「都市伝説と戦う為に、都市伝説と契約した能力者達……」 まとめwiki

単発 - 確定予測と箱の猫

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kemono

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確定予測と箱の猫


俺は今、口裂け女に追われている。
俺の人並みの身体能力では100mを3秒で走る口裂け女から逃げられるはずもないが、未だ追いつかれていないのは俺が契約者だからだ。
俺はポケットからビー玉を数個取り出し、後ろから迫る口裂け女に投げつけた。
口裂け女は走りつつビー玉を手で打ち払い、そのうちの一つが電柱に当たって跳ね返り、そのビー玉が空中で別のビー玉と衝突し、
進路を変更したビー玉が口裂け女の足の下に潜りこみ、全体重を乗せた足でビー玉を踏んだ口裂け女は派手に転倒した。
その隙に俺は口裂け女と距離をとる。
このような行為を何度か繰り返し、俺は口裂け女から逃げ続けている。
そろそろ諦めてくれればありがたいのだが、これを繰り返すたびに口裂け女は激昂して俺に襲い掛かってくる。
向こうが引かないのならば戦うまで。覚悟をきめた俺は、あそこにアレが落ちている可能性を考えつつ、人気のない路地裏に駆け込んだ。
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俺は路地裏でそれを発見すると、ピンを抜いて路地裏の入り口へ投げ、近くにあったポリバケツの陰に隠れた。
ちょうど路地裏に顔を出した口裂け女の胸元にそれが当たると同時に、爆発音と共に辺りが閃光に照らされた。
そして炸裂した手榴弾の破片がことごとく急所に突き刺さった口裂け女は倒れ、光の粒となって消えていった。

その様子を見届けた後、俺は爆音で聞こえづらくなった耳を押さえながらその場に座り込んだ。
「カオス理論」による確率操作と、「シュレディンガーの猫」による可能性操作。
この二つの能力を駆使し、俺は今日も生き延びることができた。
我ながら弱い能力だと思う。
起こり得ないことは起こせないし、ましてや奇跡を起こすことなどできやしない。
できることは「起こる可能性のあるもの」を引き起こし、「確率的に不可能でないもの」を実現させることだけ。

俺は弱い。だが、弱いことが諦める理由になりはしない。
俺はこの能力で、理不尽な運命さえも操作してみせる。
俺はそのために、都市伝説と戦い続ける。


【終】




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