「都市伝説と戦う為に、都市伝説と契約した能力者達……」 まとめwiki

連載 - ハーメルンの笛吹き-16

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【上田明也の綺想曲5~国立「久遠寺病院」~】

盲目の少女は語る。

「三十秒後にね、
 あそこのトラックのタイヤが昨晩偶然道路に捨てられていたナイフを踏んでパンクするの。
 その時の勢いで民家にぶつかるけどそこで怪我人はナイフを捨てた少年。
 少年は学校ではいじめられていて仕返しの為にナイフを買ってみたけど何かする度胸もなくてナイフを捨てたわ。
 そしてその少年は四日後に貴方に操られる予定だったのだけれど貴方が予言を聞いたせいで未来は変わるわね。
 そうそう、思い出したわ。
 貴方だけど三年後に死ぬわね、まあまあ自業自得だわさ。
 あんたは今まで生きていたことが奇跡みたいなものね、そしてあと三年生きると言うこともまた奇跡よ。
 しかしまた腹立たしい腹立たしいあんたみたいに、
 他人のことなど犬畜生以下にしか見ていなくて
 自分のことを神か仏のような存在だと勘違いしていて
 殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して
 奪って奪って奪って奪って奪って奪って奪って奪って奪って奪って奪い尽くして
 他人に危害と災害と損害と損壊と後悔を与え続けた人間がまあまあ生意気なこと言うわ。
 良いわよ良いわ、貴方の話くらい聞いてあげる聞いてあげるこの暇なぼくがじっくりたっぷりねっとりと
 一つも漏らさず聞いてあげるから話し続けなさい。
 ちなみにあなたはそんなぼくを無視して五秒前から話し続けているけれども今から十秒後に要件を話し終えるわ。
 ただしそれを聞いた瞬間にあなたは未来を変える可能性を手に入れたのよ。」

ドォン!

病院の個室の窓から民家にトラックが突っ込む光景が見えた。
しかし構わずに俺は話を続ける。

ラプラスの悪魔の契約者の名前に偽りは無しかな、Ms.レイモン?」

「橙で良いわ、ああしかしつまらないつまらない。
 病室のトビラノ向こうでぼくに脅えている都市伝説の行動もすでに予定されているし貴方との会話も完全に予定されている。
 ぼくの規定してしまった世界の中ではぼくの規定したようにしか世界は動かないの。
 そこで誤差を起こせるのは悪魔を超える存在だけ、神とかね。
 因果律の終着点たる私は因果律の内部にある存在を全て把握して補足して規定している。
 しかし間違っても期待などしていないわ、どのみち全て消えていくのだもの。
 唯一ぼくの快楽たり得るのはぼくの会話、ぼくの脳内は常に先の状態を知るが故に自由意志に任せられた因果律の外にある存在。
 唯一先が読めないのよ。
 この退屈がわかるのかしら、上田明也?」

「話は聞いてたが本当に貴方みたいな都市伝説との契約者が居るなんて……。」

「たいしたことないわ、私には丹念な鍛錬も苦労した訓練も無くてただやれることをやっているだけ。
 あなたたちのほうがよっぽど変わっているわ。」

「都市伝説契約者、しかも強大すぎる能力を持つ人間を収容する病院に居る貴方に訓練は要らないでしょうよ。」

「病院?笑わせるわ。ここは収容所よ、ぼくみたいなどうしようもない人間を永久に収容して社会に出られなくする為の場所。
 此処自体が都市伝説みたいな物なんだから私も出られないしね。
 本人の意志を無視した医療行為は医療行為ではなくて只の拷問よ。
 此処の人間はそれを理解していない。
 ぼくは自由に生きたいのよ、無理矢理延命させられて、予言を吐き続ける機械でいることなんて出来ないわ。
 ぼくの身体はすでに契約の反動でボロボロ、死ぬときはこのベッドじゃなくて畳の上とかで死にたいのよ。」

