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連載 - 花子さんと契約した男の話-52a

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匿名ユーザー

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「…無事、始末完了しました」

 ふらりっ
 再び、店にやってきた雨村
 疲れているようだが、自業自得だろう

 ……さて
 一応、接客をしなければ

「……お食事はどういたしますか?お嬢様」

 真樹の作ったマニュアル通りに、そう言う
 ……自分でも、無愛想な表情と物言いになっている自覚はある
 まぁ、それでいい、と牧が言ってくれているから、気にしないことにしたが

「そうですね………オススメとか、あります?」
「ハンバーグ類全般と、デザートがオススメとなりますが」
「み、プリン美味しいの!」

 ぴ!と、いつのまにか傍に来ていた花子さんが答えた
 …そう言えば、花子さんにも試食をしてもらったのだった
 無邪気な花子さんの言葉に、ふむ、と雨村は考えて

「……一番安いカスタードプリンをお願いします」
「金欠なんだな」
「はい」

 堂々とした答え
 まぁ、金もないのに高いものを頼まれても困るし、無理に高いものを頼めという気もない

「…それでは、少々お待ちになってください」
「はい……あ、先輩」
「………何でしょうか?」
「規定の金額分の注文はできなかったので写真撮影は無理でしょうが、せめて、今日の思い出に先輩が私を「お嬢様」と呼ぶ音声を録お」

 ターン!!!
 ぱきゅんっ!!

 ……短い音と、共に
 雨村が座っている席に置かれていたティッシュの箱が、飛んだ
 み!?と花子さんが驚いて、ついでに雨村が固まっているが……周囲に、気づいた様子はない
 俺が箱を拾い上げると、何かが貫通した後
 ついでに、床に落ちていた銃弾を拾っておく
 窓があいてるから……あそこからか

「………それでは、少々お待ちください」

 雨村はおいといて、教室の奥へとそっと移動
 誰も見ていない隙に、携帯を操作する

「…蛇城さん?さっきの銃撃は蛇城さんだろ?………俺が迷惑そうな顔してた?…………一応、雨村も悪気はないから勘弁してやってくれ………うん」

 良し
 とりあえず、これ以上は狙撃してこないはず……多分きっと恐らく
 蛇城さんに釘を刺し、携帯の電源を切ると
 俺は、雨村にプリンを持っていってやるべく、教室の奥で調理をしている小鳥遊に声をかけたのだった



 …中央高校から離れたビルの屋上
 そこでライフルを構えた蛇城は、龍一からの通話が切れた後、小さくため息をついた

 にょろり
 服の下に入り込んでいた白い蛇が、顔を出す

「どうした、巫女よ」
「いえ……私としては、若をお守りする事が、若への忠義だと信じているのですが………過保護になりすぎているのでしょうか」

 しかし、蛇城からみれば、龍一があの少女に多大な迷惑をこうむっているように見えたのだが…
 …もっとも、龍一からの命令があれば、これ以上狙撃する訳にもいかない
 完璧に、龍一が精神的及び肉体的被害が及びそうになるまでは、待機か

 愛用のライフルを片手に、もう一方の手に双眼鏡を持って
 蛇城は再び、龍一の身辺警護に戻るのだった





続くかどうかはわからない




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