「都市伝説と戦う為に、都市伝説と契約した能力者達……」 まとめwiki

連載 - 赤い靴-16b

最終更新:

Bot(ページ名リンク)

- view
だれでも歓迎! 編集
○月×日 22:38 職員室前 階段前


 ナイスロリータを連れた少年と共に、念のため校舎一階をくまなく探索しておいた
 恐らく…一階には敵対勢力や他のマッドガッサーを止める為にやってきた勢力はいないはずだ
 やたらと広い学校だから、すれ違っている可能性も否めないが…

 ちなみに、大体育館は調べていない
 あそこは、完全に封印状態だ
 ……多分、空けた瞬間に黒い悪魔が溢れ出す
 あれは、危険すぎる。精神ダメージ的な意味で

「…後は二階か」
「み、上に上がるの!」

 ナイスロリータである花子さんと、その契約者がそう言ってくる
 確かに…マッドガッサーを止める意味でも、一階にいる理由は最早ない

「階段がスロープ状になってるところがあったわよね?あそこから行けば「13階段」の能力にも引っかからないわよね」
「そうだな。他に二階へあがる手段は…まぁ、なりふり構わなければいくつかあるが。一番安全に、となるそこだな」

 さて、そこまで走るとするか
 契約者の体を、抱きかかえようとして

「………うん?」

 ふと
 すぐ傍の階段から…違和感を感じた

「どうしたの?」
「…いや」

 目の前の階段には、「13階段」の能力が発動している
 階段の13段目に、異空間への扉が出来上がっているのが、はっきりと自分には見えるから
 その……「13階段」による異空間から
 人間の、気配を感じたのだ
 それも、都市伝説契約者の

「…誰か、「13階段」の能力で飲み込まれているみたいだな」
「え…わかるのか?」

 花子さんの契約者の言葉に、あぁ、と頷いてやる
 一応、今現在はまだ生きているようだが…
 助けるべきだろうか?

「みー…?助けられないの?」

 …おぉう!?
 ナイスロリータがしょんぼりしている、だと!?
 これは、何とかしなければ!!

「…異空間に干渉して、引っ張り出してみていいだろうか?」
「できるの?赤い靴
「あぁ。異空間を使った転移は封じられているが、他の異空間に干渉するくらいなら」

 やってもいいか?と契約者に尋ねる
 こくり、契約者は頷いてきて
 よし……ナイスロリータに笑顔を取り戻す為にも、やるか!

 目の前の階段に、手を伸ばす
 そこに作られた異空間への扉に、手をかける感覚
 こじ開けるように、異空間を開き……中を、見た

「------っ」

 これは、また…悪趣味な空間だ
 感じた、濃密な血の匂い
 血の海が、どこまでもどこまでも広がっている

 その、血の海の中に
 一人……生きた、人間の姿が見えた
 他は全て「13階段」の能力で使役されている存在のようだが…あの人間だけは、違う
 恐らく、あれが「13階段」の能力で引きずり込まれた存在だ

 その、髪の短い女性に手を伸ばす
 血の海に手が入ってしまうが、仕方ない
 がしり、彼女が着ている服に手がかかった

 ----これで、引きずりあげられる!

 ずるり、と……干渉した異空間の狭間から、その女性を引きずり上げた

「おや?」
「うん、どうやら死人一歩手前と言う訳でもなかったみたいだな」

 引き上げられた女性は、やや不思議そうな……そして、少し残念そうな表情を浮かべていた
 …何故、残念そう?
 首から下が血で真っ赤に染め上げられているが、とりあえず外傷はなさそうだ

「大丈夫か?」
「み?だいじょーぶなの?」

 少年と花子さんが、女性を気遣うように声をかけた
 契約者は、やや胡散臭そうに女性を見詰めている

「あぁ、ボクの事なら、何も問題はない」

 女性はそう言って…こちらを、見あげてきた
 ババアだが、世間一般で言う美人に該当する顔立ちだろう
 だが、どこか冷たさと言うかそんなものも、同時に感じて

 ……さらに
 全身を、何かが走りぬけた

 どさっ!!

「「「あ」」」

 女性から手を離してしまい…女性は、床に落ちた
 咄嗟の事で受身が取れたかどうかは、わからない

「痛いじゃないか」
「よくわからんが、背筋を悪寒が走った。むしろ、本能が逃げろと叫んだ。反省はしていない」
「幼女相手にあんたがそれを感じられるならともかく、なんであんたがそれを感じたのよ」

 契約者に突っ込まれたが、自分でもよくわからないから仕方ない
 よくわからんが、この女性に……女体化してしまっている自分は、長時間接近していてはいけないような
 そんな予感を感じたのだ


 ーーーーーいや、もしかしたら
 彼女の全身に纏わりつく、この血の匂いに
 忌まわしい記憶を掘り起こされつつある事を
 自覚してしまったからかも、しれないが



to be … ?




タグ:

+ タグ編集
  • タグ:
記事メニュー
ウィキ募集バナー