彼女の名前は橙・レイモン。
現在12才。
ご両親は余程柑橘類が好きだったに違いない。
父親はドイツ人、母親は日本人のハーフ。
8才の時に都市伝説と契約してその直後にどこぞの国家に拉致される。
それ以降はその国家機関の手によって軟禁状態のまま生きていたがその情報を都市伝説「貴人サンジェルマン」がその情報を入手。
そしてすったもんだの末に彼の友人であるこの俺が彼女に会いに来たのである。

「じゃあ本題に入ります、橙さん。
 貴方は此処を出たい、それで良いのでしょうか?
 俺は貴方をここから救出するように言われています。」
「出たい、出られない、出られるわけがない、だから出ない。
 ぼくの予言がそう言っている以上駄目よ。
 あんたは…………。」

出たい、それなら良いんだ。
こんな丁寧なしゃべり方も疲れた。

「いやいやあんたの言葉は聞いちゃいねえ。」
「何を言ってるの?死ぬわよあんた!そもそも貴方はここに来る予定じゃなかった!!」
「あんたの意志を聞いている。」
「ちょっと!」

俺は彼女の身体に巻き付いていたコードというコードを抜き取ってお姫様だっこの要領で抱き上げた。

「ほら、行くぞ!」
「何するのよ?この点滴打っておかないとぼく死ぬんだけど……。」
「安心しろ、こっちにも医者は居るさ。」
「どういうこと?あんたは一人じゃないの?あんたもどこかの組織の人間?」
「あ?俺の仲間は都市伝説って意味ならそこのドアに隠れている奴しか居ないけど?」
「かみ合わないわね、まるでアンタの口ぶりではあんたに協力する医者やここへの潜入を手引きした人間が居るみたいよ。」
「ああ……、あれは仲間とはちょっと違うんでね。」

ドアを開けるとメルが待っていた。
「マスター、終わりましたか?合流地点まで急ぎますよ。」
「おう、急いで行こうか。」
「ねえ、合流地点ってどういうことよ。貴方の仲間らしき人なんて影も形もみあたらないわ!」
「ああ……それなら……。」


「動くな!」
ガチャリ、背中に拳銃を突きつけられる。
「その子供を置いてそのまま両手をあげて地面に伏せろ。」
女性の声。
年頃は恐らく二十代後半。
都市伝説とは契約しているのか?
確率は高いな。
「あの……。」
「私の質問以外に答えるな。あとそこの都市伝説に妙な指示を出そうとするなよ。
 その瞬間にお前の命は無くなるぞ。
 それでは質問だ。
 誰に命令された?」
「チッ……、“組織”だよ。
 都市伝説の黒服ってあんたも知っているだろう?あれを抱えている組織だよ。
 俺はフリーの契約者だったんだが能力を買われてここへの潜入を命じられたんだ。」
「嘘だな、私達の国と組織は取引をしている筈だ。
 組織と私達は互いに干渉を持たないようにしている。」
「ふん、お偉いさんの考えることは解らないねえ。」
パァン!
銃声の後に自分の手を見てみると指が一本吹き飛んでいた。
「………やってくれるね。」
「うめき声一つあげないの?指を飛ばされても平気な顔している人間が自分の雇い主のことを簡単に話すかしら?
 ああ、こちらA地区、侵入者を発見、捉えました。応援をお願いします。
 話さないとドンドン貴方の指やら何やら無くなっていくわよ?」
「………だから今言った通りだ。
 組織だってーの。往生際は良い方n………。」

ドォン!
丁度天井に向けていた背中で大きな爆発が発生する。
爆発は当然女を包む。

「ああ……いってええなああ!!!!」
黒こげになった女を無視して立ち上がり、吹き飛ばされた指を拾う。
「マスター!」
「上田明也!」
「大丈夫だ。それよりすぐに行くぞ。追っ手が来る。橙、どこから来るか解るか?」
「そこの角から三人、後ろの通路には四人、今の騒動を聞いてあと十人がエレベーターを使って降りてくる!」

