黄昏時
酒が進み、ますます騒がしくなってきた、「首塚」花見会場に
酒が進み、ますます騒がしくなってきた、「首塚」花見会場に
「やっほー」
「エ、エリカさん!?」
「エ、エリカさん!?」
途中、盛大に暴走してやってきたエリカが、再び姿を現した
今度は、一人ではない
ちゃんと、横にマステマもいる
……若干ボロボロと言うかヨレヨレなのが引っかかるが、突っ込まないでおくのが親切なのだろう
今度は、一人ではない
ちゃんと、横にマステマもいる
……若干ボロボロと言うかヨレヨレなのが引っかかるが、突っ込まないでおくのが親切なのだろう
相変わらずの、二の腕太もも露出全開でありながら、胸元のみ鉄壁ガードの服装
…その鉄壁ガードの胸元に、翼が自然と視線を向けてしまうのは、まぁ、彼が悪い訳ではあるまい
正直なところ、彼女は世間一般で言うナイスバディである事は事実なのだから
…その鉄壁ガードの胸元に、翼が自然と視線を向けてしまうのは、まぁ、彼が悪い訳ではあるまい
正直なところ、彼女は世間一般で言うナイスバディである事は事実なのだから
「翼君、お邪魔させてもらってもいい?」
「あ、はい。将門様も、許してくださるだろうし……」
「ハラヘッター!!」
「うわっ!?……っちょ、もう食べたのかお前は!?」
「あ、はい。将門様も、許してくださるだろうし……」
「ハラヘッター!!」
「うわっ!?……っちょ、もう食べたのかお前は!?」
べとーーーっ!と
先ほどまで、料理を食べていたはずの一年生になったらが、まだまだ食べたりないとでも言わんばかりに翼に飛びついた
…翼に飛びつけば、料理にありつけるとでも覚えてしまったのだろうか
先ほどまで、料理を食べていたはずの一年生になったらが、まだまだ食べたりないとでも言わんばかりに翼に飛びついた
…翼に飛びつけば、料理にありつけるとでも覚えてしまったのだろうか
その、無邪気な様子に
「……はぅぅ……」
「「!!!!」」
「「!!!!」」
彼女が
反応しない訳がない!!
反応しない訳がない!!
「はぁう、か、かかかかかかか、かぁいい………っ!」
「むー!?」
「むー!?」
むぎゅっ!!
…幸いというか、何と言うか
お持ち帰りモードにはならずにすんだようだ
一年生になったらを抱きしめただけで、連れ去る気配はない
お持ち帰りモードにならなかった事に、翼とマステマはほっとする
が
…幸いというか、何と言うか
お持ち帰りモードにはならずにすんだようだ
一年生になったらを抱きしめただけで、連れ去る気配はない
お持ち帰りモードにならなかった事に、翼とマステマはほっとする
が
「…って、エリカさん!その体勢だと、そいつ窒息しますから!?体勢入れ替えて!!??」
「………あら?」
「………あら?」
むぎゅぎゅんむにゅん
思い切り、一年生になったらを抱きしめているエリカ
その、一年生になったらの頭の位置は
ちょうど、エリカの胸元で
エリカの見事なバストに、一年生になったらの顔が、埋まっている訳で
思い切り、一年生になったらを抱きしめているエリカ
その、一年生になったらの頭の位置は
ちょうど、エリカの胸元で
エリカの見事なバストに、一年生になったらの顔が、埋まっている訳で
「むー!」
ぺちぺちぺち!
