「都市伝説と戦う為に、都市伝説と契約した能力者達……」 まとめwiki

連載 - 悪意が嘲う・操られた者達-02

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 それは、明日が馴染みのバイク屋にて、バイクの手入れを終えた頃
 そのついでに、明日がいつも世話になっているお兄さんと世間話などしていた時のこと…

「…ん?何だか外が騒がしいな」
「え?……そう言えば」

 外が…何か、騒がしい
 喧嘩でもしているような、そんな声や音が聞こえてきた
 …いや
 何か、若干……違和感を、感じるような…

「ちょっと、様子見てきます」

 そう言って、明日はそのお兄さんが外の様子を見に行こうとしたのを押し止めて、自分が外に出た
 何だか、酷く嫌な予感がしたのだ
 それに、かすかに……都市伝説の気配を、感じる

 店を出て、すぐ傍の脇道に入る
 そこでの光景に、明日は目を疑った

 虚ろな眼差しの男性が、数人……小さな少年に、襲い掛かっているように見えたからだ
 小学生くらいの少年は、怯えた様子でその男性たちを見つめている
 男性たちの虚ろな眼差しには、見覚えがあった
 以前、見知らぬ少女が、こんな状態の男に襲われているのを助けた記憶があった
 そして、黒服Hから聞いていた話がある

『コーク・ロアの…コーラにはコカインが含まれている、って都市伝説の契約者が、最近異常に増えてんだよ。しかも、それは麻薬入りのコーラを他人に飲ませて、支配するタイプの能力でな。お前も気をつけろよ?』

 明日は、すぐに気づいた
 目の前の男達が…その、コーク・ロア支配型によって操られている、被害者たちであると
 その被害者たちが、少年を襲おうとしている
 正義の味方として、止めなければ

 即座に、能力を発動する
 操られている男達の足を、狙って
 足を攻撃され、男達は次々と倒れていった
 痛覚が麻痺しているとは言え、これならばまともに動く事はできまい

「大丈夫か!?」

 明日が声をかけると、少年はこくこくと頷いた
 初期型のゲームボーイを抱きしめるように持っていて、怖かったのだろう、両目に涙が溜まっている

「もう、大丈夫だからな」

 そう言って、少年に声をかけようとして


 ------ゾクリ
 全身に、悪寒を感じた


 素早く振り返ると、そこにいたのは、一人の若者
 手に、コーラのペットボトルを持っていて…それを、明日と少年に向かって、振り上げていた

「危ないっ!!」

 咄嗟に、少年を抱いて横に飛ぶ明日
 ばしゃり!!
 一瞬前まで二人がいた場所に、コーラがぶちまけられる

「く、くそ……っ」
「逃がすかっ!」

 少年をおいて、明日は男を追いかける
 後に残された少年は、走り去る明日をじっと見詰めて…

 ………ばさり
 少年の、背後に…何かが、ゆっくりと、舞い降りた



「1200w、照射!!」
「っが………!?」

 足を攻撃され、男は倒れた
 っひ、と小さく悲鳴をあげて、明日を見あげてくる

「ま、待て……待ってくれ!殺さないでくれ!」
「コーク・ロア支配型の契約者だな?」

 確認を取りながら、明日は周囲を警戒した
 黒服Hによれば、近頃、コーク・ロア支配型の契約者の口封じをするかのように、その契約者が犬に襲われる事が多いらしい
 周囲に、犬の気配はない
 …大丈夫、だろうか

「あ、あぁ、そうだ……殺さないでくれ、俺に、この力を与えた奴のことを話す!!」
「本当か?もう、悪事を働かないか?」
「あぁ、約束する!!」

 必死に、そう言ってくるコーク・ロアの契約者
 嘘はついていない
 明日は、そう感じた

「…わかった。「組織」でも話がわかる人に、あんたの事を任せる。だから……正直に、全部話してくれるか?」
「あぁ」

 ほっとしたような表情を浮かべたコーク・ロア契約者

「俺に、契約書を渡したのは……灰色のコートを着た、朝比…………………っ!?」

 …刹那
 男の表情に…恐怖が、浮かんで
 それに、明日が疑問を浮かべるよりも、前に


 明日の真横を、灼熱の炎が通り抜けて
 コーク・ロア契約者の体が……一瞬で、焼き尽くされた


「………え」

 目の前で、悲鳴をあげる間もなく…コーク・ロア契約者が、黒焦げになって死んだ
 どさり、その死体は炭と化し、地面に落ちた衝撃で崩れる

「あーぁ、使えないなぁ」

 背後から聞こえて来たのは、随分と幼い声だった
 振り返ると、そこには、先ほど明日が助けた少年が、つまらなそうな表情で立っていて

「駄目じゃない、あの人のこと、簡単に話しちゃあ」
「お前……」
「あ、お兄さん。御免ね?悪いけどさ、こっちには「しゅひぎむ」って言うのがあるんだ」

 ぴこぴこ
 少年はゲームボーイを手に、無邪気に笑う

「あー、でも、お兄さん凄いね、その契約都市伝説。ねぇねぇ、僕らと一緒にデッカイ事、しない?うまく生き延びれば、世界の何分の一か、分けてもらえるかもよ?」

 無邪気に、無邪気に、明日を悪の道へと誘ってくる少年
 明日は、少年を見つめ…即答する

「断る。正義の味方として、それはできない」
「えー。つまんない」

 ぶー、と子供っぽく頬を膨らませる少年
 ま、いいか、とぴこぴことゲームボーイを弄っている

「仕方ないや。それじゃあ、ばいばい。お兄さん気に入ったから、見逃してあげるね」
「逃がすとでも思うか?」
「ううん。でも、僕逃げるよ」

 ……ばさり!!
 少年と明日の間に…何かが、降り立つ
 降り立ったそれは…ゲームかアニメにでも出てきそうな、ドラゴンに見えた
 何か…そう、日本どころか世界中で大人気な、とあるゲームに出てくる二体の生き物を合成したかのような姿をしている
 じろり、大きな瞳が明日を睨む
 んしょんしょ、と少年はにじにじ、その背中に登っていく

 逃がす訳には行かない
 明日は、少年ではなく、そのドラゴンに攻撃しようとして
 …しかし

「カイザー、かえんほうしゃ!!」

 少年が、指示を出す方が速かった
 そのドラゴンが大口を開けると、その口内に、メラメラと燃える炎が見えて

「----やばっ!?」

 咄嗟に横にとんだ明日
 彼がいたそこを、先ほどと同じ灼熱の炎が通り過ぎていく

「カイザー、そらをとぶ!!」

 ぐぉおおおおおおおおん!!!!
 地を揺らすような雄叫びを上げ、カイザーと呼ばれたそのドラゴンは、少年を背中に乗せたまま、大空へと飛び上がった
 その姿は、一瞬で見えなくなってしまう

「くそ……!?」

 逃げられた
 コーク・ロア支配型の契約者の口も……封じられてしまった

 まさか、あんな小さな少年が……こんな、残酷な事を
 炭となってしまった、コーク・ロア支配型契約者を見つめて…明日は、背筋に冷たい物を感じざるを得ないのだった



to be … ?



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