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連載 - 花子さんと契約した男の話-52i

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「委員長、お疲れ様」
「え?…あぁ、お疲れ様、逢瀬さん」

 学園祭中の、休憩時間
 声をかけてきた佳奈美に、彼女は微笑んで返事を返した
 …龍一を誘えなかった寂しさを、必死に覆い隠す

「宮定さんも、お疲れ様……ごめんなさい、うちのクラスが、変な事に巻き込んじゃって」

 そして
 佳奈美の隣に居た繰に、そう言って苦笑してみせた
 いいのよ、と繰は小さくため息をついてくる

「あなたが謝る必要ないわよ…こっちはこっちで楽しんでるつもりだから、気にしないで」
「そう?…なら、いいのだけども」

 このクラスは、ほぼノリと勢いで、繰を強引に他クラスから借り受けたようなものだ
 真面目な彼女はそれをずっと気にして、申し訳なく思っていたのである
 やっと謝罪できた、と彼女は少しほっとする

「…ね、委員長。これからの予定ないなら、みんなで一緒に、学園祭回らない?」
「え?」

 佳奈美にそう誘われ、きょとんとする
 いいの?というように、首をかしげた

「逢瀬さんは、その……あの、広瀬、って男の人と一緒に回らなくて、いいの?」
「にゃ!?」

 ぽぽぽぽ!!と

 彼女の言葉に赤くなる佳奈美
 む、と繰が少々、面白くなさそうな表情を浮かべた

「や、で、でも。宏也さんは宏也さんで、ゆっくり回ってるだろうし、邪魔しちゃ悪いから…」

 と
 なにやら、おたおたしながら話す佳奈美だったが

「あ、佳奈美の彼氏さん、さっきから教室の外で佳奈美待ちでスタンバってたぞ」

 と
 クラスメイトの真樹が、軽やかに告げてきた

 ……え?と、ちらり、教室の外を見たら
 いた
 教室の外に、ごく自然に、宏也の姿がある
 佳奈美の視線に、宏也はすぐに気付いて、笑顔で手をふってきて
 ………ぽんぽぽぽん、とますます佳奈美は赤くなる


 …羨ましいな、と
 彼女は、極自然に、そう思った
 自分も……あと、ほんの少し、勇気を出す事が、できれば
 彼と、あんな関係に、なれるのだろうか?


 彼女は、佳奈美の様子を微笑ましく思いながら
 しかし、同時に羨ましく、思ってしまうのだった






to be … ?


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