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連載 - 悪意が嘲う・悪意が消えたその後に・元悪魔の囁き-02

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だれでも歓迎! 編集
「は、ははは、放すなよー?絶対放すなよー?」
「はいはい、わかってるから」
「ファイトであります、沙々耶ちゃん。まずは、水に慣れるのであります!」

 ざぷざぷ
 必死に有羽にしがみつきつつ、泳ぐ練習をしている沙々耶
 いや、泳ぐ練習と言うより、まずは水に慣れようとしている、といったところか
 外見は高校生程度とは言え、悪魔の囁きとして生まれて一年未満
 人間になってからも、まだ半年もたっていない
 そもそもが、人の心に巣くう存在だったはずの者
 泳ぐとか浮くとか、そういった行為に順応していないのだ

「ほら、体の力を抜いて」
「ぬ、ぬいたら流されるー」
「掴んでるから、流れないっての」

 …まぁ、本人の臆病さも、なかなか上達しない原因なのかもしれないが
 沙々耶の様子に、有羽が苦笑していると

 -----一瞬
 プールの流れが、速くなった気がして

「!!」
「沙々耶ちゃん?」

 …沙々耶が
 何かを、感じ取った

「な、何か……こっちに、近づいてる…!」
「え?」

 元・悪魔の囁きである沙々耶、人間となった今も、元々の本能なのか…都市伝説の気配に、普通の人間より敏感だ
 プールの中に、何かいるのか?
 有羽とコンスタンツェが、警戒した、直後…

 再び、プールの流れが、速くなって

 するっ!!

「え?」
「!?」

 …沙々耶の、胸を覆っていた、ビキニが
 外れてしまって、プールの水に流された!!

「わわわわわわ!?み、見てはいけないでありますっ!?」
「うわっ!?」
「って、わわ!?は、放すなっ!?流される!!??」

 っば!!!
 慌てて、有羽の目を塞ぐコンスタンツェ
 ビキニを流された沙々耶本人は、ちょっとびっくりしただけで、さほど気にしてないのか、それよりもプールの流れに流されないほうが必死のようだ

「お姉!?どうしたんです!?」

 三人の様子に、デリアが慌てて近寄ってくる
 …直後
 彼女の周囲の水の流れが、早くなり…

「……っきゃあ!?」

 するっ!!と
 いつのまにか、デリアの水着が…彼女の体から、離れて
 ぷかぷかと、流される!!!

「っな、ど、どうしてっ!?」

 彼女の、水着の形状的に
 プールの流れに負けて、はずれて流されるなど……「ありえない」
 どう言うことなのか?

 …つまり、は
 沙々耶の感じ取った、何かの気配
 …恐らくは、都市伝説であろう、それ
 それの仕業なのだろうか

「って、きゃあああ!!??ど、どんどん流されてるっ!?」
「水着、ながされてる、ですか?とって、きますか?」
「お、お願いします、メイちゃんっ………で、でも、流れが速くなったりしてるから、無理はしないでっ!!」

 ぱっちゃぱっちゃぱっちゃ
 一生懸命、犬かきでデリアの流された水着を追いかけるメイ

 その姿を見送りながら、デリアは真っ赤になって、胸元を隠しながらプールに沈むのだった


 ……くすくす
 くすくすくすくすくす
 プールの中で、何かが………笑った





to be … ?





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