ラプラスの悪魔の能力はのぞき窓のような物を発生させてそこから物を見るらしい。
彼女に視力は無いがそこから様々な物を見ることが出来るのだろう。

「じゃあ階段か、メル、笛の用意をしておけ。橙、この階には契約者の子供が何人いるんだ?」
「私含めて十人ね、場所は向こうの路地に沿った病室にそれぞれ閉じ込められているわ。面識ないけど。」
「了解した、じゃあそいつらも使おうか。」
「あんた何する気なの?」

次の瞬間、病院内部で炸裂する爆音。
リストによると「旧日本軍の不発弾」の契約者がここには居るらしい。
それが子供だとは知らなかったが……、まあ良かろう。

「今の内に説明しておくとだ。
 俺にはほぼ無条件に子供を操る能力が有る。
 それを使ってここに居る契約者を暴走させた。
 今からここは敵も味方もない危険地帯だ、一気に抜けるぞ!」
「なにやってるの!?自分だって危なくなるじゃない!」
「俺達3人、敵はたくさん、混乱した状況になれば成る程俺達の方が有利。」
「橙さん、諦めてください。彼はこういう人ですから。」
「おい橙、今の階段とエレベーターはどっちが安全だ?」
「え、今だとエレベーターね。階段は待ち伏せられているわ。」

混乱した隙をついてエレベーターに乗り込む。
エレベーターについているカメラは危ないだろうが階段で待ち伏せをかけている相手の数の方が大変だ。

「ただやっぱり貴方は脱出できないわ。」
少女は呟く。エレベーターの階数表示は一階をすでに指している。
「そいつが居るんだもの。」
開いた扉の向こう側には中年太りの男が立っていた。

「やぁ、病室から逃げ出すとは悪い子だねぇ。うふふふふふふ。」
「一人か……?」
太った男は一人で気味悪く笑っていた。
パチッ
男は笑いながら指を弾く。

ドン!

また爆発だ。
しかも今度は俺の目の前で。

「うふふふふふふ、俺の都市伝説は旧日本軍の不発弾。
 場所を指定して二十秒そこを見続ければ自由なタイミングでそこを爆発させられる。
 爆発物をしかけられるのは三カ所までだけどね。
 さっきの爆発も勿論俺だよ。お前は何か勘違いしているようだがお前を脱出させてきたのは俺なんだぜ?」
「どういうことだ?」
どうやら事前に手に入れていた情報に間違いが有ったらしい。
「いや俺さ、その子に脱出して来て欲しかったのよ。
 で、この混乱に紛れてあんたに死んで貰えばその子も一緒に死んだことにして俺の物にできるでしょ?
 うふふふふ、女子病棟には入れなかったから楽しみだったんだ……。」
橙は脅えた表情で俺とメルの後ろに隠れていた。

「チッ……、ゲス野郎め……!」
「どう間違ってもマスターだけはその言葉を言ってはいけない。」
「知っている。」
そして男は再び語り始める。
「それでなんだけどさあ、俺はどこに不発弾を埋めていると思う?」
「……しまった!」
すぐに物陰に隠れる。

「うふふふふ、遅い遅い!もう君の身体に不発弾を埋めさせて貰ったよ!
 と言うわけで……爆破だぁ!!」
成る程、俺がここで爆破される状況をこいつは見ていたのか。
ふん、爆破なんて問題にはならないさ。




「必殺・サンジェルマンキ~ック!」

ガコン
どこからともなく急に現れた青年が太った男を蹴り飛ばす。
「なに?何があったの?」
慌て始める橙。
「やっと来たかサンジェルマン。」
「遅いですよ、マスターは今回結構ピンチだったんですよ!」
「ああ、すまないねアキナリ、そしてメルちゃん。」
金髪をかき撫でてナルシストっぽく格好を付けている。
「今回の話って登場するのはお前一人で充分だったんじゃないの?」
「いや、俺だと彼女からは見えも聞こえもしないのよ。」
「ねえ、二人とも。なんであいつは動かないの?あんた達は誰と話してるの?」
橙は訳がわからないらしい様子で俺達に尋ねる。
「………ほらね?」
「解った、説明は後でじっくり聞くよ。
 筆者が疲労で死にそうになっている。」
「そうしてくれるとありがたいだろうね、それじゃあとりあえずこの病院を抜けるからついてきて。」
「はーいよ。」

