「都市伝説と戦う為に、都市伝説と契約した能力者達……」 まとめwiki

連載 - 教授とテケ子-01

最終更新:

匿名ユーザー

- view
だれでも歓迎! 編集
テケテケ少女「よいっ…しょ、うんっ…しょ」

 テケテケはいま、とある高校に着いていた。
 なんてことはない、“探し物”を見つけるために。

テ「ふぅ…ちょっと疲れちゃったな」

 辺りを見渡す。
 ちなみにいまは放課後の夕方。いわゆる逢魔ヶ時というものである。
 生徒の姿はない。
 声こそ遠くから聞こえるけれど、青春を部活動に費やす彼らが、校舎の中でも人気のない場所の、廊下を這う少女なんて気が付くはずもない。

テ「理科準備室……ここならいいかな」

 彼女は『幽霊の都市伝説』なので、日中はすこぶる弱くなる。
 なのでいつもなら陽が出るまえに隠れてしまうのだが…いかんせん、彼女は危機管理能力が低かった。

 実際、その危機管理能力の低さが、彼女をテケテケたらしめる悲劇を起こしたのだが。

テケテケ少女「おじゃましまーっす…」
 ガラガラガラ

???「……あぁ?」

 瞬間。
 視線が合う2人。
 カーテンで仕切られた陽光を背に、男は立っていた。
 火気厳禁の理科準備室でタバコをくわえ、驚いた──と言うより呆気にとられた表情で、床を這う半身の少女を見る。

