いつもなら、とっくに家に帰っている時刻。
紗江は、とある廃ビルの屋上に立っていた。
靴を脱いで、錆びついたフェンスを乗り越える。
紗江は、とある廃ビルの屋上に立っていた。
靴を脱いで、錆びついたフェンスを乗り越える。
「組織」での任務の途中―紗奈が死んだ。
自分は討伐対象の都市伝説を退治し、紗奈にはその契約者の少年を捕縛して貰う手はずだった。
あの時、二手に別れるべきではなかった。
都市伝説を退治して戻って来た紗江が見たのは、追い詰められた少年に刺され、赤に染められて事切れている紗奈だった。
自分は討伐対象の都市伝説を退治し、紗奈にはその契約者の少年を捕縛して貰う手はずだった。
あの時、二手に別れるべきではなかった。
都市伝説を退治して戻って来た紗江が見たのは、追い詰められた少年に刺され、赤に染められて事切れている紗奈だった。
思考が白く染まって、何も考えられなくなった。
護りたかった世界が、がらがらと音を立てて壊れていった。
護りたかった世界が、がらがらと音を立てて壊れていった。
紗奈は、事故死ということになった。
彼女を亡くして、今までの生活が一変した。
学校までの道を、一人で歩かなければならなかった。
彼女の席。そこに座っているはずの主の姿はなく…代わりに花が飾ってあった。
一人で食べる食事は、味がしなかった。
いつも傍にあった温もりは、もうどこにもない。
鏡に映るのは、彼女に似た自分の顔。
自分を呼ぶ声も、無邪気なあの笑顔ももう二度と見る事が出来ない。
彼女の席。そこに座っているはずの主の姿はなく…代わりに花が飾ってあった。
一人で食べる食事は、味がしなかった。
いつも傍にあった温もりは、もうどこにもない。
鏡に映るのは、彼女に似た自分の顔。
自分を呼ぶ声も、無邪気なあの笑顔ももう二度と見る事が出来ない。
心に、塞がらない大きな穴が空いて、じくじくと痛む。
助けられなかった、最愛の妹。
自分が代わりに死ねばよかったと何度思ったか知れない。
紗奈のいない世界なんて、生きていても意味がない。
助けられなかった、最愛の妹。
自分が代わりに死ねばよかったと何度思ったか知れない。
紗奈のいない世界なんて、生きていても意味がない。
「待ってて、紗奈ちゃん。すぐ、そっちに行くからね」
一歩、虚空へ踏み出す。
少しずつ地面が近付く中、自分に微笑む紗奈の姿を見たような気がした。
少しずつ地面が近付く中、自分に微笑む紗奈の姿を見たような気がした。
――ばしん、と何かが地面に叩きつけられる嫌な音がして
赤い華が一つ咲いた。
DEAD END
初期設定を拾ってみました。(初期設定では、「組織」編で紗奈が死ぬ予定でした)
紗奈が死んだあと、紗江は「首塚」に拾われて少しずつ傷を癒していく予定だったんですが…これはそのルートのBAD ENDのようなものです。
紗奈が死んだあと、紗江は「首塚」に拾われて少しずつ傷を癒していく予定だったんですが…これはそのルートのBAD ENDのようなものです。