「都市伝説と戦う為に、都市伝説と契約した能力者達……」 まとめwiki

連載 - 首塚-07

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 首塚の首領である将門は、あまり首塚本体から動かない
 契約者が存在しない都市伝説である彼は、テリトリーである首塚から長時間、離れる事はできないのだ
 だからと言って、彼は今のところ、契約者を得るつもりはない
 …都市伝説としてあまりに力が大きすぎる首塚と契約したところで、人間は一瞬で、彼という存在に取り込まれてしまうから

 そんな将門の元には、大抵、「首塚」組織に所属する者が、傍にいる
 将門が退屈しないよう、相手をしてやっている事が多いのだ
 この日は、以前、○本木ヒルズの呪いで傷を負った少年が、将門の傍にいた
 あの時の傷は既に癒え、包帯はとれている

「………」

 あむあむ
 少年は、もぐもぐとお菓子を食べていた
 まだ幼い少年、将門相手に、うまく会話できる訳でもない
 将門も無理に話し掛けはせず、少年の様子を気まぐれに眺めていた

「…………う」

 もぐ
 と、少年の手が止まる
 何か、素晴らしい物でも見つけたように、その表情が輝いた

 てちてちてち
 少年は、将門に駆け寄る

「む?どうした?」
「うー、将門様にあげる!」

 す、と少年が差し出してきたのは…先ほどまで少年が食べていたお菓子
 とある動物をディフォルメしたイラストが描かれたその菓子
 一つ一つ、表情などが違うそれ
 少年が差し出した、それは
 眉毛が描かれた物だった

 少年の能力を思い出し、将門は笑ってみせる

「では、ありがたく受け取るとするか」
「うー!将門様にも、幸せがありますように!うーうー!」

 無邪気に声をあげてくる少年の頭を、撫でてやりながら
 将門はその菓子をぽい、と口に放り込み、しばし、その甘さを楽しんだのだった



 おしまひ









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