ギブギブ!とでも言うように、一年生になったらが、エリカの体を叩く
ギブギブ!とでも言うように、一年生になったらが、エリカの体を叩く
「あら、いけない。大丈夫?」
「むむー」
「むむー」
ぷはっ
何とか、呼吸できる体勢に復活した一年生になったら
その一年生になったらを抱きしめなおし、エリカは上機嫌だ
何とか、呼吸できる体勢に復活した一年生になったら
その一年生になったらを抱きしめなおし、エリカは上機嫌だ
…そんな、エリカを見つめて
翼が、どこか複雑そうな表情を浮かべる
その様子に、マステマは良心の呵責を覚えてしまう
……後悔している訳ではない
彼女を愛する事を、後悔する訳がない
だが………この翼と言う青年の心に、傷を負わせる原因の一つに、自分がなっている事も自覚している
だからこそ、どうにもマステマは翼が苦手である
翼が、どこか複雑そうな表情を浮かべる
その様子に、マステマは良心の呵責を覚えてしまう
……後悔している訳ではない
彼女を愛する事を、後悔する訳がない
だが………この翼と言う青年の心に、傷を負わせる原因の一つに、自分がなっている事も自覚している
だからこそ、どうにもマステマは翼が苦手である
「………マステマ」
「ん?あぁ、直希…どうだ、楽しんでるか?」
「ん?あぁ、直希…どうだ、楽しんでるか?」
ぽそり、声をかけられ、振り返るマステマ
そこにいた直希に、笑いかける
直希は、いつも通りの淡々とした様子で
………否
どこか、冷たさを含んだ表情で、マステマを見あげる
そこにいた直希に、笑いかける
直希は、いつも通りの淡々とした様子で
………否
どこか、冷たさを含んだ表情で、マステマを見あげる
「…お前が姉さんとデートしているはずだったのに、暴走中の姉さんの姿を見かけた件についてkwsk」
「聞くなっ!?頼むから聞くな畜生っ!!??俺だって止めたかったよ!でも、止まってくれないんだよ!!」
「姉さんの相手になったのなら、いい加減、姉さんの手綱を握れるようになりたまえ、ヘタレ堕天使」
「義弟予定の言葉の刃が突き刺さるっ!?」
「聞くなっ!?頼むから聞くな畜生っ!!??俺だって止めたかったよ!でも、止まってくれないんだよ!!」
「姉さんの相手になったのなら、いい加減、姉さんの手綱を握れるようになりたまえ、ヘタレ堕天使」
「義弟予定の言葉の刃が突き刺さるっ!?」
直希の容赦ない言葉にorz状態になるマステマ
……直希は、マステマ相手には、いつもどこか冷たい
それは、前述の通り、マステマが未だにエリカの手綱を握れて居ない、と言うのもあるのだが
……直希は、マステマ相手には、いつもどこか冷たい
それは、前述の通り、マステマが未だにエリカの手綱を握れて居ない、と言うのもあるのだが
……マステマが、翼の失恋の原因になっている、と言うのが、一番の深い理由なのだろう
直希とて、マステマが悪いと思っている訳ではない
かと言って、エリカや翼が悪かった訳でもない
ただの、偶然
ほんのちょっとのすれ違いと偶然
それでしかないのだ
直希とて、マステマが悪いと思っている訳ではない
かと言って、エリカや翼が悪かった訳でもない
ただの、偶然
ほんのちょっとのすれ違いと偶然
それでしかないのだ
それをわかっていても、直希はどこか割り切れない
だから、マステマにどこか冷たく当たってしまう
…そして、そんな自分を嫌悪する
そもそも、あの件に関して、直希は「姉がマステマと付き合っている事に気付かず、翼にそれを伝えられなかった自分が悪い」と考えているのだから
だから、マステマにどこか冷たく当たってしまう
…そして、そんな自分を嫌悪する
そもそも、あの件に関して、直希は「姉がマステマと付き合っている事に気付かず、翼にそれを伝えられなかった自分が悪い」と考えているのだから
あれは、誰が悪かった訳でもない
一連のあの騒動に、翼、エリカ、直希、マステマ、この四人の誰もに罪がある訳ではない
いや、罪はあるのかもしれない
しかし、誰かが悪かった訳ではないのだ
一連のあの騒動に、翼、エリカ、直希、マステマ、この四人の誰もに罪がある訳ではない
いや、罪はあるのかもしれない
しかし、誰かが悪かった訳ではないのだ
それは、既に解決しながらも
しかし、四人の心に、かすかな傷を残し続けて
それは、今の彼らの行動に影響を与えてくる
しかし、四人の心に、かすかな傷を残し続けて
それは、今の彼らの行動に影響を与えてくる
「………」
料理を口にしながら、直希はエリカの胸元に目をやった
あの日以来、露出される事がなくなった、あの胸元に
あの日以来、露出される事がなくなった、あの胸元に
深い傷痕が残っている、彼女の胸元に
to be … ?