「くっくっくっくっく…」
「わ、笑わないでくださいよ、将門様っ!!」
「いや、悪い」
「わ、笑わないでくださいよ、将門様っ!!」
「いや、悪い」
…マッドガッサーの攻撃から、一夜明けて
「日焼けマシン」の契約者は、「首塚」に来ていた
マッドガッサーたちについて、報告しに来たのだ
他の仲間に被害が及ばないよう、少しでも、対応できるように
「日焼けマシン」の契約者が「首塚」を訪れた時、ちょうど他には誰もおらず、将門が一人起きていただけだった
「日焼けマシン」の契約者は、「首塚」に来ていた
マッドガッサーたちについて、報告しに来たのだ
他の仲間に被害が及ばないよう、少しでも、対応できるように
「日焼けマシン」の契約者が「首塚」を訪れた時、ちょうど他には誰もおらず、将門が一人起きていただけだった
…まぁ、あれだ
名乗らなくても、正体を見抜いてくれたのは嬉しいが
何も、あそこまで笑わなくとも
昨夜、少女にも笑われた事を思い出し、「日焼けマシン」の契約者はやや憂鬱になる
名乗らなくても、正体を見抜いてくれたのは嬉しいが
何も、あそこまで笑わなくとも
昨夜、少女にも笑われた事を思い出し、「日焼けマシン」の契約者はやや憂鬱になる
「…ふむ、そのまっどがっさぁとやらには、仲間がいるか」
「はい。少なくとも「魔女の一撃」と、あともう一人…そっちは、ちょっとどんな能力かわからないっすけど」
「はい。少なくとも「魔女の一撃」と、あともう一人…そっちは、ちょっとどんな能力かわからないっすけど」
だが、こちらに接近しようとしていた事は確か
接近戦を得意とするか、接触する事によって発動する能力なのだろう
用心するに越した事はない
接近戦を得意とするか、接触する事によって発動する能力なのだろう
用心するに越した事はない
「…他の者にも、伝えるべきだな。ご苦労であった」
「はい」
「はい」
報告を終えて、立ち去ろうとする「日焼けマシン」の契約者
…しかし
…しかし
「……あぁ、ちょっと」
「………?」
「………?」
将門に手招きされ、首をかしげる「日焼けマシン」の契約者
呼ばれるままに、将門に近づいて
ぐい、と突然手首を捕まれ、引かれた
呼ばれるままに、将門に近づいて
ぐい、と突然手首を捕まれ、引かれた
「----っわ!?」
ぼすんっ、と
そのまま、将門の腕の中に飛び込む体制になる
将門の片手は「日焼けマシン」の契約者の腕を掴んだまま、もう一方の手が腰に回される
そのまま、将門の腕の中に飛び込む体制になる
将門の片手は「日焼けマシン」の契約者の腕を掴んだまま、もう一方の手が腰に回される
「…将門様?」
「やはり、体格も変化しておるな…」
「やはり、体格も変化しておるな…」
しげしげと、将門は「日焼けマシン」の契約者を見つめる
そして、腰に回された手は、脇腹を通って、ゆっくりと上へと上がっていく
脇腹を、服越しとは言え撫でられた感触に、「日焼けマシン」の契約者はぞくりと体を振るわせた
そして、腰に回された手は、脇腹を通って、ゆっくりと上へと上がっていく
脇腹を、服越しとは言え撫でられた感触に、「日焼けマシン」の契約者はぞくりと体を振るわせた
「…あ、あの、将門様?…………っちょ!?」
「あぁ、胸もあるのか」
「あぁ、胸もあるのか」
ぴらり
胸元を軽く引き、中を覗きこむ将門
服の下では、女体化して膨らんだ胸元が、晒しで潰されている
胸元を軽く引き、中を覗きこむ将門
服の下では、女体化して膨らんだ胸元が、晒しで潰されている
「まぁ、デカくはないっすけど……一応」
「大きくないなら、隠す必要もなかろ?」
「大きくないなら、隠す必要もなかろ?」
にやり、笑ってくる将門
…まぁ、(「日焼けマシン」の契約者の感覚だと)貧乳ではあるが、服で隠すには少々辛い大きさ
……隠さないと、知り合いに会った時とか、バイトの時、確実にバレる
それは、ちょっと勘弁願いたいところである
…まぁ、(「日焼けマシン」の契約者の感覚だと)貧乳ではあるが、服で隠すには少々辛い大きさ
……隠さないと、知り合いに会った時とか、バイトの時、確実にバレる
それは、ちょっと勘弁願いたいところである
「一応、知り合いと顔合わせたらまずいんで…」
「なら、ここでは外していてもいいな?」
「なら、ここでは外していてもいいな?」
くっく、と笑う将門
つい、と、晒しと胸の間に、指先が入り込む
つい、と、晒しと胸の間に、指先が入り込む
「ちょ、将門様………っひゃ!?」
「どうした?」
「どうした?」
