「都市伝説と戦う為に、都市伝説と契約した能力者達……」 まとめwiki

連載 - ハーメルンの笛吹き-09c

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上田明也の協奏曲Ⅸ~間奏曲~


ドォン!
向こうの方から爆発音が響く。
どうやら仮面ライダーは決まったらしい。
こちらの方の集団戦も収束に向かっていた。
首の長い黒服も、腕が一本しか無い黒服も、食べてしまえばみんな一緒。
食べてしまえば……、ああそうだ。
今度は東京湾の人食い穴子とかいう都市伝説でも探しに行くか。

「終わったぜ。」
「ああ、こっちもだ。」

握手を求める。
向こうはしばし考える素振りだったがとりあえず応じてくれた。
ハーメルンの笛吹きとは子供を好き勝手に殺して回る都市伝説だと聞いたが……
 何故今回は誰かを助けるようなマネを?」
「う~む……。俺はね、自分の思うままにやっているだけだからさ。
 誰かを助けるとか、誰かの邪魔をするとか、何も考えて居ないんだ。
 ただ、俺の都市伝説の知名度を上げて幸せにしてやれればいいの。」
「………それだけか。」
「それだけさ。」
「……ぅうん。」
妙な顔をされた。
まさかこの場で俺を警戒して倒そうとしてくることはないよな……?
メルも近くに控えているから戦闘はできるが……、まあ大丈夫だろう。
「ところで、あんたの隣に居る都市伝説、ずいぶん無口だな。」
「zzz……。」
と、思ったら寝てるよこいつ。
「戦闘の時まで動かないタイプだからな。一度切れるとヤバイぜ?」
はったりをかます。
「ああ、思い出した。俺のトラックに乗れよ、好きな場所まで送ってやる。
 俺の出番は概ね終わりだしな。」
トラックの荷台を指さす。
さっきまで沢山の鼠が乗り込んでいたことは黙っていた方が彼のためだろう。

「そうだな……、北区の方へ行ってくれ。組織の鮫島事件……って知ってるか?」
「了解した、組織の連中が妙な動きをしていたことは知っている。それを阻止するんだろ?
 ……ところで鏡の。」
察しが良すぎて怪訝な顔をされた。
「なんだ、……あー、ハーメルンの笛吹き。」
「笛吹きで良いぜ。実名は教えん。ていうかもう笛吹で良いわ。」
「ウスイ?笛吹ね……、はいはい。」
「この戦いが終わった後、あんたは俺を止めようとするかい?」
「止めると言ったら、俺を車から振り落とすんじゃねえの?」
「ちげえねえな。ちょっとそこら辺捕まってろ。飛ばすぞ!」

俺はアクセルを踏み込んで軽トラを一気に飛ばした。
途中で出てくる黒服は当然跳ね飛ばした。
「おい、笛吹!なんなんだあれ!!」
鏡あわせの悪魔の契約者が驚いた声で呼びかける。
気づくと俺たちのトラックは裸でマッチョな兄貴に追いかけられていた。
「………俺が知りたいわ!スピード上げるぞ!伏せてろ!」
「マスター、あれも都市伝説です……。」
どんな都市伝説だよ……。

しばらく走ると禿達は居なくなっていた。
何故か捕まったら掘られる気がして必死で逃げてしまったぞ。

「おい、次の道を右だ。」
鏡あわせの悪魔の契約者が後ろから告げる。
「え、左?右?」
「右だ。」
「秘技猥り?」
「遊ぶな!」
「晴れのち曇り、時々雨みたいなことないよね?」
「……良いから行こうか。」
怒られた

馬鹿なやりとりをしながらも言われたとおりの場所で車を止める。
確かにそこにはぽっかりと大きな穴があった。
黒く、静寂かで、深く広がるそれはまるで地獄に繋がる道のような気がした。

「どうやって降りるんだい?」
「それなら俺に任せろ。」

いきなり鏡あわせの悪魔の契約者、もとい仮面ライダーがトラックの荷台から降りる。

「とぉう!!」

そのままトラックを担いで……、飛んだ。
飛んだ!?
「きゃあああああああああああああああ!?」
「うおおわわわわわわわわわわわ!!!」


――――――ドォン!

