「都市伝説と戦う為に、都市伝説と契約した能力者達……」 まとめwiki

連載 - 悪意が嘲う・操られた者達-03

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だれでも歓迎! 編集
 白い馬が闇夜を駆ける
 獲物を探して彷徨い駆ける
 さぁさ、今宵の獲物はだぁれ?


 かつん、と
 足音が響き渡る
 夜道を1人の女が歩いていた
 恐らく、年齢は30代後半から40代前半といったところか
 だが、服装は20代の女性がまとうようなもので…若干、無理な若作りをしている感がいなめない
 もっとも、それは本人も最近ちょっぴり気にしてきつつある事実の為、指摘した瞬間に鉄拳か何かが飛ぶ可能性もあるのだが

 かつん、かつん
 暗い夜道に足音が響き渡る
 女はタバコを咥えながら、一人、ホテルへの帰路に付いていて


 背後に感じた気配
 殺気
 それに気づいて、横に跳んだ

 一瞬前まで、女がいた、そこを
 純白の毛並みを持った馬が、駆け抜けた


「……避けたか」

 かつんっ
 女の足音とは、別の足音
 そちらに視線を屋って…おや、と女は笑った

「いい男じゃないかい」

 そこにいたのは、西洋人と思われる男性
 女が口にした通り、俗に「イケメン」などと呼ばれる顔立ちだ
 人形とも形容されそうな、美しい容姿
 しかし、女を睨むその表情は、どこか恐ろしい

「あたしに何か用かい?お兄さん?……楽しい事なら、嬉しいんだけどねぇ?」

 別に、イケメン好みという訳ではないが
 まぁ、それなりに許容範囲の顔である
 そう考え、冗談交じりに彼女は尋ねた

「…………ビッチが」

 ぼそり、呟く男
 直後…再び、迫る気配
 女は、すんでのところでそれを避けた
 女を殺せなかった純白の馬が、男の横に並ぶ
 その馬の、額からは……一本の、長い、鋭い角が生えていた

「珍しい馬だねぇ?」

 軽口を叩きながら、女は考える
 どうする?
 問答無用で、こちらを殺しにかかってきた相手である
 半殺しにしてしまっても、正当防衛になるのではないか?
 うん、あれだ
 こっちは、なかなか息子と会えなくて、いらいらしているのだし
 正当防衛ならば、問題あるまい
 カっとなってボッコボコにしてもいいだろう

 そう考えて、彼女は能力を使おうとした
 己が契約している都市伝説の、力を
 それと同時に、角を生やした純白の馬は、再び女を突き殺そうと、駆け出して
 …だが、間に合う
 そう確信して、女が能力を使おうとした、その瞬間


「-------破ぁっ!!」


 響き渡った、声
 純白の光が……彼女の真横を通り過ぎて、純白の馬にぶつかった
 馬は光に押され、苦しげに後退する

「…何!?」
「……おやまぁ?」

 男が、女の背後を睨み付けた
 女は、背後に誰か居たのかと振り返り…
 なんだか、見覚えがあるような気がしないでもないその相手に、驚いた


Tさん!」
「大丈夫だ、舞…顔を出すな」

 ひょこん
 電信柱の影から、頭にリカちゃんを乗せた舞が顔を出してきた様子に、Tさんはそう告げた
 たまたま、女性が襲われている様子を見かけたら、助けてみたのだが
 …この、相手は

(…朝比奈 マドカ、か)

 初詣の時、顔を合わせた女性
 …翼の、実の母親
 あの黒服が嫌悪を示した相手だ

 角を生やした馬と言う、未知の相手に襲われたにも関わらず、落ち着いている様子だ
 先ほど、Tさんが放った光に付いても、特に驚いている様子はない

「見覚えのあるお兄さん。助けてくれるのかい?」
「あぁ……縁のある相手だしな」

 タバコを咥えたままそう言って来た女性…マドカに、Tさんはそう告げた
 そうかい、とマドカは笑う

「まったく、何だってんだい。あの馬は」
「ユニコーン…だな。恐らくは」

 ユニコーン
 西洋に伝わる、一角獣
 その額から生える一本の角は、ありとあらゆる毒を浄化すると言われている
 世間一般には、乙女に寄りそう大人しい姿がよく知られているだろう
 …その本性が、獅子を宿敵とし、象をも一撃で突き殺すほど凶暴である事は、はたしてどれだけ知られているだろうか

