい。最近放火が多いそうなんです。なんでも、油をまかれているのに、出火直前まで誰も気付かないらしいのです。」
「ふ~ん……」
ボクは男が嫌いだ。ボク自身も男の恰好をしているげど、べつに好きでこんな恰好をしているわけじゃない。
この前、男を女に変えているガスマスクの都市伝説を見たが、あいつが全ての男を女に変えてくれればいいのに。
もう一度言うが、ボクは男が嫌いだ。死んでしまえばいいと思う。だってあいつらボクにあんな事……、もし警察が来るのが遅かったら……。
とにかくあいつらは、死んでしまえばいい。だから、男しかいない家を、工場を、確実に男のいるビジネスホテルやラブホテルを、燃やした。
そして今日の夜も、いつものように火をつける準備をしていると、変な女に声をかけられた。
「お前か、最近の放火の犯人とやらは。」
雰囲気的に契約者らしい女のまわりには、二人の男と一人の女がいた。何の都市伝説だ?
突然、その内の女がボクに向かって走って来た。とっさに横に避けると、後の二人の男もこちらへ向かってきた。
ボクは学生服のポケットから、小瓶を二つ取り出し中身を男達にふりかけた。男達に白い粉がかかったのをみて。契約者の女は叫んだ。
「下がれ!」
男達は女の位置まで戻っていく。その間に、白い粉は黒い液体に変化する。
そして立ち位置が、女が声をかけてきた時と同じになる。しかし、男達はもう、火を近づけただけで終わりだ。あの黒い液体は石油なのだから。
これがボクの都市伝説「味○素は石油から作られる」の能力だ。
………………あれ?なんだ?この違和感。
学校町南区路地裏 夜
「悪魔憑き」の少女と、悪魔に憑かれた二人の男と一人の女、そして学生服の高校生がいた。
だが、高校生はこの状況に違和感を感じていた。敵は出会った時と同じ、人数、性別、立ち位置、なのに何かが違う。
そして、高校生がそれに気付いた時には、すでに手後れだった。一人の女に、後ろから押さえ付けられたのだ。
「駄目だろう、ちゃんと敵の顔を覚えてないと。そもそも、攻撃は避けてもどこへ行ったかは、見とかないと。」
高校生を押さえ付けたのは、少女の横に立つ女によく似た服装の、はじめに高校生を攻撃してきた女だった。
「くそっ、卑怯だぞ!離せ!この!」
「卑怯とか言われてもなあ。本当は挟み撃ちのつもりだったんだ。あっさり目を離したお前が悪い。
そんな事より、危ない火遊びをする奴にはお仕置きしなきゃな。」
だが、高校生はこの状況に違和感を感じていた。敵は出会った時と同じ、人数、性別、立ち位置、なのに何かが違う。
そして、高校生がそれに気付いた時には、すでに手後れだった。一人の女に、後ろから押さえ付けられたのだ。
「駄目だろう、ちゃんと敵の顔を覚えてないと。そもそも、攻撃は避けてもどこへ行ったかは、見とかないと。」
高校生を押さえ付けたのは、少女の横に立つ女によく似た服装の、はじめに高校生を攻撃してきた女だった。
「くそっ、卑怯だぞ!離せ!この!」
「卑怯とか言われてもなあ。本当は挟み撃ちのつもりだったんだ。あっさり目を離したお前が悪い。
そんな事より、危ない火遊びをする奴にはお仕置きしなきゃな。」
どうでもいい話だが、学生服の高校生の性別が実は女だと、少女が知るのはこの後の事である。