「都市伝説と戦う為に、都市伝説と契約した能力者達……」 まとめwiki

連載 - 花子さんと契約した男の話-51b

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 順調に進む学園祭の準備
 しかし

「今日も、荒神先生の捕獲に失敗したか…」

 悔しそうに呟く真樹
 そう
 あの不良教師にも執事服着せる気満々な実行委員+衣装係
 が、サイズを測ろうにも、普段のやるきのなさからは想像できない程のスピードで逃げ続ける不良教師を捕獲するのは難しく
 結果、サイズも測れず衣装を作れないのだ

「…ディラン先生が呼び込み手伝ってくれるって言うんだから、あの不良教師は放置でもいいんじゃないのか?」

 ぼそりと、俺はそう呟いて見たのだが
 いや!と、真樹達は否定してくる

「荒神先生とディランじゃ、タイプが違いすぎるからな。執事もメイドも、多種多様なタイプをそろえるべきだろ!?」
「……俺は、よくわからない」

 別に、メイドも執事も、全部同じだろう
 …俺はそう思うのだが、そう言う物ではないらしい
 俺には、よくわからない
 花子さんだって、首を傾げてるし

 …ところで、花子さんや
 そのメイド服は、以前花子さんを強制的に拉致っていったひきこさんから渡された物か
 渡された服なんて、預かってはいるが確認もしてなかったが、メイド服もあったのかそうか
 結局、何だったんだろう、あのひきこさんは
 できれば、もう二度と遭遇したくはないのだが

「龍一?どうした?」
「…いや、何でもない」

 真樹に話し掛けられ、軽く首を振る
 真樹は、都市伝説とは全く関係を持っていない
 だから、花子さんの姿は見えていないのだから

「に、してもどうすっかなー。本番近づいてきてるし…」
「………真樹」
「ん?」
「最終手段が、一つ、ある」

 あまり、使いたくはないのだが
 こそこそと、真樹にそれを提案すると
 ………ぐ!と
 真樹は、無言で親指を立ててきたのだった



 そして
 翌日の事だ

「…と、いう訳なんですが」

 一応、昨日携帯で連絡をとった時も、ある程度事情は話したが
 今日、改めて事情を説明する

 その相手は、不良教師…では、ない
 よく似た外見だが、違う
 眼鏡をかけていないし、ただ髪を適当にくくっているだけの不良教師と違い、同じくらいの長さの髪を三つ編みにしてるし
 何より、白衣を身につけておらず、ラフな恰好をしていて……コーラのペットボトルを持っている

「うん、いいよ。面白そうだし」

 にこにこと笑っている、その人物は………


 ----っばん!!と
 教室の扉が、乱暴に開け放たれた


 走ってきたのだろうか
 珍しく息を切らせた不良教師が、顔をあげる

「…涼、何故、ここにいる」
「あ、兄さん」

 不良教師が「涼」と呼んだ相手
 …不良教師の、双子の弟さんだ
 ちなみに、重度のブラコンでヤンデレという、できることならば関わりたくない相手
 まぁ、最終手段だし、仕方あるまい

「あのね、面白い事やるみたいだから、協力してあげてもいいかな、って」
「…先生が逃げ続けるので、強制するのは悪いと思って弟さんに協力を願いました」

 俺の言葉に、不良教師がこちらを睨みつけてくる
 が、知った事か
 日頃の細々した恨みを晴らさせてもらっただけだ

「兄さん、兄さん。兄さんに悪い虫がついたら困るし、呼び込みは僕がやるよ?」
「………お前は、アルバイトがあるだろう」
「もう、店長の許可はとってるよ」

 何という準備のよさ
 不良教師が頭を抱えている

「先生。俺達としては、いっそお2人揃って執事服で呼び込みやってもらっても構いませんが」
「黙れ」

 真樹の言葉に、短く突っ込む不良教師
 …まぁ
 あの2人、双子と言うだけあって体型ほぼ同じだし、弟さんのサイズわかれば不良教師のサイズ自動的にわかるしな
 作れば、後は着せるだけだし

 うん
 出来れば使いたくなかった最終手段だが、役に立てたようだ

「…それじゃあ、真樹」
「あぁ、先生の弟さんは、俺が呼んだ事にしとく…けど、いいのか?」
「……………目立ちたくないんだよ」
「まぁ、いいけどよ」

 悪い、と俺は真樹に頭を下げる
 ……目立ちたくはないのだ
 目だったって、どうせロクな事がないことは、わかりきっているから

 …不良教師は、半ば納得していないが
 弟さんが学園祭のうちのクラスの出し物に協力してくれることは、既に決定事項なのだった





to be … ?





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