「都市伝説と戦う為に、都市伝説と契約した能力者達……」 まとめwiki

連載 - 悪意が嘲う・悪意が消えたその後に・元悪魔の囁き-02a

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だれでも歓迎! 編集
 ぱっちゃぱっちゃぱっちゃ
 懸命に犬かきで泳ぎ、流されていく水着を追いかけるメイ

 …気づかない
 水の中、自分に近づく気配に…彼女は、気づかないままだ

 ぱっちゃぱっちゃぱっちゃ
 流され続ける水着
 それを追いかける、彼女の前方に

(-----------っ!!)

 メイに近づいていた「それ」は、その恐ろしさに気づいた
 …あれの前で事を起こすのは、危険すぎる
 水の中、それは小さく舌打ちして、メイから離れ
 ……メイが追いかけていた水着を流していたもう一体も、すぅ、と離れていった



「………?」

 …流されていっていた水着
 その流れが、不意に遅くなる
 ……前方に
 誰か、いる

 …それは、白髪交じりで灰色に見えるその髪からして、50代程だろうか
 しかし、その割には鍛えられた体には、一切の衰えを感じさせない、長身の男性
 人見知りな性格のメイは、そんな男性を前に、泳ぎが鈍ってしまう

 ぷかぷか
 ぷかぷかと、メイが追いかけていた、沙々耶やデリア、コンスタンツェの水着は、男性の元に流されていって

「…………」

 メイが、その水着を追いかけていた様子を見ていたのだろう
 男性は、水着を手に取ると、メイに近づいてきた

「…追っていたのだろう?」

 す、と
 水着を、メイに差し出してきた
 おずおずと、メイはそれを受け取る

「は、はい………ありがと、です」

 ぺこり
 メイは、男性にお辞儀すると
 どこか、威圧感すら感じさせるその男性から、急いで離れていったのだった



「……流れが、酷く不規則だな………」

 プールの流れを確認し、男性……朝比奈 秀雄は、小さく呟いた
 一定しない、プールの流れの速さ
 それに、先ほどの少女の周囲と、流されてきた水着の周囲から感じた気配…
 ……やはり、都市伝説が絡んでいる
 朝比奈はそれを確認し、同じくこのウォーターアミューズメントパークにきている鳥井とヘンリーと連絡を取ろうとする
 まずは、鳥井に連絡して、一般客がこの施設から出るよう、歌で誘導させるべきだ

 プールサイドにおいていた荷物から携帯を取り出しつつ
 ………朝比奈は、小さくため息をついた

「……状況は、把握できた、が………………だというのに、どこに行ったんだ、マドカは」

 鳥井が今回の調査に同行すると聞いて、無理矢理、ここに付いてきた己の妻を想い
 彼女が巻き込まれていなければいい、と深く、深くため息をついたのだった





to be … ?




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