ずるりっ
女が、階段に引きずり込まれていく
階段から伸びる、血塗れの手に引きずり込まれていく
女は泣き叫び暴れるが、逃げられない
ずるりっ、ずるりっ
女はそのまま、階段に引きずり込まれていって…
女が、階段に引きずり込まれていく
階段から伸びる、血塗れの手に引きずり込まれていく
女は泣き叫び暴れるが、逃げられない
ずるりっ、ずるりっ
女はそのまま、階段に引きずり込まれていって…
…女を引きずり込んだ、階段の「13段目」が、ふっ、と消える
その様子を、にやにやと見下ろしている人影があった
階段の手すりに腰掛け、それを見下ろす
階段の手すりに腰掛け、それを見下ろす
「よし…いいぞいいぞ。やっぱ強いぜ、『13階段』……!」
けらけらと、それは笑う
そうだ、自分が契約した都市伝説は強い
階段さえ傍にあれば、自分は無敵なのだ…!
そうだ、自分が契約した都市伝説は強い
階段さえ傍にあれば、自分は無敵なのだ…!
都市伝説 「13階段」
普段は12段しかない階段が特定時刻には13段になり、その13段目を踏むと使者に引きずり込まれるという都市伝説
契約により、特定時刻でなくとも13段目を具現化させ、踏んだ相手を引きずり込めるようになった
元々13段以上ある階段の場合も、13段目を踏んだ相手を引きずり込む事が可能
当然、階段がない場所では無力である
契約により、特定時刻でなくとも13段目を具現化させ、踏んだ相手を引きずり込めるようになった
元々13段以上ある階段の場合も、13段目を踏んだ相手を引きずり込む事が可能
当然、階段がない場所では無力である
ちりんちりん…
彼は、夜道を自転車で走っていた
まったく、深夜のバイトは疲れてしまう
自転車で、事故らないように気をつけないと…
彼は、夜道を自転車で走っていた
まったく、深夜のバイトは疲れてしまう
自転車で、事故らないように気をつけないと…
……グキッ!!
「がっ!?」
---ッ突然、彼の腰を激痛が走った
その瞬間、バランスを崩し…ガシャンッ!!と
自転車を転倒させた彼は、その場にうずくまって、動けなくなってしまった…
その瞬間、バランスを崩し…ガシャンッ!!と
自転車を転倒させた彼は、その場にうずくまって、動けなくなってしまった…
「ひ~ひっひっひっひ!!」
けたけたけた
倒れた青年を見下ろし、少女が笑う
箒に乗った、可愛らしい少女
その姿は、魔女そのもの
倒れた青年を見下ろし、少女が笑う
箒に乗った、可愛らしい少女
その姿は、魔女そのもの
「ひ~ひっひっひ!!楽しい国だねぇ、日本ってのは!何故か若返れたし、本当最高だよ」
けたけた、けたけた笑いながら
魔女は、箒で空を飛びまわり、獲物を探し続けるのだった
魔女は、箒で空を飛びまわり、獲物を探し続けるのだった
都市伝説 「魔女の一撃」
ヨーロッパなどでは、ギックリ腰は魔女の仕業である、と信じられてきた
それの具現化が彼女である
元々はババアだったが、日本に来たらなにかの魔女っ娘と混ざったのか若返った
今のところ契約者は存在せず、ギックリ腰を起こさせる以外に特に能力は発見されていない
それの具現化が彼女である
元々はババアだったが、日本に来たらなにかの魔女っ娘と混ざったのか若返った
今のところ契約者は存在せず、ギックリ腰を起こさせる以外に特に能力は発見されていない
「え~と…あれ、どこだっけ…」
ごそごそ
女性は、鞄の中を探りながら歩く
あれ、おかしいな
携帯は、確かに鞄の中に…
女性は、鞄の中を探りながら歩く
あれ、おかしいな
携帯は、確かに鞄の中に…
「…あ、あったあった」
ほっといて、彼女は鞄から携帯を取り出す
…いっそ、見付からなければ良かった、と
後悔する暇が、彼女にあっただろうか?
後悔する暇が、彼女にあっただろうか?
ぴ、と、携帯を操作した…その瞬間
どごぉんっ!!と、携帯が爆発した
携帯の画面を見つめていた彼女
腕と、頭が吹き飛んで……あっさりと、その命を散らしてしまったのだった
どごぉんっ!!と、携帯が爆発した
携帯の画面を見つめていた彼女
腕と、頭が吹き飛んで……あっさりと、その命を散らしてしまったのだった
「…く………くく……」
…その、光景を
離れた所から見ていた男がいた
女の持っていた携帯が爆発した事で、周囲の人間はパニックになって
往来の真ん中に、腕と頭が吹き飛んだ死体が転がっている
離れた所から見ていた男がいた
女の持っていた携帯が爆発した事で、周囲の人間はパニックになって
往来の真ん中に、腕と頭が吹き飛んだ死体が転がっている
「くく………くくくくく……っ」
その様子を見て
男は、俯いて…体を、震わせていた
男は、俯いて…体を、震わせていた
「く…………くく………くけ、くけけけけけけけけけけけけけけけけけけけけけけけけけけけけけけけけけけけけけ………」
不気味に、不気味に、男は笑っていた
あぁ、なんて楽しいのだろう
なんて、簡単に人を殺せるのだろう
この力は無敵だ
自分は傷つくことなく、こんなにも簡単に人を殺せる
なんて、なんて、素晴らしい力なのだろうか、と………
なんて、簡単に人を殺せるのだろう
この力は無敵だ
自分は傷つくことなく、こんなにも簡単に人を殺せる
なんて、なんて、素晴らしい力なのだろうか、と………
『携帯電話が爆発する』
ガソリンスタンドで携帯電話を使ったところ、携帯が爆発した
原因は、電波を受信する際に大量の電流が流れ、それがガソリンに引火した為である…と言う都市伝説
人間と契約したことにより、ガソリンスタンドから離れた場所であっても、携帯電話を爆発させられるようになった
ただし、ガソリンスタンドから遠ければ遠いほど威力は落ちる
原因は、電波を受信する際に大量の電流が流れ、それがガソリンに引火した為である…と言う都市伝説
人間と契約したことにより、ガソリンスタンドから離れた場所であっても、携帯電話を爆発させられるようになった
ただし、ガソリンスタンドから遠ければ遠いほど威力は落ちる