テ「………」

???「………」

テ「キャ──!!」

???「うぉあ──!!」

???「ななな、なんだお前!」

テケテケ少女「わ、わたし? 私は……そのぅ……び、」

???「び?」

テ「美少女ですっ!」

???「般若波羅蜜多…」

テ「あぁごめんなさい! ちゃんと話しますから、だからお経はらめえぇぇ!!」

 お互いに深呼吸したあと、男性は窓枠に、テケテケは向かい合う机の上に腰をおろした(?)。

テ「はふぅ~……上腕二頭筋と三頭筋が癒されていくぅ~…」

???「『たれ○んだ』みたくなってないで早よ話さんかい」
 グリグリグリ

テ「はぅはぅっ! 教鞭痛いの教鞭痛いのぉ!」

テケテケ少女「みてのとおりっ、明るく朗らかな美少女の私は、不肖ながらも幽霊をさせていただいてまっす」

???「ユーレイぃ?」

テ「“テケテケ”って、呼ばれてますですよ」

???「…あぁ、見たことあるな映画で。あれはピンク色の小デブな鬼だったが」

テ「小デブ…」

???「…で、見ての通り俺は──」

テ「不良ですよね!」

???「おいこら揉むぞ砂利餓鬼」
 モニモニ

テ「あひゃぁっ!? ももも、もう揉んでるじゃないれふかぁ~!!」

 間。

???「…で、俺はこの学校の教員だ。理科が担当でな、生徒たちは尊敬と親しみを込めて『教授』と呼ぶ」

テ「わー、厨二病くさーい」

教授「幽霊に言われたくないわな」

テケテケ少女「……あのぅ、怖くないんですか? 幽霊ですよ?」

教授「別に。こうやって触れて揉めてツまめるならさして問題は」
 サワサワモミモミクリクリ

テ「はぅうぅぅ~!!」

教「自分に霊感があったとは驚きだが、まぁそこは流石俺サマってとこだな」

テ「はぁ…はぁ……気持ちの悪いスケベがいるよぅ…」

教「気持ち良くしてるだろ?」

テ「うわーん! この人根がオヤジだよー!」

教授「なるほど、探し物か」
 モニモニモニ

テケテケ少女「死に別れた下半身を探してまして……って言うか…」

教「生憎と、この学校では『テケテケ』の怪談は聴いたことがないな」
 モニモニモニ

テ「そうですか……っだから!」

教「応?」
 モニュン

テ「後ろからおっぱい揉むの止めてくれませんか!?」

教「いやいや、実にいいおっぱい」

テ「私、教師の強姦から逃げて死んじゃったんですよ?」

教「そう言うなよ。探し物手伝ってやるから」

テ「えっ?」

教「袖触れ合うも、な。お前、日中はろくに動けないんだろ?」

テ「え、えぇ…。」

教「だったら昼間は休んで俺が情報を集める。夜は俺が休んでお前が動く。でよくね?」

テ「(……ふしぎなひとです…)」

教授「まっ、とりあえず今日はもう夜だし、俺は休むとするかな」

テケテケ少女「お家に帰られるんですか?」

教「宿直室が俺の部屋だがなにか?」

テ「…なんというビンボー…」

教「いやいやいや、最近は宿直をやるたがるヤツがいなくてな? だから俺がスケイプゴートとして…」

テ「はいはい、エラスエラス」

教「お前……上半身だけなら犯されないとおもったら大間違いだぞ…」

 日も暮れ、生徒職員等が下校したのを確認して、教授はテケテケを連れ宿直室へと向かった。

テケテケ少女「…あのぅ」

教授「んむ?」

テ「なぜ私まで宿直室に……」

教「なんだお前、泊まっていかないのか?」

テ「え……えぇっ!?」

教「どうせ学校に居るのは宿直の俺だけなんだから、誰かを驚かせたりすることもできないだろ」

テ「そりゃあまぁ……」

教「ならここに居ればいいじゃないか。テレビでもみて話して過ごしたら、夜の巡回一緒にいこうぜ」

テ「ちなみに私はヒトを驚かせたくて驚かせてるわけじゃありませんからね? 夜の学校でたまたま私を見つけたヒトが勝手に驚いちゃうんですから」

教「じゃあなんで追いかけるよ」

テ「わ、私の…下半身のことについて訊きたくて……」

教授「なるほど、夜だと活発に動けるからか」

テケテケ少女「はい…。『テケテケ』である私の行動範囲は“学校”に限定されますけど、こと“夜の学校”での速さなら、最速女王の『ジェットババア』さんにも負ける気はしませんっ!」

教「けどお前、確か急には止まれないんじゃなかったっけ?」

テ「(ギクッ)」

教「『テケテケ』に遭遇して追われたときの逃げ方って、“猛ダッシュの最中に急に角を曲がる”だったろ」

テ「うぅ……調子に乗ってスピード出してるとたまに、壁をすり抜けて校舎外に飛び出しちゃうんですよね……外だと砂利が痛くて速く走れないんですよ…」

教「アホの子だ……」

教授「お、そういえば」

テケテケ少女「はい?」

教「むかし『花子さんがきたっ!』ってアニメがあってだな」

テ「はぁ」

教「それに『テケテケ』の話しがあった気がするぞ」

テ「──ほ、ほんとうですかっ!?」

教「あぁ。素っ裸でケツ丸出しの、しかも何故かケツに目玉がついてる下半身の姿だったが」

テ「……えっ?」

教「“テケテケテケテケテケテケ──ッ!!”って叫びながら走りさっていくんだよ」

テ「叫ぶって、いったいどこから…?」

教「……肛もn」

テ「いやっ! やめてくださいっ! いま“私の下半身もそんな風になってたら…”って想像しちゃったじゃないですか!!」

教「そんな理不尽な怒りかたされても」

教授「さってと、メシ飯めーし」

テケテケ少女「………」

教「なんだ、コレはやらんぞ」

テ「いりません。下半身が無いのに何を食べろと言うんですかアナタは」

教「む……傷ついたなら悪い」

テ「あ、いえ。お気になさらず」

教「そ、そうか…?」

テ「ところで……教授さんは、いっつもインスタントで済ませてるんですか?」

教「まぁ、たまに出前もするけど9割方はそうだな」

テ「…そんな立派なお台所が有るのに…」

教「独りなのじ自炊なんで、作る手間と片付ける面倒が増えるだけじゃないか」

テ「けど! それに見合うだけの、栄養は採れるようになりますっ!」

教「うーむ」

テ「……わかりました、なら私がつくります。お台所を貸してくださいっ」

教授「構わんけど、食材なんざないぞ?」

テケテケ少女「……いま何時でしょう」

教「20時の半に近いな」

テ「──まだやっているスーパーはあります! 教授さん、買い物に行きましょう!!」

教「……はぁ!?」

テ「ささっ、はやくはやく!」

教「ちょちょ、ちょっと待てよ! お前、幽霊だろ? 学校限定の“都市伝説”なんだろ? 出歩いたりできるもんなのか?」

テ「教授さんの守護霊になればきっとイケます!」

教「事情が変わった。続けて」

テ「要は気の持ちようだと思うんですよ! 学校を長い年月さまよい続けた私のレベルは既に“ただの浮遊霊”をカンスト、これから“教授さんの守護霊”へとランクアップします!!」

教「いまさらだがお前いつの幽霊だ」

テケテケ少女「ではでは、美味しいごはんにありつくためにレッツらGOー!!」

教授「古っ」


タグ:

+ タグ編集
  • タグ:
記事メニュー
ウィキ募集バナー