真夜中の北区の山中に、緋色の着物を纏った黒髪の娘がいた。
娘は、女性や子どもを攫うタイプの神隠しだ。
山ノ神への贄として、人間を『異界』へと攫うのが役目だった。
山ノ神への贄として、人間を『異界』へと攫うのが役目だった。
最も、神隠しも今ではあまり語られる事もなく、その説は、天狗や狐の仕業だとするものが多く語られている。
娘の存在は酷く薄れて、後は消滅を待つばかりとなった。
娘の存在は酷く薄れて、後は消滅を待つばかりとなった。
誰かと関わるのを恐れるようになったのは、いつからだったか。
何の罪もない子どもを攫い、その子を死体として返した時か。
自分は誰かを悲しませることしか出来ないのだと気づいた時か。
自分は誰かを悲しませることしか出来ないのだと気づいた時か。
自分と関わった人を消してしまうのが、苦しくて苦しくて堪らなかった。
(誰かを消してしまうくらいなら…それが誰かを悲しませるなら…私なんか、消えた方がずっといい)
人気のないこの場所を選んだのは、誰かと会わない様にする為だ。
己の存在が消えていくのを感じながら、最期の瞬間まで、娘は己の消滅を願い続けた。
己の存在が消えていくのを感じながら、最期の瞬間まで、娘は己の消滅を願い続けた。
続くかどうか分からない