橙を抱きかかえると俺とメルはサンジェルマンについていったのであった。


「アキナリ、その子に能力を解除するように言ってくれないか?」
病院から脱出するとすぐにサンジェルマンは俺に指示した。

「ふむ、……そういうことか解った。」
「上田明也は何をやっているのかしら?」
まだ事情が飲み込めていない橙は首をかしげる。
「橙さん、都市伝説を使わない状態にしてください。」
メルが俺の代わりに指示を出す。
「え、どういうことなのハーメルンの笛吹き?」
「まあまあやってみろ、それで少しは事情が解るはずだから。」
俺とメルに言われてやっとやる気になったらしい。
「これを解くと目が見えなくなるけど……。解いたわ、上田明也。」
「やあ、お嬢さん、僕の声は聞こえるかな?」
「――――――!?」
彼女はさぞかし驚いたであろう。
隣から急に全く別の人間が現れたのだから。



「貴方は誰なの!?」
「こんにちわ、お嬢さん。僕の名前はサンジェルマン。今回君を助ける算段をした人間だ。」
「マスター、これってどういうことですか?」
二人の様子を見たメルが俺に問いかけてくる。
「ああ、ラプラスの悪魔じゃサンジェルマンは捉えられないんだろう。」
「う~ん……?」
まだ解っていないらしい。
「ラプラスの悪魔というのはある瞬間における全ての物質の力学的状態と力を知ることができ、
 かつそれらのデータを解析できるだけの能力の知性を持つ仮想の存在なんだ。
 サンジェルマンは不老不死だ。故に全ての時間空間に存在しているに等しい存在なんだろう。
 すべての時間場所で連続して存在し続けている存在なんだからラプラスの悪魔が知覚できるわけもない。
 まあ推論だけどな。」
「ちょ、ちょっと解りました。とにかく能力の相性が悪いって事ですね。」
「まあそういうことにしておけ。」
橙とサンジェルマンの二人はまだ話を続けていた。

「とりあえず君はしばらく能力を使わない方が良い。」
サンジェルマンは警告する。
「なんでよ、これがないとぼくは何も見えないわ。」
橙は聞かない。
「でもその能力を使いすぎていると貴方死にますよ?」
「何よ、ぼくだってね、この契約で始めて目が見えるようになったの。
 目の見えなかったぼくが始めて見た世界がどれだけ輝いていたか貴方は解る?いや、わからないわ。」
「だけど貴方の能力は大味すぎるんですよ、もっと小規模に小規模に抑えて使わないと脳に負担がかかります。」
「そういう貴方は何様なの?余程都市伝説の使い方に習熟しているみたいね。」
「ええ、不老不死ですから。時間だけはありあまっています。」
「さっきのサンジェルマンって……、偽名かなんかじゃなくて自分は本物だって言いたいのかしら。」
「そうですよ。ちなみに貴方の能力はもっと範囲を狭くすれば身体に負担は無くなります。
 貴方にはこれからその方法を教えようかと。」
「……あほらしいけどまあ良いわ、とにかく助けてくれてありがとう。
 上田明也もハーメルンの笛吹きもありがとう。
 それだけは言っておく。」

「どういたしましてです、橙さん。」
メル……お前は今回ほとんど仕事していなかっただろうに。
「安心しろ橙、俺もサンジェルマンは信じられない。だからさっき仲間とは言わなかったし。」
まあ良い、今回は気にしないことにしておくか。
「うわひどっ!アキナリそれはねえよ!」
大げさなリアクションで落ち込んだ振りをする。
「一々大げさなリアクションをする奴め。」
「不老不死というのは暇なんですよ。」
「暇つぶしに付き合わされる方は堪らないがな、さっさと薬ヨコセ。指がくっつかなくなる。」
「アア、ごめん忘れていたよ。ほら、僕の錬金術で作った薬。」
「さんきゅう。」
塗ってから指をつけると面白いほど簡単にくっつく。
「なあ、これって接着剤の類なんじゃねえの?」
「アクリル樹脂系ですね。」
「瞬間接着剤じゃねえか!」
「くっつけば何でも良いんだよ!!」
「お前が言うと冗談に聞こえないからやめて!?」

