「は、ははは、放すなよー?絶対放すなよー?」
「はいはい、わかってるから」
「ファイトであります、沙々耶ちゃん。まずは、水に慣れるのであります!」
「はいはい、わかってるから」
「ファイトであります、沙々耶ちゃん。まずは、水に慣れるのであります!」
ざぷざぷ
必死に有羽にしがみつきつつ、泳ぐ練習をしている沙々耶
いや、泳ぐ練習と言うより、まずは水に慣れようとしている、といったところか
外見は高校生程度とは言え、悪魔の囁きとして生まれて一年未満
人間になってからも、まだ半年もたっていない
そもそもが、人の心に巣くう存在だったはずの者
泳ぐとか浮くとか、そういった行為に順応していないのだ
必死に有羽にしがみつきつつ、泳ぐ練習をしている沙々耶
いや、泳ぐ練習と言うより、まずは水に慣れようとしている、といったところか
外見は高校生程度とは言え、悪魔の囁きとして生まれて一年未満
人間になってからも、まだ半年もたっていない
そもそもが、人の心に巣くう存在だったはずの者
泳ぐとか浮くとか、そういった行為に順応していないのだ
「ほら、体の力を抜いて」
「ぬ、ぬいたら流されるー」
「掴んでるから、流れないっての」
「ぬ、ぬいたら流されるー」
「掴んでるから、流れないっての」
…まぁ、本人の臆病さも、なかなか上達しない原因なのかもしれないが
沙々耶の様子に、有羽が苦笑していると
沙々耶の様子に、有羽が苦笑していると
-----一瞬
プールの流れが、速くなった気がして
プールの流れが、速くなった気がして
「!!」
「沙々耶ちゃん?」
「沙々耶ちゃん?」
…沙々耶が
何かを、感じ取った
何かを、感じ取った
「な、何か……こっちに、近づいてる…!」
「え?」
「え?」
元・悪魔の囁きである沙々耶、人間となった今も、元々の本能なのか…都市伝説の気配に、普通の人間より敏感だ
プールの中に、何かいるのか?
有羽とコンスタンツェが、警戒した、直後…
プールの中に、何かいるのか?
有羽とコンスタンツェが、警戒した、直後…
再び、プールの流れが、速くなって
するっ!!
「え?」
「!?」
「!?」
…沙々耶の、胸を覆っていた、ビキニが
外れてしまって、プールの水に流された!!
外れてしまって、プールの水に流された!!
「わわわわわわ!?み、見てはいけないでありますっ!?」
「うわっ!?」
「って、わわ!?は、放すなっ!?流される!!??」
「うわっ!?」
「って、わわ!?は、放すなっ!?流される!!??」
っば!!!
慌てて、有羽の目を塞ぐコンスタンツェ
ビキニを流された沙々耶本人は、ちょっとびっくりしただけで、さほど気にしてないのか、それよりもプールの流れに流されないほうが必死のようだ
慌てて、有羽の目を塞ぐコンスタンツェ
ビキニを流された沙々耶本人は、ちょっとびっくりしただけで、さほど気にしてないのか、それよりもプールの流れに流されないほうが必死のようだ
「お姉!?どうしたんです!?」
三人の様子に、デリアが慌てて近寄ってくる
…直後
彼女の周囲の水の流れが、早くなり…
…直後
彼女の周囲の水の流れが、早くなり…
「……っきゃあ!?」
するっ!!と
いつのまにか、デリアの水着が…彼女の体から、離れて
ぷかぷかと、流される!!!
いつのまにか、デリアの水着が…彼女の体から、離れて
ぷかぷかと、流される!!!
「っな、ど、どうしてっ!?」
彼女の、水着の形状的に
プールの流れに負けて、はずれて流されるなど……「ありえない」
どう言うことなのか?
プールの流れに負けて、はずれて流されるなど……「ありえない」
どう言うことなのか?
…つまり、は
沙々耶の感じ取った、何かの気配
…恐らくは、都市伝説であろう、それ
それの仕業なのだろうか
沙々耶の感じ取った、何かの気配
…恐らくは、都市伝説であろう、それ
それの仕業なのだろうか
「って、きゃあああ!!??ど、どんどん流されてるっ!?」
「水着、ながされてる、ですか?とって、きますか?」
「お、お願いします、メイちゃんっ………で、でも、流れが速くなったりしてるから、無理はしないでっ!!」
「水着、ながされてる、ですか?とって、きますか?」
「お、お願いします、メイちゃんっ………で、でも、流れが速くなったりしてるから、無理はしないでっ!!」
ぱっちゃぱっちゃぱっちゃ
一生懸命、犬かきでデリアの流された水着を追いかけるメイ
一生懸命、犬かきでデリアの流された水着を追いかけるメイ
その姿を見送りながら、デリアは真っ赤になって、胸元を隠しながらプールに沈むのだった
……くすくす
くすくすくすくすくす
プールの中で、何かが………笑った
くすくすくすくすくす
プールの中で、何かが………笑った
to be … ?