「都市伝説と戦う為に、都市伝説と契約した能力者達……」 まとめwiki

連載 - とある組織の構成員の憂鬱-46b

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匿名ユーザー

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「見付かりましたか?」
『いや、駄目だ。まだ』
「そうですか…」

 初詣の人波の中
 携帯電話で話しながら、黒服は望を探していた
 いない
 これだけの人並みの中、あの小柄な望を探すのは至難の技
 …黒服は、「組織」の黒服だ
 その力を持って、この初詣の人ごみの中から、都市伝説や都市伝説契約者を感知する事は可能だ
 ……しかし、それを特定個人に限定する事はできない
 この街は、都市伝説も契約者も多すぎるのだ
 感知能力を使っても、絞りきれない

『あいつ、携帯の電源切ってるか充電きれてんのか、かけても出ないしよ…』
「…わかりました。とにかく、彼女も境内からは出ていないでしょうし…このまま探しましょう」
『あぁ、見付かったら、すぐ連絡するから』

 通話が切れる
 翼は、今、黒服と別行動をとって望を探している
 …それでも、見つからない

 かすかに感じる不安
 彼女は「顎砕き飴」の契約者に狙われているのだ
 このような人の多い場所で仕掛けてくるとは思えないが…それでも、用心しなければいけないと言うのに
 何故、自分は彼女から目を離してしまったのか?
 後悔の念が、黒服に襲い掛かる

(……いや)

 そんなものに囚われている場合ではない
 とにかく、彼女を見つけ出さなければ


 -------ざわり
 かすかに、己の内部に感じる変化
 都市伝説である自分の中に、今までの力とは、少し違う力が芽生えようとする感覚
 都市伝説…特に、人間と契約した都市伝説は、時として己の能力を進化させる
 その感覚が、近い
 望を見つけ出す為に
 彼女を、護る為の力
 それを、掴み取ろうとして……


「…おや、あんたかい」
「------っ」

 声をかけられ、集中が途切れる
 だが、力の感覚は掴んだ
 再び集中すれば、その力は手に入る

 …だから
 まずは、声をかけてきた者に、対処しなければ

 聞き覚えのある声に、黒服はゆっくりと振り返る

「……あなた、ですか」

 かすかな敵意を、込めて

「嫌そうな顔しないでくれるかい?」

 その女性は、肩をすくめてきた
 染めた髪、彼女の年齢からすれば、少々若作りの気のある服装
 …黒服は、この女性を知っていた
 できれば、会いたくない相手だ

 …だが、同時に思う
 あの子が傍にいる時ではない今、遭遇できたのは幸運だ、と

「何かご用でしょうか?」
「あんたなら知ってるんじゃないか、って思ってねぇ?…翼の居場所を」
「知りません」

 即答する
 サングラスの下から、黒服は女性を睨みつけた

「知っていたとしても…あなたに、伝える義務はありません」
「何でだい?あたしゃ、あのバカ息子の母親だよ?」
「……あなたは、母親の義務を全うしていたでしょうか?…あなたに、あの子の母親を名乗る資格があると?」

 …この黒服を知っている者ならば、今の黒服の状態に、違和感を感じるかもしれない
 この黒服が、他者に対してはっきりとした敵意を抱く事は少ない
 たとえ、悪人相手であっても、時として同情や哀れみを覚える男なのだから

 …その、黒服が
 一切の同情もなく、ただまっすぐに敵意を向けているのだから

「…嫌われてるねぇ。ま、あのバカ息子もそう思ってるんだろうけど」

 女は困ったように笑う
 しばし、視線が交差し…やがて、女の方が諦めた

「…まぁ、いいさ。あんたから聞き出すのは諦めるよ」

 女が、人波の中に消えていく

「でもねぇ……あたしだって、一応は母親なんだよ。一応、ね」
「………」

 最後の、女の呟きを聞きながらも
 それでも、黒服の敵意は消えなかった
 女の姿を見送り…黒服は、人波から少し、離れる
 そして、すぐ携帯を操作し、翼に、連絡をとることにした
 あの女と彼が遭遇しないよう、一緒に行動した方がいい
 少女を探す効率は下がるが…いや、自分が、「彼女を見つけ出す能力」を手に入れればいいだけだ
 そうすれば、一緒に行動していても、問題はない

「…会わせるべきでは、ありませんからね」

 翼が、この世の誰よりも憎み、忌み嫌い……そして、あの子にとって、最も辛い記憶を呼び戻される
 両親と言う存在に、会わせる訳には行かないのだ



to be … ?




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