冷たい指先の感触に、ぞくり、体が震える
つい、と晒しの間に入り込んだ指先が、動く
つい、と晒しの間に入り込んだ指先が、動く
「………んん」
晒しを外す…と言いつつ、そうではなく、胸元を悪戯するような動き
手首を抑えていたはずの手は、いつの間にやら腰に回されていた
手首を抑えていたはずの手は、いつの間にやら腰に回されていた
「あ、あの…?」
…ここまでされて、「日焼けマシン」の契約者には、セクハラされている自覚はない
元が男性であるが為に、そんなもん受けるはずはない、と信じきっているのだ
……他人から見て、元の姿の時でもたまにセクハラを受けているのだが、本人が気づいていないから仕方がない
元が男性であるが為に、そんなもん受けるはずはない、と信じきっているのだ
……他人から見て、元の姿の時でもたまにセクハラを受けているのだが、本人が気づいていないから仕方がない
「どうした?」
耳元で囁かれ、その声にすら、体が震える
なんだか、妙な感覚だ
なんだか、妙な感覚だ
「そ、その…なんだか、くすぐった……」
「……なぁに、すぐによくなる」
「……なぁに、すぐによくなる」
つつ、と腰に回された手が、ゆっくり、ゆっくりと、下へと降りて…
「…………将門公?」
聞こえてきた、低い声に
先ほどまでとは違う意味で、「日焼けマシン」の契約者は体を跳ねらせた
振り返れば、声の主が見えるはずだが…なんだか、振り返る事ができない
先ほどまでとは違う意味で、「日焼けマシン」の契約者は体を跳ねらせた
振り返れば、声の主が見えるはずだが…なんだか、振り返る事ができない
「…何をなさっているので?」
低い、低い声
聞き馴染んだこの声が、こんなにも低くなっているのは、初めて聞いたかもしれない
くくくっ、と、その声に対して、将門は楽しげに笑った
聞き馴染んだこの声が、こんなにも低くなっているのは、初めて聞いたかもしれない
くくくっ、と、その声に対して、将門は楽しげに笑った
「あぁ、お前か……なぁに、可愛がっていただけの事だ」
「……あなたという方は」
「……あなたという方は」
深々と、ため息が聞こえてくる
…ぎ、ぎ、ぎ、と
「日焼けマシン」の契約者は、ようやく意を決して、振り返る
そこにいたのは……やはり、黒服だった
サングラスのせいで、表情はよくわからない
…ぎ、ぎ、ぎ、と
「日焼けマシン」の契約者は、ようやく意を決して、振り返る
そこにいたのは……やはり、黒服だった
サングラスのせいで、表情はよくわからない
「…その子から、手を離してください」
「おや?放す必要性などないと思うが?」
「おや?放す必要性などないと思うが?」
なんとも、楽しげな将門
それと対照的に、黒服はやや機嫌が悪そうだ
それと対照的に、黒服はやや機嫌が悪そうだ
「……マッドガッサーの一味について、「組織」で掴んでおります情報を伝えに参りました。お伝えしますので、その情報を集中して聞く意味で、その子からは手を放してください」
「なぁに、このままでも聞ける」
「……将門公」
「なぁに、このままでも聞ける」
「……将門公」
静かに、火花が散っているような錯覚
黒服と将門のそのやり取りに、「日焼けマシン」の契約者はやや途惑う
黒服と将門のそのやり取りに、「日焼けマシン」の契約者はやや途惑う
……やがて、先に折れたのは将門の方だった
するり、「日焼けマシン」の契約者から手を離す
するり、「日焼けマシン」の契約者から手を離す
「…し、失礼します」
こそこそと、将門から離れる「日焼けマシン」の契約者
…未知の感覚に、やや体が熱い
…未知の感覚に、やや体が熱い
「大丈夫ですか?」
「っ、あ、あぁ」
「っ、あ、あぁ」
黒服に触れられ、ぴくり、跳ねる体
一体、どうしたと言うのか
ますます、わからない
一体、どうしたと言うのか
ますます、わからない
「…少し、休んでいるといいでしょう。私は、将門公に情報をお伝えしますので」
「……あ、あぁ」
「……あ、あぁ」
こくこくと頷き、部屋の隅に移動する「日焼けマシン」の契約者
じわじわと、体の内側が熱いような、妙な感覚
よくわからなくて、混乱する
黒服が、将門に報告している内容など、ほとんど耳に入る事無く
「日焼けマシン」の契約者は、今の己の体の状態を抑えようと必死なのだった
じわじわと、体の内側が熱いような、妙な感覚
よくわからなくて、混乱する
黒服が、将門に報告している内容など、ほとんど耳に入る事無く
「日焼けマシン」の契約者は、今の己の体の状態を抑えようと必死なのだった
終われ