 恐らく、あの西洋人男性が契約している都市伝説だろう
 そう考え、Tさんは男性に視線をやって…


 …感じた、違和感


 西洋人男性は、先ほどまでの憎悪を込めた表情を消していた
 その表情は………まるで
 長年、探し求めていた何かを、見つけたような、そんな…

「っ!?」

 だんっ!と
 西洋人男性は、アスファルトの地面を強く蹴って……跳んだ
 人間離れした身体能力
 もしかしたら、ユニコーンとの契約により、ユニコーンの身体能力を手に入れているのかもしれない
 彼は、Tさんとマドカの頭上を飛び越えていって

「----しまった!?」

 電信柱の影に隠れていた…舞の傍へと、着地した
 Tさんはしたうちして、西洋人男性へ攻撃を仕掛けようとした

 が

「汚れなき、麗しいレディよ。よろしければ、名前を聞かせていただいた後、膝枕をしてはいただけないだろうか!?」

 西洋人男性が、膝をついて舞へとかけた、その言葉に


 世界は、きっかり30秒ほど、停止した


「へ??」

 きょとん、と
 思わず、西洋人男性を見つめる舞
 えーと、何、何事?
 っつか、あれだ
 何、この赤い靴がリカちゃん相手に向けるような視線
 何こいつ、変態??
 舞が、返答に迷っていると……ごがっ!!と
 西洋人男性の体が、何者かに突き飛ばされた

 Tさんに、ではない
 …ユニコーンに、だ

 ユニコーンは、じっと、舞を見つめてきて
 …そして、跪いた

 理解不能な、その状況に
 舞は、目をぱちくりとさせるしかない

「がっは……ユニコーン!何をする!?」

 ひひん
 西洋人男性の抗議に、ユニコーンが小さく、嘶く

「………は?『処女(乙女)の膝枕は自分のもの』だ?何を言う!俺だって膝枕はほしいぞ!?」

 ……

 えぇと

「えぇい、このわがままめ!?別に、俺は独占するつもりはない!順番に交代で味わえばいいだろう!!」

 ひひん

「っく、どこまで独占欲がありやがるこのエロホース!?」

 …………
 うん
 西洋人男性が、ユニコーンと言い争っているらしい間に
 舞は、こそこそと電信柱の影から移動して、Tさんの隣に来た
 そして

「Tさん、よくわかんねぇけど、やっちゃっていいと思う」
「そうだな」

 うん、とTさんも頷いて
 ついでに、Tさんの隣にいたマドカもうん、と頷いて

 次の瞬間、白い光が、ユニコーンとその契約者に、襲い掛かった




 結果として
 ユニコーンとその契約者には、逃げられてしまった
 Tさんの光が迫ってきた瞬間、ユニコーンは契約者を乗せて、一目散に駆け出したのだ
 そのスピードに、Tさんの攻撃はおいつくことができなかった

「にげられちゃったの?」
「そのようだ」

 難しい顔をするTさん
 …ただの都市伝説契約者だったのか 
 それとも…悪魔の囁きに、憑かれていたのか
 それだけでも、判断したかったのだが

「…まったく、この街も物騒になったねぇ?」

 新たなタバコに火をつけて、苦笑するマドカ
 Tさんと舞に、視線を向けてくる

「助けてくれてありがとうね。お兄さん達?」

 明るく笑ってきた、その様子からは
 あの黒服が彼女を嫌悪する理由は、察する事ができないのだった



to be … ?



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