着地した。

「あーびっくりした、ここが組織のアジトか?」
「ああ、怪奇同盟の話によるとそうらしい。」
「マスター、なんか嫌な感じがしますよ?」
確かに、肌にいや~な感覚が走る。
「まあ、とにかく進むしかないな。行こうか。」
「おう。」
「と、思ったけど待て。」
「は?」
まったく、ここに来て何だというんだ?といった顔でこちらを振り返る。
よく考えたら正義の味方みたく格好良く相手のアジトに乗り込む必要はないのだ。
「ここは敵の基地だぜ?」
自分たちの周囲に罠が仕掛けられていないか調べる。
「ああ、そうだな……。」
「メル、笛。」
「サーイェッサー」
「何故海兵隊になったし。」
メルから笛を受け取る。
「敵の基地ならば侵入者に対する罠がしかけられていてもおかしくない。
 故に下手に動き回ることは自殺行為に等しい。
 だがこの辺りはすでに何人か人間が来ているおかげで罠は殆ど無いみたいだ。
 つまり敵と俺たちが同じ条件で戦える。」
「ふむふむ、成る程な……。でも向こうからは来てくれないだろう?
 多分忙しいんだし。」
「うむ、そう思うよ。だから燻り出す。」
「へ?」
「考えても見ろ?ここは町中だ。」

笛に向けて息を思い切り吹き込む。
ピョローウ……!
そうすると穴の壁を下って何匹も何十匹も何百匹も鼠が群れをなして集まってきた。

「うわっ!なんだこれ!気持ち悪ぃ!」
「俺が前もってスパニッシュフライで増やしておいた鼠だ。
 こいつで基地の電気系統やら何やらを適当に破壊しまくる。
 で、焦って出てきた黒服はお前が倒せ。
 この中に居る黒服は恐らく組織のエースと考えても良いだろう。
 俺は鼠の制御に忙しくて不意打ちには対応できない。
 一対一は俺よりもお前の方が強いはずだ。頼んだぞ?」
「………成る程な。ていうかあの都市伝説をギャグじゃなく有効に使う方法があるとは……。」
「受験よりか楽な問題だよ。」
「高校生なのか?」
「いや、大学生。一応法学部。高校は隣町に有名な私立進学校あるだろ?
 あそこで勉強していた。弁護士の卵だ(ったんだ)ぜ。
 そのうち勉強教えてやろうか?」
「遠慮しておく。」
「へっへっへ。ツンツンするなよーぅ。」
「調子の崩れる奴だな……。」
鏡あわせの悪魔の契約者は困ったように笑う。

遠くからサブマシンガンの発射音が聞こえる。
予想より敵は多いのか?
「おい、頼むぜ。鼠にはここからだと大まかな指令しか与えられないんだ!」
「おう、こっちに来る黒服との戦いは任せろ。そしてあとで英語教えやがれ!」
「任せろ!得意分野だ!」

ドゴ!バキ!
バァン!バァン!
仮面ライダーが俺たちに近づく敵を排除していることを確認して俺とメルは笛の操作に集中し始めた。
大穴の中にはわずかに西日が差していた。

【CAUTION!!ハーメルンの笛吹き男が基地の内部に大量の鼠を解き放ちました】
【鼠は電気に反応して齧り付いてくるので放っておけば危険はありません】
【鼠に攻撃をしかけると数の暴力で反撃に出るので注意】
【自動操作になっているので細かい行動はできません】
【北の大穴を中心に鼠が多くなっているので上田達の場所を探すことは可能です】

【上田明也の協奏曲Ⅸ~間奏曲~ fin】



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