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「都市伝説と戦う為に、都市伝説と契約した能力者達……」 まとめwiki

連載 - 赤い靴・DNo-12c

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 ---悪魔としての、衝動
 都市伝説として生まれた以上、それらは生まれるに至った、人間達の想いに忠実に動こうとする
 それに逆らう事ができるかどうかは、個人の精神力や、語られる内容がどれだけ有名か、にもよるだろう

 …だが
 悪魔と言う存在は…少々、その手の衝動に逆らうのが、難しい面があるのは、確かだ

 だからこそ、ディランにはマクスウェルの苦悩がわかる
 この若き悪魔は、己の悪魔としての衝動と、契約者であるエーテルとの恋心の、板ばさみになってしまっていて
 それを、どうしたらいいのか…わからなくなってしまってきている

「……ねぇ、ディラン……あなたは……悪魔の、淫魔としての衝動が、出てしまった時……どうしているの…?」

 じ、と
 ディランを見あげ、尋ねてきたマクスウェル
 …ディランは、少し困った顔をして、答えた

「うぅん………僕は、なるべく抑えるようにしてるよ…………僕の本来の本能は、誰かを殺しかねないものだから」

 淫魔
 人の精気を吸い取り、それを糧とする存在
 …ディランは、それを抑え続けている
 淫魔本来の食事を、拒絶し続けている状態だ
 その状態で、淫魔としての本性が出たならば……恐らくは、獲物を、それこそ木乃伊になるまで精気を吸い続ける事になりかねない
 だからこそ、ディランは余計に、本能を押さえ込んでいるのだろう

 …しかし
 彼のその本能は、淫魔としての生命維持に直結するはず
 ……人間でいえば、「食欲」を抑えこんでいるような状態だ

「…抑えこんでいて……あなたは、大丈夫なの?」
「人間がとるような食事でも、生命維持はできるから大丈夫だよ……それに、僕はそれで命を落とす事があったとしても、後悔はしないから」

 それにね、と
 ディランは、小さく苦笑する

「………もう、何百年、こう言う状態を続けてきたから…………正直、僕の中にどれだけ、淫魔としての本性が残っているのか…もう、わからない状態なんだ」
「…あなたの、都市伝説としての…一番の核となる部分が、曖昧になってる…?」
「そう、なのかな…よく、わからないや。案外、本能が、衝動が表に出てしまえば……………止まらなく、なってしまうのかもしれないけれど」

 そうならないよう、抑え込みつづけているから…と、ディランはそう言った
 彼は、悪魔としての本能を抑える事を、否定していない
 ………それを否定しない存在と、出会えたから、だろう
 ディランは、一人で衝動と戦っているのではない
 ……支えてくれる存在が、いるのだ

「マクスウェルちゃん……君は、君のその本能が…エーテル様に、迷惑をかけてしまうと思ってる…?」
「………」

 マクスウェルは、答えられない
 俯く彼女を心配したのか、ダミアがてちてちとその傍に近づき、足元でぺたん、と腰をおろした
 もぞもぞと、背中が蠢いているのが、見える

「…君は、エーテル様の事が…好きだよね?」
「………」

 こくり
 頷く、マクスウェル

「大好きだよね?」

 こくり、と
 はっきり、大きく頷く
 …好きだ
 彼を、愛している

 だからこそ、余計に、辛い

「…君は、悪魔としての衝動を、ずっと抑え続けている…だから、どうしても反動が出てしまうのだと思う。悪魔としての本能は……人間が語る通り、契約者の魂を、求めてしまうのだから」

 でも、と
 少しでも、マクスウェルを安心させようとするように、ディランは続ける

「…エーテル様は…君に、あっさりと魂を奪われてしまう程、弱いお方?」
「え………」

 きょとん、とマクスウェルは顔をあげて
 …首を、左右に降った

「…まさか…………それに、いざとなれば……逆に、悪魔を騙してしまうくらいの知恵は、ある……」
「そうだよね」

 …口に出して、はっとする
 でも、と首を左右にふる

「……でも、でも……その、本能を知られたら…エーテルに、嫌われてしまうかもしれない……」
「君と、エーテル様の絆は、そんなに弱いものじゃないはずだよ?」

 大丈夫、と
 マクスウェルと、目線をあわせ
 ゆっくりと、ディランは続けてくる

「君の夢の中に、エーテル様が現れたんだよね?…それは、君とエーテル様の絆。エーテル様も、君を心配している……気遣ってくれている、求めてくれている。その、証」
「…エーテルが………私を……」
「だから…たとえ、君の本能が、現れてしまったと、しても。エーテル様は、君を嫌ったりしないはずだよ。今の君も、君が封じてしまっている面の君も……全てが、マクスウェルと言う、君と言う存在で…エーテル様は、そう言う面も含めて、君の事を大切に思ってくれているはずだから」

 だから

「だから……どうか、嫌われる事を、恐れないで。エーテル様と会う事を、恐れないで。君達は、こんなにも強い絆で結ばれているのだから……だから、大丈夫」

 マクスウェルを元気付けるよう、そう言ってくれたディラン
 マクスウェルは、自分の心と向かい合うように、また俯いて

 …にゃん、と
 自分を見上げてきているダミアと、目が合って
 心配してきている彼に、大丈夫だよ、と言うように
 かすかに……まだ、ぎこちないものだが…笑って見せたのだった



to be … ?




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