俺とサンジェルマンのやりとりに呆れたように橙が口を開く。
「ねぇ、ところでこれからぼくはどうなるの?薬とかなんだとかは作れるらしいのは解ったけど寝る場所とかなんだとか。」
「ああ、それ言い忘れていましたよ。アキナリ、君に貸した家は広かったですよね。」
俺に会話を振るな、と言いたいが仕方ない。
「そうだな、だがそれがどうした?」
「いや、僕って旅行で良く自宅を空けるものですから君に彼女を頼もうかなあと。」
「それは狼に羊の番をさせるような物だと思うがどうだろう、我が友よ。」
「良いじゃないですか、狼は群の仲間を必死で守るのですよ?」
「大体橙はどうなんだ、俺のようなロリコンの元に預けられるのは嫌だろうさ。
 その上俺だって家事の出来ない子供をすでに一匹飼っているんだ!
 借りているとはいえ俺の家は保育園ではない。」
「マスター、飼っているとは失礼な!家事は私にさせないだけじゃないですか!」
「お前コーヒー淹れる以外何も出来ないじゃねえか!皿を何枚割った!キッチン無双かましてんじゃねえぞ!
 これほど悲しい千人切りも予想できなかったわ!」
「うるちゃい!朝のコーヒーで貢献度は充分じゃないですか!」
「誰がうるちゃいだと!?表出ろ!」
「ここが表です!」
「はっはっは、痴話喧嘩ですか?」
「「ちゃうわ!」」
「あははは……。」
ぎゃあすかぎゃあすか騒いでいると橙が笑い出した。
「どうした橙?」
「いや、眼ではみんなの様子が見えないけれどすごく楽しいなと思って。
 こんなに楽しいのって久しぶりで……。」
しばしの沈黙。
「……まあなんだ。今回はちょっと良い事したか。
 この馬鹿の所が嫌なら俺の所に来い、悪いようにはしないよ。」
ちょっと照れてしまった。偶には良いことするのも悪くない、というか良い。
「アキナリ、偶には正義の味方を気取るのも悪くないでしょう?」
「ああ、偶にはな。」
「じゃあそろそろ家に帰りましょうか?」
サンジェルマンがそこら辺の建物のドアを適当に開く。
適当に開いた先には見覚えのある彼の家だった。
というか俺が今借りている家だった。

「え?こんなところに家?」
橙は驚いている。
「これも僕の能力ですよ、ここから大分離れた所にあるアキナリの家にワープしました。」
「もう驚けない……。」
「安心しろ、こんなチートがそうそう物語に出て堪るか。」
「なんだ、まるで僕が物語からは意図的にはぶられているみたいじゃないですか。
 僕にはまだまだ野望があるんです、彼女の救出はその一環。
 これからもアキナリには働いていただきますよ?
 そして僕はこれからも暗躍します。今回の事件も表面上は貴方一人があの施設に侵入」
「ただし無料働きは次から無しだからな。」
「そうですね、じゃあ次からは何か考えておきますよ。
 これから一週間ほどその子の特訓の為に家に行きますからご飯作ってくださいね?
 あなたの家に置いてある牡蠣の塩辛でご飯食べたくてしょうがないんです。」
「俺の料理目当てじゃないしなそれ。」

サンジェルマンが何を考えて居るかは全く解らない。
解らないが良いだろう、すくなくとも橙は救えたのだ。
そう思って俺は家の大きなソファーにどっかりと座り込んで眠ったのだった。
ちなみに丁度一週間後、俺は女性に変えられることになるのである。
【上田明也の綺想曲5~国立「久遠寺病院」~ fin】

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